write 2000/04/04
ジャンプ第18号Act.16『★前後不覚』
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「週感ジョジョンプ」第211号!


 こんばんわ。
 最近、映画ばっかりでロクに本の紹介をしていないですよね。いけませんね。
 もうネタ的にちょっと古くなってしまいましたがまだ書店店頭に新刊として並んでいるかな? 今回紹介するのはdimanche(ディモンシュ) 日曜のコーヒー的なシアワセ(カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ・編/著 アスペクト・刊)。アスペクト(今はエンターブレインでしたっけ?)も時々こんなオシャレな隠し玉を飛ばしてくるんですなー。内容と雰囲気は以下の紹介文で伝わるでしょ。

 1994年の春、鎌倉の小町通りをちょっと脇に入った、横須賀線の踏み切り近くに、黄色い壁が印象的なカフェができました。開店したてのころはヒマでヒマでヒマでヒマで。ヒマをもてあました店主と、ヒマをもてあました常連客が、ヒマな時に読むもので何か作ってみようかという話になって、不定期に細々と『ディモンシュ』というフリーペーパーを発行しはじめたのが95年2月でした。
 気がついたらもう5年。この本はそのフリーペーパーを集めたものです。

(裏表紙より)

 という訳で全296PAGEに渡り見開きでエッセイ、次の見開きでレコードなどマイフェイバリット全開のブツ紹介という作り。書いている人は有名無名を問わない一見全く無関係の80名ぐらいの人々。職業も地方公務員からDJまで様々。こう書くと町内の壁新聞みたいな色合いを想像してしまうのですが、たった一つのテーマ「man in cafe」(まぁこれじゃない場合もあるけど)について書いているので割とまとまりがあります。
 で、ちょっと不思議なのが書き手のレベルが割と安定しているところ。編集がかなり入っているのか、それとも………と考えるとふと思い当たる事が。「man in cafe」というエッセイが書かれたフリーペーパーを喫茶店店内のまさしく「man in cafe」が読む、という「対話の無いサロン」であるという現象が起きる訳ですよね。そう内側に折りたたんでゆくと次第に安定してくるのでしょう。この閉鎖的状況を本にして解放してそれを読んで………という行動のどこが面白いのか?と思う人もいるでしょう。しかしそれがこの軽いノリでバランスを取られ、救われています。そこが新鮮で、目新しい所で、私が手に取ったところであります。

 『ディモンシュ』はそのフリーペーパーという性質上、週感ジョジョンプであったかもしれません。最近のエイプリルフール事件?を契機に、自分とジョジョンプというものを見なおしている訳ですが、それに先駆けてこういう本に出くわすとは読書の摩訶不思議さというべきでしょうか。『ディモンシュ』は必然性を最大の理由として生まれたものではないのですが、その継続という行為、その経過と結果を本として出したところで、全く別な方面………私のPAGE分析………に思わぬ影響を与えました。それはこの世の中の誰一人予期していなかった事であり、その「世の響き」というものに応えるという意味でジョジョンプもやるべきかな、と思ってしまいました。

 ちなみに、『ディモンシュ』は「vivement dimanche」(ヴィヴモン・ディモンシュ)、フランソワ・トリュフォー監督の『日曜日が待ち遠しい!』という映画の原題から採ったとの事。ぴったりですね。

●そんなの解るか!

あんたは誰?
子供のあんたがなぜ刑務所の中を
自由に動いているの?

 とりあえず、ジョンガリ・Aのスタンド「マンハッタン・トランスファー」がああ………バラバラだ(笑)。スタンドってあんなに壊滅的にぶっ壊れるものなのでしょうか?
 ジョリーンとベースボールボーイ、再び対峙。
 ベースボールボーイの目元のアップ、再び。最初に比べると黒目が少なくなっていますね。

まだ……だよ
まだ………
なんだ………
それを決して離してはいけない

 この「仙骨」の意味はいろいろと言われてきましたが、今週号のあの衝撃のラスト………。まぁ、先へ進む事にしましょう。看守が動き回っているのにとりあえずついてきた承太郎。依然としてどっちか片方の手をコートのポケットに入れているのがかっくいいですね。『マトリックス』でも観てて思ったんですがタッパがないとコートって似合わないですね。その点スーツは割とどんな身長でも合ったりするので、好きですね。

 そして現れたジョンガリ・A。こいつは一体何者なのだ?という感じが今週号で強まりましたが………。

まさかッ
ちょっと待ってッ
ばかなッ!

ヤツがいるッ!!

しまったッ!
あんたの真上だァァーーーーーーッ!

 初めて読んだときには「え?」とかなり混乱しましたね。「じゃあ、あのジョンガリはニセモノ?」みたいな感じで。
 そしてついにスタープラチナ登場。でも「ザ・ワールド」は使わない? 殴るなんでもなしにガス爆発。ガス爆発ネタは投稿でも来ていたのですが、まさかこういう使われ方をするとは。それに一瞬で済んでしまうものなの? ガスが異常に漏れると安全装置が働いて一部の管を止めたので大爆発でハリウッド映画風とはなりませんでしたね。

わかった………信じよう

 Act.14『徐倫の決断』での「おれはここからおまえを出すために来たッ!」って台詞もお姉様方にはたまらないものがあったかと邪推しておるのですが、この「信じよう」っていうものの無条件さもいい。フツーの漫画だと脈絡無さ過ぎで「なんで?」となる所だと思います。

だからその謎をあの子に答えてもらえばいいのよ

 とにかく説明する事をしないベースボールボーイ。
 奴は最後までこんな感じなのでは?と思っていますが………。

 で、今回気がついたことが一つ。それはジョリーンにせよ承太郎にせよ、「正面を向いた姿」は何か異常のシグナルなのだな、という事。承太郎のアングルってスタープラチナでガス管を殴っているシーンとか見てみると、帽子のせいか少し変なのですね。一番カッコイイのが肩越しに振り返っているシーンで、このために学生服やコートなどの「襟」が存在するんだろうなと思っています。

全て 出来事 つじつま 合わない ッ!!
これは 現実 じゃあ ない ッ!
・・・ ・・・ ・・ ・・
あたし 何かを 見て いる
……い…いや…
・・・ ・・・ ・・
見させ られている

 さて、いよいよ今週も締めくくりのお時間となりました。まさに空前絶後、まさに荒木漫画という展開で、「こんなの解るか!」と思わず口走ってしまったほどの衝撃。最近では第五部チョコラータ以来じゃないですか、これほどのショックは。いや、人を驚かすには手段を選ばない作家だなという事を再確認。
 「こんな設定はもはや先生は忘れているんでしょ」なんてうかつに言えなくなってきましたね。当初、ジョジョンプでも「あのタバコの火は誰がつけたのか?」というあたり、謎になっていましたが、本当に関係があったとは………。

 とりあえず、次週の予想は一からやりなおしですね。
 まず、ジョンガリ・Aが実在するのか?というところから………。ベースボールボーイの存在、そして承太郎ですら欺いた「別の敵の能力」………一体何が起こっているんだか?

「敵」はジョンガリ・Aなんかじゃあないッ!
「別の敵の能力」!
狙撃手なんて………
最初からいなかったッ!

この面会室に入った時から!!
オヤジもテーブルもイスも看守も巻き込まれて!

あたしたちはゆっくりと……大蛇の胃袋の中に
飲み込まれたみたいに
溶かされていた!!

●予想結果発表!

 さて、いっくらなんでも今週の展開は………と思いますが、いちおう予想結果発表ということで………。しかし、承太郎がちょっとニセモノっぽい(面会室で倒れているところを見ると、彼はホンモノ?)あたりから、「幻覚?」と思ったのですが………難しい。

No.投稿者概要結果
PAGE1投稿者:gさん身の上話………ワニみたいなスタンドだったらいいですねー。
PAGE2投稿者:GBFプレコさんプチ太郎誕生………今度は、あの面会室もスタンドだった!という予想を投稿してみるってのは?
PAGE3投稿者:A・ドライさんジョンガリ・A最後の挑戦………はずれてしまいましたね………残念。エルメェスはいつ出てくるの?
PAGE4投稿者:よーやん岸部露伴は………ほんとに次回誰なのですか? 気になって夜も眠れないんで更新やってます(笑)
PAGE5投稿者:"レクイエム"QTQさん溶かされる………硫酸のプールじゃなかったですね。残念。
PAGE6投稿者:"グリーンドルフィン"YEBISUさんここに残る………まだ問題が解決していないとは………保留です。
PAGE7投稿者:"グーグードールズ"林さん次の一手………爆破されたのはジョンガリの方でした。残念!

 といったところで、まさか当たりはしないだろう………なんてタカを括っていたら過去の投稿から予想審議委員会は驚くべき投稿を発見しました!
 週感ジョジョンプ202号PAGE5klinik(static)さんの予想をご覧あれ。ハズれはしたものの、以下の文章………。

骨を握ることは願望ではなく「現実」を握りしめること…。
キース・リチャーズの指に光るドクロの指輪のように
少年はそれだけを知っているメッセンジャー。

 今回の、奇妙な幻影譚を暗示したかのような文章で、こうなってくると予想というより予言の領域に近くなってきますが、人の想像力というのは恐ろしいものです。
 あ、もし過去の投稿で今回の展開にもっと近い内容を発見したら、すみません。

 さて、今週の予想の焦点ですが、本当にいろいろあってとらえどころが無いですね。
 第一に、どこからが幻覚なのか?という問題があります。ジョリーンは「面会室に入った時」と言っています。だとすると、ベースボールボーイはとりあえずこの「幻覚」とは別問題として考えたほうが良さそうです。
 では、「面会室に入った時」という事は、トラップ型のスタンド能力?という事が考えられます。皆さんも第三部の幻覚スタンド、ケニー・Gのティナー・サックスを思い出したのでは? まさか奴がここに再登場するなんて事は考えられないのですが、能力的には非常に近いものがあるでしょう。近いスタンド能力といえば第三部でもう一つ、花京院をさんざん苦しめたデス・サーティーン。夢オチ?というところで言うと近い。「面会室に入った時」を条件に発動し、効果を発揮する訳です。
 あるいはスタンド能力でないという事も考えられるでしょう。幻影とは関係ない(と思われる)ベースボールボーイが秘密の抜け穴を指し示したのは「そこから離れろ」という事が最大の目的だったということも考えられます。この場合、面会室で「何かあった」という『シャイニング』あるいは『悪魔の潜む家』調という事で一気にホラー風味という事になってきます。

 その次に「ジョンガリ・A」の問題。今週のジャンプを見る限り、空条承太郎もやられて?いるので、その承太郎が話した「ジョンガリ・A」の話は全くなかった事なのか?という所もポイントです。ジョンガリ・Aが「実在する」という事だと、今回の能力が「ジョンガリ・A」の真の能力だった、なんて予想もできますね。マンハッタン・トランスファーを初めて見たときから術中に入っていた、という事です。
 ジョンガリ・Aが「実在しない」となると、ジョンガリ・Aはただのミスディレクション。すっぱり頭から払い去って、現在の敵がどこにいるのか?という事を考えたほうが良さそうです。承太郎と見せかけて実は………というのがショッキングではありますが、看守と見せかけて実は………というのもある意味面白い所でしょう。

 というように、考えると無数の選択肢が出てきて、予想も難しいですな。まとめておきましょう!

 かなり大雑把なポイントは以上の様になります。毎号申し上げているようですがあくまでポイントなので参考程度までに、という事で。
 さて、次回締め切りは4/7(金)です! 今週や来週は花見だらけで更新が遅れる事が予想されますな!(笑) 今から謝っておきます。スンマセン。でも、できるだけ毎日更新だけはやりますよ。毎日見てくれている人のために。


データファイル
発売日 2000/04/04
掲載順位 10位
コメント 最近聴いたCDの中では、メタリカの『S&M』(シンフォニーアンドメタリカ)というライヴアルバムが結構良かった。
ページ数 19p
次号予告 すべては幻覚なのか!? 二人に残された手段とは!? 次号、『悪夢からの脱出』!!
ラスト煽り 全てを溶かす恐怖!
備考 なし


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