こんばんわ。
先週の日曜、親父がとつぜん上京してきました。
ご存知の皆様も多いと思いますが、私はもう結構な年です。大学生の下宿を親がたまに覗きに来る、というような感じではありませんし、どうしたものかと思って駅まで迎えに行きました。車を颯爽と駆って、と書きたいところですが私は車どころかキックボードすら持っていないので、てくてく歩いていきました。
おりしも私の住んでいる近くの石神井公園では、お祭りがありまして大変な賑わいです。何でも1時ごろ、パレードがあるとかで地元のボランティアらしき中年の人達が交通整備にてんてこまいです。
久しぶりに会う次郎さんは特に変りなかったものの、めっきり老けた感じがしました。あ、次郎さんていうのは父の名でした。
昼間でした。
「暑いね………」
「………」
子供の頃から私の口数の少なかった事を知っている次郎さんです。何か会話をしなければ、と唐突に思ったのでしょう。そんなに暑くはない4月の日曜です。
「昼飯を食べに行こう」
「………」
私は黙ってうなづきました。仕事をするようになってから、私もまともに話ができるようになりましたが、次郎さんの前では素に戻ってしまいます。駅近くにはロクな食い物屋がないので、ファミレスに行く事にしました。
「とりあえず、ビールでも飲みますか」
「………」
太陽が外ではさんさんと輝いている中、私と次郎さんは密やかに乾杯をして、たちどころに一杯目を開けました。私はあまり次郎さんと飲みに行った事がないのですが、次郎さんのほうは自分の酒好きな濃い血が息子にも流れていると感じ取っていたのでしょう。飲むペースの早さを見ても何も言いませんでした。
次郎さんはそれまで抑え目にしていたのでしょうが、私の事をぼつぼつと尋ねはじめました。
「仕事のほうはどうだ………」
「………」
「そろそろ身を固める気っていうのはないか………」
私はまたジョッキを飲み干しました。次郎さんはややうんざりした表情で、ウェイトレスにおかわりを注文する事になりました。
「母さんは気が気ではないらしいぞ。お前は昔から、本ばっかり読んでいた。人にも会わずに………勉強もスポーツも全く駄目だったし、学校へ行ってもそれは変る事はなかったな………そのことは私たちにとってはどうでもいいんだが、今の生活に何かが足りないと思った事はないのか………」
「………」
このムカツキッ!
私は何とはなしに兄の事を思い出していました。ちょっと頭がおかしいけど優しい兄。会社勤めが三年も持たず、今は個人で輸送業を営んでいます。私よりずっと賢かったのに、その人生は散々ですし、それが急に変る事も今後有り得ないでしょう。対人関係も良くはなく、それでも不思議に彼女がいて結婚の話があったのに、「自分は甲斐性のない人間だから」と言って別れた兄。期待していた親の心情を思うとややいたたまれない部分がありますが、それが現実。
「………最近、何かに打ち込んでいるって事はあるのか………」
「………」
何も、言いませんでした。
それから一時間ほど話して、次郎さんは私の部屋にも寄らず、そのまま実家の方へ帰りました。
確カニソノトオリダナ……
・・・・・・
最初カラ奪イタカッタモノハコレダ!
スタンド名『ホワイトスネイク』ということではじまった今週のジャンプ。まずは名前はずれた方、残念でした。とりあえず仮名で呼ばれる事はなくなった訳ですが、「無敵ノ オ前カラ」なんて言っているというあたりにビビリな相手の正体がよっく解ります。
とりあえずホワイトスネイクの能力はDISKの奪取だけ。あれだけ「無敵」とか言っておきながら、近距離で、しかも隙だらけの承太郎に対して退散し、この号はもう登場しないという………。
今回も二人一組ですよね。最初は「この二人が組んだらこう強い!」みたいなものがあったかと思うのですが、第五部から必ずしもそうではなく、性格上の組み合わせで魅せる、という風になってきましたね。ホル・ホース&ボインゴとかホル・ホース&J・ガイル、気がついていないけどオインゴ&ボインゴ等を相手にしてはきましたが、承太郎にとって二人組の敵というのはどちらかというとイレギュラーなものだったのでしょう。第四部もあったし。第五部のメンバーだったらすぐにピンと来たのでは………?
で、ここにきて結局第三部のような「能力的組み合わせ」が復活してきたような。ホワイトスネイクはリトル・フィートの様にある一点だけ(DISK生成)が強いスタンドで、
あとはジョンガリ・Aに任せる事になっていると………。
本当に近いッ!!
ヤツが弾丸をこめてる間に窓の下………
え?
最初見た時には、「ジョリーンが方向をそらせた弾丸が承太郎にヒット!」という事なのだと思ってしまったこの読解力の無さ。それはそれで面白いのでしょうが………。
目がとにかくうつろな承太郎。こりゃーあれだな、親指でひと思いにグっと両目を!
なんて事はどうでもよくて、承太郎のやられ方。
私はいつか主人公のやられ方というものを延々解説した「主人公やられのPAGE」というものを作ろうと思っているのですが、これは新しいジャンルのやられ方ですね。「承太郎やられ」とも言うべきやられ方かな。………………すんません、いや別に斬新ではないんだけど、そっか、承太郎はこういうやられ方か、という感じ。さすが会社勤めはできない男(by よーやん)。過労で倒れそうな時はこれでいこうと思いましたね。ネコ背の角度も計測して。今の所、予定はありませんが。
そんな事を冷静に言っている場合でもなく全国のファンの皆様、号泣の承太郎死亡カウントダウンシーン。なんと言ってもあの「死のトーン」………貼られてしまいましたね。
おまえの事は………
いつだって大切に思っていた |
「大切に思っていた」という台詞の屈折具合がちょっといい。前回も議論の的となったヘンテコ台詞「転ぶ時は気をつけるんだな」もここではじめて納得がいったよ、という人も多いのでは?
とにかく今回は「承太郎が一人で来た」という所の重みが分かる話だったかと思っております。「あたし………さっき………」と言いかけているジョリーンにも注目!
今あんたはあたしをかばって
もうひとりの敵から
・・ ・・・・・・・
「何か」を奪われたから
・・・・・・・
弾丸をかわせなかったッ!!
人間、うっかり言ってしまった一言やうっかり書いてしまった事がかなーり後に尾を引く事ってありますよね(あ、やな事思い出しちゃった)。
少年漫画で「コミュニケーションの不備」というものが話を進める上で必要なのはよくある事でございまして、一番いい例が「誤解」というもの。「アイツはこんな奴だと思っていたけど実は」なんて話、いろいろある訳じゃないですか。これはキャラクターの二面性を単に説明するよりずっと効果的で、キャラクターに深みが出る………とされているのですが今回のストーンオーシャンの場合はそう見えて投げっぱなし。「承太郎はこういうヤツなんだ」という印象を(それぞれ)深くした方も多いのではないでしょうか。
少年漫画上では「誤解」とか「コミュニケーションの不備」だけだと話にならないと考える漫画家/編集者が多数派でありまして、今回のストーンオーシャンと『ヒカルの碁』の親子の会話は「演出」として家族が使われている好例ですね。人を選ぶ話で恐縮ですが、島本和彦の『逆境ナイン』で、主人公の家族がいきなり出てくる部分があります。「家」を感じさせない熱血主人公の家庭がいきなり出てくる(さらに「家の中」そのもので)という印象的な演出なのですが、これに近いものがありますね。
この後のストーン・フリーの使い方がかなりキテます。ジョンガリ・Aがストーンフリー糸形態を引き千切っている事についてはいろいろと疑問のあるところですが、やっぱりあれはジョリーンの精神力がここにきて格段に向上したと見るのが妥当なのでしょう。ジョルノがベィビィ・フェイスに出会ったように。
わ………わかった
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銃は………
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す…捨てる…
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ジョンガリ・Aのカッコ悪さも評判悪いですな。何よりあのコマのように回るシーンでかなり株を下げてきました。大暴落。あとはホワイトスネイクの本体がどんな奴かという事ぐらいでして………。
さて、ともかく承太郎大ピンチ!
生きるのか死ぬのか?
スピードワゴン財団に保護されるのか、ジョリーン?
ホワイトスネイクは何をするのか?
ジョリーンは逃げるのか?
まぁ、もっとありますが、とにかく今回も予想のツボがありまくりです。ホワイトスネイクの能力も明らかにならなかったので、先週予想してしまった人も補足しておくならいまのうちですぞ。締め切りは5/5(金)ですがお早目に! 『週感ジョジョンプ』はゴールデンウィーク中でも更新しますぞ!
恒例の予想結果発表をお送りします。今週はかなり当たっているかのような投稿があったので予想審議委員会も頭を抱えていたのですが、すぐに重要な事に気がつきました。それは、ホワイト・スネイクの能力が完全には明らかになっていないという事です。この事を踏まえた上で今週の予想を見ていくと………。
No. | 投稿者 | 概要 | 結果 |
---|---|---|---|
PAGE1 | 投稿者:まいむさん | ホラーの幕開け! | 本格的ホラーへの回帰は私も望むところです。 |
PAGE2 | 投稿者:klinikさん | 狙いは承太郎! | スタンドと同時に何を奪ったのが不明なので、保留。 |
PAGE3 | 投稿者:ユメミアゲハさん | 記憶をGET! | あのディスクをホワイトスネイクがどう使うのかが不明なので、保留です。 |
PAGE4 | 投稿者:"グーグードールズ"林さん | 記憶操作! | DISK=承太郎の記憶、という点は保留なのですが、スタンド名は残念でしたね。 |
PAGE5 | 投稿者:worldさん | 操られる! | これもDISKをホワイトスネイクがどう使うか不明なので、保留。 |
PAGE6 | 投稿者:螺愚那さん | 承太郎、植物人間に! | 撃たれて植物人間になったら………半分くらい当りという事になりますね。 |
PAGE7 | 投稿者:みーやさん | 乗り物は何だ?! | 乗り物、早く出てこないかな………それどころじゃないって? |
PAGE8 | 投稿者:gさん | 100%! | 早い者勝ちだったのですが、残念でした。的中だったらびっくりでしたね。 |
PAGE9 | 投稿者:"ロマンサー"Y.Bさん | ちょっと俺節! | ホントだったら………ちょっとヤだなぁ(笑) |
PAGE10 | 投稿者:よーやん | ひかえめに言っても! | 「ダムド」………残念でしたね。 |
PAGE11 | 投稿者:高齢化社会さん | ディオ再生! | DISKの謎は次週持ち越しですね。スタンドだけなのかな? |
PAGE12 | 投稿者:ジェッターモモコさん | 時の流れのように! | 予知能力、あるといいながある!(意味不明) |
PAGE13 | 投稿者:"リゾット"Romeoさん | 書き換える! | 承太郎あやつられ伝説。これも保留ですね。 |
PAGE14 | 投稿者:A・ドライさん | 承太郎の死! | DISK=記憶、かなぁ? そして承太郎は死んでしまう? 保留です。 |
PAGE15 | 投稿者:MASさん | 影からのメッセンジャー。 | DISK=スタープラチナの能力、というのはまずOK。あとはこの理屈と合ってさえいれば………。 |
PAGE16 | 投稿者:aporo23さん | 私の逃走経路ッ! | やられています、確かにやられていますね承太郎! しかしDISKのネタ解明まで保留です。 |
PAGE17 | 投稿者:ゴルゴルさん | ゴールドディスク! | スタンド名、残念でしたね。あとのDISKはあっているのかな? |
PAGE18 | 投稿者:ヒラマツさん | クローニング! | DISK=記憶。やっぱし記憶説、強いですね。 |
PAGE19 | 投稿者:"グリーンドルフィン"YEBISUさん | D.N.A.!! | スタンド名、残念でした。そして承太郎は動き出す? |
てな感じで、ほとんど保留になってしまうのですよ。
では過去の投稿も見ていきましょうか。保留になっているものとか、惜しいものとか。
ジョジョンプ204号PAGE1の螺愚那さんの投稿。ジョンガリ・Aのスタンド能力に関しては外れていたのですが、「ジョンガリは本当は承太郎がターゲット」って書いてありますね。時期を考えると、これで他が当たっていれば………というナイスな予想ですね。
それよりビックリなのがジョジョンプ208号PAGE2のA・ドライさんの投稿。「承太郎が代わりに撃たれてくれる」というのもそうだが「ひもをのばして本体を倒します。ライフルの銃口に入る」というのがほっとんど的中なのですよ。その他のシチュエーションがちょっと………という気がするのですが、ここまで寄せてくるとは驚きです。
どちらも的中にするにはちょっと………という内容なのですが、考えている人はちゃんと考えているんだなぁ、という好例でした。
来週のポイントなんですが、ことさら言うまでもないでしょうね。
他にもいっぱいあるんですが、とにかく承太郎の生死と、ホワイトスネイクの能力がカギになりますね。それだけで全く違ってきますね、今後の展開が。
さて、ジャンプが合併号っていうことでしばらくお休みです。
投稿締め切りは5/5(金)という事になります。宜しくお願いします。連休中、東京の人は居残りが多いみたいですけど、ちょくちょく覗いてやって下さいね。それでは、また!
発売日 | 2000/04/25 |
掲載順位 | 13位 |
コメント | 5/1発売のJC(ジャンプコミックス)『ストーン オーシャン』の巻数は「1(64)」と表記される予定です |
ページ数 | 19p |
次号予告 | なし |
ラスト煽り | 受け継がれし能力、炸裂!! |
備考 | なし |
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