戦争と平和構築
2007年の記録から
(4)



日本の若者たちを
視野に入れて
1 日本の若者を受け入れるために GO! 12 今回の日本滞在の主目的は GO!
2 若者たちが自ら運営し GO! 13 イスラムの踊り公演計画 GO!
3 活動の中心は若者のたち GO! 14 アジアのイスラム教徒! GO!
4 図書館に住んでいる子たちで GO! 15 滞在中に出会った人々 GO!
5 山や湿原地帯をめぐって活動 GO! 16 熱心に聞いた子どもたち GO!
6 企画としては以下を検討 GO! 17 釜ヶ崎のこどもの里でも GO!
7 1,子どもたちとの交流 GO! 18 宗派を超えて集まり GO!
8 2,生きることの原点を感じる GO! 19 昔話が生きている GO!
9 3,保育所修復や開所式に参加 GO! 20 障害者への対応 GO!
10 4,農作業や植林に参加 GO! 21 車いすの寄贈を受けた GO!
11 2021年から宿泊費なしで GO! 22 盲目の由佳さんに会いに GO!
23 日本公演は20日間の駆け足 GO! 31 いろいろな出会いがあった GO!
24 ムスリム公演で持参 GO! 32 つかの間の休日 GO!
25 ムスリム公演大盛況で終わる GO! 33 懐かしい故郷の映像 GO!
26 平和なアジアを作る GO! 34 盲目や障害者の方にも GO!
27 時には互いに涙を流し GO! 35 盲目のジュンジュンくんと GO!
28 私も驚いた見事な舞台 GO! 36 趙さんの娘さんの手紙 GO!
29 飾りつけもすばらしかった GO! 37 学ぶべき事は多いです GO!
30 子ども達との交流 GO! 38 日本滞在中に気なった事 GO!

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日本の若者たちを
受けいれるために


ミンダナオ子ども図書館の活動は、
本部である
ミンダナオ子ども図書館から、

かなり遠くの村々にまで
ほぼ一つの県をまたぐ
山岳領域に足を運ぶ、
積極外向型プロジェクトであるがために、

単純にゲスト
(お客さま)として訪問者を
受け入れるのが難しい。

今まで私は、
訪問の依頼があると、
かつて、私がお世話になった孤児施設、
ハウスオブジョイを紹介推薦してきた。


何よりもゲストハウスがあり
訪問者の受け入れ体制が出来ていて、
接待の経験も豊富であること。

GO!
海も近く、プライベートビーチもあり、
養護施設であるがゆえに、
施設内で楽しく子ども達と
触れあうことが出来る事が大きい。

それに対して、
ミンダナオ子ども図書館は、
日々の活動は、
リスクのある地域にまで足を運ぶ
外向型プロジェクトであり、

僻村や難民キャンプへの読み語り、
戦闘のあるイスラム地域や
反政府ゲリラのいる
山地への支援や活動を行っている。

図書館に住み込みでいる
子ども達の年齢層も、
小学生から、
高校から大学生と年齢が高い。


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若者たちが、
自ら運営し


運営や方針も、
若者たちの選挙で選出された
学生議長と役員が、
全体集会をして重要事項を決定する。

孤児施設としての認可を
受けているものの
若者たちが、
自ら運営し、

避難民救済での古着の支援で
子どもたちに直接、
手渡したり、

読み語りをしたり、
子どもたちの前で
踊ったり歌ったり、
劇を演じたり、


保育所建設を
手伝ってくれたり、

開所式で
子どもたちに
読み語りをしたり、

洪水対策も兼ねた
植林活動支援にも、

苗を育ってて
植えにいったりしてくれる。


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活動の中心は、
若者たちや
子どもたち


ミンダナオ子ども図書館の
活動の中心は、
若者たちや子どもたちで、

本部も図書館や孤児施設
というよりは、
原住民、ムスリム、
クリスチャンが、

兄弟姉妹、家族として
仲良く平和に生活している、
下宿小屋といった方が
良いかもしれない?


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図書館に住んで
学校に通っている
奨学生たちで


また週末は、
図書館に住んで学校に
通っている
奨学生たちで、

本部での生活の
諸問題やルールが
話し合われている。

現地の若者たちの
自主性を重んじている
結果だが・・・

若者たちが、
スタッフと作った
独自のポリシーは、
なかなか厳しい。



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山や
湿原地帯を
めぐって活動


また、スタッフたちは、
地域の子どもたちを最優先にして、
山や湿原地帯をめぐって、
活動をしているから、

訪問者の希望に合わせて
スタディーツアーをしたり、
接待をしている
時間の余裕もゆとりもない。

しかし、同行が可能な場合は、
日本の若者や
訪問者の方々には、

信じられないほど
良い体験に
なるのは確かだ・・・!


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企画としては、
以下の事を
検討


支援者の方々は、
子どもたちにとっては、
第二の父親や母親で、
出会って泣き出す子も多く、
支援者の方々が、
訪問された場合は、
奨学生の生まれた村にまで
お連れしたりすることにしています。

しかし、テレビ東京の
「なぜここに日本人」で
紹介されたころから、
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なぜここに日本人
マノボ族の首長になった
日本人

 
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どうしても
訪問したいという、
青少年も増えてきたのと、

時には、
落ち込んでいたり、
心の問題を持っていたにも
かかわらず、

MCLの子どもたちと出会って、
生きる希望を見つける
若者たちを
目の当たりにするにしたがって、

訪問希望者を
思い切って可能な限り、
受け入れる方向で、
検討を開始する決心をしました!



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体験の可能性は
1,子ども達との交流


ミンダナオ子ども図書館の
子どもたちや、

山や海の僻村で安全な場所での
読み語りや、
山の保育所の子たちとの交流。

読み語りは、
奨学生たちの生まれ故郷で、
良く知っている村を
選ぶのが良いだろう。

現地の子ども達との交流、
自然の中で遊ぶ体験、
お話しは出来なくても
皆で手遊びを楽しんだ経験などは、

きっと
日本の若者たちの心を広げ、
豊かな気持ちにしてくれる。

そして、
山岳地域に追われた
先住民の
貧困の現状も伝えたい。



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2,生きることの
原点を感じる体験


可能であれば、
スタッフと一緒に
山の家や
海の下宿小屋に泊まり、
電気もない生活を体験する。

これは、
安全な地域にある
知り合いの家に限定。

お金のない、
自給を取り入れた生活。

薪を作り台所で山芋や
ご飯を炊く。

泉まで
水をくみに行く。
洗濯は川でする。

私自身も、
そのような生活の中で考え
子ども図書館を作り上げた。

生きることの
原点を感じることが
出来る体験は、
サバイバルというより、

生活の意味、
豊かさの質、
幸せとは何かを考える
体験となるだろう。

ガードマンとして屈強の
男性スタッフと
面倒を見れる
女性スタッフが同泊する。

ただし、
その家庭に寄付を置いて
帰ってくださいね。



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3,保育所の
開所式や修復に参加


日帰りで、
イスラム地域や
原住民の山岳地域に行って
交流したい人には推薦できる。

これらの地域は、
時に戦闘もあったりして、
入るのが難しい場所なので、
目的もなく訪ねることは不可能。

しかし、現地との交流があり、
保育所の修理や開所式といった
しっかりした目的があれば、
先方も歓迎してくれる。

そのかわり、
現地の人々とのあらかじめ
信頼関係を築き
コンタクトをとり、

市長にセキュリティーを相談し
安全の確約を得る。
市長が事前にその筋に報告し
時には、要所要所に
ガードを配置してもらい、

大勢のMCLの若者たちと一緒に
行動しているけれど、
安全をしっかりと確認して
現地の福祉局からもOKが出て
福祉局職員も同行されれば可能ですね。



建設した保育所の
開所式
nab
イスラムの湿原
ナブンダスの保育所
13分

映像を 見たい方は ここをクリック 
 小雀幼稚園寄贈
マキララ山の保育所:6分
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4,農作業や
植林に参加


ミンダナオ子ども図書館では、
有機農法に力を注いで
ゆきたいと思っています。

時期によって、
山岳農地に行って、
バナナやマンゴー等の
収穫を手伝ったり、

放し飼いの鶏やヤギを
子どたちと一緒に
さばいたり

地鶏の卵集めたり、
川のカエルやカニや、


場合によては、
ニシキヘビを
とって食べたり!

若者たちが
作っている、
野菜作りを手伝ったり!


このような線で、
スタッフと
相談してみたいと
思っています。

生涯忘れられない、
貴重で有益な
滞在になることは確実ですね!


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2021年から
宿泊費なしで


2021年から
宿泊費なして
滞在できるようにしました。

訪問したい方は、
サイトの
訪問者の規定を読み、
訪問希望の方は ここをクリック!
あらかじめメールで
宮木梓さんまで
ご連絡ください。

スカラシップ、訪問希望 ご質問は宮木梓さんへ メールしてください
質問は以下へ(英語もOKです!)
mclmidanao@gmail.com

サイト全体を見直し
編集しなおしている2021年現在、
ミンダナオは、和平交渉が進展し
以前に比べて平和になってきました。

写真は、
2021年にスタッフになった
23歳の西村奈々子さんです。
奈々子さんのサイトへGo!

奈々子さんが、大学時代に
MCLを訪れたときの
体験ビデオが以下です。


夏の訪問者の記録・・
クリックするとサイトから
映像に飛べます!
若者たちと
絵本画家の体験記
10分
避難民に読み語りと
炊き出し支援を行った
8分
 
映像を 見たい方は ここをクリック 映像を 見たい方は ここをクリック
 最後に海の
下宿小屋に泊まった
9分
イスラム緊急避難支援
6分
 
 映像を 見たい方は ここをクリック  映像を 見たい方は ここをクリック

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今回の
日本滞在の
主目的は


毎年、春か秋に
ぼくは、
二か月ほど日本に帰国?
滞在している。

出来るだけ多く講演会をして、
支援者を探し、
現地の子どもたちが
学校に行けるようにしてあげたり、

薬も買えない子たちの
病気を治したり、

緊急の場合は、
避難民の救済資金を
探したりすることが目的で、

個人に与えられた謝礼も
それで、土地を購入して
みんなで住める家を建てたり、

田んぼを買って、
200人分の米を
自給したりの経費にしてきた。

全ての財産を
仕事につぎ込むなんて、
驚きですね!
と良く言われるけれど、

仕事というよりは、
みんな僕の子どもたち、
多くの子どもたちの
パパだから!

ミンダナオでは、
家族全員が、
みんなで分け合って
生きていくのがあたりまえ!


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イスラムの若者たちの
踊りと唄の
日本公演の計画を


しかし、今回滞在の主目的は、
イスラムの若者たちの
踊りと唄の日本公演の計画を
つめることだった。

すでに、団体からの招待で、
イスラムの若者たちが、
10月25日から
10日間ほどの予定で来日する。

男性3名、女性3名。
ビザのつごうで18歳以上、
おもに大学生だが、
民族楽器と踊りを披露する予定。

民族楽器は、クリンタンや
アゴンや太鼓など。
目的は相互の交流。

中近東の
政情不安のあおりを受けて、
世界でイスラム教徒への
偏見が高まるなか、

こうした文化交流は,
ささやかながらも
アジアにおける、

相互理解と
平和のために
意味を持っていると
思い決断した。

みな、戦闘地で
難民生活を
体験した若者たちだが、

日本の人々が、
宗派を超えて
温かく迎えてくれれば、

世界に対する、
思いも
変わってくるだろう。

また、
日本の若者たちにとっても、
参加する
多くの人々にとっても、

アジアのイスラム教徒が、
共通したメンタリティーの上に立つ
普通の若者たちであることを
理解する機会になればと思う。


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アジアの
イスラム教徒の事を
本当に知らない


日本人は、
アジアのイスラム教徒の事を
本当に知らない。
私も知らなかった。

今回の主目的は、
同じアジアに住む
仲間として、
共通のメンタリティーの上に立ち、

異なった宗教や文化を理解し、
共感の輪を広げることにある。
下の写真は、
イスラムの獅子踊り!

今回の滞在でも感じたことだが、
日本では、
奇妙な保守化(内向き傾向)
が進んでいるような気がする。
下は、イスラムのシャマニズム!

欧米をのぞく海外の国、
とりわけ貧しい国々を
後進国と見なして、
いまだ根強い偏見や
優越感があるかのように見える。

ミンダナオのイスラムの
若者たちの状況は、
フィリピン国内でも
マイノリティーとして
きびしいものが確かにあるが、

しかし、今回の訪問を通して、
次の世代をになう
特に若者たちが、
たがいに心の殻を打ち破り、

友情を通して
世界を見るよすがに
なればと考える・・・。


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今回の
滞在中に
出会った人々


古着の支援をしてくださっている
幼稚園の園児たちに、
直接難民のようすを語れたのは
うれしい体験だった。

先年から
さまざまな方々から、
たくさんの古着が到着した。

出来れば、
そうした方々を訪問して、
現地の様子を
ご報告したいのだが、

今回は、
日程が詰まっており、
関西を中心に
声をかけていただいた
数カ所のみを訪問。

前年4WDを寄贈していただいた
乾神父様の
鳴門カトリック教会
鳴門聖母幼稚園では、

残年ながら
父母の方々への報告会は
10月に持ち越されたが、

園児たちに
スライドを見せながら、
難民キャンプの子どもたちや
山の子どもたちのようすを語った。


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熱心に
話を聞いてくれた
子どもたち


支援物資を手に持つ
鳴門聖母幼稚園の先生方と
左端が乾神父。

モンテッソーリ教育で有名な
乾神父の属する
OMIオブレード会は、

現在難民の出ている
ピキットやコタバト地域で、
戦前からイスラム教徒救済のためにも
活躍している修道会。

日本軍占領時に、
イスラム教徒と団結して
抗日運動を展開した話は有名で、
コタバトの大司教は
乾神父の盟友でもある。

ちょうど
支援のための衣類を
集めている時であったために、

前年のクリスマスに
みんなが集め送られてきた古着が、
ミンダナオ子ども図書館の
若者たちの手で仕分けされ、

難民キャンプをはじめ、
どのような場所に運ばれ、
どんなに喜ばれたかを伝えた。

3歳から5歳の幼稚園児が
解るか若干の危惧があったが、
本当に良く
わかってくれたのはうれしかった。


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釜ヶ崎の
こどもの里でも


釜ヶ崎のこどもの里でも、
懐かしい子どもたちに
新しい映像とスライドを
見せることができた。

大阪に滞在中は、
釜ヶ崎のこどもの里に
泊めていただくことが多い。

釜ヶ崎は、
あいりん地区として
有名なようだが、

ミンダナオやダバオの
スラムなどを見ているので、
私には
特別な地域には見えない。

かえって
物とお金の価値観に
縛られているように見える、
無機質な都市よりも、

ホッとするような
感じを持つが、

ダバオなどの
スラムの人々に比べると、
近年は
中年の男性が多く、

家族から
見放された人々の
孤独と悲しみを感じる。

こどもの里には、
数人のフィリピン系の
子供もいるが、

ミンダナオの映像を通して、
美しい自分のふるさとに、
誇りを持ってくれればと思う。


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宗派を超えて
人々が集まり


日曜日、
玉造カトリック教会で行われた
国際協力の日に
出店するというので、

こどもの里の子の
子どもたちと参加した。

中国、韓国、ベトナム、
インドネシア、
ブラジルなどの方々が、

各々の言葉で、
伝統文化を交えて
奉献されたミサには、
宗派を超えて人々が集まり感動した。

カテドラルは、
欧米の人々もまじえ
大勢が立っているほど
満杯だった。

異質な文化が
たがいに共存しながら、
心を一つにして、

平和に向かって
祈っている姿は、
感動的で心がホッとする。

なかには、
南無阿弥陀仏と
唱える人々もいた。

このような体験ができる場は、
今の日本では、
次第に希になりつつ
あるのではないだろうか。

テーマとして掲げられている
『外国人が暮らしやすい日本は、
日本人にも暮らしやすい』
というのは、本当だと思う。

この試みは、
毎年この時期に行われる。
外では模擬店で、
さまざまな料理を
食べることができる。

久々のフィリピン料理と
ベトナム料理が
おいしかった。

私は、講演予定があり
午前で退席したが、
こどもの里に帰ると、

午後に右翼の
宣伝カーが出現し、
公園の集まりの雰囲気が
乱されるときがあったと聞いた。

一人のアメリカ人が、
宣伝カーの窓を叩いて
開けてもらいながら、
「私は日本が大好きです!」
と言って歩いたと聞いた。

欧米も含めて集まった世界の人々は、
こうした示威活動を
どのように
受け止めただろうか????


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昔話が
語りとして
生きている


今回の講演では、
貧困と同時に、
昔話が語りとして
生きているという視点も加えた。

家の街頭やちまたに、
洗濯や夕涼みなどの
生活そのものが、
生きている場があることも
関係しているようである。

こうした視点から日本を見ると、
つくづく日本の現状では、
ちまたに生活が
無くなっていることを実感する。

町なかに
子供の遊んでいる姿も見えない。 
人々が町に出る目的は、
消費=買い物か仕事(ビジネス)
目的だけのように見える。 

かつて私が、
子供時代にあったような、
隣人どうしが
おしゃべりに興じたり、
心を通わす場も様子もない。

大阪ボランティア協会の
錺さんの紹介で、
大阪福祉協会で、盲目の方々と
車いすの方々にも語った。

以前、盲目の上岡ゆかさんが、
お一人で
ミンダナオ子ども図書館を
訪ねられた時の様子や、

ダバオの盲学校の様子、
またとりわけ、
ミンダナオ子ども図書館での
ジュンジュン君や
ベルリーンさんの様子を語った。

仲むつまじい
二人の様子など、
いつか映像ビデオに
まとめる必要がありそうだ。


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若者たちの
障害者への対応


在日朝鮮人で
社会問題に取り組んでおられる
趙さんからは、
大阪市立大学の堀智晴教授のゼミでも、
語る機会をあたえられた。

このゼミの参加者は、
肢体不自由の方々も多く、
ここでも与えられたテーマは、

ミンダナオ子ども図書館における
若者たちの
障害者への対応や
ミンダナオの人々の態度だった。

特に、日本では、
障害者を前に構えて言葉も選ぶが、
ミンダナオでは、相手の障害に
あけすけに言及してかえって
ケロッとしていることを話したが、

ある肢体不自由の方が、
「その方が僕らも本当は楽なんですよ」
とおっしゃったのは
印象的だった。


jk21
車いすの
寄贈を受けた


今回は、
水仙福祉会を通して、
プロテスタント教会のH氏から
2台の新しい車いすの寄贈を受けた。

この車いすは、今年から
新しく奨学生になるマノボ族の
筋ジストロフィーの兄妹が
学校に通うために使用される。

この家族は、
本当に山奥の小さな村で、
非常に貧しい生活を
余儀なくされていた子たち。

7人兄弟のなかの5人が、
筋ジストロフィーの症状。

兄二人は、
小学校を良い成績で卒業したが、
経済的、地理的理由で高校までは通えず、
人づてにミンダナオ子ども図書館に
応募してきた。

妹は歩行困難で、
成績はよいのだが
小学校をストップ。

今後、唯一残された手段として、
ミンダナオ子ども図書館に住み、
若者たちが
車いすを引いて通学する。

ところが、
フィリピンの車いすは
値段も高いしやたら重い。

軽くて丈夫な
日本の車いすがあったら
どんなに助かるか、
と言うことで、

今回は水仙福祉会に相談して、
特定の方が使われるのなら
と言う条件で寄贈を受けた。
本当にありがたい申し出で感謝!

その中の最も重症で、手も使えず、
歩くこともできなかった少女も、
大きくなって高校を卒業して、
なんと、結婚して子供が生まれました!



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盲目の
由佳さんに
会いに

以前MCLに来られた、
盲目の由佳さんに会いに、
奈良に行った。

由佳さんの家が、
奈良の山沿いの小村にあり、
山や田んぼの風景を見たときに
ようやく息が出来る自分を感じた。

奈良は、
まほろばと言われるように
原風景をまだ持っている。
日本も昔は、
ミンダナオのようだった?

子どもたちの表情も良かった。
妻のエープリルリンも、
奈良でようやく子供らしい目をした
子供に会ったと言っていた。

日本復活の可能性は、
地方から
始まるのかもしれない。

由佳さんは、
奈良のFM放送の
ディスクジョッキーもされており、
今回は奈良在住のフィリピン人の
カルメンさんと夕食を共にした。

ちょうど滞在中に、
毎日新聞に
カルメンさんの記事が出ており、
親しく話せて良かった。

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今回の
日本公演は
20日間の駆け足


今回の日本滞在は、
20日間の駆け足でした。
目的は、イスラムの若者たちとの
平和交流です。

NPO:マキノ絵本による街作りの会
が主体になり、
高島、姫路、福崎、大阪で
民族楽器クリンタンの演奏と
伝統舞踊を披露しました。

実現に当たって、
なにわ語り部の会の方々
(禅定正世先生など)

地球おはなし村の方々
(国立民族博物館の
江口名誉教授や山村様など)

水仙福祉会の方々、
姫路淳心学園の方々、
大阪ボランティア協会の方々
などのお世話になりました。

なつかしい
君島久子先生(中国文化研究家)
にもお目にかかり、
夕食を共にすることが出来ました。

ミンダナオにも来られた、
元大阪市立図書館司書の小林さん、
大阪ボランティア協会の錺さん、

マキノ絵本による
街作りの会の平松さん、
福崎の町議の後藤さん、
ありがとうございます。

以下、日本滞在の報告です。 
最後に、趙さんの娘さんの
印象深い手紙を添付しました。



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今回
ムスリム公演で持参
装飾のした数々です


ウエルカムの文字の見える幟
幟や旗を見ると、
国技館の相撲を思い出します。
やはりアジアの同じルーツでは?


ビーズの美しい
織物も持参します。

手作りの貴重なものも
購入しました。

美しい装飾には、
天界への憧れ
祈りが表現されています。



大きな銅鑼のアゴン、

そして太鼓も
共に当日使うものです。

今年2月の
ミンダナオ子ども図書館での
ムスリムデーの一こま、
竹ダンス。

今回は
人数のつごうで
この演目はありません。

しかし、
様々な小物を使った
美しい優雅な踊りが見られます。



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ムスリム公演
大盛況で終わる


非常にハードなスケジュールでしたが、
公演は終始
驚くほどの盛況で終わりました。

まずは関係者の皆様、
協力くださった多くの方々、
とりわけ主催者の皆様に
心より感謝申し上げます。

最初の800名も入る
高島市民会館の
大ホールを皮切りに、

小学校、
山の分校、
姫路の私立高校、

福崎の図書館、
大阪の水仙福祉会、
平野ホール、

平野全興寺の境内、
福岡の
行橋カトリック幼稚園と、

山から里から大都会、
大ホールから山の分校、
幼稚園から高校までと、

毎回が異なった
シチュエーションのなかで、
時には
観客が総立ちとなり、

時には
互いに涙を流しと、

一つ一つの出会いが
思い出深く
充実したものになりました。

国際交流基金に断られ、
落ち込みながらも
小さなNPOだけれども
みんなの力で頑張ろう、

と諦めなかった
草の根の人々の力が、
大きな感動と
成果につながったと思います。


jk26
平和な
アジアを作る


各市町村の
太鼓や踊りの助っ人、
町内会の青年部、

なにわ語り部の会の
踊りや昔話、

地球お話し村の
ジンベグループの
アフリカの太鼓や、
日本で唯一の
クリンタン演奏グループ、

パガナイクリンタンアンサンブル、
国立民族博物館の
江口教授もトークに参加。

本来の目的である、
草の根からの国際協力の目的が、
皆さんのおかげで
見事に実現されました。

「絵本による街づくりの会」に拍手!
市長夫人も
福祉局のグレイスさんも、

日本のイメージが
根底から変わった、
と嘆息して、
若者たちと飛び立って行きました。

このような取り組みが、
今後も長く続けられ、
相互理解に満ちた
平和なアジアを作る環境が
整っていけば幸いです。


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時には
互いに涙を流し


多少の写真と文では、
語りきれませんが、
とりあえず皆様に
ご報告いたします。


感想で一番多かったのは、
「躍動する明るいリズムに乗った踊りから、
生きる力や喜びをもらいました」
というものでした。

とにかく、私自身が驚いた!
ミンダナオから
出たことがないどころか、
エスカレータも恐がり、

飛行機も始めての
謂わば辺境の地の若者たちが、
こんなすばらしい公演を
するとは思わなかった。

所詮心のどこかで、
民俗芸能を若者が
まねた程度と考えてたし、
何しろ海外に出ての初舞台が
高島の大ホール。

現地の和太鼓や踊り、
舞台慣れした
地球お話し村のジンベ太鼓や
パガナイクリンタンアンサンブルに
助けられたおかげもあるが、

その合間に
素人らしく踊るのが
関の山だと思っていたのに、
身内だから言うのではないが、

その迫力、情熱、
スピード、誇り、
美しさにおいて
他を圧倒していたと思う。

理由はいろいろ考えたが、
自分たちの生活に
今も息づいている伝統芸能として、

「演じる」のではなく
「披露」するのでもなく
「楽しんでいる」姿がそこにはあった。

「誇り」「喜び」「情熱」など
生活と祈りに通じるものがあった。
本物だという
感じがひしひしと伝わってきた。

それは小さな舞台の中で
さらに強く感じられた。

6人の生徒しかいない
山の分校で子ども達の
コカリナの演奏を聞き
全員が泣き出した。

幼稚園や小学校の交流では
演奏が終わって
子どもを抱っこしたり、

一緒に
太鼓や
アゴンを叩いたり。


そのような彼らの姿には、
舞台の上に立つものと
下で鑑賞するものの壁が無い。

同様のパワーを感じたのは、
地元の太鼓グループや踊り、
アフリカのジンベ太鼓のジョセフさん、

全興寺境内で出会った
青年団の若衆たちだ。



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私も驚いた
見事な舞台


実は私も、初日の高島の大ホールで
初めて彼らの
本当の公演を見たのだった。

毎週末に、
ピキットで
練習していたことは知っていたし、
垣間見たことはあったのだが、

初日の初舞台で、
800人収容の大ホールが
小さく見えるほどの大胆な動きと、
その優美な美しさにも感動したが、
彼らの舞台度胸にも驚いた。

「生まれて初めて海外に出て、
これが最初の公演とは・・・」
数名の方々から聞かれたのは。
「今回何度目の来日ですか?
海外はどこで
公演されてきたのですか?」

「いいえ、
エスカレーターにも
怖くて乗れない子たちで、
ただの大学生です」
「エッ!」

特に驚いたのは、
スピードと躍動感だ。
くり返されるリズムが心地よく、
天に昇っていく気がする。

彼らの話しによると。
「この踊りは、
現地では晴れの日の踊りで、
自分たちが子どもの頃は、
楽器は神聖で、

少し大きくなるまでは
手を触れることは出来なかった。
それだけに憧れた」
との事。



jk29
デコレーションも
すばらしかった


手縫いのビーズの横幕が、
照明にあたって、
この世のものとも思われない
空間を再現する。

元々は結婚式などの
神聖な
晴れの日の舞台なのだ。

アフリカのジンベ太鼓の
ジョゼフさんと
福祉局ソーシャルワーカーの
グレイスさんに、
国立民族博物館の
江口教授がトークで質問。

地元の太鼓もくわわり、
最後は
総立ちに盛り上がった。


演奏が終わってからの交流会。
ジョセフさんは、
すっかり
クリンタンの魅力に引き込まれる。

あれだけ舞台で
激しく
踊ったにもかかわらず、

ここでも
踊りや歌が
深夜まで続く。
とにかくバイタリティーがある。

明日の公演のために
力をセーブすると言った
考えは全くなく、

あらゆる瞬間に
全開で生きようとする
彼らの精神性が
良く表れていた。



jk30
子ども達との
交流


子ども達との交流は、
特に良かった。

とりわけ、
幼稚園児の場合は、

互いに壁を取り払って
出会える人々だからか、
一番気が合うようだった。

とにかく
子ども好きな
若者たちだ。

6人の山の分校での
コカリナ演奏では、
皆で涙を流していたし、

行橋での市長夫人の
誕生日に歌った歌に、
夫人も涙が止まらない。

30分の公演を、
一心に見る子ども達、

終わってから
一緒に踊ったり、
太鼓やクリンタンを
叩かせてもらったり。



jk31
いろいろな
出会いがあった


感動的だったのが、
支援者の方々との出会い。

卒業間近の子も多く、
4年にわたり
支援し続けてくださった方々に、
まるで父親や母親に
出会ったように喜んでいた。

とりわけ、父親のない子、
母親の亡くなっている子などは、
支援者を頼りになる親のように
思い続けていたことが、
若者たちの表情かも読み取れた。


姫路では、
姫路城主にも出会った??
日本文化についても、
何かを肌で感じたようだった。

「思った以上に、優しくて、
ホスピィタリティーにあふれていて
驚きました。
日本人に対するイメージが、
根底から変わりました」
とは、市長夫人の言葉。

フィリピンでは、
子どもが寝ないと
「日本人が来るから早く寝なさい」と、
鬼のような意味で使う。

戦中の日本人の
悪い行いも語り継がれている。
また、ハイテクの中で、
人間性を失った
仕事人間と言うイメージも強いが・・・



jk32
つかの間の
休日


滋賀の
マキノ木村さんのお宅で、
つかの間の休息。
本当にお世話になりました。

宿泊先では
ホームステイが
一番楽しかったようだ。

大阪の水族館と姫路城にも。
姫路城わきの
小さな動物園では、
初めて象やラクダをみて大喜びも。


平野の善興寺では、
地区の青年部の
太鼓と鉦に混じって
踊りを踊る。

若者どうしの交流も、
ぴったりと息が合い、

たちまち国境を越えて
心がつながる。

こうなると、
私も含め大人達は
完全な脇役だ。


釜ヶ崎の子どもの施設
「子どもの里」は、
一番リラックスした場所の
一つだった。

ホームレスがいて
人間味がある街は、
どこかフィリピンに似ている。

ゴミが落ちているよ、
ホッとするなあ・・・
日本にも
ホームレスがいるとは驚き。

でも、
日本のホームレスは可哀想だ。
ひとりぼっちだし、
夜も寒くて寝られないだろうに・・・

ここには、
日本滞在中のフィリピン人も
たくさん来ていて、
福祉局のグレイスさんは、
様々な質問をしていた。

また、幼稚園でも
園児と食事をして、
日本の保育に
深く関心を持った。

日本でも有名な水仙福祉会でも、
日本の老人や
赤ちゃん保育の現状を視察。
たくさんのヒントを得た
充実した滞在だった。



jk33
懐かしい
故郷の映像を
報告


英語ミサで
フィリピンの人々に、
懐かしい故郷の映像を報告。


福岡の行橋カトリック教会では、
一般ミサのなかで、
難民や医療プロジェクトの
状況報告をしたが、

午後の英語ミサには、
普段50名以上の
フィリピン人が集まる。 

午後はミサ後、
フィリピンの人々に、
現地の美しい風景や生活、

その中で活動している
ミンダナオ子ども図書館の
若者たちの様子、

また私たちが実行している
文化祭の
DVDをお見せした。

日本で
フィリピンの人々に
こうした形で
出会うのは初めて。

フィリピンの若者たちと
DVDに興じる
山元眞神父!

説明する
エープリルリン。

最初は、教会の後ろ席で
見ていた若者たちも
引き入れられるように
スクリーンの前に集まり、

椰子の実取りや
海水浴、

豚の料理や
伝統の踊りの場面で、

歓声を上げたり、
笑ったり、
懐かしさに涙を流したり。

普段日本で、
孤独でつらい毎日を
送っているだけに、

一時ではあったが、
温かく陽気な
フィリピンの風が流れた。

このような
時を持つことは、
本当に必要な事だと実感した。

声をかけていただければ、
いつでもフィリピンの方々の
集会に顔をだします。

ここでも、
ミンダナオの子どもたちのために
スカラシップや
衣服などを
支援してくださっている。



jk34
盲目の方々や
障害者の方々にも


今回は、
盲目の方々や障害者の方々に
語る機会が
幾たびかあった。


今まで、
障害者に対する
対応などを
語る機会はなかったが・・・

ミンダナオ子ども図書館を
訪れた方々が、
図書館に住んでいる
奨学生の若者たちが、

盲目のジュンジュン君やベルリーンさん、
ポリオのノノイ君、
筋ジストロフィーの
3兄弟妹たちに、

家族の一員として
自然に接していることに
驚きの念をもたれ、

なぜそれが可能なのかを
話して欲しい、
と言う要請に応えた形だ。

盲目の子や
障害を持つ子たちが、
ミンダナオ子ども図書館では
いっしょに自然に生活している。

盲目の子は、
市の福祉局からの
要請で受け入れたが、

私に専門的なケアの知識や
経験があろうはずもなく、
最初は非常に不安だった。

しかし、
驚くべき事に、
最初から若者たちは
彼らを自然に受け入れ、

やがて若者たちに
まかせれば、
心配のない事が解った。

その理由を、
いろいろ考えながら話したのだが、
根本的にミンダナオの人々の
メンタリティーのなかに、

壁を作らず
自然に接したり
面倒を見ていく生活習慣が、
あるように思える。

とりわけ貧しい
辺境地域に見られることだが、
親に見放された子も、
周囲のだれかが
引き取って面倒を見る。


jk35
盲目の
ジュンジュンくんと
ベルリーンさん


今回の滞在で、
6月から盲学校に行く
ジュンジュン君の
支援者が決まった。

見放されても、
自殺をせずに、
それなりのしたたかな
生活力を持っている。

貧困が日常のミンダナオでは、
ほとんどの人々が
いわゆる社会的弱者に属するので、
おたがいに思いやり
支え合ったり、

したたかに生きていこう
とする意志が、
共通してあるように思える。

フィリピン人は、
介護や看護の分野でも
定評があるが、

「人を放っておけない性格」
=「おせっかいな性格」が、
どのように形成されていくのか、
興味は尽きない。



jk36
趙さんの
娘さんからの手紙


お久しぶりです!!
松居さんやご家族、
宿舎のみんなは
元気にしていますか??

連絡をするのが
大変遅くなりましたが、
私は2月の末に北京へ戻り、
今はもう授業が始まっています。

フィリピンへ行って来ると
前もって知らせておいた友達から、
帰って来るなり「どうだった?」 
と質問攻めにあいましたが、

誰一人に対しても
上手く答える事が
出来ませんでした。

実は私が今回
ミンダナオへ行くと
決めたのも
軽い気持ちからで、

フィリピンという
国に関して
何の知識も
ありませんでした。

要するに“目的”もなく、
“ただ母に付き添って来ただけの者”
だったのです。

もちろん母からは事前に
「遊びに行くのでは無い」 
と強調されていましたし、

どのような
活動をされているのか、
簡単に説明は
受けていました。

しかし
実際自分の足で現地へ入り、
体験した事たちは正に、

“百聞は一見にしかず”を
思い起こすほど、
イメージと異なりました。

何も考えずに
来てしまった事が
裏目に出て、

学ぶ事や
感じる事のあまりの多さ、
深さ、広さに
頭がついていけませんでした。

何度も友達に
ミンダナオの事を話して
聴かせようとしましたが、

一度話し始めると
芋蔓のようにずるずると
別のモノがついてくるのです。

それはまだ
私の知識の領域ではなく、
しかしそれらは全て繋がっていて、
話さなければ理解できない。

結局いつも
中途半端なまま
話が終わってしまい、


何が言いたかったのか
自分でも
わからなくなってしまうのです。

以前、韓国人の牧師さん宅に
招待していただいた時、
牧師さんが、

「この国は歴史、宗教、
経済、政治もろもろ
全てが絡み合った複雑な国だ」
と言っていた言葉を
思い出しました。

今の私は
ミンダナオを
語るには足らない、
そう思い、

今では
「自分の足で土踏んでみて
初めてわかる場所や」
とだけ言っています。


jk37
まだまだ
学ぶべき事は
多いです


ミンダナオを訪問して
もう1ヶ月が経ったとは
思えないほど、

そこでの生活が
昨日の事だったようにも
感じられ、

本当に自分が
ミンダナオにいたのかと
不思議になるほど、

そこでの生活が
夢だったように
感じられます。

日本に帰って
まず感じたのが、
道行く人々の瞳の
何と輝きの無いこと!

まるで
機械のようです。 

子供達の
生き生きとした表情や、

訪ねて行った村の人々の
切ない表情など、

ミンダナオでは
一つ一つの表情全てに
感情が漲っていたように
感じました。

本当の人間に
会ったような
気がします。

時間を見つけて
また必ず
行くつもりなので、

健康で元気に
過ごしてください。  
みんなにも宜しくお伝えください。
では・・・

jk38
日本滞在中に
気なった事など


若者の自殺、
母親の首切り殺人など、
ショッキングなニュースが
駆け回っている。

日本の若者や
中高年の自殺に関しては、
先年の機関誌「ミンダナオの風」で
記事を書いた。

自殺や引きこもりといった、
心の貧困問題は、
ここ数年、日本では、
大きな問題となっている。

日本は、
第二次世界大戦後は、
世界で唯一、戦争をしない、
戦争に荷担しない国であった。

しかし、
ここ数年、
戦争に荷担できる国に
なろうとしているように見える。

これは、
日本にとって、
自殺行為とならないか。

アジアが経済的に
発展していく中、
日本がいつまでも
優位な成長を続けていく基盤も
自信も失せつつある?

過去の戦争の体験を
十分吟味し反省しなかった分?
他のアジア諸国の発展に対して
驚異と恐れが
わき上がっているようにも見える。

アメリカはもはや
世界でその存在を誇示することは、
しだいに不可能となるだろう?
ミンダナオにいると、
そんな予感がしてならない。

平和を切り口に、
アジアに切り込むことが、
日本の未来を開く
唯一の道に思えるのだが・・・

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ミンダナオ子ども図書館だより 宮木あずさ制作
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ミンダナオ子ども図書館 若者の友情:日記
若者の友情:日記
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戦争と平和
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