戦争と平和構築
2008年の記録から(6)
現地の状況は非常に良くない 戦争に加え洪水が襲った! |
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しかし、 現地の状況は 非常に良くない ![]() 日本のODAであるJ-BIRD 草の根・人間の安全保障無償資金協力で、 ミンダナオ子ども図書館が提案した場所に、 ![]() 最初の小学校が建てられることが、 ほぼ決定され、 ![]() 大使館から調査が入り 大使館担当者、エンジニア、教師、 そして、MCLのスタッフも同行した。 ![]() スタッフの話だと、 訪問者の顔は、終始無言で 強ばっていたと言う。 ![]() 状況は 急速に悪化してる ![]() 隣村のアレオサンでは、 2000を超える難民が出ていると、 先週は報告したが、 ![]() 状況は、 急速に悪化してる。 ![]() 今回の学校調査にも、 私は、現場まで同行できなかった。 初めてのことだ! ![]() 現地には、 反政府軍が大量に集合している。 ![]() MILF軍とは、 しばしば面会したことがあるが、 今回は事情が異なる。 ![]() 地元の司令官だったら 私の事も知っているのだが、 ![]() 他所から多く集まってきて、 戦闘の準備をしているとなると さすがに危険だ! ![]() 報道されていないが、 アレオサンの戦闘で かなりのMILF兵士が死んだ。 ![]() その結果、 反政府勢力は、 かなり逆上しているという。 ![]() 子ども達は かわいい! ![]() しかし、 子ども達はかわいい! ![]() 何度も現地で、 読み聞かせをしたり、 MCLのスカラーの子達もいる! ![]() 彼らが、 厳しい難民の状態に置かれたら、 私たちは、何としてでも 救済活動に行かなければならない! ![]() 親が殺されたり、亡くなったりしたら、 奨学生にして、 ミンダナオ子ども図書館に引き取り、 生活を共にしていく。 ![]() 困窮している家族のためには、 図書館を一時的に、 難民場所として解放することも、 視野に入れている。 ![]() 装甲車が、 戦闘地に向けて ![]() 帰りに、政府軍の装甲車が、 幾台も戦闘地に向けて 走っていくのを目撃した。 ![]() 戦闘の火種は、 アレオサンから、 ミッドサヤフにも広がっており、 ![]() ピキットから、 場合によってはカバカン、 アラカン、カルメンなどが、 戦禍に飲み込まれるだろう。 ![]() ミンダナオ子ども図書館に住んでいる スカラー達は、 戦闘地域から離れているので 無事だけれど、 下の子は、2018年現在は、 結婚してスタッフになっています! ![]() 現地にいるスカラー達の事を考えると、 本当に悲しい。 ![]() そのような戦闘の 不穏な状況のなか 洪水がピキットを 襲った ![]() このピキットの洪水に関しては、 日本でも報道されたようだが、 ジャーナリストで現場に入った者はいない。 ![]() 危険地域に指定されているので・・・ 政府の許可が、 降りないのだという。 ![]() しかし、私たちは、 ピキット市のDSWD(福祉局)と協力して、 難民救済の支援活動を開始した。 ![]() まずは、この地域の中の プノルとパイドプランギ村に、 食料支援を持っていった。 ![]() MCLは、平和なときにも 村々とつながりを持って 活動しているので、 ![]() 今回の食料支援は、 市当局によるものだが、 市当局のほうから、 同行の要請が入ってきた。 ![]() まずは米の支給だが、 米の値上がりもあり、 一家族に1キロだ。 ![]() 洪水が発生して2週間がたち、 市のダンプトラックで 途中までは入れたけれども、 ![]() しかし、腰を越える水が、 激しく流れる地域で、 トラックはストップした。 ![]() 避難民の人々は、 少しでも乾いた場所を見つけて、 避難生活を余儀なくされていた。 ![]() 水害は、 毎年4,5回ほど 起こるのだが ![]() こうした水害は、 ピキットでは、 年に4,5回ほど起こり、 最初は、なぜだかわからなかった。 ![]() しかし、 次第にわかってきたのは、 原因は、 この地域の雨というよりも、 ![]() この上流にある フィリピンの最高峰アポ山の 広大な山麓地帯で、 ![]() 1960年代から、ことごとく ジャングルが伐採されて、 ![]() ラワン材、 マホガニーなどの熱帯材が、 ![]() ベニアや家具の原材料として、 主に日本に、 輸出された結果だという。 ![]() 熱帯材の伐採の後に バナナプランテーションが広がり、 保水力が無くなって、 ![]() 広大な高原地帯に雨が降ると、 大量の水が、 ミンダナオ最大の プランギ河に流れ込み、 ![]() 東南アジア最大の湿原と呼ばれている リグアサン湿原に、 大洪水を起していたのだ! ![]() 日本も深く関わっている 洪水であることがわかり、 ショックで、 ![]() 小さなNGOにすぎないけれど せめて何か行おうと、 ![]() 後日、先住民の住む高原地帯に 経済支援もかねて ゴムやカカオの植林を始めた。 ![]() 私たちは、 副市長と ![]() 車で行きどまった地点から 舟に乗り換えて、 さらに奥地の調査に向かった。 ![]() このあたりは、 MILFのテリトリーだ。 もちろん学校は閉鎖状態! ![]() 舟で奥地から避難してきている 難民が一部、住み着いている。 ![]() この水の下に、つい近日まで、 何とトウモロコシ畑が 広がっていたとは・・・! ![]() 想像を絶する光景だった! 苦労して育てた 農作物は、すべて壊滅! ![]() 彼らは、かろうじて 乾いた場所に避難すると、 ![]() 魚を捕りながら それをほとんど、 生で食べて生活している。 ![]() 現金があろうはずも無く、 残りの魚を売って 日銭を稼いで生活している。 ![]() 広大な湿原の対岸の ![]() ARMM(イスラム自治区)地域の小学校は、 半分ほど水没していた。 ![]() 人々の多くは、 多少でも水の少ない土地に 避難している。 ![]() 移動は、 バナナを切った筏を使ったり、 ボートに頼って! ![]() 最大の問題は 飲み水だ! ![]() 洪水の汚れた水を飲んでいるので、 激しい腹痛と、 下痢の症状が出ている。 ![]() また、素足で水の中を歩くので、 足を切り、 傷口が膿んでいる子が多い。 ![]() 正露丸の蓄えは多少有るものの、 抗生軟膏が不足している。 風邪の症状も心配だ。 ![]() 医療ケアは、 これから水が引いていく過程で、 より重要になってくるだろう。 ![]() 洪水被害は、 今後もたびたび 続いていくだろう ![]() 下は、市のダンプトラックと、 支援の米を受け取りに 近隣からボートで来た人々たち。 ![]() 通常は、 このあたりは トウモロコシなどの畑が広がっている。 ![]() 洪水でも明るさを失わず、 けなげに 生きている子どもたち! ![]() こんな子どもたちを見ると がんばる勇気が、湧いてくる! そのなかから、親のいない子などを、 ![]() 奨学生として採用して、 スカラシップを受けている 現地の若者たちと、 ![]() 水が引くに伴って、 医療活動を展開しよう と話し合っている。 ![]() 食料もないので、 米の支援の問題もあるが、 緊急の支援をお願いできる場合は、 ![]() 振替用紙に: ピキット支援または洪水支援と記入して ミンダナオ子ども図書館の口座に 振り込んでいただければ、 今回の洪水緊急支援の活動に充てて行きます。 ![]() 食料も含め、全額を洪水支援に充てます。 口座番号はいつもの通り 加入者名『ミンダナオ子ども図書館』 郵便振替口座番号 0010 0 018057
洪水で緊急支援を 必要としている村に DSWD福祉局と 共に向かった ![]() もともと、年に3,4回、 大きな洪水のある地域だが、 今年の状況は異常だ。 ![]() すでに4回も、 大き洪水に襲われている。 退いたかと思うと、また襲ってくるのだ。 ![]() 前回、難民キャンプのある パイドプランギの状況を報告した。 しかし、他の村々の事が 気になって仕方がない。 ![]() たとえ戦闘地域から、 多少離れていたとしても、 川沿いの村は大変だろうと想像し、 ![]() MCLで、独自に行動を 起こそうとしていた矢先に、 市の福祉局が食料支援を決定。 同行することになった。 ![]() 日本政府が 寄贈したダンプカー ![]() 日本政府が寄贈した ODAのダンプカーが、 実に役に立っている。 ![]() ミンダナオ子ども図書館の支援活動にも、 福祉局を通して、 私たちも 繰り返し使わせてもらっている。 ![]() 米を積み込み、 グリグリ村まで行く。 ![]() 洪水の影響を受けている 第一の村は、ブロッドだ。 ![]() ここは、ミンダナオ子ども図書館で 保育所を建てたところだが、 水が多くて近づけないので、 ![]() 住民に グリグリ村まで来てもらって 支援物資を手渡した。 ![]() さすがに皆、 MCLの事を よく知っている ![]() 私が珍しい日本人であることもあるが、 「うちの息子がスカラーでお世話になって・・・」 などと声をかけてくれる。 ![]() 下は、ヘアリップを治療した少女。 久しぶりに再会して、うれしそう、 こちらもうれしい。 ご両親もうれしそうだ。 ![]() こういう再会があるから、 この仕事は辞められない。 ![]() また、人々が私のことをよく知っているので、 安全も保たれている・・・。 と言っても、危険は常に存在しているが! ![]() いよいよ 舟に 乗ることにした ![]() グリグリから、 いよいよ舟に乗ることにした。 普段は船着き場ではない。 ![]() 上の写真は、 一見船着き場に見えるが、 洪水の無いときは、ただの畑なのだ。 ![]() ごらんのように、 庭も、野菜畑も、 ココナツの林も水の中だ。 ![]() ここから先にある村々が、 水に浸かっていて、 その広さは広大だ! ![]() 私たちは、ここで配給の米を エンジン付きボートに移し替えて、 湿原地帯の奥の村々へと向かった。 ![]() 広大な地域が 水に 浸かっている ![]() 遠くに家々が見えるが、 すべて水の中! 広大な地域が水に浸かっている。 ![]() 一見湿地に見えるが、 本来は畑だった場所。 支給した米をもらって、 ブロッドに帰るところの家族たち。 ![]() 以前にも会ったことのある家族たち! 普段は、歩くか 車かバイクで帰るのだけれど・・・。 ![]() まるで、海か湖の上を 走っているようだが、 遠くの家々を見ていただければ、 ![]() ここが本来、陸地でしかも、 トウモロコシなどの 畑であったことがわかるはずだ。 ![]() 家々はすっかり 軒まで水に浸かっている。 難民化している人々もいるが、 ![]() 驚いたことに、 2階に住んでいる家族もいる! ![]() 舟をつないで、魚を捕りながら、 それを市場に売って生きている。 しかし、この汚れた水を飲んでいるのだ。 ![]() 世界一大きな、 七メートルを超すワニも この湿地帯には住んでいます。 『サダムとせかいいち大きなワニ』 (今人社)という絵本で書きました。 読んでみてくださいね。 ![]() ![]() g15 学校も村も 水の中だった ![]() カバサラン村の学校に着いた。 学校も、周囲の村も すべて広大な水の中だった。 ![]() 「これでまあ、よく生活をしている」と驚いた。 見渡す限りどこもかしこも、 水水水! ![]() まったく、陸地というものが見あたらない・・・。 教室の中も、学校の周囲も、 村の広場も、 ![]() 小さな売店も 家という家は、すべて水の上。 ![]() 洪水になったら どこに避難するのですか?と聞いたら、 小さな小舟に避難して、 そのうえで寝泊まりするのだという。 ![]() この様な場所に、 魚以外に食料が有ろうはずもなく、 人々の生活は困窮している。 ![]() ここにも、後日 日本のODAの支援をJICAと 政府に提案して小学校を建てた。 ![]() 悪いことに、 ピキットの西では 戦闘が起こっている ![]() 戦闘による難民キャンプの方には、 国際的なNGOやワールドフード、 赤十字の食料支援があるが、 (今はそれも滞っている) ![]() 洪水による避難民たちは、 まったく戦争避難民支援の 対象にはならない。 ![]() かろうじて、 地方自治体のDSWDだけが、 米を支援したのみ。 ![]() 現在、ピキットで最も困窮しているのは、 長期滞在の戦闘難民と 洪水の中の人々だろう。 ![]() 全く支援の手がさしのべられずに、 広大な地域に住んでいる人々と その家族が困窮している。 ![]() 戦闘難民を加えると、 イスラム自治区の広大な地域が、 大変な状況だと言える。 ![]() 中でも、 最も困っているのは、 医療の分野だと判った ![]() とりわけ、お腹を壊して、 激しい下痢の症状が多い。 ![]() 次に、風邪と熱。 ここでは、子どもたちの病気が 多いことがわかってきた。 ![]() そこで、 ミンダナオ子ども図書館で、 ドクターと協力して、 ![]() 洪水地域を対象とした メディカルアウトリッチ(医療支援)を 近日中に、行うことに決定し実行した。 ![]() 他のNGOが皆、 戦争避難民のキャンプに 向かっている現在。 ![]() MCL以外に、 この地域を支援するNGOは、 現在ないだろうから・・・ ![]() もちろん、 炊き出しや 医療も継続していく。 ![]() 川沿いの 戦争避難民の キャンプが 洪水に 見舞われている ![]() パイドプランギに近い、 村道上の難民キャンプが、 激しい洪水に襲われた! ![]() つい先週に、 読み語りで訪れた場所も水没し、 ![]() 村にはカヌーでしか、 近寄ることが出来ない。 ![]() 難民たちは、戦闘の恐怖の後、 さらに水害に襲われ、 踏んだり蹴ったり! ![]() 水害は、R7と呼ばれる 川沿いの村々も襲い、 タリタイもラジャムダも水のなかだ。 ![]() 2年前に、USAIDで作られた、 比較的立派な村道が、 水害を防ぐ 防波堤の役割も果たしているが、 ![]() 逆に川沿いに建つ家々や村は、 屋根まで届く、 水害に犯されている。 ![]() 海外による道路支援が、 場所的に水害をひどくした形になり、 戦闘ではなく、 水害による大量の難民が出ている。 ![]() パイドプランギとプノルの分岐点にある 道路沿いの難民キャンプは 激しい洪水の流れで 仮小屋がさらわれてしまった。 ![]() ここにすんでいる スカラーの アイサちゃんの事が 気になった ![]() かろうじて 水が届かなかった家々で、 難民たちはさらに不自由な生活を しいられていた。 ![]() 床も、泥だらけで 眠ることも出来ない。 ![]() ここにすんでいる奨学生の アイサちゃんの事が気になった。 ![]() 何とかたどり着くと、 彼女の仮小屋も水の中だったが、 竹で高床をしいて かろうじて生き延びていた ![]() 戦争で両親とも失ってしまった アイサちゃんと妹に ミンダナオ子ども図書館に 来るように誘ったが、 ![]() 家畜がいるので置いていけないのだと おばあさんが語っていた。 そこで、 手元にあったパンを袋ごとあげた。 ![]() アイサちゃんと妹は、 その後MCLに住み、 ![]() 2018年は、 ミンダナオ子ども図書館に住んでいる。 アイサちゃんは、大学生に! ![]() 上の写真の小屋のなか、 後ろで見ている妹は、 あんなに小さかったのに高校生に! ![]() 2021年には、 彼女も 大学生になりました! ![]() 難民キャンプの 概況 ![]() 「戦闘は、一時的であるにしても治まっている」 という判断の元に、 避難民は退去させられ、 ![]() ピキット市中心部の穀物倉庫や 学校を利用した難民キャンプは、 ほとんど閉鎖された。 ![]() 学校も 洪水に襲われてる地域を除いては、 授業を再開したという。 ![]() あれだけ頻繁に見た 赤十字をはじめとする国際NGOも、 約3週間の活動の後に姿を消した。 ![]() たまに、現況視察をしているが、 米や食料の支援も無くなった。 ![]() 難民は、確かに市中心部からは 消えたけれど、 追い出された人々が、 市の周辺部に移転している。 ![]() 戦闘が続いて 恐ろしくて 帰れない ![]() とりわけ可哀想なのが、 戦闘で家を焼かれた アレオサン近辺からの難民たちだ。 ![]() まだ散発的に戦闘が続いており、 恐ろしくて帰れないのと、 帰っても、家が腐って崩れてしまい 家がないのだ。 ![]() さらに、山沿いの カラカカンやナラパアンでは、 山に反政府ゲリラが集結しているので怖くなり、 ![]() 新たな難民となって バランガイと呼ばれる村の中心部に 集結し始めている。 ![]() 現在はラマダン期間中で比較的平穏だが、 ラマダン明けと同時に 反政府組織は、 戦闘を開始すると言われている。 ![]() 政府軍も、集結を開始しているし、 イスラム自治区内では、 戦闘が継続しており、 ![]() 時々ピキット市内でも、 砲弾の音を耳にする。 ![]() 現在NGOで活動しているのは、 ミンダナオ子ども図書館と、 ![]() ポンポン神父率いるOMIの カトリック教会のみ、 という状況に再びなってきている。 ![]() 取り残された難民は、 僻地で3ヶ月目に入り、 ![]() 病気などが広がり、 死亡する子も出てきている。 ![]() 難民生活に、 疲労が見える時期なのだが、 国際支援は、消えてしまった。 ![]() |
よりによって そのような時期に、 ふたたび 洪水が襲った! ![]() 今年の気候は確かに変だ。 突然の集中豪雨が、 毎日のように襲ってくるのだから! ![]() 下の写真は、つい10日前に、 パイドプランギで実施した 医療と読み聞かせの写真。 ![]() 道路は乾いており、 人々も通常の生活をしている。 ![]() しかし、 さらに下の写真は、 まったく同じ場所の 先日(9月5日)の写真。 ![]() 写真のなかに、 同じ大木が写っているので かろうじて同じ場所だとわかるが、 周囲はどこまでも水だらけだ。 ![]() 下は、山元神父さんと 行橋カトリック教会が、 寄贈した保育所だが、 今は難民キャンプとなっている。 ![]() 子どもの健康被害がひどく、 風邪、熱、腹痛、皮膚病が蔓延し 死ぬ子が出てきている。 ![]() 原因の多くは、衛生状態と共に、 食生活の不足による 基礎健康の悪化だ。 ![]() 私たちは、かろうじて この地にカヌーで到達したが、 ![]() 北海道時代に鍛えたカヌーの腕が、 この様なところで 役に立とうとは想像もしなかた。 ![]() 笑顔で写って いるものの、 顔はひきつり、 心は鉛のように重たい。 ![]() 戦闘の進行状況が、 精神や心に絶え間なく重圧として 覆い被さってくるけれども、 ![]() 一人の力では、 どうにも跳ね返すことの不可能な重圧! このような経験は初めてだった。 ![]() 雨がふれば、 難民キャンプでずぶぬれになっているだろう、 子どもたちの事が、 気になってしかたがない。 ![]() 砲声の中で、 蚊やブヨにさされて暮らす日々。 ![]() 汚れた水を飲み、 日に一食も食べられない生活を想像すると 胸が痛む。 ![]() 私自身も55歳で、 体も精神も、 さすがに無理は利かなくなった? ![]() 友人たちは、 定年退職をし始めているというのに、 この仕事は、緒に就いたばかりで、 まったく試練の連続だ。 ![]() 写真も記事も、 私と息子が 撮っている ![]() たまに自分の写っている写真を サイトや機関誌に載せないと、 ![]() 「現場写真は現地スタッフに撮らせて、 解説だけを、 好きに書いているのでは!」 と思われるらしい・・・・。 ![]() すべて現場に足を運び、 スタッフに早急の対策や指示を出し、 写真も記事も、 すべて私と息子が撮っているのだが。 ![]() 下でビデオを撮影しているのは 息子の松居陽。 現在2018年は、 ミンダナオの女性と結婚して アメリカに住んでいます。 ![]() 子どもたちを 最優先して、 ゆっくりと地道に 活動しよう ![]() 戦闘が勃発して以来、 支援者への対応も不規則で、 寄付のお礼の葉書も遅れがちになって、 ![]() 最近はしばしば メールで遅滞のお叱りを受ける。 ![]() 豊かで平和な日本と、 ミンダナオの現状の あまりの相違が理解できず、 ![]() 怒り心頭にきて、 離れていく支援者もいらっしゃる。 ![]() 何しろ、この様な危険と 常時隣り合わせの場所で 活動しているので、日本人は私一人。 ![]() 日本人ボランティアも、 日本人スタッフも居ない。 ![]() 2018年現在は、 宮木梓さんが、 日本人現地スタッフとなり、 しっかりと対応してくださっています! ![]() 去る鳥は追わずに ![]() イスラム地域の大湿原も、 ![]() 原住民の住む山岳地域も、 現地NGOですら、 怖がって寄りつかない地域。 ![]() 去る鳥は追わずに、 現地の子どもたちを最優先して、 ![]() ミンダナオ子ども図書館の合い言葉! ヒナイヒナイ バスタ カヌナイ ゆっくりゆっくり でも たえることなく! ![]() 水牛のようにゆっくりと 地道に活動していこう。 ![]() 寄付を下さった方々に、 隔月で発行している機関誌「ミンダナオの風」 2020年12月号に、 水牛のように活動していきたい思いを 訪問者の記事と共に 特別にPDFでサイトで読めるように 掲載しましたので、 以下をクリックしてご覧下さいね! ![]() ![]() それにしても 恐ろしい事になった ![]() 写真は、 先週戦闘が起こった、 タブドク村だ。 ![]() 椰子の木の傷は、 虫食いではなく、 銃撃戦の掃射跡だ。 ![]() 椰子の幹が、弾丸で炸裂している。 砲弾で見事に椰子の木が折れて 裂けているものもある。 ![]() 来週から、この村とクランボク、 ブアランの子たちを対象に 炊き出しを始める。 ![]() 戦争が しばらく治まっても 繰り返し 洪水が襲ってきた ![]() 戦闘地域が、 大洪水に襲われた結果、 ![]() 兵士や戦車、 装甲車や軍用トラックの移動も 困難になり、 ![]() 戦争がしばらく 収まった感じになった。 ![]() 本来ならば、 戦闘が収まると、 避難民たちは、自分たちの集落にもどり、 生活の立て直しを開始するのだが、 ![]() このような洪水に 襲われてしまった結果、 自分たちの集落にも戻れない。 ![]() たとえもどれたとしても、 家屋は、破壊されて腐りはて、 作物は米もトウモロコシも全滅し、 ![]() 家畜は、牛やヤギも どこにいったかわからない。 ![]() なけなしの家財道具も、 流れていってしまい、見当たらない。 ![]() 子どもたちの学用品にいたっては、 教科書もノートも、 濡れてボロボロで使い物にならない。 ![]() 手元に魚を捕る 網があればまだ幸いで、 ![]() なんとか、魚をとって、 場所によっては、 火もたけないから生で食べる。 ![]() 刺身といっても、 塩や調味料が買えるわけでもないし、 米を買うお金も無い。 ![]() ビニールシートに 大喜びする理由は 良くわかる ![]() 家も腐って、 トタンならまだ良いけれども、 ![]() 大概の家の屋根は草葺きで 濡れて腐ってボロボロ。 ![]() 支援物資として持ってきた ビニールシートに 大喜びする理由は良くわかる。 ![]() これさえあれば、 ![]() 腐った屋根にかぶせておけば、 雨が降ってもだいじょうぶ! ![]() 洪水が引いた 道路ばたの 空き地で ![]() しかし、大方の人々は、 集落に戻ることも出来ず、 ![]() 戦闘が多少おさまっても、 町近くの親戚の家や、 ![]() 洪水が引いた 道路ばたの空き地で、 ![]() 避難生活を 続けざるを得なかったので、 ![]() そこにも ビニールシートを届けた! ![]() 洪水は、 R7と呼ばれる、 川沿いの村々も 襲った ![]() 水量は激しく、 ムアランでは、200世帯が 鉄砲水で家を流されたという。 ![]() 水は、 軒下まで達している。 ![]() 道路は至る所で 寸断されている。 ![]() タリタイからラジャムダまでも 容易に、 たどり着くことができない。 ![]() それでも、元気に 家の庭で泳ぐ子どもたち。 でも、飲み水が心配だ。 ![]() ラァジャムダ高校も 水の中だった ![]() この地域には、 戦闘による難民は居ない。 しかし、洪水による難民が出ている。 ![]() 水は数日で引くので、 戦闘難民のような悲惨さはないが、 ![]() 戦争状態で、 復旧は遅れるだろうし、 病気がここでも心配だ。 ![]() この比較的立派な村道は、 2年前にアメリカ政府の支援(USAID) で作られたものだ。 ![]() 高く作られた道路は、 町側の畑や住宅地を守る 堤防の役割も担っているが、 ![]() 反対側の川に近い家々は、 逆に深く 水没するようになってしまった。 ![]() この経験を、 今後の復旧やODAによる道路や 灌漑整備に注意深く 活用しなければならないだろう。 ![]() 毎年数回 洪水が起こる ![]() 東南アジア最大のリグアサン湿原に近い イスラム地域では、 毎年5,6回は大洪水が起こる。 ![]() 湿原地帯には、 およそ推定5000世帯が住んでいて、 ![]() 一世帯あたり10人と考えると 5万から場合によっては、 それ以上の人々が、 ![]() 漁師をしながら、 かろうじて生活している。 ![]() 漁師の人々たちは、 土地の所有権をもっておらず、 ![]() 有力者が、広大な土地を持ち 選ばれた小作人たちが トウモロコシなどの畑を耕している。 ![]() 漁師たちは、 川沿いのわずかな空き地に、 仮小屋を建てて細々と生活している。 ![]() しかし、平均して7~8人の子供達がいて、 親と祖父母、 時には兄弟の家族も共同生活をしていて、 ![]() 10人以上が、 一軒家に暮らしている! ![]() おもに魚をとって 生活している漁師さんたち。 ![]() 子どもたちは、 良く親のお手伝いをするけれど、 食べていくのがやっとで、 学校にも行けない! ![]() 水は床上から 軒下まで達して ![]() 洪水が起こると 水は床上から、 時には軒下まで達して、 町に避難してきた、子どもたち! ![]() 町に親戚や知人がいるだけ、 豊かな方だ。 ![]() 町の校外の家々も村も 水につかってしまった。 ![]() 小さい子を抱っこして、 親戚の家や学校に 避難する子供たち。 ![]() ![]() 学用品を背中にいれて、 避難してきた子どもたち。 ![]() 学校は、もちろん 休校になっている。 ![]() 学校に避難してきた 子どもたち ![]() 学校が、 一時的な避難場所になっている ケースも多い。 ![]() 下の子は、 ミンダナオ子ども図書館の奨学生。 ![]() 保育所にも、 子どもたちは避難していた! ![]() ![]() その後 さらに大きな洪水が 町もおそった ![]() 今回の、洪水は異常だ! ![]() ピキットの街のほとんどが、 くり返し水につかり、 ![]() 二階建ての家に住んでいる人たちは、 二階に避難できたけれども、 ![]() 平屋の貧しい人々は、 家のなかの荷物を担いだり、 ![]() ![]() 子どもをだっこしたり、 ![]() 家族や友人を舟にのせて、 ![]() ![]() あるいは、 トラックの荷台に乗せてもらって、 ![]() 町の避難所や親戚の家、 ![]() モスクや教会に避難して、 ![]() 酷いときには、雨よけのシートの下で、 夜を過ごす以外に、 どうしようもなかった。 ![]() ![]() 学校も すっかり水の中 ![]() 学校は、 戦争の時には、 屋根も床もしっかり建てられているので、 ![]() 最良の 避難場所になるのだが、 ![]() さすがに大洪水の中では、 教室も半分以上が水につかり、 ![]() とても、 生活を送れる場所には なっていない! ![]() 避難場所としても、 機能しない。 ![]() 水が引いても 学校はボロボロ ![]() ここには、2016年に ミンダナオ子ども図書館の応募で、 ![]() 日本のODAで学校を完成。 ![]() 洪水の避難場所として 床を一メートルほどあげて、 ![]() 洪水時の避難場所としても 機能するように設計し 建設しました。 ![]() すでに、2校の建設が 完了しています。 ![]() ![]()
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毎回振込後に、宮木梓からお礼のメールとが届きます! 奨学金は物価高騰もあり、2021年より以下に変更いたしました。 一年間、小学校42000円、中高60000円、大学72000円 卒業後も支援額を変更して継続、別の子を紹介希望、終了希望は、 通信欄かメールで宮木梓宛に、寄付の内容や要望をお書きいただければ、 宮木梓が、対応いたします。 メールが難しい方は、日本事務局に携帯かお電話で対応いたします。 |
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