こんばんわ。
きっかけは、一通のメールでした。
過去に荒木飛呂彦のインタビューが掲載されたのは『BUZZ』2000年7月号でしたが、『ロッキンオンジャパン』誌上にてまたジャンプに関連した記事が掲載されているとの事でした。さっそく買いに行ってメールと照らし合わせつつ読み、考えてみたのですが………。
とにかくまずは記事を抜粋して以下に掲載いたします。『ロッキンオンジャパン』9月号238ページのFREE BOXというコラムです。
続編のパラドックス
車田正美が、遂に『リングにかけろ』の続編を描き始めた。(中略)少年ジャンプ史上、「主人公の息子」という連載長期化のための画期的な方法を編み出したのは、荒木飛呂彦の『ジョジョの奇妙な冒険』と『ドラゴンボール』だったように思う。だが、これらのマンガと『キン肉マン2』『リンかけ2』の間には決定的な違いがある。『ジョジョ』は、もうひとりの主人公であるディオに、不老不死という設定を与えることによって、(中略)通常の時間軸を超越した次元で物語を紡ぎ出すことに成功した。ディオや悟空といった時間と肉体を超越した「超人」を物語の中心に置くことによって、「年齢による肉体の衰え」すなわち「老い」というものを、巧みに隠蔽していたのだ。しかし、『キン肉マン2』『リンかけ2』において、初代の主人公たちは過去の栄光を示すことはあっても、最終的には間違いなく息子たちに凌駕されていくだろう。「老い」は、現実世界同様もはや物語の前提なのだから。 |
私はどうしてもここで述べられている「「年齢による肉体の衰え」すなわち「老い」というものを、巧みに隠蔽していた」という事を、ジョジョに関しては認める事ができませんでした。
「老い」というものと向き合っているのがジョジョというマンガなのだと思っていますし、それがまた凄いところなのだ、と考えているからです。
これは今までジョジョンプで二回ほど取り上げたテーマなのですが、第四部のジョセフと、第五部のポルナレフ、どちらも衰えた姿で我々の前に現れました。多くの意見が「とても見ていられない」というものでしたが、私個人としては「すごい、やっぱしジョジョは凄い!」と思った決定的シーンなのです。
これは解説するまでも無く、ヒーローはいつか衰える、もしくは簡単に死んでしまう事がある、という事を突きつけたシーンです。特に第四部ジョセフはその中でも魂の不変という事を貫いたいいキャラクターだったと思っています。
ジョジョもストーンオーシャンで第六部となりました。現在の所、世代を越えて、伝えるべきものに変りはない………という物語となっている訳ですが、第一部、第二部………というそのシステムそのものが、「子が親を超える」事を最初から内包したものでした。
その中で異例なもの………何世代にも渡るメッセージが「形」になったもの………として、不老のディオ、そして老けてないと騒がれたストーンオーシャンの承太郎などがいます。つまり、「老いと対面して不変のメッセージを伝えていく第四部ジョセフ達」と「老いを背負わずに隠蔽しつつ不変のメッセージを伝えていくストーンオーシャンの承太郎」の二つが混在するのがジョジョという漫画です。
これは図らずも現在の少年漫画の混迷と模索を示しているのではないでしょうか? ジョジョにおけるこの混在もあれば、『リンかけ2』『キン肉マン2』の様に少年誌を去り、同様のメッセージを伝えようとする動きもある。漫画史上、どちらが後に評価されるかは解りませんが、とりあえず我々は少年誌上で果敢に挑戦を続ける荒木先生の動向を見守るべきではないでしょうか?
No. | 投稿者 | 概要 |
---|---|---|
PAGE1 | 投稿者:さくしーどさん | F・F殉職説! |
PAGE2 | 投稿者:A・ドライさん | キャッチボール終了! |
PAGE3 | 投稿者:ファクトリーさん | やはりダービーのDISC! |
PAGE4 | 投稿者:軟骨がうめえんださん | たとえ100回切り裂いても! |
PAGE5 | 投稿者:GIORNOさん | ダービーの親戚! |
PAGE6 | 投稿者:MASさん | スリテクの真実! |
PAGE7 | 投稿者:よーやん | ロォォォドオォォォ! |
PAGE8 | 投稿者:イシュマールさん | 一人目は誰だ! |
「週感ジョジョンプ」第253号へ進む
「週感ジョジョンプ」第251号へもどる
「週感ジョジョンプ」バックナンバートップページに戻る
「週感ジョジョンプ」トップページに戻る
CON$ E-mail: condor@edit.ne.jp