こんばんわ。さて、ジョジョもディアボロの時を終え、いよいよエピローグに突入(こう書くと変ですが)。ディアボロを忍び、今週紹介のこの一冊は『マンハッタン魔の北壁』(ディーン・R・クーンツ/沢川進・訳/角川ホラー文庫)。これ、ずーっと前に読んだ事があるな、と思っていたんですが、古本屋で冒頭を読むとどうも覚えが無い。仕方が無いので買ってきました。しかしこれ、まぁ手に取らない本でしょうね。裏表紙のアオリ文句がかなり寒い。「かつては世界的な登山家だったグレアムは、転落事故のショックで透視力を得た。グレアムはテレビ番組で連続殺人犯を透視したのだ。殺人犯は唯一の"目撃者"グレアムを狙う………」。これでクーンツじゃなかったら………と思うのは偏見でしょうか?
これがどうしてディアボロと関係あるかというと、この主人公、透視というか予知をしてしまうんですな。で、自分が背後から銃で撃たれるところを予知してしまう。自分の予知は"絶対"なので、犯人から逃げつつもいつ撃たれるのかを今か今かと待ち受ける………そのへんのスリルを楽しむわけですが、ディアボロ vs リゾット戦みたいですな。タイトルともなったビルを降りるシーンの描写が細かいものの、どうもイマイチぴんと来ないまま話が進展し、エンディングは例によってあれなので物足りない感じがしますが、心理描写は結構いい感じですぞ。主人公グレアムの恐怖に立ち向かうときもなお純粋な部分と、「自分が死ぬ事を許せない」と思うヒロイン、コニーのギャップが極限状態の中の行動で自然に埋められてしまっているあたりがいい。しかもコニーの内部描写の肝心なところは突然出てくるので、これが肝か。ごく一般論を書いてしまいましたが、クーンツを知る第一歩としてはかなりオススメです。
No. | 投稿者 | 概要 |
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PAGE1 | 投稿者:Pop Lifeさん | 犬死にの刑 |
PAGE2 | 投稿者:1110hazelさん | 主人公不在! |
PAGE3 | 投稿者:浩二郎さん | ミスタも回想中 |
PAGE4 | 投稿者:"ロマンサー"Y.Bさん | 奇妙な冒険の精神 |
PAGE5 | 投稿者:think-tさん | 第六部の仗助 |
PAGE6 | 投稿者:ゆうこさん | 凶である運命 |
PAGE7 | 投稿者:エイブさん | 実在しない石 |
PAGE8 | 投稿者:間黒男さん | 本当に起こった過去! |
PAGE9 | 投稿者:"レクイエム"QTQさん | 今後は穏やかに……… |
PAGE10 | 投稿者:よーやん | 必殺! |
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