戦争と平和構築
2010年の記録から(1)
立正佼成会の親子ボランティア隊 訪問記 |
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boa5 夢ポッケが届いた! ![]() 立正佼成会の送る、 手作りの学用品支援、 夢ポッケが届いた。 ![]() 去年始まった、夢ポッケ支援。 今年も、 40名あまりの子どもと親が、 ミンダナオ子ども図書館を訪れる。 ![]() ただし、3月に予定されていたのを8月に変更。 理由は、現在の総選挙に関連する 政情が不安定なためだ。 平和の祈りも、 8日の第2日曜日になるだろう。 ![]() 村に入ったところで、 コンテナトラックが立ち往生した。 ![]() 電線が低くて、 これ以上先に行けないと言う。 そこで、みんなで取りに行った。 ![]() 大きなコンテナが止まっている・・・ 開けてビックリ! ![]() ![]() 夢ポッケとは、立正佼成会が 戦闘に影響された 世界の貧しい子たちの元へ届けている、 学用品とおもちゃが入った 手縫いの巾着ぶくろだ。 ![]() 去年も、 イスラム地域やマノボ地域の 多くの子どもたちにあげて とても喜ばれた。 ![]() とりわけ、年一回、 30名ほどの親子が来て 直接貧しい村を訪ね、 子どもたちの手で夢ポッケを渡す。 ![]() ![]() この企画は、 互いの宗派を尊重しつつ、 救ってやろうと大仰に構えるのではなく、 ![]() 愛するものを救うことによって 自らが救われるという心を 子どもに伝えている。 ![]() 小学校時代の恩師で、 曹洞宗の僧侶である 無着成恭先生がおっしゃった言葉が 心によみがえる。 ![]() 「友くん、君はクリスチャンだから、 人に何かを施すことを 寄付と考えているかもしれんが、 仏教では、施しは寄付ではなく喜捨というのだよ。 ![]() 喜んで捨てるのは、 人に施すことによって 自分の煩悩を喜んで捨てる。 ![]() 喜んで捨てますので、 どうか私を救ってください。 ![]() つまり、施すことによって、 救うのではなく、 救ってもらうのだよ。 ![]() だから、タイでは、 お坊さんに喜捨するときは、 お坊さんの方が立っていて 与えるものの方が身を低くする・・・」 ![]() 無着先生は、曹洞宗だが、 夢ポッケにも 仏陀の教えが生きている。 ![]() ぼくは、カトリックだけれど、 結構仏教が好きで、 寺院で拝むのも抵抗ない。 お稲荷さんも好きだけどね・・・ ![]() 早速みんなで夢ポッケを、 ミンダナオ子ども図書館まで運んだ。 ![]() 夢ポッケの到着もさることながら、 子どもたちは、 8月に、 日本の友だちたちが訪れて、 ![]() 共に平和の祈りを 開催できるのを 心から楽しみにしている。 ![]() bo1 立正佼成会の親子 ボランティア隊 訪問記 ![]() 日本の若者たちと、 ミンダナオ子ども図書館の 若者たちの感動の出会いと、 思いに残った現地体験の日々! ![]() 今回は外務省の都合で、 団体としては、 MCLのある北コタバト州には入れず、 ダバオ州のパラダイスビーチで 出会う事になった。 ![]() ミンダナオ子ども図書館のある キダパワンは、 北コタバト州に属しているが、 領域的には、クリスチャン地域に属していて、 ![]() マニラと言った大都市よりは、 はるかに安全だと思うのだが・・・ 行政地図の定規判断では、 細かいことは、言えなくなる。 ![]() ミンダナオ子ども図書館で 子どもたち同士が寝食を共にすると言う、 最高の経験が出来なくなったのは、 訪問の若者たちにとってはとても残念だった! ![]() けれどもミンダナオ子ども図書館は、 現地法人として、ミンダナオ全域が 活動範囲として許可されていて、 2018年以降は、 フィリピン政府直轄のNGOとして、 フィリピン全域で活動できるようになりました。 ![]() ダバオ地域でも あちこちで活動しているので、 まったく問題は無く かえって興味深い計画を実現できた。 ![]() bo2 立正佼成会の 現地訪問の企画は、 今回が二度目 ![]() 戦闘で疲弊した 貧困地域の子どもたちを、 日本の子どもたちが直接訪れて、 心を込めて用意した「ゆめポッケ」を渡す。 ![]() 若者どうしの交流を重視している ミンダナオ子ども図書館にとっても、 日本の子どもたちにとっても、 例年すばらしい体験を保証してくれる。 ![]()
bo3 初日は、 浜での 出会いと交流 ![]() マイパラダイスの浜は、 外国人に有名なサマール島の パラダイスビーチとは異なっていて、 ![]() 庶民の隠れた海水浴場で、 私たちは、みんなで時々訪れる。 こちらの子たちは、 水着など着たことはない。 ![]() どんなにインターネットでリサーチしても、 ここを見つけるのは難しいだろう。 白い珊瑚の浜で、 ダバオから離れているので水もきれいだ。 ![]() ミンダナオ子ども図書館に今年から入った 新しい子どもたちは、 海で泳げると聞いただけで、 有頂天で夜も眠れなかった。 ![]() 日本の友達に 会うことも楽しみだが、 生まれてから一度も 「海」を見たことも無い子たちだから。 ![]() 貧困地域のマノボ族の子たちなどは、 山の下の小さな町に出ることすら、 滅多にないことで、 (山の中の歩いて行ける場所にしか、 お金がないから出て行けない) ![]() 海などは、話で聞いただけの、 おとぎ話の世界なのだ! それだけに、いったん海に入ると、 何時間でも泳いで(つかって?)いる。 ![]() bo4 浜辺での歓迎会 ![]() 立正佼成会の子たちは、 ピックアップで、 MCLの子たちはジプニーで到着した。 ![]() MCLの子たちは、 朝の3時に起床して準備を開始。 5時には出発し、 浜で昼食の準備をした。 ![]() 翌日の平和の祈りなどは、 2時に起床して、 準備を開始している。 ![]() 誰に言われたのでもなく、 自分たちで相談して、 いやな顔一つせずに実行していく! 若者の力に感心する。 ![]() いつもなら、図書館でする歓迎会 (ウエルカムパーティー)を、 今回は、初めて浜でした。 ![]() 日本の子たちは、 最初はちょっと緊張していても、 ![]() MCLの子どもたちの のびのびとした雰囲気に押されて、 どんどん 顔つきも代わっていく。 ![]() MCLの若者たちは、 あっという間に、 日本の子たちに接近し、 よりそって声をかけて、 ![]() 名前を覚えて 共に海で泳ぐ頃には、 互いの距離も消えている。 ![]() ぼくも最初に 日本の子どもたちの顔を見たときには、 少し心配になったけれど、 ![]() 最後に彼らの顔を見たときには、 驚くべき事に、 ミンダナオの子どもたちと 寸分違わない明るくのびのびと解放された 顔になっていた。 ![]() この変化は、 私自身、驚きだった! ![]() bo5 第2日 マノボの聖地で 平和の祈り MCLの若者たちが、 祈りの踊りを披露 ![]() 今回の平和の祈りは、 ダバオ州に属するラナコラン村で行った。 私たちの奨学生がたくさんいる、 マノボ族の先祖伝来の土地として 保護された山岳地域。 ![]() 長年ダバオに住んでいる 立正佼成会に雇われてきたドライバーも、 びっくりして、 「いったいここは、どこですか?」 「まだ、先まで行くのですか?」 ![]() 4WDのピックアップで、 どんどん山道を登っていく! 視界が開け、 アポ山山麓の美しい風景が 飛び込んでくる。 ![]() ラナコランについたときは、 その美しさにビックリ! 遠く西に、アラカンからイスラム地域の ピキットまで見渡せる。 ![]() 東は、フィリピンの最高峰 2954mのアポ山から、 ダバオの町が遙かに広がる。 アポ山の北に位置するこの地域は、 マノボの聖地だ。 ![]() イスラム教徒、 キリスト教徒の両地域を見渡す 先住民族の聖地! まさに、「平和の祈り」にぴったりの場所。 ![]() 「平和の祈り」は、 2008年のピキットでの戦闘以来、 毎年かならずミンダナオ子ども図書館で 実施しているプロジェクトの一つだ。 ![]() 今年は、 立正佼成会の訪問が、 選挙の影響もあって 8月に開催されるので それにあわせて計画を実行した。 ![]() イスラムの祈り、マノボ族の祈り、 クリスチャンの祈りに加えて、 立正佼成会は、仏教の祈りを 代表して下さるので大歓迎だ! ![]() どなたでも参加できますので、 ご連絡ください。 ![]() 祈りも、 こちらでは踊りで表現する。 ![]() 歌、言葉、踊り、 五体で全力で表現していくのが こちらの特徴のように思える。 ![]() この祈りの踊りも、 若者たちが 自分たちで組み立てたものだ。 ![]() bo6 イスラムの祈り、 マノボの祈り、 クリスチャンの祈り ![]() 今回の祈りは、 MCLの大学生の 奨学生にお願いした。 ![]() イスラムの祈り ![]() マノボ族の祈り ![]() クリスチャンの祈り ![]() 小さな子たちも 平和の祈りを心から 踊りで表現 ![]() 今年から、 年齢の低い子たちが、 ![]() ![]() ミンダナオ子ども図書館に増えた。 下の手前左は長女! ![]() その結果、 MCLが さらに家庭的になったと同時に、 ![]() 彼らも独自に祈りを表現。 ![]() ![]() 全員がMCLに住んでいる 問題家庭の子たち・・・。 ![]() bo7 立正佼成会の 親子による 仏教の平和の祈り ![]() そして、いよいよクライマックス。 日本から訪問された立正佼成会の仏教の祈り。 次期「教祖」さまも娘さんと参加して お経を読まれた。 ![]() とても優しい方で、 母親のいない妻のエープリルリンを 我が子のように愛して下さった。 仏教の経典が、 山々の風景にゆっくりと溶け込んでいく。 ![]() 子どもたちも、 真剣に聞いている。 非常に厳かで良い感じだ。 現地の子たちにとっても、このような体験が 平和を築く礎になると感じる。 ![]() この山岳地域は、 日本人にもゆかりの深い地域で、 日本人が戦前20万人も入植し、 先住民と結婚しながら平和に住んでいたのが 山麓のダバオやカリナンだった。 ![]() 大戦が起こったときに日本軍が陣を張り、 裏切りを恐れてマノボ族を 穴を掘って生き埋めにするという話が伝わり。 (実際に起こった・・・) ![]() 敗戦と共に、 故郷に引き上げた者もいるが、 先住民と結婚していた日本人たちの多くが、 家族で山岳地域に逃げ込んだ。 ![]() その後、そのまま 日本人であることを隠して 山奥に住み続けた。 私も、この山の領域で、 時々、祖父が日本人だったという人に会う。 ![]() どう見ても 日本人の血が流れていることが わかる人も多い。 ![]() MCLのスタッフ、 下の写真のジケロ君も その流れをくむ一人だ。 左は日系人のおじさん。 ![]() bo8 マノボ族の 伝統的な踊りを みんなで踊った ![]() 一連の祈りが終わった後、 ![]() みんなで マノボ族の踊りを踊った。 ![]() 日本の人たちも、私も加わって、 みんなで踊った。 最後に平和の歌をみんなで唱った! ![]() イスラム、先住民、クリスチャン そして仏教の子たちが、 ![]() 宗教や部族や民族や 国籍や文化の違いの壁を 取り去って超えて手をつなぎ! ![]() 心をつなぎ合いながら! ![]() 愛と友情で結ばれる! ![]() その喜びを、 どう例えたら良いのやら・・・! ![]() ![]() bo9 夢ポッケを みんなに渡す ![]() 祈りが終わり、 日本の子どもたちが、 現地の子たちに、 一つずつ、ゆめポッケをわたした。 ![]() ゆめポッケとは、 立正佼成会の信者の子供たちが、 一食抜いてためたお金で、 ![]() 貧しく困難の中で生きる子たちに 平和と愛の願いをこめて、 ぬいぐるみや学用品などを 買ってつめた贈り物。 ![]() 心をこめて 一つずつ作った手縫いのバッグに、 思い思いの学用品や、 おもちゃが入っている! ![]() 同じものを一斉に渡す、 いわゆる「集団支援」と異なっていて、 一つ一つに渡す側の 思いがこもっていることがわかる。 ![]() 引っ張り出して、 それぞれ違うおもちゃに大喜びし合う 子どもたちの顔を見るのは、 楽しみの一つだ。 ![]() 現地の子どもたちは、 夢ポッケを胸に抱いて、 美しい風景の中、 自分たちの貧しい集落に帰っていった。 ![]() bo10 第2日の午後 キアタウ集落で 昼食と交流 ![]() 午前中、 ラナコランで平和の祈りを終えた後、 そこから30分ぐらいの キアタウ集落で昼食。 ![]() この集落とのおつきあいは長く、 たくさんの奨学生が この集落から来ている。 ![]() 彼らは、ここから7キロも歩いて ラナコランの小学校や高校に 通わなければならない。 ![]() この問題を解決するために、 平和の祈りをしたラナコラン村に、 MCLで下宿小屋を建設している。 ![]() 信じられないほどの 美しい風景に、 ![]() 立正佼成会の子どもたちも ビックリ仰天! ![]() しかも、 この急坂を車で下っていくのに、 ![]() 地元ダバオの4WDドライバーも ビックリ仰天。 ![]() キアタウには、 諏訪俊子さんが寄贈された 保育所がある。 ![]() このキアタウは、 先祖伝来の土地として保護されているのだが、 ごらんのように、 森林伐採によって周囲に木がほとんど無い。 ![]() 昔はジャングルだったのだが、 木材の多くは、 日本に輸出された。 ![]() ここで降る雨は、 保水力がないために、鉄砲水となって下り、 その下流に位置するピキットの湿原に流れ込み、 膨大な洪水被害を毎年起こしている。 ![]() この問題を、 日本政府として解決できたら、 どんなにすばらしいことだろう。 この山岳地域の森林復活! ![]() 天然材に混じって 人々の生活の糧となる ヤシやゴム、 マンゴーなどの林を作ること! ![]() こうした植林作業を MCLでも行っているが、 ![]() 何しろ伐採地域が アラカン全体に 広がっていてあまりにも広大で、 小さなNGOだけでは、手の施しようがない。 ![]() 地元の人々が食べる 食事をみんなでいただく。 蒸しバナナ、カサバイモ、 貧しい食事だがおいしくいただく。 ![]() 現地の人々のためには、 普段食べられない、お米のご飯! 両方のために、豚の丸焼きも用意した。 ![]() このキアタウの風俗や儀礼。 豚の丸焼き、そして、村人たちの様子や風景は、 テレビ東京で放映された 「なぜここに日本人: マノボ族の首長になった日本人」 でも、映像で紹介されています。
![]() キアタウには、 さらにその下のケロハス村からも、 親子が登ってきていた。 ![]() キアタウも貧しい集落だが、 ケロハスはもっと貧しい。 ![]() 子どもたちの多くは、 素足のままだ。 ![]() この周辺は、 マノボ族の聖地と呼べる場所。 ![]() 文明から 切り離されているだけに、 ![]() なによりも、 子どもたちが素朴で美しい! ![]() 立正佼成会の親たちががんばった、 紙芝居も大好評。 ![]() お父さんやお母さんの 奮闘している姿を見ている、 娘や息子の姿も良かった。 ![]() bo11 子どもたちは 夢ポッケに おおよろこび! ![]() 最後に、 子どもたち全員に 「夢ポッケ」を届けた。 ![]() 一人一人の親子の手から、 心を込めて渡される贈り物に、 ![]() 子どもたちは、 喜びを隠せない! ![]() いつまでも手を振り続けて見送る、 裸足の子どもたち! 今度はここに、靴を届けよう。 ![]()
bo12 第3日 プランテーションに 追われた カリナンの原住民 ![]() カリナンは、ミンダナオに関心がある人なら 必ず知っている土地で、 戦前まで、ここには 約20万人の日本人が住んで、 おもにマニラ麻の栽培をしていた。 ![]() 先住民族と結婚して、 仲良く生活をしていたのだが、 大戦がすべてを破壊してしまい、 ![]() 敗戦に追い込まれた日本軍が、 先住民族を生き埋めにする と言う話を聞いて(実際に起こった) ![]() 先住民と結婚していた 多くの日本人は、 家族を守るために山に逃げ、 ![]() そのまま 日本人であることを隠して 先住民族として生活をした。 ![]() 日系人と呼ばれている2代目3代目に、 私たちはよく山の中で出会う。 下の子もそう! 奨学生になっている。 ![]() しかし、その後も プランテーションが、 先住民の土地を浸食していく過程で、 ![]() 怒った先住民たちは、 反政府ゲリラ(NPA)として、攻撃された。 そのなかには、 日系人もけっこういる。 ![]() これは実際にあって聞く話・・・。 大規模プランテーションに 土地を奪われていく過程は、 先住民も移民系も同じで、 ![]() 現地を見ていると 気持ちは良く理解できる。 気持ちだけは・・・ ![]() MCLに住んでいる子たちの中には、 日系人でありながら、 父親や親戚などが、 反政府側に所属していたりする子も多い。 ![]() 戦いではなく、 教育が格差を解消し 問題を解決する踏み台になればと思う。 ![]() 皆、普通の人たちで 現地の人々とも仲がよい。 父親が政府系の民兵に雇われて 殺された子も奨学生になっているし、
それでも皆が仲良く平和に 生活をしているのだから MCLは、おもしろい。 ![]() bo13 みんなで 読み語りを展開 ![]() カリナンの郊外、 丘陵の山頂に広がる カホサヤン集落は、 今不幸に見舞われている。 ![]() アンセストラルドメイン (先祖伝来の土地)として 保護されているはずなのだが、 ![]() 地元出身の牧師が、 「祈りの山のリゾート」という名目で、 売買できないはずの土地を 半ば強制的に奪い、 外国人向けのリゾートを開発し始めた。 ![]() 抵抗したマノボの首領は、殺害いされ、 妻も子も足などを撃たれた。 今も、夜に来ては、 「5000ペソ出すから出て行け!」 と脅される。 ![]() 有力政治家もからんでいるだけに、 皆怖がって表に言えない。 立正佼成会の某さんの願いで、 殺された首領の子をふくめ、 ![]() この土地から20名ほどの小学生を MCLの奨学生に採用するが、 こうした事実を公にした私も 殺されるかもしれない。 ![]() bo14 医療プロジェクトの 患者に ![]() 一回きりのおつきあいではなく、 地域の発展に、 永続的に関わっていくためにも、 教育と医療は、 重要なコンタクトプロジェクト。 ![]() さらに、この地から 30名ほどの奨学生を 里親として採用の予定。 ![]() ダバオに近くで、 経済的には 山岳地より良いはずなのだけれども、 ![]() 追い詰められ、土地はなく、 貧困度は激しく、 小学校を卒業するのも大変な環境だ。 ![]() 夢ポッケをもらって うれしそう ![]() 最後に夢ポッケを皆に届け、 子どもたちとみんなで、 「カゴメカゴメ」の遊技をして別れた。 ![]() bo15 そして 別れの時が・・・ ![]() 別れの情景については、 何も語るまい。 ![]() ![]() 写真での子どもたちの姿が、 すべてを語っている! ![]() ![]() 短い滞在だったのに、 こんなにも 心を通わせあえるなんて・・・! ![]() ![]() 一生消えない思い出を持って、 また会う日を約束して・・・ ![]() ![]() ミンダナオの子どもたちも、 日本の子どもたちも、 ![]() ![]() 同じ顔になっていた! ![]()
bo16 マキララのドールに 追われる先住民 ![]() 超広大にどこまでも広がり 山々を 裾野まで埋め尽くすバナナ! ![]() ドールのバナナに、 日本の新聞が使われている理由? ![]() この新聞をバナナにかけている 日雇い労働者に聞いた。 「この新聞、どこから来たのかしってますか?」 「下の、スタンフィルコ (ドールのオフィス)からだよ」 ![]() 「ドールは、どこの会社だかしっていますか?」 「地元の会社だよ」 ![]() 新聞が日本のものであること、 このバナナは、 ほとんど日本人が食べる事も、 何も知らない。 ![]() 教育がないから・・・ と言ってしまえばそれまでだが。 下は、地元の人が食べるバナナ! ![]() plan プランテーションに 土地を奪われ 山に追われた バゴボ族 ![]() 上のドールのプランテーションの すぐ奥に広がる森のなかに、 まるで外界から遮断され、 隠れたようにバゴボ族の集落があった。 ![]() タケノコを見つけて食事にする。 ![]() 土地を奪われたにもかかわらず、 プランテーションでの仕事はない。 アバカを梳いて、 かろうじて生活している。 ![]() この地域のバゴボ族には、 日本人の血が混じっている。 アバカの栽培は、 かつて日系移民の仕事だった。 ![]() ミンダナオに居て、あちらこちらに行くと、 あっ、この人、日本人に似ている。 と言う人々に時々出会う。 下の婦人も日系人! ![]() 中国系の人々は、町に多いのだが、 日系人には、山奥やイスラム地域の奥で、 出会うことが多い。 ![]() 自分からはっきり 日系人だとは言ってこない。 たいがい、微笑みながら、 近寄るともなく見守っている。 ![]() 目が合うと、意味ありげに微笑む。 そして、近づいてくると 耳元で日本語でそっとつぶやく、 「わたしおじいさんにほんじん」 ![]() 聞くと、実は・・・・ いろいろな過去の歴史から、 日系であるということは、 ![]() 戦中のイメージとも重なっていて、 後ろめたいことでもあったりするので、 なかなかおおやけに出来なかった。 ![]() ミンダナオの子どもたちを、 早く寝かせるときに言うことば、 ![]() 「早く寝ないと ハポン(日本人)が来て、連れて行くぞ!」 ![]() 戦中にこの地に移ってきた 日系バゴボ族で、 自らバゴボの土地と文化を 守ろうとしているMCLスタッフの ジケロ君の叔父さん。 ![]() ここに初等小学校を 建てようとしているのだが・・・ 日本政府で支援できないだろうか! ![]() 日本向けのバナナに追われて、 極貧をよぎなくされている 日系バゴボ族なのだから! ![]() 遠い道を通って 小学校に行っている子たち。 まだ、学校に通える子は良いほうだ。 ![]() この周辺の集落のバゴボ族は、 ほとんど遠くて通えない。 ![]()
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bo18 ケロハスに 松岡なつめ様 寄贈の保育所が 出来た!! ![]() ケロハスは、 山深いマノボ族の集落。 深い谷を越え山をよじ登って到達する。 ![]() アラカンのこの地域は、 本当に美しい場所だ。 ![]() 緑の山々がつながり、 遠くにアポ山が望まれ、 ミンダナオの心臓部。 秘められた心の故郷を感じる。 ![]() もともと、マノボ族の故郷と言うべき地で、 今も、この山裾の広大な地域が アンセストラル ドメイン(先祖伝来の土地) として保護されている。 ![]() 下の平野の部分は、 かなりルソンやセブからの 移民系の人々の所有となっているが、 聖地だけは、守られている。 ![]() ただ、 元々のジャングルは、 ほとんど伐採によって失われた。 ![]() ここに大雨が降ると、 川下のイスラム地域、 ピキットなどの湿原地帯に洪水が起こる。 ![]() 保育所は、 この聖地の斜面にある 秘められたような小さな、 マノボ族の集落に建てられた。 ![]() 首領の話では、ごく最近まで ここは、反政府軍のキャンプだったという。 今は、教育を通して、 村を立て直すのが村人たちの願い・・・! ![]() ここの子たちは、 ほとんど学校に行っていない。 ![]() 行っても、 小学校4年までの初等小学校 それ以上のクラスに行くには、 10キロも先の学校に通わなければならない。 ![]() 当然、保育所もないし 車の通る道も無いから、 ![]() 村人たちは、 資材を担ぎ馬に乗せて運び 保育所を自分たちの手で建設した。 ![]() 看板を担ぎ上げているのは、 この村で唯一高校を卒業した ピティ ボウイ君。 麓のファウスト神父の奨学金で高校を卒業。 ![]() 今は、ミンダナオ子ども図書館の奨学生で 大学に通っている。 学校の先生を目指している好青年だ (その後、彼はMCLのスタッフに!) ![]() bo19 保育所の建った ケロハスには、 谷を越えた この小さな集落から 出発する ![]() ケロハス村には、 この山麓の小さな村から 歩き始めるか、 上の方のキアタウ村から歩き始める。 ![]() とにかく、徒歩で踏み痕道を 歩き続けて到達する。 ![]() 今回は、ミンダナオ子ども図書館の 奨学生たちと スタッフ25人あまりが開所式に 参加するためにケロハスに向かった。 ![]() マノボ族、イスラム教徒、 クリスチャンの奨学生たち・・・。 ![]() 麓の村から歩き始める。 バナナの農場があり、 ここまでは車で何とか近づける。 ![]() 前方に、広大なミンダナオの高地が広がる。 このはるか先に、 イスラム教徒のいるピキットがある。 ![]() 素朴な小さな村は、本当に心が和む。 マノボ族の子どもたちが可愛い! 下の子は、髪の毛が褐色になっているが、 これは自然な姿で、染めたわけでもない。 ![]() 原住民は、 ミクロネシア、メラネシア系で 黒く背が低く髪が茶系。 ![]() ![]() イスラムとセブやルソンの クリスチャンはマレー系が多い。 背が高くって髪はまっすぐ。 ![]() 行く手の山は、 私たちの奨学生たちが、 たくさんいる地域。 ![]() キアタウ、トマンディン、カヨパトンといった集落で、 ここから見える裾野に、 すでに4つの保育所が建っている。 ケロハスの村も、この山の裾にある。 ![]() bo20 行く手を深い谷が遮る ケロハスの村は、 この谷の向こう側だ ![]() この雄大な裾野に、 点々と マノボ集落が点在している。 ![]() 写真で見にくいかもしれないが、 中腹の右端の方に小さな村があり、 小学校と高校がある。 ![]() ところが、点在している集落からは、 10キロも道のりがあり、 なかなか子どもでは、通いきれない。 ![]() ミンダナオ子ども図書館では、各集落に、 保育所を建設してきたが、 最後に、学校のある村に 河野さま一家の寄贈で、 下宿小屋を建てることになった。 ![]() 建設は7月から開始される。 そうすれば、ケロハスの子どもたちも、 キアタウの子たちも、 下宿をしながら、学校に通えることになる。 ![]() 食費や生活費はMCLが、 下宿はキアタウの親たちが管理する。 キアタウの高校生の奨学生も手伝って・・・。 ![]() ba1 この谷の 向こう側に ![]() 平坦に見えた行く手が、突然途切れて、 目もくらむような、深い谷があらわれた。 この谷の向こう側に、 ケロハス集落があるのだ。 ![]() この山の中腹には、 ケロハスのほかに、 キアタウやカヨパトンといった マノボ族の集落が散らばっていて、 ![]() MCLの奨学生が、 あちらこちらの村にいる。 この地域は、本当に美しく、 私たちだけが近寄れる地域だ。 ![]() 陸稲の手入れをしている 子どもたち。 ![]() この谷を渡って、 さらに急な崖を登る。 想像以上に深い谷に、愕然とする。 ![]() しかし、さすがにこちらの子たちだ、 奨学生たちは靴を脱ぎ、 裸足になって、 かけるように斜面を下っていく。 ![]() 重い荷物にも へこたれることなく・・・? 山岳地域もなれたもの。 軽々と荷物を運び上げていく。 ![]() こんな谷底にも、 畑を作って、人が住んでいる。 マノボ族の家族たちだ。 ![]() 平坦な土地は、土地所有が決まっていて、 自分たちの自給地を持つためには、 こうした人が見向きもしないような場所に、 トウモロコシや陸稲を植えなければならない。 ![]() 学校に通っていないが、 保育所が出来たら、 この子たちも、 新しくたった保育所に通うのだという。 ![]() さらに小学校になったら、 MCLの奨学生に採用しよう。 家族のなかに、 一人でも大学卒業生が出たら 生活を助けられる! ![]() boa2 やっと目的の 保育所が見えた! ![]() 正直に言って、 こんなに遠いとは思わなかった! ![]() 遠いというよりは、 谷を越えていく急斜面の道のりは、 素晴らしかったが、 思ったより厳しかった。 ![]() 私は、二度目だが、 一度目は、上の方から、 斜面を降りてこの村に来た。 ![]() それにしても、 キアタウを始め、 この地域の人々の素朴さと 風景の美しさは絶品中の絶品。 ![]() アラカンには、 イタリアのミラノ修道会が入り、 イタリア人神父が数人いる。 彼らがこの地に引かれた理由が良くわかる。 ![]() マノボ族の美しい素朴さ、 そして、北イタリアの 丘陵地帯によく似た風景? ![]() 僕の秘密の場所だったのだが・・・ 今回のケロハス集落の 保育所建設と案内役に、 キアタウの奨学生のお父さんたちが活躍した。 ![]() お父さんと一緒に うれしそうな奨学生。 ![]() キアタウ集落のお父さんたちから、 ここに、日本人の訪問者を 迎えられないだろうか・・・ と言う話が出た。 ![]() 収入が少なく、 土地を手放すマノボ族も多い、 観光?による 地域興しが出来ないだろうか・・・。 ![]() 「うーん!セキュリティの問題は?」 「大丈夫、私たちが保証します。 この奥には、不思議な巨大な洞窟があり、 その奥に泳げる場所もあるし。」 「?????」 ![]() 私も一晩 泊まったことがあるのだが・・・。 ![]() bo21 開所式は、 マノボの歓迎の 踊りから始まった ![]() マノボ族の子たちの踊りは、 本当に可愛らしい。 ![]() 純粋なマノボの文化が残っている。 もちろん、観光客どころか、 外国人が来ることも ほとんど(まったく)無いところだから、 観光用の踊りなどではない。 ![]() 保育所が建設された喜びを、 伝統的な踊りで、 表現しているのだ。 ![]() こんな素晴らしいところで、 マノボの家に泊めてもらって、 素朴な食事を共にして2,3日過ごしたら、 心も体も、すっかり清らかな 元気を取り戻すだろう。 ![]() 精神的に病んでいる、 日本の若者や中高年に、 こうした体験を させてあげたいとふっと思った。 ![]() ミンダナオ子ども図書館の奨学生たちが、 たくさんいる村だし。 スタッフも同行して、2,3日マノボの村で 過ごすような企画を立てたら、 皆さん来られますか??? ![]() bo22 セレモニーの後の 読み語り ![]() 2年から、 3年目に入った奨学生たち。 ![]() 第2世代の読み語りが、 素晴らしくなってきている。 「しろいうさぎとくろいうさぎ」 絵を見ただけで、物語が生まれて語る。 ![]() イスラム教徒の子も、 ![]() マノボ族の子も、 ![]() クリスチャンの子たちも・・・ ![]() 今年から ミンダナオ子ども図書館に住み始めた、 第3世代の子たち。 ![]() ほとんどが、 この地域から来た子たちだ。 ![]() 新しい奨学生たちも、 先輩の読み語りを熱心に見ている。 下の子にも、 日本人の血が混ざっている! ![]() 最後は、今や定番の 「おおきなかぶ」ならぬ 「おおきなカサバイモ」の劇で終わる! ![]() うんとこしょ、どっこいしょ、 それでも カサバ芋は抜けません! ![]() 大きなかぶならぬ、 大きなカサバ芋の劇は、 本当に評判が良い! ![]() おじいさんから孫、 そして犬も猫もネズミも曳くが、 特に評判が良いのは、猿だ! そんなの絵本にあったっけ? ![]() 村人たちも、こどもたちも、 お話しを聞いて、 パンを食べて絵本を見て、 遊んで・・・ 満ち足りた半日が過ぎた。 ![]() ![]() こうして、私たちと村との ご縁が始まる。 来年は、さらに奨学生を採用して、 彼らが村を育てていく! ![]() bo23 急坂を下って 帰路につく ![]() この急坂を見て下さい! そして風景の美しさと、 人々の暮らしの素朴さを!!! ![]() 私たちは、MCLの収入を求めて、 スタディーツアー企画を 立てたいとは思いませんが、 現地からの声もあり、 ![]() 現地の収益のために、 こうした村に数日滞在したいと言う 希望の方があれば、 ご連絡下さいご紹介します。 ![]() 生活方法も あらかじめお教えして、 セキュリティも万全にして、 ![]() スタッフも、同泊するような形で、 文明からかけ離れた、 黄金の日々を 過ごしてみますか? ![]() ![]() bo24 学用品の支給を開始 ![]() このリックサックのなかに、 ノート、鉛筆、ボールペン、 定規、消しゴムといった、 あらゆる学用品が、詰められている。 ![]() さらに、新たなノートや 鉛筆といった消耗品は、 二ヶ月に一回のわりあいで、 定期的に、スタッフが山に届ける。 ![]() 小学生対象スカラシップ (里親奨学制度)は、 地域を対象としているので、 ![]() 山をめぐり、 時には舟にのって、 届けなければならない。 ![]() 対象地域も多いので大変だ。 年初に支給するバッグは、 車で運ぶが、 ![]() 2ヶ月に一度の学用品届は、 ガソリン代節約のために 可能な限りバイクを使う。 ![]() とりわけ大変なのが、 支援者の方々に送る、 最新のプロフィール写真撮影。 ![]() 「えっ、何で写真撮影が大変なの???」 理由は、休校している子が、 必ず数名いるため! ![]() 家まで行っても、子どもは留守だ! 「なんで???」 ![]() 理由は、両親を手伝って、 はるかな山の斜面の 畑を手伝っているから! ![]() 子どもを捜すのを断念して、 出直さなければならない。 写真撮影が終わるまで 何回も通うことになる。 ![]() 皆さんの手元に 送られて来るプロフィール。 一枚の写真ですら、 大変な苦労が必要なのです。 ![]() 返事が数ヶ月から半年ほど 遅れてもよろしければ、 手紙やプレゼントを届けます・・・・ これが僕らスタッフの昼食弁当。 ![]() 経費削減を考慮して、 文字通りスタッフは、 手弁当で活動する。 写真は、日系マノボ族のジケロ君。 ![]() ![]() bo25 マノボ族の 先祖伝来の土地 アラカン・キアタウの 読み語り ![]() ![]() キアタウは、 政府の認めた先祖伝来の土地。 つまり、先住民族の保護地域だ。 ![]() ![]() 一般の入植は許されていない。 ![]() 人々も自分たちの伝統的な 信仰や風習を、 重んじて生活している。 ![]() MCLからは、3時間もかかる、 本当に山の中だが、 私たちのスカラーもたくさんいる。 ![]() ![]() この地域が自立するために、 イタリアのカトリック宣教会、 ミラノミッションが 長く貢献している事は有名だ。 ![]() 山の中で、 イタリア人のファウスト神父と出会った。 正義と平和の活動を現地で進めている。 ![]() 後に鉱山開発を妨げている という理由でシスターの話だと、 送られてきた刺客に殺された! ![]() 貧しいけれども美しいところで、 土地があるから一日2食でも、 何とかイモが食べられるし、 ![]() ![]() ここに来て、人々と 特に、子どもたちと出会うことで、 ![]() 本当に心が癒される! ![]() 教育だけが問題で、 要請を受けて 保育所を作ることになった。 ![]() bo26 プロック8 集落の差別 こちらは、下界の谷間にすむ 原住民の村。 ![]() プロック8村の子どもたちが、 学校や通学路で移民系の子たちに いじめられる被害が続いている。 ![]() 先祖伝来の土地の所有を求める訴訟で、 先住民族側の弁護士が殺害! この村を長年支援してきた イタリア人のファウスト神父も この後殺された! ![]() その後の土地をめぐる大人達のいざこざが、 子どもたちにも及び、 今年は、たくさんの子たちが、 ミンダナオ子ども図書館に移り住みたいと 言ってきたのだが・・・。 ![]() MCLも子どものシェルターとして 法人登録もされていて、 受け入れに法的問題は無いのだが、 何しろ手狭で食費も大変! ![]() マノボのボードメンバー、 エラさんやガボン牧師の サジェスチョンを受けて、 対応を模索しているが、 ![]() 政治的な問題でもあり、 非政治というMCLポリシーからは、 子どもの保護に限定した 活動を考えている。 ![]() 下手に動くと、 私が簡単に殺害される危険がある。 ミンダナオは、世界でも有名な ジャーナリストやNGO関係者の殺害地域なのだ。 ![]() boa3 日雇いの 草刈りもカット ![]() 経済危機の余波をまともに受ける 貧しい人々。 日雇いの草刈りも ことごとくカット。 ![]() 窮余の策として、 先祖伝来の地を耕し始めたのだが、 「そこに生えている大きな木を切った」 という理由で訴訟を起こされた。 ![]() 移民系の人々の言い分だと、 その地は自然保護地域で、 木を切ってはいけないのだという。 ![]() 訴訟を起こされても、 極貧で字も読めない マノボの人々は、 対抗する弁護士を雇う費用もないし、 ![]() マノボの立場で 活動してきた弁護士も、 一昨年に殺害された。 ![]() 自給地もない彼らは、 移民系の人々の田の草取りをして 何とか生きてきたのだが、 対立が深まるほどに生存も怪しくなる。 ![]() 子どもたちは、学校や通学路で、 虐めにあって、怖くて学校に行けない。 学校の先生も、 村長もマノボの子たちが悪いというし・・・。 ![]() これは、マノボの子たちが 私に語ってくれたことなので、 一方的かもしれないが。 真実だとしたら、まったくひどいことだ・・・ ![]() 彼らの唯一の希望は、 「小学校を卒業したら平和なMCLに住むこと」 なのだそうだが・・・。 ![]() bo27 マノボデーの 準備 ![]() 毎年、8月の日曜日のひとつは、 先住民族の文化祭 「マノボデー」と決めている。 ![]() 4月末がマギンダナオデー (イスラム文化祭)、 ![]() 12月がビサヤデー (移民系クリスチャン文化祭) ![]() そしてこのマノボデーが、 いわゆる民族文化の祭典。 ![]() マノボ族の住む山に 食材をとりにいった。 ![]() イスラム教もキリスト教も ミンダナオにとっては、外来の宗教で、 中東や欧米文化の影響があり、 それが元来の先住民文化に 溶け込んで生まれた独自の文化。 ![]() それ故に、味わい深いが、 やはりこのオリジナルな先住民族の文化が持つ、 根源的な力は、 圧倒的に、若者たちの心を動かす。 ![]() ![]() 普段は、蔑まれ、恥とされているような 部分もあるにもかかわらず、 このような場を与えてあげると、 圧倒的な迫力で皆の心を動かしていく。 ![]() 急斜面に、 カサバイモ(バランホイ)を探す。 ![]() 卑下していた自分たちの文化を、 生き生きとした喜びを持って 再認識する機会、 それが、文化祭の持つ、一つの意味だろう。 ![]() 喜びの中で、さらにそこに宿る 世界観、宇宙観、自然観、生活観を探り出し、 現代文明が切り捨ててしまった、 大切な精神「心」を回復する。 ![]() キダパワンの市場で素材を追加 ![]() キダパワンには、活気に満ちた市場がある。 アポ山山麓の町にも、海から、 マグロ、アジ、イカなど豊かな幸があがってくる。 ![]() それに、地鶏、豚、牛の肉。 干物から塩辛、海藻まで・・・。 ![]() 活気に満ちた市場には、 スーパーマーケットにはない、 生活のぬくもりが満ちている。 私は、自分が子どもだった頃の、 東京・荻窪の駅前市場を思い出す。 ![]() bo28 みんなで作る マノボ料理 ![]() 文化祭では、踊りや歌、 伝統文化と同時に、 食を重視している。 ![]() マノボデーには、 みんなでマノボ料理を食べる。 ![]() 今回は、 山でとれる野菜や果物が多かったが、 今までに食材として上がってきたものには、 蛇や蛙やトカゲもある。 ![]() ![]() ![]() 下手物食いなどと思うなかれ! ![]() どれもこれもおいしくいただいた! ![]() 料理は大事な文化だから、 大切に保存し伝えて いかなければならないと思う。 ![]() ビーコ ![]() カラマイハピ (餅米のお菓子) ![]() トウモロコシのお菓子 ![]() 地鶏の蒸し焼き ![]() ビーフン ![]() 蒸しモロコシ ![]() アドボ ![]() bo29 会場の 飾り付け ![]() 民族楽器のクリンタン。 イスラムのクリンタンは、横置きだが、 マノボのクリンタンは吊す形式。 ![]() 軽快なリズムにのって、 踊る踊る。 ![]() こういう機会を経て、 新たな伝承者が生まれてくる。 ![]() こうした飾り付けのすべてを、 子どもたちが、 自分たちの手だけで完成させていく。 ![]() ![]() MCLの庭作りも、 すべて彼らのデザインだが、 感性のすばらしさには、 いつも驚嘆! ![]() ![]() ミンダナオの人々は、 大人も子どもも芸術家だとつくづ思う。 ![]() 練習は、夜も続いた。 ![]() 表現することの 飽くなき情熱。 ![]() bo30 本番: マノボ族の 結婚式 ![]() まずは、 マノボ族の歌がうたわれた ![]() マノボ族やバゴボ族など、先住民には、 戦前に住んでいた 日本人の地の入った、日系人も多い。 下の写真の最前列の左の子も 日本人の血がはいている。 ![]() いよいよ結婚式が ![]() 今年のテーマは、「結婚式」だ! イスラムの結婚式が終わり、 今回はマノボの結婚式。 ![]() まずは、結婚相手の家庭を訪問し 結婚の意思を確認する。 ![]() 結婚式をテーマにしたのは、 今回が二度目。 互いの家族が話し合って 結婚式の準備を進めていく。 ![]() お互いの娘と息子の結婚を確認する。 その後に結納式。 ![]() 今回は、事前にリサーチをして、 より伝統に乗っ取った形態で、 伝統的な結婚式を再現した。 酋長を呼んで結婚式を正式に依頼。 ![]() 最初に、家族同士で食事をして、 いよいよ結婚がきまり、 ダトゥと呼ばれる首領が、 結婚を祝別する。 ![]() ![]() 首領の役割は、ただの村長とは異なっていて、 神聖なスピリットが降りてきて 村人に振り分ける、 シャーマンの役割も持っている。 ![]() 祝別された食事を、互いの口に 入れることによって、 結婚が成立する。 ![]() ![]() boa4 マノボの踊り ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() エラさんの講義 ![]() 文化祭では、 かならずその道の指導者や、 深く文化を探求している方々に いろいろな角度から、講演をしていただく。 ![]() エラさんは、 MLCのボードメンバーでもあり、 フィリピンにおける先住民の代表。 ![]() マノボの指導者としても活躍している。 エラさんにお願いして、 マノボ文化について語っていただいた。 ![]() エラさんは、那須塩原にある、 アジアの農業指導者を養成している アジア学院に留学の経験もある方で、 日本のつながりも深い。 ![]() ご主人は、ボリビアの方で、 日本で研修中に知り合った。 ![]() ガボン牧師と エラさんも踊った ![]() ガボン牧師は、 アライアンス教会の牧師。 MCLのボードメンバーでもある。 ![]() 興に乗って、 エラさんとご一緒に、伝統的な踊りを披露。 娘さんも共に踊った。 エラさんの娘さんは、MCLの奨学生。 ![]() ガボン師は、 閉会の最後の祈りを、 マノボ語で捧げて下さった。 ![]() |
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毎回振込後に、宮木梓からお礼のメールとが届きます! 奨学金は物価高騰もあり、2021年より以下に変更いたしました。 一年間、小学校42000円、中高60000円、大学72000円 卒業後も支援額を変更して継続、別の子を紹介希望、終了希望は、 通信欄かメールで宮木梓宛に、寄付の内容や要望をお書きいただければ、 宮木梓が、対応いたします。 メールが難しい方は、日本事務局に携帯かお電話で対応いたします。 |
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