戦争と平和構築
2012年の記録から(2)
 


マノボ族協会から貢献賞が贈られ
酋長になった!
1 酋長になった GO! 2 トトロの樹の下で読み語り  GO!
3 マノボ族ビラーン族調査 GO! 4 ダバオからミヨカンへ GO!
5 廃棄されたバナナ GO! 6 戦闘が起こり避難民化 GO!
7 翌日古着の支援をした GO! 8 植林のための穴を掘った GO!
9 ゴムの植林が始まった GO! 10 夕刻に苗が現地についた GO!
11  いよいよ植林が始まる GO! 12 子どもたちは感動的だ! GO!
13  父親に教えてもらい GO! 14  ゴムを植林した GO!
童話『山菜売りの少女』 ドキュメンタリー映像:松居陽 文:松居友 GO!
松居陽作成の映像へGO! GO! 酋長になった GO!
15
夏休みの読み語り GO! 16 カパタガンでの読み語り GO!
17 グマイでの読み語り GO! 18
保育所も元気だった GO!
19 バッグと靴を届けた GO! 20 北原さんと娘さん送別会 GO!
21 愛子さん二度目の訪問 GO! 22 二つの保育所の開所式 GO!
23 山の小学校の卒業式 GO! 24 奨学生が成績最優秀に! GO!
25 クリスチャンの文化祭 GO! 26 新しく住む子たち歓迎会 GO!
27 みんなで海に行った GO! 28 学生総会が終わった GO!
29 マノンゴル小学校の表彰式 GO! 30 大晦日の夜観覧車に! GO!
31 スタジオが完成した GO! 32 無題3 松居陽 GO!

su2
トトロの樹の下で
読み語り


マノボの村グマイは、
キダパワン司教区のピーター神父など
イタリアのミラノミッション会の努力で、

先住民のマノボ族と、
移民系クリスチャンの
ビサヤやイロンゴ族が共存して、
自力で生活を作っている。

立正佼正会が寄贈してくださった、
4WDトラックのエルフが、
タイヤが滑って動かなくなった。

でも、
慣れているのでみんなで協力!

お金の余裕が出来たら
タイヤを大きいのに替えて、

車高も上げなければならないけれど、
予算がなかなか取れない・・・。

わたしたちはこの大きな木を、
トトロの木と呼んでいる。

この村の保育所は、
トトロのおばさんが、
寄贈して下さったものだから。

保育所の前に小さな家が並んでいるが、
犬小屋ではなくって、
先生が子供たちと作った家。
家造りのプロジェクトだそうだ。

マノボの衣装で訪れて読み語りをした。
私も酋長なのでマノボの衣装で参加した。
なかなか華やかで良かった。

下の写真では私が編集した、
スリランカの絵本「にげだしたひげ」と、

父が編集した、
「三びきのヤギのがらがらどん」
が読まれている。

日本の絵本は、
現地の子どもたちには
文字がわからないので駄目だと思っていたが、

こっちの子供たちの想像力は、
絵本を超えて自由な翼で力強く羽ばたくので、
絵を見ただけで、

自分でお話を作ってしまうし、
私が一度読んだだけで、
覚えて自由に語っていく。


日本の専門家が、MCLの読み語りを見たら
「そんなの本当の読み聞かせではありません!」
と言われそう。

でも、大事なことは愛と友情の中で
心の底から楽しむこと!


そんなわけで皆さん、
日本語の古くなった絵本も
どんどん送ってくださいね!

ミンダナオ子ども図書館 支援方法

毎回出会う、
下の子の手術をしたいのだが、

ダバオの医者は、
怖がって手術をしたがらない。
脳に近いからだが、海外の医師団で
手術支援が出来ないだろうか?


日本からの古着を渡した

古着も貴重でなかなか
手に入らないので、

大喜びで、
村人たちが集まってくる。


子どものものから大人のものまで。
高地なので、
厚手のジャケットもOKI!


従姉妹に会えて大喜びの奨学生。

久しぶりに
おじさんに会えてうれしい!


ミンダナオ子ども図書館 支援方法
su3
マノボ族と
ビラーン族の調査へ


この村から山々を歩いて超えて、
いくつもの集落を抜け、

深い谷を越えていくと、
キダパワン市の方へぬけられる。

いつか
それを実行しようと計画している。

山奥の村々の
状況や様子をしるためにも・・・


村人たちがやってきて、
民俗楽器にあわせて、

土着の歌をうたってくれた。

クリスマスの時期になると、

彼らはダバオ市にパマスコに行く。

パマスコとは、
家の前で歌い踊り、

日銭を稼ぐ物乞いの風習。


ミンダナオ子ども図書館 支援方法


su4
ダバオから
アラカンのミヨカンへ


山麓に拡大する
バナナプランテーション。

アポ山の斜面を
取り囲むように広がっている。

本来は、
先住民の住む平地だったが、

高原バナナのヒットで、
高地に広がって来たそうだ。


この村の子どもたちも
奨学生に採用する予定。


ミンダナオ子ども図書館 支援方法

親のいない子がいるという
村人からの話を聞いて、
川を越えて登っていくと、

すでに彼らは、

ミンダナオ子ども図書館の事を知っていて、
大喜びだった。


こうした子たちの中でも
とりわけ貧しく困難な状況の子を選んで
奨学生に採用する。


ミンダナオ子ども図書館 支援方法

この地域が、
MCLの活動範囲に入ることで、

ミンダナオ子ども図書館の活動領域は、
ほぼ3000mのアポ山を
一周する領域になる。

村人たちは、どこから聞いたのか、
すでにMCLの事を知っていて、

今回は、
ダバオに行った帰りにこの地域によって、
村々の様子をチェックしたのだが、

大喜びで迎えてくれた!

しかし、
MCLのスカラシップの支援者は、
まだまだ足りないので
採用は来年になるだろう。

支援者を見つけるのは、

おもに私の役割なので大変だ。

今は、
息子の陽や民希さんも手伝って
くれるので助かるけれど、

どんなに辛くても
村の子どもたちの様子を見ると、
どうしても放っておけない気持ちになる。
また、背負い込んでしまった!


su5
プランテーションで
廃棄されたバナナ



彼らは、
農薬汚染を恐れて
食べようとしない!


拾ってきてこうして刻む。

雨で洗って干して
豚のえさにして売るためだ。


これらのバナナは、
ほとんどが日本や中国に輸出されるが、
輸出の際には、洗浄されるので
農薬の問題は、
解消されるのだというのだが・・・

洗浄にたずさわっている
女性たちの健康の事も気になる。
そのなかには、MCLの奨学生の母親もいる。

プランテーションを否定はしないけれど、
末端で低賃金で長時間働いている
日雇い労働者たちや、

スタッフや奨学生の父親や母親などに、
死者も出ている農薬散布。

さらに開発によって低地から山に追われて、
極貧故に小学校も卒業できず、
出生届が出ていないが故に
日雇いにも雇ってもらえない先住民の事など、

国外の問題であったとしても、
少なくとも末端の状況を把握し理解して、
可能な限りの対策を進めて欲しいと思う。
そうすれば、日本企業への
評価も格段に高まるだろう。

先進国の発展のしたで、
作られていく貧困に関して、
鶴見良行の名著
「バナナと日本人」(岩波書店)
に詳しく書かれている。
40年前に読んで、
過去の事だと思っていたけれど
何と現在進行形!

ぼくは、右翼でも左翼でもないし、
政治に関わる動きに
加担したいとも思わないけれど、
現地の子どもたちの
置かれている状況を見ると
何とかしてあげて欲しいとつくづく思う。
オルタートレードジャパンなど、
https://altertrade.jp/balangon
有機農法バナナを現地農家と
タイアップして輸出する試みも
世界で広がりつつあるようですね。

幸い、MCLが活動を開始した地域では、
道の修理や電気も入り、
開発が進んでいる地域もあります。
それによって、格差が広がるのではなく、
生産性と収入が高まり
貧困が撲滅されていけば幸いです!


国際リゾート開発をするから
土地から出ていけと言われて
酋長だった父親が、
拒否したとたんに殺されて、
お母さんも殺されて、
駆け寄った少女は、足を撃たれた。
MCLの奨学生。

この子がMCLに来たときの様子を
絵本童話にしました
 
 お父さんが撃たれた Go! 


単に、極貧の子たちを救い
学校に行かせてあげたくて
活動しているだけなのだけれど、
思いがけなくいろいろな事実を聞かされる。

NGO関係者や先住民を擁護した
弁護士に圧力がかかり
殺された人も何人かいる。

アラカンのイタリア人
ファウスト神父もその一人。




ビラーン族の奨学生と

ミンダナオには、
14部族の民族がいて、

それぞれが異なった言語を語り、

独自の文化を持ちながらも、
何百年も平和に生活してきたという。

ビラーン族もその一つだ。

その奨学生の村をたずねた。



su6
この山の向こう
サリンシン集落で
国軍とNPAの
戦闘が起こり、

マノボ族が
避難民化している


ここは、貧しいマノボ族のアマベル村。
まだ、生活はよい方だが、
この奥に極貧のサリンシン集落があり、
120名ほどの避難民が逃げて来ている。

サリンシン村は、
下の写真の奥に見える山々の中にある、
本当に小さな村だ。


ここに立つと、
遠くの山奥からドーーーン、ドドーーンと
大砲の音が聞こえてくる。

ヘリコプターからの襲撃もあり、
国軍が入っているので、
ときどきバラバラバラと機銃掃射の音もする。

なんで、こんなへんぴな所で、
戦闘などが起こるのだろうかと、
不思議でならないが、
反政府軍の掃討作戦だという。

サリンシン村からは、
ミンダナオ子ども図書館の
奨学生も採用しているので不安だ。
下の写真が、奨学生のインカル君。

マノボ族で、
アマベル村に保育所を建設したときに、
彼が大きなバナナの袋を頭に載せて
来ている姿が印象的で声をかけた。
誠実で寡黙だけれど、
一生懸命な姿が好感持てた。
「名前は?」と聞いてビックリした。
インカルという名字だった。

インカル家は、
キダパワン市の初代の市長の名前だ。
初代の市長は、マノボ族で、
ミンダナオ子ども図書館のある
マノンゴル村の首長。
MCLのある土地は、
インカル家の最後の土地だったのだ。

それを売ってくださったのは、
市長の娘のスーザン インカルさん。
とてもよい方でミンダナオ子ども図書館の
ボードメンバーをしてくださっていたが
数年前に亡くなった。

インカル家は、その後
どんどん土地を手放したり、
大学や学校に寄贈して、
一族は、山に山にと追いやられていった、
話は聞いていた。

MCLのある、マノンゴル村では、
名前こそ名門だが、
三食たべられないほど貧しく

子どもたちの数人は、
ミンダナオ子ども図書館で食べたり、
奨学生に採用したりしている。
話を聞くと、彼は、
山に追われていった一族だった。


こうした集落に着くと、
必ず子どもたちの状況や健康をチェックする。


上のサリンシン集落からたくさんの家族が、
このアマベル村に逃げてきていた。

ここには、親戚の家がある人や
知人もいて外で寝るような状態ではなく
ハウスベースといって、
親戚や知り合いの家に逃げ込んでいる。


しかし、親戚とても、
豊かであるはずもなく
一番困っているのが食料だ。

ただし、マグペット市の福祉局に
事前に確認したところ、
とりあえず副食の缶詰などを
渡すことがわかったので

ミンダナオ子ども図書館では、
古着と靴の支援をすることにした。

サリンシンの子どもたちは極度に貧しく、
しかも、置いてきた古着などをとりに
村に戻ることも許されていないので
着るものも大変だ。
靴どころか草履もない子が多い。


ミンダナオ子ども図書館では、
この村に保育所を建設しているし、
しばしば読み語りも行っている。
さらに山中のサリンシン集落には、
一時間以上かけて歩いて訪れ、
そこでも読み語りをしている。

人々は、MCLを良く知っていて、
それだけに救済支援に来てくれたことを、
心から喜んでくれた。

「地元の福祉局が、
わずかな缶詰を支援しただけで、
こんなところに救済支援に来るのは、
NGOでは、MCLだけだよ!」

しかし、奨学生もいるので
放っておくことはできない。


不平等な社会が原因で起こる貧困。
お金と利益を生むための資源を優先し
現地の状況を無視した開発が、
力ずくで進む限りこうした戦闘は、
無くならないと感じてならない。

日本が戦後良かったのは、
教育の機会均等と、
農地解放による土地の配分の
貧富の格差が少ない均等化政策が
とられたことが大きいと思う。



su7
翌日 
古着の支援をした

背後では、
サリンシン集落に
向かって撃たれる
砲弾の音が聞こえた


砲弾の音がする中、
子どもたちや親にも、
日本から贈られてきた靴と古着を配った。

山奥のサリンシン村から、
150名ほどがこの村に逃げてきている。

帰ることができず、
家畜も置き去りで田畑も荒れたまま。

精神的にも落ち込んでいるが、
多くが親戚や友人の家に滞在し、
たくましく生きている。

大砲におびえ軍に脅されて、
強い日照のなかに2時間立たされても、
わずかばかり食物を採りに、
時給地に帰ろうとする。

数人は、
死亡していている。

マグペット市の福祉局が唯一、
缶詰などの支援をしているが足りない。

MCLが訪れたことで、
少しは元気になってくれたようだ。


古着のはいった段ボール箱を載せた
4WDの後ろに大勢の村人が集まってきた。

まず
子どもたちを優先して、

一人一人古着を手渡していった。


こんなすてきな靴、

履いたことがない!


北原良夫さんの娘さんも
日本から参加。

ご主人は、牧師さんで、
支援活動に詳しい。


すごい熱気が周囲を包む。
皆、大喜びだ!


こうした体験を、
多くの日本の若者や
中高年の人々と共有したい。

見ると聞くとは大違い。
実体験のすばらしさを、
毎回ひしひしと感じる。



su8
ゴムの植林のための
穴を掘った


洪水対策支援は、
下流におけるリグアサン湿原の
洪水被害対策と

上流のアラカン地域における、
マノボ族の植林対策にわかれている。

下流で直接洪水の被害をうけた、
イスラムのリグアサン湿原周辺。
水は、軒下まで達した。

現地は、政府関係者でもなかなか入れない、
反政府地域であるだけに
その被害の正確な報告は不可能だろう。

たとえば、
スイレンなどの水草で家屋が倒壊した結果
子どもなどの死者も出たという。

2000年、2003年の戦闘による被害も、
報道されたものと、現地で聞いた
「死者を埋めることも出来ずに川に流した」
と言う話には、大きな隔たりがある。

報道関係者も容易に入れない
地域だなだけに致し方ない。
今回の洪水対策は、
すでにご報告したように、
リグアサン湿原地帯では、
生活再建支援を重視した。

ARMM(イスラム自治区)は、
水田がおおいのでビニールシートを配布した。
草屋根が腐敗して穴があいた家が多く、
雨のときに雨よけと同時に

湿原地帯故に、乾燥した土地が皆無で、
収穫した米を干す場所がない。
そうした意味ではビニールシートは、
米を乾燥させるためにも
おおいに役立つ生活支援だ。

ピキットサイドは、
集落単位で漁網をしえんした。
集落に大きな漁網を3つと、
木の舟を2艘ずつ配布。
女性グループを組織して、
女性たちの責任と管理で利益を分配する。

しかし、下流の生活支援だけでは、
洪水の抜本的対策にはならない。
洪水の起こる大きな理由は上流地帯にある。


1900年中旬ごろの
急速なジャングルの伐採。
ラワンなどの多くの木々が先進国、
とりわけ高度成長期の日本に輸出された。

純粋な原生林であるジャングルは、
ミンダナオの9%しか残っていない
と言われている。

今も、不法伐採は続いているのだが、
こうして裸になった斜面には
低地をおわれた先住民が多く住んでいる。

ここに、森林を回復させない限り、
洪水の抜本的問題は解決しない。

それが、上流のアラカン地域における
ゴムの植林プランだ。


植林をするにあたって、
木の種類を選ぶさいにかなり検討をした。

ゴムに関しては、
最初は、わたしは否定的だった。
農業作物ではなく、
輸出に依存した工業作物であること。

ゴムを固めるために、
多少の科学薬品を使うことなど・・・。
バナナプランテーションに
比べれば少ないが・・・

しかし、長年ゴムを育てて、
土地を守ってきた実績がある
マキララ地域を見て
ゴムの良さも見直すようになってきた。

 1,下草を過剰に刈る必要がなく、
  プランテーションバナナのように
  大量の除草剤をまかなくてもよい。
 2,大量の殺虫剤も必要ない。
 3,野生に近い地バナナや
   山芋などを平行して植えられる。
   ゴムの成長には8年かかるが、
   それまでの収入源になる。

 4,いったん成長すると、
   長い年月、安定した収入になる。
 5,トッピング(汁をとる)作業に、
   多くの人々が関われるので
   収入を分かち合える。
 6,種が毎年落ち、
   それを家庭で栽培して苗を作り
   さらに自分の土地に
   広げられることにより、
   ゴム林を拡張していけると同時に
   他の家の収入に拡大していける。
 7,果樹にくらべて腐敗せず、
   メンテナンスや出荷が
   山岳地域でも比較的容易である。

こうして、ゴム園を広げていくことによって、
土地から収益が上がりマノボの人々も、
容易に土地を、町の金持ちに
買収することが無くなり
マノボの人々の生活を守る結果にもなる。

さらに、自身の収入によって、
わが子を学校に行かせられるようになる。


微力ですが、植林は、
皆さんからの寄付によって進めていきます。
ミンダナオ子ども図書館 支援方法
日本政府が、植林プロジェクトを
されると、もっと良いのでは?


最初に、アラカンのキアタウ
(訪問者でこの村に
泊まれられた方も多いと思います)
その下のケロハス、
そしてカヨパトンとパコパコ。

すべて非常に貧しいマノボ族の集落で、
ここから多くのMCLの
奨学生たちが来ています。

すでに草刈りが終わり
(そのようすは掲載)ました。
今回は、ゴムを植え付けるための
穴掘り作業が行われました。

いよいよ6月初旬には、
MCLの奨学生をまじえて
ゴムの植林が始まります。



su9
ゴムの植林が
始まった


ミンダナオ子ども図書館から、
ゴムの苗をトラックに


ミンダナオ子ども図書館の敷地で、
農業スタッフと
子どもたちが一体になって
育てたゴムの苗を

奨学生の子どもたちが
トラックに運ぶ。

この苗が、山岳地で育ち
土砂崩れや下流のイスラム地域での
洪水の被害を少しでも少なくすれば・・・。

そして、貧困から土地を手放しがちな
先住民族に収入をもたらし

自らの手で、
村の子どもたちを学校に
行かせることができれば・・・


これが、MCLの敷地内で、
子どもたちが育てているゴムの苗床

MCL自体が苗床
子どもたちが育つ苗床


ミンダナオ子ども図書館の敷地で
ゴムの苗を、子どもたちが育てはじめた。

ゴムの植林プランは、
海外のプランテーションや
移民政策の土地所有で
もともと自分たちが住んでいた土地を
失って山岳地に追われていった
先住民族に収入を保証し、

これ以上、土地を受け渡す必要が
無いようにするために
最も有効な対策の一つ。

ずいぶん長く考えつづけてきた
生活支援プラン。
ゴムの農園は、この辺でも多く
そのほとんどが大地主によるもの。

そこで働けるのも小作たちで
先住民族は良くて日雇い。
技術がないから、
日雇いにも選ばれない場合が一般的だ。

でも、MCLでは、
村の共同農園といった形で、
地元の人々と会議を開き
協同組合的な組織を作り
村人たちとMCLとが
協働で管理する方式を選んだ。

MCLは、完全ボランティアでかかわる。
ゴムの苗を育てているのは
ミンダナオ子ども図書館に住んでいる
若者たち。
彼らが、休日、ボランティアで
野菜栽培の傍ら、ゴムを育てる。

この体験によって、
将来、地元に帰って農業を始めたとしても
農業技術を受け継ぐ事ができる。
やはり、農業はミンダナオの基幹だからだ。

家庭収入や農場主の利益を得るための
過剰労働は、チャイルドレイバーだが、

こうしたお手伝いは、
地元に利益を還元していくことによって
子どもたちに、
将来生きていく自信と夢をあたえてくれる
大切なプロジェクト。

むしろ心配なのは、日本の子どもたちの方で、
「お手伝い」という考えを、
日本の家庭は失った?
「お手伝いなんかしなくても良いから
部屋で、勉強してなさい!」
そういわれて、部屋に閉じこもり
机の引き出しから電子ゲームを出して
孤独に一人遊んでいる?

本来子どもたちに必要なことは、
家族が、みんなで助けあい、
生活のためにも協力し合う事だろう。
家族だけではなく、
村でも協力し合い支え合う。

貧困にあえぐマノボ族の村には
貧しくても、
そのようなすばらしい家族の愛や、
人々のつながりが生きている。

先進国の人々は、現地を深く見ずに
子どもが親を助ける姿を見て
チャイルドレイバーで子どもをこき使っている
と言うことがあるが
問題は、そんなに単純ではない。


学校教育で教わることなんか、
たかがしれている部分もある
競争原理のエリート主義の限界だろう。
ともに汗を流し、協力し合い
助けあって生きていくことを
お手伝いと遊びから学ぶことが、
生活の基本を作る?



su10
夕刻に、
苗が現地についた


MCL本部のあるキダパワンから
目的地までのアラカンは、
先月の大雨のために
山道の各地が土砂が崩れ
ダバオ経由でないと到達できない。
目的地までは5時間の道のり。
その日は、山で宿泊。
MCLの下宿小屋で泊まった。

このアラカン地域にも沢山の奨学生がいる。
彼らが、積極的に今回の植林を支援している。
MCLで古着を渡しているので
ちょっとオシャレだが電気も無く、
本当に貧しい地域だ。

こうしたボランティアに積極的に携わり
村を子どもたち自身が活性化していく
そうした体験の意味は大きい。

下の写真のスカラーは、ザイノディン君
キダパワンのMCLの下宿に住みながら
大学に通っているイスラム教徒。
今回も、イスラム教徒の若者たちが
積極的に参加してくれた。

このアラカンの山から流れ出す泥流が
鉄砲水となって、彼らの住む
リグアサン湿原地帯をおそう。
その根本的な原因を知り
自らその対策にのり出す体験に
大きな意味があると思う。


もちろん、MCLの奨学生たちだけではなく
作業の根幹をなすのは地元の人たち。
その多くは、奨学生たちのお父さん、
お母さん、お兄さんや弟姉妹たち。
「親の背中を見て育つ」
と言う言葉が、そのまま通じるような
場面に良く出会い感動する。

親が楽をするために、
子どもに過剰な労働を押しつけるのは
かなり大きな問題があるが、
親を助けて、一生懸命手伝おうとする
子どもたちの一途な姿には、
先進(?)諸国には見られなくなった
発展途上(?)国の美しさと感動がある。

子どもたちが、MCLのスカラシップに
応募してくる理由の90%も、
将来、大学に行って良い仕事について、
親を助けたい!
兄弟姉妹を学校に行かせてあげたい!

どんなに貧しくとも
自分の家族を常に思って頑張り
食べ物が無く、
電気も無い村の不便な生活でも、
いつも故郷が懐かしい!
ここでは、故郷という言葉、
家族という言葉がちゃんと生きている。

否、言葉が生きているのではない
故郷があり家族がある。
そのようなミンダナオの良さを失いたくない
むしろそこから学びたい、

ミンダナオ子ども図書館を施設とせず
村の共同体とつながった
一体となった運営をしようと
考えてきた理由だ。



su11
いよいよ
植林が始まる


いよいよ植林がはじまった。
当日は、さらに多くの奨学生たちが参加した。
他の地域から来た、イスラム教徒の子
クリスチャンの子たちが
このマノボ族の集落に集まってきた。

このように、ボランティアに参加しつつ
別の宗教、別の種族、別の地域の
人々の生活状況を見て
ただ見るだけではなく、
生活支援に積極的に関わる体験をする。

その事が、将来どのような仕事につくにせよ
平和構築、生活構築にも
意味がある事だとつくずく思う。

まず大切なのは、友だちになること。
友だちになって、相手のことを
自分の事のように思えること!
そうした気持ちを育てることだ。

植林には、MCLの若者たちだけではなく
地元の子どもたちももちろん参加。

諏訪淑子せんせい寄贈の保育所

村には、保育所があり、
そこの子どもたちも保育所の先生といっしょに
植林に参加した。


上の写真は、保育所の先生
日本の保育園の子どもたちも
先生といっしょにこのような経験が
出来ると良いのに!

自分たちの村を、
自分たちの手で作っていく体験を・・・


su12
こうした子どもたちの姿は、
感動的だ!


彼らは、
ほとんど裸足で山の斜面を駆け回っている。

お父さんやお母さんが山で
仕事をしているときに
親や兄弟姉妹の洗濯もみんなで川でする。

お父さん、お母さんのお手伝いを
友だちといっしょにすることの喜び!

自分たちが、役に立っていることの
深い満足感と誇り。
それが顔にも表れている。


要所要所で、
大人が指示を出して教えてくれる。
村全体が、一つの家族だ!


このすばらしい子どもたちの様子を
松居陽がビデオに収め

ドキュメンタリーとして
まとめている

是非日本の人たち
特に子どもたちに見せたい!と。


よろしかったら、
あなたも是非参加してください。


600本近いゴムの苗が
あっと言うまに植えられていく。

最後に土をかぶせるのは、
お父さんや

お兄ちゃんの役割。

肥料を加えて根が傷まないように
押さえて土をかぶせていく。


ゴムが収穫できるようになるには8年かかる
しかし、その間にバナナなどを植えられる。
いったん大きくなり始めると
50年は、収入が約束される。

さらにその間、沢山の種が毎年落ち
それを拾って苗を育て
さらに、自分たちの土地に移植し
ゴム林を増やしていける。

MCLが、苗だけではなく
輸送代、肥料代、食事代
ときには、共同農場の購入や費用を支払う。


まだまだ、
無限に植林をしていかなければならない。

まだまだ無限に木を育て
子どもたちを育てて行かなくてはならない。

皆さん植林支援
よろしくお願いします。


ミンダナオ子ども図書館 支援方法

洪水と植林活動

映像を 見たい方は ここをクリック
映像を 見たい方は ここをクリック

植林参加したい方は、
事前に日程などを教えていただければ
スケジュールを合わせます。
一生の想い出になることでしょう!


su13
父親やおじさんに
教えてもらいながら


ゴム植林の技術を学ぶ

若者たち




夕暮れて、
みんなでMCLが準備した
ご飯をお腹いっぱい食べました


植林では、

最後に村人たちの

全員の食事も用意する。

仕事が終わって
みんなで食べる食事の美味しいこと


僕らも
お手伝いしたんだよ!

8年後、
この子たちも大きく成長しているだろう


su14
ケロハスにも
ゴムを植林した


アラカン方面のケロハス集落は、

最初にゴムの植林をした
キアタウ地域のさらに下に位置している。

ここに到達するには、
パコパコ集落から馬に乗っていくか
歩いていくしかない。


今回、この地域に2ヘクタールの
ゴムを植えることになった。

この地域は、アンセスタルドメイン
先祖伝来の地域として保護されていて

マノボ族しか
土地を所有できない。

そうした地域は、
土地買収を目指した外部からの資本が
開発と称して入りにくいせいか

人々の生活は、のんびりして

非常に貧しいものの
おだやかな気がする。

ただし、
この地域にもひたひたと、

外部からの影響が
押し寄せつつあることも事実だ。

このコミュニティーは、
マノボ族の酋長が事実上マネージしている

若い酋長で、
集落をよくまとめている。

今回、ゴムを植えたのは
村が共同で育てている
トウモロコシ畑の2ヘクタール。

トウモロコシ畑のなかに
穴を掘ってゴムの苗を植える。

これは、
非常に良いやり方で

ゴムが育つまでには
8年の歳月がかかるが

その間、
トウモロコシの収穫で生活を保持できる。


今回も、MCLの若者たちが
部族や宗教を超えて参加した。

もちろん、
地元の奨学生たちも参加して、
ゴムを植えた。

つぎの世代をになう若者たちが、
誇りを持って自らの村を作り上げ

収入が入るようにしていく姿は
感動的だ。

学校教育だけではなく、
こうした経験からこそ
多くを学ぶことができると思う。




su1
マノボ族協会から
貢献賞が贈られ
酋長になった!

わたしを、
酋長アオコイ マオンガゴン
にするという!


私の酋長名 
アオコイ マオンガゴンは、
心から人を助ける 真の友 
と言う意味らしい。


キダパワンのマノボ協会から、
酋長アオコイ マオンガゴンに、
貢献賞が贈られた。

マノボの酋長の役割は

1.孤児たち、
  または親が離れていってしまった
  子供たち、片親の子供たち
  などの世話をすること。

2,父親が死んだり、
  寡婦、母子家庭の家族の
  めんどうを見ること。

3,そうした子供たちを教育し、
  学校に行かせたりして
  めんどうを見ること。

4,村の中に諍いがあったりすると
  仲裁すること。

5,他の集落や部族との争いや戦闘を、
  話し合いと祈りで解決すること。

6,病気、不幸、諍い、戦争は、
  悪霊のしわざなので、
  白いニワトリを捧げて悪霊を追い払い、
  善霊を招くこと。


もちろん私は
酋長になりたかったわけでも、

首長リーダーになりたかったわけでも
応募したわけでもない。

ただ、マノボの人々が見ていて
私たちのやっていることが、

酋長がやることだから、
私に酋長の洗礼を授けてくれた。

そのとき言われたことは、
「これで、あなたは、
フィリピンの全ての部族から、
酋長として認められ
それなりの敬意を受けるだろう。

同時に、どのような先住民の村に行っても
酋長であることを名乗り、

その名を言えば、
先方は心から迎え安全も保証される。


実際、先日、
始めてビラーアン族の所に行ったときに、

しばらくたってから、先方の酋長に、
自分がマノボの酋長の洗礼を受けたこと、

そして、その名前を語ると、
その意味を理解したとたんに顔色が変わり、
明るくおだやかに、私の手を取ってくれた。

 マノボ族の酋長になった
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なぜここに日本人
マノボ族の首長になった
日本人

 
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先住民族の文化祭
マノボデー
 
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yoeizou
松居陽が作成した、
英語版
ミンダナオ子ども図書館
の活動映像
 
英語版:English
アメリカで映像作成を
学んだ松居陽が、
ミンダナオ子ども図書館を
訪れて、10年間近く、
ともに活動したあいだに、
自身で撮影した映像を、
本人が編集したものです。


プロフェッショナルな
撮影技術と感性です。
 

松居陽作成の
写真映像による
活動報告です。

音楽とあいまって
美しい子どもたちの
表情が感動的!
避難民救済、読み語り
医療、植林
そして、ミンダナオの
子供の様子が
感動的なスライドショーに
なっています。

 
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英語版:English
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英語版:Slide english
スライドによる
活動映像

 映像を 見たい方は ここをクリック


松居陽制作の感動的な
野菜売りの少女の
ドキュメンタリービデオ
 
下をクリックしてご覧ください!
野菜売りの少女 映像1  野菜売りの少女 映像2 
 野菜売りの少女 映像3  

su15

 夏休みの読み語り

ウオーターフォールでの
読み語り


フィリピンの夏休みは、4月5月。
この時期は、学校は休みで
平日でも読み語り活動が出来る


学校が無い時期の村のようすを
知る上でもよい時期。


わたしたちは、
ウオーターフォールに読み語りに行った。
ここは、アポ山の隠れた登り口でもあり、
美しい滝がある。

滝のあるところは国立公園に指定されていて
マノボ族しか住めないことに
なっているのだが。

安易に、しかも安価に土地を売ってしまった
マノボ族の人々が、生活に窮して、

サトウキビ刈りの動労に
数ヶ月行かなくてはならなくなり、

多くの小学生の
スカラシップの子たちが、
両親とサトウキビ刈りに行くことで
学業をストップしてしまった。

学業のために子どもだけを置いて、
サトウキビ刈りに行く家庭もあり、
そのような子は、放っておけないので、
逆にMCLに住むようにさせたりもした。

今回も訪れたが、
本当に子どもや家族の数が
少なくなっている。

夏休みに労働力として、
家族とともに子どもたちも
駆りだされることで、
マノボ族の村が廃れていく。

すでに村を放棄した家族も多い。


この写真のなかにも、
多くのMCLのスカラシップの子たちがいる。
小学生が多いが、
(下の子たちもその一人で父親がいない)
チャイルドレイバーの結果
ストップする子が後を絶たない。

保護するためには、
MCLに住むしかないが
100名を超えていっぱいだ。


読み語りが終わって、
みんなで滝で遊んだ!






su16
カパタガンでの
読み語り


こちらの村は、
3週間ほど前に戦闘にみまわれて、
村人たちは下のバランガイに避難した。

ここには、保育所を建ててあるし
奨学生の子たちもいる。

ずっと気になっていたが、
軍も入りなかなか入れない。

ようやく落ち着いたところで
子どもたちを元気づけるために
読み語り活動を実施した。

マキララのカパタガンは、
山奥のどん詰まりの小さな集落だ。

お父さんと歌う娘さん!


神様の歌を歌った。
MCLの奨学生たち。
前列にいる6人は、皆この村の出身。
学校までは、2時間以上かかり
しかも、しばしば戦闘が起こるので
MCLに住むことになった。

経済的な理由や生活の困難さで、
学校に行っていない子も多い。

食べられないことも理由で、
男の子の多くは、少年兵となっていく。

この地域は、
有名な反政府勢力の地域と言われているが、
平地を追われて山にこもった、
バゴボ族の多い地域だ。

2年前、精神に異常をきたして
大声で演説し回っていたので、
ダバオの精神病院で薬を処方した。

今はすっかり元気に、
元通りになった。

本当にほんとうに
良かった。

彼も手術をした。
彼は、奨学生になった後
卒業してスタッフになった。

日系人も多いと言われている。
下の左は、日系人の奨学生。

しかし、今回は新学期も近く
これから支援者を見つけなければならない
子たちも、150名近くいる。

正直言って奨学支援だけではなく、
自由寄付の多くも、
子どもたちの学校支援や食費に
充てられていく。

何とかしてあげたいと言う気持ち
放っておけないと言う気持ち。

常に現場で活動していると
どうしても目をそらすことが出来ない。

現在原稿を書いているが、
自分で稼いだ原稿料も講演料も、

ことごとく
支援に消えていく。

みなさん、
奨学支援お願いします。


ミンダナオ子ども図書館 支援方法


su17
グマイでの読み語り

山のマノボ族の地域、
グマイ村

キダパワン司教区のピーター神父の
指導により、

バナナプランテーション化から
自らを守ってきた地域だ。

この村の中心には
巨大なマンゴーの大木がある。

その木の下での
読み語り。

わたしたちは、
この木をトトロの木と呼んでいる。

マンゴーの木は、
とても不思議だ。

枝の一つの葉がピンク色になる。
まるで花が咲いたよう。

この木には
トトロが住んでいて

彼が、保育所を
寄贈してくれたから・・・


su18
ケロハス村の
保育所も元気だった




ミンダナオ子ども図書館 支援方法

保育園に通う
子どもたち。

保育園がない場合は、
ここから8キロ歩いて
小学校に併設している
幼稚園に通う以外にない。


村の生活は非常に貧しい。
トウモロコシを臼でひく老女。

ケロハスは、外界から切り離されている
それだけに、素朴な生活が残っている。

幸いに、
水の湧き出している小池が近くにあり、
地面の乾燥が防げていて
トウモロコシなどの成長がわるくない。

ここにさらに、
ゴムの収入が加われば
集落の現金収入として安定するだろう。

今回のゴムの木の植林支援は
洪水支援のいっかんとして
実施されているが、
さらに広げていきたい。

多くのマノボ族が、
収入がないがゆえに土地を手放していくが、

それを防ぎ、
森を守るためにも。
ゴムの支援よろしくお願いします。

ミンダナオ子ども図書館 支援方法
今回手伝ってくれた
MCLに住みこんでいる奨学生たち。



su19
茅野市の北部中学と
小樽ワールドフレンズ
から送られた
バッグと靴を届けた


パンダノン村とウオーターフォールの
子たちに届けた。


車に乗っているのはすべて、
ミンダナオ子ども図書館の子どもたち。

土曜、日曜日には、
こうしたボランティアに積極的に参加する。

自分たちも極貧で
しかも、孤児や片親の子たちだけに
いろいろな思いを感じるようだ。

イスラムの子もクリスチャンの子も
先住民の子たちも、
それそれ異なった地域や村で
読み聞かせをしたり、
鞄や衣服や靴を届けたり。

今回は、
茅野市の北部中学の子たちから送られてきた

バッグや靴を中心に配った。

(多くの方々から送られてくるので
全てをサイトで紹介できずに残念です)

日本製のカバンや靴は、
丈夫で長持ちし、

こちらのは、すぐに壊れるので
地元の子どもたちには大喜び。

ランドセルも好評です。
小樽ワールドフレンズから送られた靴!

茅野市
北部中学校のみなさん、

小樽ワールドフレンズのみなさん、
ありがとう!

いつかいらしてくださいね


su20
北原良夫さんと
娘さんの送別会























su21
愛子さん、
二度目の訪問


愛子さん、二度目の訪問!
支援している、
我が子のようなアンジェリカちゃんに会いに!

山の集落、
マロゴンからさらに道無き道を
実に一時間も登ったところの一軒家に、
アンジェリカちゃんは住んでいる。

今回は、ミンダナオ子ども図書館に招待し
デパートで洋服も買ってあげた。
写真は、
新しい服のアンジェリカちゃんといっしょ。

前回も、山を登って彼女を訪ねた。
MCLの子どもたちとみんなで滝のある
ウオーターフォール村にもいった。

子どもたちにとって、
支援してくださる方と会えることは、
特別な意味を持っている。

特に、
母親や父親のいない子にとっては
まるで、第二の親のような気持ちだ。
あしながおじさんのよう・・・

子どもたちは、
しょっちゅう私に自分の支援者はどんな人?
と聞いてくる。
ものすごい関心を持っているのが
痛いほどわかる。

まだ支援者のいない子どもたちも多い。
彼らは、さびしい気持ちを持つ。

だから、言う。
「パパ友(私のこと)が、
君たちの支援者なんだよ」

愛子さんといっしょに山に滝滑りにいった。
初めての子もいて興奮気味だ。

お茶の水大学修士になった
理実さん
MCLスタッフになった、
民希さんも大活躍


立正佼正会が、寄贈してくださった
いすゞの四輪トラック、エルフも
通関に時間がかかったが、
とうとう活躍し始めた!

子どもたちを全員乗せて読み聞かせに
また、保育所建設の資材輸送に大活躍!

民希さんは、本当に頼もしい。
限界をはるかに超えていた、

対日本の支援者への対応を
一手に引き受けてくれている


su22
丹原美保さんが、
協力者と共に寄贈された
二つの保育所の開所式
バト村の保育所


本当は、イスラム地域のカバサランに
保育所を建設し、
そこで開所式をする予定だったが、

戦闘で危険で近づけず
訪問予定の一週間前に
次期候補のバト村に変更した。
そんな理由で、建設途中での
開所式になってしまった。


カバサランの方は、
現在さらに戦闘が激しくなりつつあり、
建設も止まったまま。

隣の集落のバロンギスは、
宮崎さまからの寄贈で、
すでに完成しているのだが
こちらも危険で近づけず、
開所式が延期になっている。

今後さらに戦闘が激しくなり
本格的な戦争になると言われているが、
空爆などで、破壊されたら
作り直さなければならない。

それでも、
こうした建設の過程で地元の人々と
心を通わせているので
たとえ戦闘になっても

救済の時に、
役立つことは間違いない。
本当に、戦争は嫌だ。
子どもたちが可愛そうだ。


こちらはロカトン村の保育所
ここに住んでいるのは、
バゴボ族がほとんど。

本来は、この上の山の斜面で
山岳農業を営み、集落を作っていたが
地滑りで村が崩壊し、

ここに避難して
避難民集落を作っていた。

それを市が気遣って
市長の指示で、

ここに新しい
集落が出来た。


今回は、わざわざ村長も出席された
気さくで庶民的な方だ。



su23
山の小学校の卒業式


白い衣服は、MCLがレンタルして、
奨学生に渡している。


ミンダナオ子ども図書館の奨学生は、
今年は550名を超えると書いた。
小学生から大学生まで・・・
全員がMCLに住んでいるわけではない。

学校まで遠くて通えない子、
家が極貧で兄弟姉妹も多く
3食十分に食べられない子、

親のいない子や片親の子で
MCLに住みたい子たちは、
キダパワンの本部に住める。

その数は、現在86名。
常住のスタッフを入れると
ファミリーは、100名に達する。

ところが山々で調査を重ねるにしたがって、
今年は、
MCL本部に住みたい子たちが増えて、
子供たちだけで100名を超えそうだ。

理由は、
山岳地域の人々に経済危機の打撃が大きく、

兄弟が多く、全員が学校に行くどころか
食べるのも難しい家庭が
増えたことが一つ。

もう一つは、去年あたりから、
国軍がNPAの駆逐を理由に
山岳地帯に送り込まれていることから、
住民が不安を覚えていることだろう。

イスラム地域も同様だが、
若者たちの中で勧誘に応募して、
海外やダバオやマニラに
出たがるものが増えているのも
脱出の姿に見えることがある。

逆に地元で踏ん張って、
問題の解決に立ち向かおうとする
勇気ある若者たちもいるが・・・

戦闘が起こされる理由の一つは、
鉱物資源と農業資源の獲得に
起因しているように思える。

そんなわけで、
山の学校に通っている子たちの多くが、
親の希望もあり

MCLなら身の安全も確保できるし
何よりも三食たべられるので、
住み込みたいと思っているようだが、


こちらとしても
際限なく受け入れられるわけでもないし

本部の子たちに加えて下宿小屋の子たち
スタッフの食事も入れると、
すでに米の自給をはるかに上回っていて
食費だけでも馬鹿にならない。

(米は、約200人分を
MCLの田んぼで自給しています)

奨学生や里親支援の寄付はいちぶ、
まだ支援者のいない不幸な子たちの学用品
プロジェクト代に加えて、
子供たちの食費や生活費
炊き出しやお小遣いなどにもなっています。


su24
奨学生の彼女が
成績最優秀に!


おばあちゃんが来てくれて
大泣きに泣いた。


小学校を卒業するだけでも、
経済的に本当に大変。

父親がいなければ
なおさら大変。


MCLの奨学生の卒業式は、
あちらこちらの
僻地の学校で行われているので、

招待はされてもとても総てに出席できない。
でも、山の学校には独特の感動がある。

あらかじめご連絡いただければ、
ご案内します。
ご自身が支援している子たちの
卒業式に参加するのも感動でしょうが、
子供たちは、信じられないほど喜びますよ。



su25
クリスチャンの文化祭
ビサヤデーが終わった


毎年テーマを決めて
行われる文化祭、

今年のテーマは、
伝統的葬儀と踊り。

イスラムの文化祭、

先住民族の文化祭、

移民系クリスチャン文化祭

異文化体験との出会いと

感動と楽しみの分かち合いが、

平和を作る!


まずは、
葬儀から始まった。


亡くなった人の
死体を清める。


死者に別れを告げ
葬儀をおこなう。


スペインからの
キリスト教の影響の裏にも

それ以前の伝統文化の
影響がみられる。




葬儀が終わって伝統的な踊りと歌





終わってから
ビサヤ料理をみんなで食べる


食も重要な文化

バナナの葉で巻いた
餅米のお菓子。


青いものお菓子や
バナナの葉で巻いたご飯など、


日本の伝統料理やチマキにそっくり!

ゴーヤチャンプルーや煮込みうどんもあって、

沖縄料理とよく似ている。



su26
新しくMCL本部に
住む子たちの歓迎会


世界的な不況のせいか、
今年はMCLに住んで学校に通いたい子が
非常に多い。

親の無い子片親の子も多いが、

兄弟姉妹が多く、
率直に言って食べられない家庭も多い。

MCLに住む子たちだけで

100名を超えた。

全体で奨学生は613名。


季刊誌の連載に出てくるシンカマス
砂糖大根売りの少女ジサ


低学年の子たちも増えた。 

ビラーン族の子たち


su27
みんなで海に行った

夏休みみんなで
ダバオオリエンタルの浜辺に行った。

わたしが、
最初にミンダナオでお世話になった、
ハウスオブジョイの浜辺。

ハウスオブジョイの烏山さんが、
大きな手術などで苦労されているので

お見舞いもかねていった。

MCLの子どもたちが
烏山さんにお見舞いの歌を歌うと、

烏山さんは、涙を流された。












夏休みは、
帰郷する子も多く、


帰る家が無い子や、
帰郷できない事情がある子たちにとっては、

さびしい時期でもある。

それで、毎年この時期に、


みんなで海に行くことにしている。


ダバオオリエンタルまでは、
車で5時間ほどかかるが

そこで、
5日間ほどキャンプをする。

ハウスオブジョイにいた子たちで、

わたしが以前出会った子の数名

ジェニーボーイはスタッフに、


ラランは今年卒業、

ラブラブは来年卒業


キットキットは大学2年生に、


そして妹のマリテスは、
今年からダバオの大学で


ソーシャルワーカーのコースに行く。


マリアフェは、結婚した。




su28
学生総会が終わった

学生総会では、
さまざまな諸問題が話し合われる。

ミンダナオ子ども図書館の
高校生と大学生の全奨学生が集まる。

学校での諸経費の支払いから、
心身上の問題まで。

何しろ、親がいなかったり、
保護者がいない子もいるし

親がいても、
三食ろくに食べられない家庭の場合は

大学生の息子や娘に、
食費の支援すら出来ないわけで・・・

そうした問題にスタッフが、
ともに考え対策を出していく。


今回の決議で、
大学生や高校生で
下宿小屋で生活している子たちに、
米の支援をすることを決定した。

何しろ、極貧家庭で、
親が支給できなかったり、
孤児だったりするから食費が大変

ミンダナオ子ども図書館のスカラシップ・
里親奨学制度に関しては以下をクリック
ミンダナオ子ども図書館 支援方法
MCLのスカラシップは、
学生たちに授業料だけではなく、
諸経費やお小遣いもわたし

最極貧の子や孤児でも、
大学まで行けるようにしています。

また、平和教育、
文化の分かち合いなど、

学校教育では体験できない
文化祭を独自に行っています。

また、学生たちは、
地域の読み聞かせや

時には戦闘時の救済支援などを
自ら行っています


su29
MCLのある
マノンゴル小学校の
表彰式


野菜売りの姉妹の末娘

MCLの本部のあるマノンゴル村は、
キダパワンの町はずれの小村で

小学校と高校、
少し歩けば南ミンダナオ州立大学もある。

多くの奨学生たちは、
地元に近い学校に通っているが、
5キロの山道を歩いて通うのは普通で、

雨が降れば洪水で川も渡れない。
夜も暗闇で電気も無い。

お弁当を作るお金どころか、
家に帰っても食べ物がない
こともしばしばで、

平均しても7人兄弟姉妹だから、
全員を学校に行かせることは不可能。

学校に行きたくても
行けない子が多い理由だ。

加えて、孤児だったり、
父親や母親がいない場合は
親戚をたらい回しになっていて、
学校に行かせてもらえない。


野菜売りの姉妹の下から3番目
7人兄弟姉妹で父親は毒殺
谷沿いに小屋を建てて
朝早く母親と山菜や野菜を採り
子供たちが町に売りに行く。

MCLに住んで学校に通っているが
夏休みの今頃になると家にもどって
毎日野菜を売り歩く。
それでも、卒業式前日の終業式では
表彰された。
隣に立っているのは母親役のスタッフ。


表彰式では、普通は親が出席して
母親や父親が子どもの胸に
表彰メダルなどを
つけたりかけたりするのだが
何しろ親がいなかったりいても山で貧しく
町まで来るような交通費も出せない子が多い。

その場合は、母親役のスタッフや
ともにMCLに住んでいる兄弟姉妹
友人や年上の奨学生が
メダルやリボンをつけてあげる。

左の彼女にリボンをつけているのは
母親役のスタッフ、テルマ母さん。
少女は、去年一年生を落第して
二度目の一年生だが、
何と今年は、最優秀で進級した。

私が彼女に
「もし進級できなかったら、
いつまでも一年生で
友達が大学に行っても結婚しても、
それでもまだ一年生だよ」
と言って聞かせたのが効果があった?

本人も自信が出てきて成長したようだ。
ゴミ捨て場の出身。

下の少女がお姉ちゃん。

でも、兄弟みんな父親が違う。
少年は、父さんがいない。

お姉ちゃんがリボンをつけてくれた。
下の子たちも、
山の僻村で父親や両親がいず
MCLに来た子たち。
ずいぶんしっかりしてきた。


奨学生とともに写っている美女?は
母親役のスタッフの一人。
実は、3年前までは奨学生だった。
山のマノボ族でMCLのおかげで大学を卒業。
MCLのスタッフとして子供たちの
面倒をよく見てくれる。

卒業生たちにとって
MCLのスタッフになるのは夢だ。
彼氏は、トライシクルドライバー
つきあいも長いし
結婚も予定しているけど
お互いの兄弟姉妹の学校をまず
支援してから結婚する予定。

下の若者は、両親ともいず
兄弟姉妹が全員MCLに。
親がいないので、MCLの仲間が
彼にリボンをつけてくれた。
仲間同士の友情の様子がよくわかる。

今風の髪型をしているけれど
さまざまな場面で献身的に
他の子たちをサポートしてくれる。
籾殻を干したり、運んだりもしてくれる。
成績の方は?
優等生ではないけれど決して悪くない。


MCLの友人が、
リボンをつけてくれた


特別な人にはならなくっても
ごく普通の家庭を築いても
MCLでの体験を生かして幸せになってほしい。


小学校から高校へ

小学校を卒業して高校になるのは
子どもから一歩抜け出すような感じ!

お母さんが駆けつけてくれた子
親がいなくてもお姉ちゃん、
お兄ちゃんと一緒の子
スタッフの民希さんも・・・
ソーシャルワーカーやスタッフも
みんな一つの家族のようだ。

彼らは、MCLをファミリーだと呼んでいる。
種族、宗教がことなっても、
みんな一つの家族だと。

おもしろいのは、
MCLをミンダナオ子ども図書館の略ではなく
M=ムスリム
C=クリスチャン
L=ルマッド(先住民族)
の略称だと思っている人もいることだ。

 
卒業式の最後の歌
小学校を卒業して
6月から高校生になる子たち。

(フィリピンには、中学がない)
MCL本部のあるマノンゴル村では
小学校と同じ敷地に高校もある。

子供たちの中には、
すでに支援者がいる子と
まだ支援者がいない子がいる。

支援者がいる子は季刊誌に、
お礼の手紙を書く。
そんなとき、
まだ支援者のいない子は少し寂しそうだ。

そこで、「パパ友(私の呼び名)が、
支援者だから、心配しないで」と話す。
支援者が見つかると、
信じられないほどに大喜びする。
 

高校を卒業して大学へ

こちらは本部のあるマノンゴル高校の卒業式
来年、大学に進学する


マンダヤ族と移民系クリスチャンの
混血の彼女は、
ダバオのミンダナオ大学で
ソーシャルワーカーのコースに!
 

最優秀成績で表彰された
マノボ族で父親のいない彼は、
ノートルダム大学で教育学を!


マノボ族の彼女は専門学校に

最優秀で表彰された彼が
演台で特別講演をした。

マノボ族の差別や貧しい境遇を
いかにして乗り越えて来たかを語った。
MCLに対する感謝の気持ちも・・・



su30
大晦日の夜
みんなで
観覧車に乗った!







陽がドキュメントを撮影中の
ストリートチルドレンたち

















あこがれの
綿菓子を食べた!












su31
スタジオが完成した
松居陽の短文


森田富二夫さま、和佐美佐子さま、
楠見尚己さま、阪本ゆきゑさま、
安達正子さま、能登美津子さま、
心から感謝いたします!



すでに、松居陽によって、
マノボ族の伝統音楽や
ドキュメンタリー映画の作成が始まっています。


今後、このスタジオの果たす、
文化的、創造的役割は、
未来に向かって大きく展開していくでしょう。
是非いらしてください。



su32
無題 3  松居陽

聞こえるのは、波の音、風の音、ココヤシの音。
イヤホンはあっても音楽を聴く気にはならない。
生と死の詰まった、潮のにおい。
砂が足をくすぐり、塩が肌にべたつく。
実体のない波も、銀河へ続く水平線も、
目を据わらせてはくれない。
宇宙という意識に溺れたひと時。

夢みたい。と、人は現実に目覚めたときに言うのだ、
とお父さんは言う。
概念上の世界を現実だと思い込むと、
自然界を夢のように感じるのだと。
人声が静まり返れば、宇宙が無言で語りかけてくる。
人と自然の間に境目はないはずなのに、
僕も感じる、夢みたいだと。
後何時間見させてくれるだろう。
もうすぐ夜が明けて、人が起き出す。
地位、財産、業績、またこの太りすぎたシステムが、
ますます重い足を引きずって、ぎくしゃく走り始める。
空気を吸いつくし、水を飲みつくし、
大地を踏みつくすまで。
それとも、奇跡が起こって、
みな名も言葉も忘れて目を覚ますかも。
こんな夜は、そう星に願う。
朝が来れば、僕らは新たな目で互いを見つめあい、
そこに表現しきれない愛を感じるだろう。
言葉が出ないもんだから、みんないっせいに笑い出し、
抱き合い、声高らかに浜辺へ駆け出して、
赤ん坊のようにピンクの水平線に見とれるだろう。
泣き出す者もいるかもしれない。
次々と海に飛び込んで、
水が肌を撫でる快感にうめき、
身をよじらせるだろう。
でも、僕らがしないことがある。
それは、それを海と呼ぶこと。
それを美しいと呼ぶこと。
それを僕らと呼ぶこと。

もう、誰の振りもしなくていいんだ。
もう、上にも、下にも、右にも、左にも、
中にも、外にも立たなくていいんだ。
人間くさい、裸、生きている、一緒に、生々しく。
自然体を恥じることはない。
体で感じる情熱を、好んで否定することはない。
死が自制心からの開放なら、
今罪深い本性をさらけ出して、
生きながらの死を祝おう。
どうせ、いつか気づきざるを得ないことだ。
心は変えられても、血は変えられない。
知能が平等を望んでも、本能は支配したがり、されたがる。
頭は、体を指示するのではなく
体に耳を傾け、その声を忠実に表現するために
生まれてきたのではないだろうか。
沖に、小船の光がちらつく。
漁夫が、網を引き上げているようだ。
フィリピンの海や山に生きる、
たくましい人々を見ると、
どこかやるせない無力感に打たれる。
僕は、所詮今経済と呼ばれているシステムに取り入って、
姑息に生きている人間だ。
容赦ない自然界に生かされる術など、
ほとんど持ち合わせていない。

それだけに僕らは心の奥に不安を抱き続け、
それだけに彼らは自由なのかもしれない。
何もかもをなくしても、自然の情けに命を許されるのだ。
おなかがすけば、魚を捕り、調理する法を、
人は受け継いできた。
病気にかかれば、治療する方法も。
そうか、言葉はやっぱり必要なんだ。
じゃあ、何でこんなに嫌気が差すんだろう。
小うるさい人間のドラマに、空っぽの言葉に。
今なら、永久保証、お買い得、愛!
言霊の嘆きが聞こえるようだ。
問題は、言葉が表すはずの本質が
見失われているからかもしれない。
情報は増えても、その根源が
いつにも増してあやふやになってきている。
体内に残った全ての声を、海にぶちまけたい。
波よ、さらっていってくれ!
この他愛もないおしゃべりを!

su33

山菜売りの少女
ドキュメンタリー映像:松居陽  文:松居友

松居陽制作の感動的な
野菜売りの少女の
ドキュメンタリービデオ
 
下をクリックしてご覧ください!
野菜売りの少女 映像1  野菜売りの少女 映像2  野菜売りの少女 映像3 
 
 山菜売りの少女松居友:文
 (以下、引用はすべて原著からの一部抜粋です) 
童話『野菜売りの少女』の
全文をお読みになりたい方は、
以下をクリックしてください!
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 コッケコッコー。
 ニワトリがないた。
 目を開けると、まだ外はまっくら。
 寝たまま手をよこにやると、布にふれた。
 母さんのかすかな暖かみが残った布。
 となりで寝ていた母さんは、もう外にでて、山に行く準備をしている。
 谷底に一軒だけたっている、一部屋しかない粗末な竹のほったて小屋。
 小さな竹壁のすきまから、谷の水音がかすかに聞こえてくる。
 起きなくっちゃ。
 眠たいなあ・・・。
 でも、起きなくっちゃ。
 母さんと、山菜をつみにいく約束だもの。
 町に売りにいくために!
 妹たちはまだ寝ている。
 ギンギンは、起きあがると、ガラスも何もない開けっ放しの窓から外を見た。
 「わーっ、たくさんのお星さま!」
 夜空には、巨人が無数の宝石をばらまいたように、星たちが輝いている。
 黒い陰になった山なみの上には、南十字星。
 木々のあいだを、たくさんのホタルたちがとんでいる。
 「でも、夜明けはもうすぐのはず。
 あっちこっち飛びまわっていた妖精たちも、
 ホタルたちといっしょに、花や岩のお家に帰るころかな。」
 

 

 「子どもが山菜売りのお仕事するの?」
 ギンギンは、答えた。
 そうよ、わたしたちが町に売りにいかなければ、毎日のご飯はたべられないの。
 母さんには、別のお仕事があるし。
 母さんのお仕事は洗濯女。
 村の家々をまわっては、「洗濯物ありませんかぁ。洗濯物ありませんかーーぁ」って、
  たずねて歩くの。
 たのまれた洗濯物は、川に持って行って洗って干すけど、
  もらうお金はわずかだし、仕事がないときもある。
 だから、わたしたち子どもも、山菜売りをして手伝うのよ。
 「学校いってないの?」
 また誰かが、たずねた。
 不思議だなあ、心の声かなあ、それとも窓の外にだれかいるのかなあ。
 ギンギンは、ちょっと首をかしげて森を見つめた。
 何も見えない。でも、ギンギンは話をつづけた。
 わたし、学校、大好き。一年生のとき、楽しかった。
 友だちもたくさん出来たし。成績も良かったから進級できた。
 クラスで二番、表彰もされたのよ!
 でも、二年生になって、落第した。
 本当はいま三年生だけど、落第してから、学校にいっていない。
 


 スーッと流れ星が落ちてくるように、声がまた落ちてきた。
 「一年生の時は、成績が良かったのに、なぜ二年生になったら落第したの?」 
 ギンギンは答えた。出席日数が足りなかったから。
 一年生の時は、授業が午前中だけだったから、朝早く山菜を採りにいって、
 帰ったら大急ぎで朝ご飯食べて、学校にかけていって、
  お昼前に家に帰ったら、町へ山菜売りに出かけられたの。
 でも二年生になると、午後にも授業があって、欠席だらけ。
 「なぜ、午後の授業に出なかったの?」
 山菜売りに、町まで行かなければならないからよ。
 不思議な声は、少し怒ったようにいった。
 「山菜売りなんかしてないで、学校に行くべきだよ!」
 でも、山菜を売らないと、エンピツもノートも買えないし、お弁当を持って行けないし・・・。
 「なぜ、お弁当を持って行けないの?」
 わたしたち子どもが山菜を売らないと、お米も買えないからよ。



 バナナプランテーションをぬけて

 

 ほら、あのバナナ、農薬の入った青いビニールの袋でおおわれているでしょ。
 そこに巻いてある日よけの新聞、外国語で書かれている。
 「日本語や中国語や英語の新聞がたくさんあるでしょ。
 売っている国から持ち帰った古新聞だよね。」
 そう、ここのバナナを食べているのは、外国の人たち。
 特に、日本人と中国人とアメリカ人がおおいんだって。
 「あなたたちは、食べないの?」
 食べない、だって、農薬がたくさんかかっているから危ない、って兄ちゃんがいっていた。
 兄ちゃんは、バナナプランテーションの日雇いで、働いていたことがあるの。
 働いている人たち、みんな、防毒マスクをかけているのよね。マスクしないと危険だって。
 外国に出すときは、バナナを洗うからだいじょうぶみたいだけど。
 ほら見て!
 プランテーションのバナナ農園は、他のバナナ農園とちがって、地面には草がないでしょ。
 除草剤といって、草を枯らすための薬をたくさんつかっているのよ。
 ばあちゃんは、いってたわ。
 「草や石にいる妖精さんたちも、皆ここからは逃げ出してしまったんだよ。だから草もはえないんだ。
 ここに来ると、まるで墓地に来たようだ」って。
 昔はここらへんにはね、わたしたち、マノボ族しか住んでいなかったんだよ、って。


 

 「そうよ、ミンダナオ島の外から来た人たちが、土地をどんどん買いしめて、
 プランテーションを開いていったとき、もともと住んでいた人がじゃまになって、
  追いだしていったのよ。」
 不思議な声は、少し怒ったようにいった。
 ギンギンは、ちょっとびっくりして、声を出した。
 「あなた、いったい、だれなの。
 ずいぶんいろいろ知っているのね。」
 声は、悲しそうにいった。
 「昔から住んでいた、先住民たちは、森や谷のある豊かなジャングルの中で、
 お金が無くても助けあったり、自然の恵みで豊かな生活をしていたの。
 でも今は、住んでいた場所からおいだされて、住む土地もなくなって、
  前よりももっとひどい貧しさになってしまった。
 あなたたちも、おいだされたのよね。」
 「・・・・・・・」

註;ミンダナオのバナナプランテーションに関しては、
    鶴見良行の名著『バナナと日本人』(岩波書店)を読まれることを推薦します。
  1982年初版の作品で、すでに過去の事かと思っていましたが、
    2012年になっても、状況は変わらないどころか、
  高原バナナのヒットと中国・中東市場の拡大により、
    バナナ農園は低地から高地に、イスラム地域にも拡大しつつあり、
  低地から高地に追われた先住民族が、さらに山岳地に追われていくと同時に、
    山岳地から逆に街へ、
  物乞い、浮浪者、ストリートチルドレンとして、流れ込む形態が続いているのが実情です。



山菜採り 

 流れをわたるときは、そのまま川にジャブジャブはいっていくの。
 靴なんてはいてないもん。はだしだもん。
 するとまた、かすかな声がした。
 「はだしじゃ、とがった石ころや、落ちている小枝が刺さって、痛いでしょ?」
 森のなかから聞こえてくるのかなあ。
 ギンギンは、そう思って森のなかをみまわしたけれども、ときどき風が、
 木の葉っぱをゆする音しか聞こえない。
 はだしだと、足の裏が少し痛いときもあるけど、
  でも小さいときからいつもはだしだったから、なれちゃった。
 「足の皮が厚くなって、靴になったのね。」
 そう、でもはだしの方が良いときもあるよ。
 ぬれた土の急斜面を、登ったり降りたりするとき。
 ツルツルでしょ。靴やゾウリじゃ、すべってとても歩けない。
 ギンギンは、片手で頭の上の黒いタライをささえると、
  小さなジョイジョイの手を引いて、沢ぞいの道を登っていった。



 「もう、あなたたちったら。
 あんたたちもマノボ族でしょ。だったらわかるでしょ。
 ほら、あれよ。」
 そして、母さんは、子どもたちを近くに集めると、耳元でささやいた。
 「妖精!」
 「ここはね、天のさらに上と、地のさらに下の世界に通じている道がある、特別な場所なの。
 ほら、あそこに見える背の高いラワンの木、
 あれはねえ、ただの木じゃなくって、妖精たちが天に昇っていく道なのよ。
 それからこの池、ずーーっとずっと深く地の底まで続いていてね、
  裏側の世界にある池の底に出るの。
 そんな特別な場所だから、ここには妖精たちがたくさん住んでいるの。
 妖精たちだけじゃなくて、いろんな見えないものたちがね。
 そんなわけでね、この場所に来たら静かにしなければいけないの。
 彼らの生活を、邪魔しないようにね。
 特にしてはいけないのは、『妖精』という名前を大きな声でいったり話したりすること。
 自分たちの事が話されていると思うと、ふり向いてよってくるからね。
 『きれいだなー』とか、『すてきな場所だなあ』とか、いってもだめよ。 
 あっちの世界に引っぱられていったら、もどって来れないよ。
 山菜をつませていただいたら、すぐに帰るの。」



 姉さんのインダイは、もう学校にいくのをあきらめている。
  母さんのお手伝いをしなければいけない、って。
 でも、わたしと妹のクリスティンとジョイジョイは、とっても学校にいきたいの。
 「なぜ、学校にいきたいの?」
 「大きくなって、母さんや妹を助けたいからよ。
 あーあ。父さんが生きていればなあ。」
 「姉ちゃん、だれとお話ししているの?」
 ふと横を見ると、クリスティンとジョイジョイが起きて、いっしょに窓から外を見ている。
 「妖精いるかな。」
 小さなジョイジョイが、目をまんまるに開いて、窓から夜の闇を見ながらいう。
 「ぜったい、いるよ。」
 クリスティンが答えている。
 「会ってみたいなあ。」
 「会えるって、兄ちゃんいってたよ。
 森の中で寝たときに、夜目がさめたら、おーーーきな、おーーーーーきな、人が立っていたって。
 月にとどくほど、大きかったって。」
 「カプゴだ、それ。」
 ギンギンが答えた。
 「姉ちゃんしってるの?」
 「ばあちゃんが、お話してくれただけ。見たことないなあ。」




 大人の手のひらほどもある大きなカブトムシは、
  ヘリコプターのように三人の子どもたちの頭上をまわると、
 ドサッと音をたてて目の前におりたった。
 ビックリしている子どもたちの前に着陸すると、カブトムシは、
  三本の長い角をニョキッと前につきだして、
 黒くキラキラ光る目で、子どもたちをじーーっと見つめた。
 「キャッ!」
 ジョイジョイが悲鳴をあげた。
 今まで見たこともないほど、大きな大きなカブトムシ!
 カブトムシは、ギュッギュッと奇妙な鳴き声をたてながら、
  三本の角を動かして、子どもたちのほうへ歩きはじめた。 
 ジョイジョイは、ビックリして、クリスティン姉ちゃんの左腕にしがみついた。
 クリスティンは、となりのギンギン姉ちゃんの左手をにぎった。
 そのとき、三人の頭上で、ゴーーーッ、ゴーーーッというものすごい音がしはじめた。
 見あげると、大木の枝葉が、大風が吹いているかのように、大ゆれにゆれている。
 次の瞬間、予期していなかったことが起こった。
 ギンギンとクリスティンとジョイジョイの体が、ふっと浮きあがったかと思うと、
 ものすごい勢いで梢のあいだをすりぬけて、上へ上へと昇りはじめたのだ。
 まわりで、葉や小枝が音をたてて激しくゆれた。
 木の上のほうにいた猿たちが、悲鳴をあげながらとなりの枝に逃げていく。
 勢いはどんどんまし、ギンギンとクリスティンとジョイジョイは、おたがいに手をにぎったまんま、
 とつぜん梢のてっぺんから空中にとびだした。



 目の前のベンチに、赤ちゃんをだっこした若い女の人がすわっている。
 「あっ、姉ちゃん!」
 クリスティンは、おどろいてさけんだ。
 「姉ちゃーん!」
 ギンギンとジョイジョイもさけんだ。
 ところが、姉ちゃんは、ちょっと不思議な顔をしただけで、なにも気がつかないようす。
 いたたまれなくなって、三人の子たちは、目の前にいる姉ちゃんに飛びついた。
 すると、不思議なことが起こった。
 飛びついたとたん、姉ちゃんの体をするりとぬけて、竹壁もぬけて、家のなかに飛びこんだのだ。


  

 びっくりしたけれども、子どもたちは、開いている家の戸口から外にでると、
  姉ちゃんの前に立って、いった。
 「姉ちゃん、元気?」
 「わたしたちよ、ギンギンとクリスティンとジョイジョイ。」
 大きな声でいっても、姉ちゃんには、聞こえたようすが少しもない。
 姉ちゃんは、なぜか緊張した顔をして、広場を行き来している人たちのほうを見つめている。
 すると広場から、一人の男が、姉ちゃんのところにかけてきた。
 姉ちゃんは、立ちあがって彼を迎えるといった。
 「どうだった?」
 「大変だ。兵隊たちがやってくる。
 ここも、戦闘になるぞ。はやく逃げよう!」
 遠くの山おくの森で、パンパンパンという銃声が聞こえた。
 広場のほうから、キャーッという悲鳴がした。
 「どこに逃げるの?」
 姉ちゃんは、泣きだしそうな顔でいった。
 「ボアイボアイ村へ行こう。あそこだったら安全だ。
 たった今はいった知らせだが、あそこに行けばMCLがビニールシートを配って、
  寝るところも用意してくれる。
 炊き出しもしてくれるそうだ。」


 

  クリスティンは、ばあちゃんにちかよると、不思議そうにたずねた。
 「ばあちゃん、だれと話しているの?」
 「あんたらには、見えないのかい。
 ほら、赤い服着ているのがカンコンさんで、青い服がタクワイさん。パコパコさんは黄色い服。
 三人の妖精さんたち、タライの上にすわっていらっしゃるだろうに。」
 ばあちゃんには、何かが見えているようだけど、わたしたち子どもには何も見えないし聞こえない。
 ばあちゃんは、首をたてにふってうなずきながらいった。
 「マオンガゴン酋長にお願いがあるんだって。
 そうかい、そうかい。
 マオンガゴン酋長は元気かね。会ったら、わたしからもよろしくって伝えておくれ。
 もうじきそっちに行く日も近いだろうって。
 そうかい、そうかい。」
 どうやら、ばあちゃんの話している様子を見ていると、
 ギンギンが頭にのせてきたタライのうえにはカンコンの妖精さんが、
 クリスティンのタライにはタクワイの妖精さんが、
 ジョイジョイのタライには、パコパコの妖精さんが、
  マノボ族そっくりの格好で、頭に緑の帽子を巻き、
 きれいな刺繍の入った赤と青と黄色の服を着て座っているらしい。
 胸にはビーズの首飾りをつけて。



家に泊まる 
 

   「つかまえたよー、カエル!早く早く!」
 ギンギンは、カエルを水のなかから引きだすと、朝日のなかにさし上げた。
 ギンギンの叫び声を聞いて、母さんは、腰に下げていた小さな竹カゴをはずし、
  近くにいたクリスティンにいった。
 「これ、ギンギンにわたして!」
 クリスティンは、竹カゴを受けとると、水しぶきを上げながら池に入っていった。
 「姉ちゃん、これにカエル入れて!」
 「クリスティン。そこにもいるよ。つかまえて!」
 姉ちゃんは、クリスティンの少し前を指さすとさけんだ。
 クリスティンは、そくざにカゴをカンコンの上におくと、
  姉ちゃんの指さすところにいるカエルに襲いかかった。
 「やったー、つかまえたよ!」
 朝日のなかで、クリスティンは、うれしそうにカエルを高くかかげた。
 「やったねー。二匹とれたね。」
 二人は、カエルをカゴにいれるとフタをした。
 「これで、おかず出来たね。」
 「ごちそう見つかって、良かったね。
 カサバイモだけじゃ、さびしいもんね。」
 岸の方をみると、母さんとジョイジョイも大喜びをしている。
 その後も、6匹ほどカエルがとれた。



 それから、洗濯と水くみは、下の女の子たちのやくわり。
 谷底まで、一時間もかけて、洗濯物をかついでいって、そこで父さんや母さんや兄ちゃんや、
 小さな弟や妹の服を洗って干すの。
 洗濯が終わったら水浴び、これはとっても楽しい。
 帰りには、干しあがった洗濯物といっしょに、谷の水をプラスティックの大きなボトルにいれて、
 急な斜面を登って帰るの。
 「何のためのお水?」 
 飲み水や、お皿を洗ったりするためのお水。
 手が空いている子がいたら、森に落ちている木の枝をひろい集めて、肩にかついで帰ってくるの。
 「なんで、木の枝をひろったりするの?」
 たきぎにするのよ。
 夕方に、父さんや母さんたちが帰ってくるから、山芋やバナナをふかしておくの。



 「お米のご飯は食べないの?」
 お米って、買わなくっちゃならないでしょ。だからめったにしか、食べられない。
 父さんたちが、山の斜面で育てている、トウモロコシの収穫があったり、
 兄ちゃんが、下の村の田んぼの草刈りなど、日雇い仕事で働いたりして、お金が入ったときとか。
 母さんが、洗濯女をしたり、子どもたちが、山菜売りに町に行けば、お金が入ってお米がかえる。
 わたしたちみたいにね。
 「そうだよね。お米って買わなければならないもんね。」
 だから普段は、そこらに生えている山芋や野生のバナナを蒸かしてたべるの。
 父さんや母さんや兄ちゃんは、お仕事で疲れているし、おかずのカエルを料理したり、
 おイモやバナナをむしたりするのは、女の子たちの役割。
 「そんなにたくさん、お仕事があったら、学校どころじゃないよね。」
 二年生になって、午後の授業が出てくると、学校をやめてしまう理由よ。
 「夜勉強したらいいのに。」
 電気がないから、夜はまっ暗。
 光っているのはホタルだけ。
 小学校を卒業して、高校生になるだけでも、夢のまた夢。


 

山菜売りに街へ

   姉ちゃんの村は、貧しくて、エンピツも買えなかったり、
   お弁当も持って行けなかったりする子がほとんどなの。
 時には五日も、ご飯が食べられなかったりするのよ。
 「5日も食べなかったら、お腹ペコペコになるでしょう!」
 ペコペコを超えて、とっても痛くなってくるのよ。
 小学校まで行けば幼稚園があるけど、山道を8キロも歩いて通うから大変。
 小学生たち、朝四時に出かけるのよ。
 「それじゃあ、三歳や四歳の子どもじゃ、とっても無理ね。」
 雨が降ると、川があふれてわたれなくなって、家まで帰れないこともあるの。
  流されて死んだ子もいるって。
 「小学校を卒業するだけでも、命がけね。」


 
 

 卒業できればまだいいけど、一年生に一〇人はいったら、二年生までに七人はやめていく。
 ほとんどが、貧しいマノボ族の子どもたち。
 「どうして?」
 二年生になると、午後の授業があるからよ。
 「なぜ、午後の授業に出られないの?」
 だって、母さんや父さんは、朝早くから夕暮れまで、山でお仕事。
 兄ちゃんたちは、小学校のころから、山仕事をてつだうでしょ。
 「学校にいっているのが、女の子が多いのは、そのせいね。男の子は、働かなくっちゃ。」
 女の子も働くのよ。
 姉ちゃんは、家に残って、年下の弟や妹や、赤ちゃんをおんぶしてめんどうを見るでしょ。
 お姉ちゃんが家事育児をしているあいだ、妹たちは、森や野原に、
  食べ物をさがしに行かなくちゃならないの。
 山菜売りに、遠い遠い町まで行く子たちもいる。わたしたちみたいに。
 「食べ物は、何を見つけてくるの?」
 森や野原にはえている、山芋や野生のバナナ。
 沢だったら、カエルやカニ。トカゲも食べるわ。
 年上の男の子だったら、狩りに出かけて、猿やイノシシをとったり、
  ニシキヘビを捕まえることもあるのよ。
 これはめったにない大ごちそう。ニシキヘビは、蒲焼きにするととってもおいしいよ。


 
右からジョイジョイ、ギンギン、クリスティン、3人とも、MCLの奨学生たち
日本から送られてきた古着を着ているので、ちょっとおしゃれに見えるけれどもとっても貧しい



 子どもだけで山菜売りをしていると、良いこともあるんだけど、怖いこともあるの。
 子どもの山菜売りは、あわれに思って買ってくれるから、大人が売り歩くよりもよく売れるんだって。
 でもねえ、とっても、こわーーーいお話も聞いたの。
 人さらいがいて、車が止まってドアが開くと、そのまま車に押しこめられて、
  どっかにつれさられて行くことがあるって。
 今度は、ギンギンのほうから、不思議な声にむかって、話しはじめた。
 不思議な声がかえってきた。
 「そうよ。特に女の子をさらっていって、外国に売るのよ。だから、用心しなくっちゃだめよ。」
 でも、わたしたちが働かなくっちゃ、一家は食べていけないし・・・。


 
 

 そのとき、緑色の軍用車が5台つらなってやってきて、山菜売りの少女たちのすぐ横を、
 ものすごい勢いで走りぬけた。
 後ろの座席には、鉄砲を手に持った兵隊たちがたくさんのっている。
 「山でまた、戦争が起こっているのね。」
 クリスティンがそういったとたん、つづいて2台のオートバイが、
 緑の服を着た3人の兵隊を乗せて、エンジンの音をたてながらトラックの後をおいかけていった。
 「姉ちゃんのいる、山かなあ」ジョイジョイがつぶやいた。
 「こわいね」ギンギンがいった。


 

 ワンワン、ワンワンワン
 突然、サリサリの横から、犬が飛びだしてきた。
 小さなジョイジョイが悲鳴をあげた瞬間、頭のタライがひっくり返って、
  パコパコが足もとに散らばった。
 そのとき、クリスティンには、ジョイジョイとは別の、小さな悲鳴が聞こえたような気がした。
 ギンギンとクリスティンは、ジョイジョイの前に立ちはだかると、犬に向かってさけんだ。
 「シッシッ。」
 「あっちいけ!」
 ジョイジョイは、ギンギンたちの後ろにかくれた。
 黒と灰色のしましま犬は、大きな口から赤い舌をべろりとだして、
  白い歯をむきだしてうなりながら吠えかかる。
 サリサリの小さな扉が開くと、なかから太った女の人が出てきて、大声で犬をしかった。
 それでも、犬は吠え続ける。
 そこで女は、そばに落ちていた木の枝をひろい上げると、犬に向かってふりあげた。
 キャンキャンキャン
 犬は、女主人の怒った顔と、ふりあげた小枝を見て、悲鳴をあげて逃げだした。
 ギンギンとクリスティンは、頭の上のタライを下におくと、散らばったパコパコをひろって、
 ジョイジョイのタライにもどしていった。
 太った女は、子どもたちを見て、一瞬あわれそうな顔をした。
 しかし、手をポケットにつっこむと言った。
 「ぼろをまとったネイティボ(先住民)だね。
 このあたりじゃ、山菜買う人はいないよ。町にでもお行き。」
 そう言ってポケットから、5ペソだまを出してわたしていった。
 「これでキャンデーでも買いな。」


 

 小川をわたって、家々のあいだをぬけ、でこぼこ道を少し行くと、
 果樹園の緑のなかに、ミンダナオ子ども図書館の青いトタン屋根が見えた。
 入り口のところには、大きなファイアーツリーが、まっ赤な炎のような花をつけている。
 近づいていくと、たくさんの子どもたちの声が聞こえてきた。
 広い敷地には、とくに壁らしいものもなにもない。
 建物は、思っていたよりもずっと大きく横長で、鳥が飛びたつような格好をしている。
 家の前は、かんぼくに囲まれた緑の庭。そこでは、たくさんの子どもたちが、
 鬼ごっこをしたり、花いちもんめをして遊んでいる。
 歓声が聞こえてくる。
 ファイアーツリーの下をとおったとき、ギンギンは、町でシンカマス(砂糖大根)を売っていた、
  お母さんの話を思いだした。
 「ここに住んでいるのは、おもに父さんや母さんがいない子たちなのよ。」
 すると、声が聞こえてきた。
 「それだけじゃないよ。
 親はいても、何ヶ月もでかせぎでサトウキビ刈りをしたり、
 田んぼの草刈りやゴム農園で、働かなくてはいけなかった子どもたちもいるよ。まだ小学生なのに。」
 ファイアーツリーのこずえに咲いている、まっ赤な花たちが、
  話しかけてきたような気がして、ギンギンは上を見あげた。
 ギンギンは、こたえた。
 わかるよ、それ。
 わたしたちもそうだけど、子どもでも、食べるためには、学校なんかいかないで、
  働かなければならないのよ。
 「食べものが見つからなくなって、お父さんやお母さんが、逃げてしまった子たちもいるよ。」
 わたしもしってる。その子、行く場所がなくなって、親戚や知りあいを、たらい回しになっていたわ。
 学校になんか行かせてもらえなくて、豚の世話や、便所掃除をやらされていた。
 ここにいる子たちは、そんなところから来た子たちなんだ。


 

 子どもたちの中には、車イスにすわっている子もいる。
 みんなとっても明るくて楽しそう。
 一人の子が、ギンギンにちかよるといった。 
 「わたしも、父さんいないんだ。生きているんだけど、どっかにいっちゃったまま、帰ってこない。
 母さんも、別の人といっしょになったみたい。」
 「ぼくのお父さんは、戦争で死んだ。
 家族で家にいたら、とつぜん鉄砲の弾がとんできて、お母さんも兄さんも弟も死んで、
  ぼくと妹だけが生き残った。
 死体を埋めるひまがなくって、ワニのいる川に流したんだ。」
 「わたしには、母さんがいない。病気で死んだの。
 父さんは、町に出稼ぎにいって何ヶ月ももどらないし、子どもたち5人だけで、
  山の家にとりのこされていたの。
 近所の人たちが、食べ物くれたりしたけど、何日も食べ物がなかったり・・・。」


 子どもたちは、ギンギンやクリスティンやジョイジョイを取り囲むと、
  いろいろな身の上話をかたりはじめた。
 聞くと、ビックリするような話ばかりだけれど、べつに隠しだてすることもなく、
  心を開いて話しかけてくる。
 どんなことがあっても、だれも死にたいと思わない。みんな、あかるく生きている。
 浮浪者がいった。 
 「生きる力というのは、一人がんばることじゃなくって、
  心を開いておたがいに愛しあい、助けあうことなんだ。
 大切なのは、たとえ家族がいなくなって一人取り残されても、
 村のだれかが、めんどうを見ようとしてくれるような、人と人との温かい心のつながり。
 兄弟姉妹どうし、子どもたちどうし、心をかよわせ、助けあって生きようとする思いやり。
 それが、死んだりしないで、生きて行きたいと思う力に変わっていくのさ。」


  

 そのとき、遠くの山のほうから、銃声が聞こえた。
 パンパンパン!
 パンパパン!
 トラックを囲んでいた人たちは、おもわず頭をさげた。
 「だいじょうぶ、遠くだから、ここまで弾はとんでこないよ。」
 「アポイアポイ村のほうだ。」
 「おいてきた山羊たちは、全滅だな。」
 「帰ったら畑も、ボロボロだろうよ。」
 頭に赤いバンダナを巻いた男がいった。
 「毎年のように戦闘が起こされて、避難民にさせられて、帰ってみれば家畜も畑もメチャクチャ。
 食べるものもなくとほうにくれているときに、土地を買ってやろうという話が、
  町の金持ちからだされるんだ。
 失意のどん底にいるものだから、たいして考えもしないで田畑を安く手放してしまう。
 あげくのはてに、おれたち先住民は、自分の土地を失って、さらに山の奥に移るか、
  町に出る以外になくなるんだ。」
 アオコイ酋長がつぶやいた。
 「まるでアメリカの西部開拓と、居留地を失っていったたアメリカインディアンの運命だな。」
 黒く日焼けした若者がいった。
 「町に出ても、出生届もなければ、学校教育も受けていないし、
 字も読めないおれたちを雇ってくれるところなんてないしなあ。」
 「こがらだし、色も黒いし、髪の毛もチリチリだから、変な目で見られたりもするわ。」
 「あげくのはてには、物乞いになるか、子どもたちはストリートチルドレンになるのが落ちなんだ。」
 杖を持った老人がいった。
 「マノボ族は、昔は、この山の下の平地の地味も肥えたところで、畑を耕したり、
 川で魚をとったりして、貧しいなりにも、豊かな生活をしていたんだが。」


 

 「すぐに解決できない問題も、次の世代が解決してくれるかもしれない。
  子どもや若者こそが未来だからなあ。」
 そんな人々の気持ちをつぶすかのように、
 パンパンパン
 パンパパーン
 ふたたび遠くで銃声がした。
 ミンダナオ子ども図書館のイスラム教徒の若者がいった。
 「ぼくたちのところで起きている戦争にくらべたら、小さなもんだよ。
 ぼくたちのところだと空爆もあるし、無人偵察機もとぶし、銃声どころか、
  大砲の音が、ドーーン、ドーーンと聞こえてくる。
 2000年、2002年は100万人以上の避難民。
  ぼくも一年半、道ばたで難民生活をおくったんだ。
 2008年のときには、80万人。そのとき、父さんも母さんも兄ちゃんも亡くなった。
 ぼくもお腹に鉄砲の弾を受けて、ミンダナオ子ども図書館が手術してくれなかったら、
  死んでいた。」
 人々は、いっしゅん静まりかえった。
 若者たちの一人が言った。
 「戦争はいやだなあ。」


 

 「カンコン、タクワイ、パコパコ。」
 「カンコン、タクワイ、パコパコ。」
 「山菜買ってくださいなあーーー。」
 ギンギンたちは、薬屋さんの前まで来ると、売り場にいるお姉さんたちに声をかけた。
 みんなちょっとビックリしたようだったが、一人のお姉さんが、貧しい格好の少女たちをみて、
  ほほ笑んでいった。
 「何のお野菜、持ってきたの。」
 「カンコン、タクワイ、パコパコ。」
 薬がならんでいるガラスのショーケースの上に、ギンギンたちは、山菜のはいったタライをおいた。
 ほかのお姉さんたちも、よってきていった。
 「キャベツとか、ニンジンはないの?」
 「あれまあ、山菜だけなのね。」
 「・・・・・・・」
 黙ってしまった子どもたちを見て、最初に声をかけてくれたお姉さんがいった。
 「わたし、買うわ。タクワイとパコパコにしようかな。」
 長い髪の毛をリボンで後ろ手にむすんだお姉さんが、タライのなかから、
 タクワイを二袋とパコパコの束を二つとりだしてたずねた。
 「おいくら?」
 「タクワイ一袋10ペソ、パコパコ一束5ペソだから、全部で30ペソ。」
 クリスティンがこたえると、お姉さんは、ポケットからおさいふをだして、
 なかから30ペソとりだすと、ジョイジョイにわたした。
 それをみて、他の売り子のお姉さんたちも、「わたしも、買おうかしら」といって、
  少しずつだけれど、山菜を買ってくれた。

 

 ギンギンたちが、山菜の入ったタライをさしだすと、哀れに思ったのか、
  数人の人たちが買ってくれた。
 でも、ほとんどの人たちは、自分たちのお店のものを売りさばいたり、
  必要な買い物をするのに忙しくて、
 ボロボロの服をまとって、山菜の入ったタライを頭にのせた少女たちのほうを見向きもしない。
 裸電球と飛び交う人々の声。
 すごい活気にもかかわらず、売れない山菜を頭にかついで歩いているギンギンたちは、
 なんだかさびしい気持ちになってきた。
 「はやく山にかえりたいなあ」ジョイジョイがいった。
 「でも、山菜うれないと、母さん、がっかりするよ」クリスティンがこたえた。 


 ギンギンは、本当にだいじょうぶかなあ、と不安におもったけど、
  ぜんぜん売れないで帰るわけにはいかないし。
 母さんや妹や弟たちの、お腹をすかせた顔を思い出していると、
 ゆうかんなクリスティンが、開いている入り口から、喫茶店のなかにさっさと入っていった。
 それにひかれて、ジョイジョイとギンギンがつづいた。
 「カンコン、タクワイ、パコパコ。」
 「カンコン、タクワイ、パコパコ。」
 「山菜買ってくださいなあーーー。」
 二度ほどさけんだとき、調理場から白い調理服を着た男が、
  手にオタマをにぎって飛びだしてきた。
 「きたないガキ。店のなかにはいるな!
 こんなところで、どこから採ってきたかわからない山菜を売られたりしたら、
  たまったもんじゃない!」
 店のなかで、パンやコーヒー、アイスクリームやハロハロを食べたり、
 コーラやジュースをのんだり、煮こみうどんをすすっていた人たちは、
  いっせいに山菜売りの少女たちの方をみやった。
 子どもたちは、あわてて店から出ようとした。
 けれども、頭に重たいタライをのせいているので、さっさと動くことが出来ない。
 うろうろしている子どもたちを見て、男はさらに声をはり上げて向かってきた。
 そして、大またでちかよってくると、タライを頭にのせた三人の子どもたちを、
 店のなかから、むりやりおしだそうとした。
 驚いて、最初にクリスティンが、外に出ようとしたときのことだ。
 あわてたせいか、入り口のしきいにつまづいた。
 「あっ!」


 声を上げたのと同時に、ゆっくりと体が倒れ、頭にのせいていた山菜のタライがかたむき、
  手からはなれていく。
 店のなかにいた何人かが、キャーとさけんだ。
 次のしゅんかん、クリスティンは、だれかに抱きかかえられた。
 「山菜が落ちる!」 クリスティンがさけんだとき、まわりで男の子たちの声がした。
 「だいじょうぶ。受け止めたよ!」
 クリスティンが顔を上げて見ると、自分より大きな男の子が、クリスティンをだきとめている。
 山菜の入ったタライも、別の男の子たちがかかえている。
  ひっくり返って落ちる直前に、受けとったにちがいない。
 ギンギンとジョイジョイも、あわてて店から外に出た。
 店の男は、出口に立つと、さけんだ。
 「きたないガキども!店の前から立ち去れ!」
 男の子たちは、山菜売りの少女たちを守るように取り囲むと、店の男に向かって、
 両手を耳のそばに立てて舌ベロを出してあっかんべーをしたり、
  滑稽な顔をして馬鹿踊りをしたりし始めた。
 よく見ると男の子たちは、ボロボロの破れた服を着た、七人のストリートチルドレンたちだった。
 調理服の男は、顔をまっ赤にして、オタマを左手に持ちかえると、売り台にのっているパンを、
 石のかわりにつかんで投げようとした。
 すると、ストリートチルドレンたちは、口をいっぱいに開けて、
  パンをここに投げこんでほしいと言わんばかりに、
 指で自分の口をさして踊り始めた。
 周囲にいる人々が、さすがに大笑いし始めると、男はきまりわるそうに、
 「パン屋にはなあ、衛生規定ってものがあるんだ!」と捨てゼリフをはいて、
  店のなかに引っこんでいった。
 「だいじょうぶ?」
 クリスティンを抱きかかえた、大柄な少年がいった。
 「ありがとう、助けてくれて。」
 クリスティンが、答えると、少年は、顔を首筋までまっ赤にして頭をかいた。
 他の子たちが、はやし立てた。
 一人の子が言った。
 「山菜売り、てつだってやろうよ。」
 「OK。レッツゴー。」


 
 

 お母さんは、七人のストリートチルドレンの方を見ると、いった。
 「あんたたちも、学校にいったら?」
 男の子たちは、激しく、首を横にふった。
 まわりでようすを見ていた人たちも、大笑いをしている。
 そのなかの、焼き鳥を口にほおばっている男が、大声でいった。
 「学校に行ったからって、どうってことないからなあ。」
 すると、そのとなりの工事現場の日雇い職人ふうの男が、受け答えた。
 「でも、金持ちだけが、大学教育を受けられて、
  良いところに就職できるってのも、変だよなあ。」
 さらに、その後ろに立ってようすを見ていた、肩に、オートバイの重い部品を背負っている、
  油で汚れた男がいった。
 「おまえたちのような、社会から見捨てられたようなのが、大学を出て良い働きをしたら、
 少しは社会がよくなるかもしれないぞ。」

 

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松居陽が作成した、英語版
ミンダナオ子ども図書館の活動映像
 
英語版:English
アメリカで映像作成を学んだ松居陽が、
ミンダナオ子ども図書館を訪れて、10年間近く、
ともに活動したあいだに、
自身で撮影した映像を、
本人が編集したものです。




プロフェッショナルな撮影技術と感性です。
 
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スライドによる
活動映像

松居陽作成の
写真映像による活動報告です
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美しい子どもたちの表情が感動的!
避難民救済
読み語り
医療
植林
そして、ミンダナオの子供の様子が
感動的なスライドショーになっています。

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