「週感ジョジョンプ」第241号！

　こんばんわ。
　今週の一冊はまたまた有名なやつです。でもジョジョンプ読者で読んだ事がある人も多いと思いますが、紹介しておきます。藤原伊織『テロリストのパラソル』（講談社文庫）。第41回江戸川乱歩賞、第114回直木賞のダブル受賞作品です。私はずっと読んだ事がなかったので、古本屋で100円で買ってきて通勤の友としました。簡単に内容の紹介をしておきましょう。

主人公の島村は四十代半ばのアル中のバーテン。男はかつての全共闘闘争が終りを告げる頃、ふとした事故がきっかけで爆弾を破裂させ、友人である桑野と共に指名手配の身となっていた。それから数十年、男は名前と職を転々とし、ひっそりと生きてきた。
　だが、新宿中央公園で起きた死傷者50人以上にのぼる惨事が、男の生活を急変させた。知らぬ間に巻き込まれ犯人を探すことになった男が見た真実とは………。

　似たときに似たようなものを目にするというのはよくあることで、先日ご紹介した映画『人狼』でも、ひとつの爆発が主人公の心情を変えるきっかけとなっていました。よくよく考え直してみると、『人狼』は私の中でまだまだ謎な所が多い映画なのですが、この本が少し助けになるかな、という所で読んでいたのです。
　もちろん、この本の主人公は警察に始終追われる身で、その細部まで気を配った逃走劇が、一定したテンションを産み出していてここは誰しも上手いと思う所ではあります。しかし、『人狼』の爆発………活動家の運び屋である少女が主人公の前で自決する………を見た時に思った「もはや今の日本では"爆発"は特殊な時代性をもたないと物語上で意味を持たないのか？」という疑念がこの本でも同様に引きずってはいます。もちろん本書の時代背景と『人狼』のそれでは大きく異なる訳ですが、爆発のもつリアリティというか、その意味する所がどうにも消化できない訳です。
　私が全共闘世代ではない事は大きい訳ですが、ハリウッド映画に使われる「爆発」や物語中の突然の断絶を示す「爆発」など、今まで生きてきた上でかなりの「爆発」を心では見てきたつもりですが………。
　そういう思惑を抱きつつも、物語はばんばん進んでいきます。ハードボイルドっぽく昔の恋人の娘、ヤクザなど道具使いはありふれていながら台詞が北方謙三をもちっとシャープにした感じでなかなか読ませます。
　物語の再度の「爆発」となる、元凶となったテロリストとの対面が最後にある訳ですが（む、もうステロを前提としてしまっている）、この犯人の心情もどうも自分の中でから回り、不発弾という感じなのです。もともとテロというものは理解し難い破壊衝動に基づいているので、これはまぁ仕方ないのかもしれませんが、人間が時を経て変るということを物語で追うとき、「変れないもの」にスポットが当てられ、主体となる、というのはどうしてなのか？という事をまた悶々と考えはじめてしまう訳です………。

　………単純に「アル中のバーテンダー、しかも元ボクサーで女にモテモテの中年が巨悪に挑む！」というエンターテイメントを楽しめない体になってきました。駄目ですねぇ。読んだ直後は「む、よくできている！」（「面白い」ではない）と思うのですが、時間が経つごとにどんどん大した中身ではないのでは、と思えてくる一冊です。100円ならお買得だと自分では思っているのですが、謎は深まるばかり。謎の発生というのは、予想ができないので予想師にとっては大敵であります。そんな気持ちをかすめた主人公のたった一つの台詞がありましたっけ。それで締めておきましょう。

　さて、前回は陸上選手もびっくりの走りを発揮してフー・ファイターズが突っ走り、いつものジェットコースター的展開へ。ジョジョって本当に走る回が多いのね。ジャンプ第34号Act.31『★２対２』、いってみましょう。

　「ホワイトスネイクってば………犬？」とか言われていましたけど、DISCの隠し場所自体を考えたのはフー・ファイターズ自身じゃないのかと思えてきました。こんなにも簡単に承太郎のDISCが見つかるとも考えられないので、またDISCがどこかに隠される、という事を考えてみましょう。
　やはり雑多なあの本館？　土の中っていうのは面白くないですしね。いきなり花京院タイプのダウジング使いが仲間になる訳でもなし（そりゃ違う漫画だって）。

1. DISCを手に入れる → 脱獄して承太郎のもとへ！
2. DISCを手に入れられなかった → ふたたびDISCを探し続ける！

　どっちがいい展開かと言われると………解った、次回のアンケートハガキの下半分の内容はこれだ！　格闘漫画のリサーチ（今週のアンケート）なんぞやっている場合ではない！

　ジョリーンもエルメェスも冷静ではあるんですが、「どっちがリードしている（場を仕切る）キャラクターなのか」がここまでで解らないので、この台詞が変に見えるのかな。普通、二人キャラクターがいて、一方が決断力ニブイ → もう一方（主に主人公）が補足という図式なのですが、緊迫した場面になるとエルメェスとジョリーンがキャラ的にかぶってしまうんですね。ま、この場合、結果が無茶な方向性なのでオーライなんですが、一人で葛藤しているみたいですよね。まさかフー・ファイターズに影響されたのか？
　この均衡を破るキャラがもう一人だけ欲しいなー、と感じたシーンなのですが、具体的なキャラという事で考えると………あの人？

　このシーン、よく考えるとジョリーンが個人的な理由で動いているように見えるのですが、今後の決別の発端になりはしないかと心配。それまでにはエルメェスなりの「戦う動機」というものがもっと強まっていると思うんですが………。

　エルメェスがちゃんと一度やられた奴に立ち向かっていっているのが第五部テイストですね。一度負けたら、それを乗り越えるシーンが必ずあるという………。

　今回の収穫としてはキッスの背面が拝めた事でしょうか？　コス者の人も、これで一安心？　腕をブッタ斬るとは近距離パワーはボス級ですな、フー・ファイターズ。

　う………また物議を醸しそうなシーンが………。最初、エルメェスの本体左手（地面についているほうね）にシールが貼られていないのですが、数コマ進むとはがすシーンが。スタンド「キッス」の方には最初、貼られているのでスタンドから本体の手にシールが移ったのか？
　ここで「見なかった事にしよう」「またミスを見つけちまった」なんつーのはフツーの読み手。予想師は能動的に読むのが常。ここから予想のヒントを掴むぐらいでないといけません。
　エルメェスの「キッス」は「スタンドにも貼る事ができて、任意にはがせる」という優れものなのですが、「視覚化も任意」というところが恐るべき能力なのです。つまり、人知れず貼る事ができてしまうというわけ。ま、二つに増えてしまうという能力そのものは隠しようがないので、あくまで奇襲時にちょっと便利なのですが、シールって奇襲にしか使えないからこれは重要。とはいえ、これでもいくつかは謎が残ってしまうので、それは皆さんがこれから考えるっつー事で。

　あの看守、70キロは優にあるだろうに………。70キロと言えば現場のセメント袋がそんなもんじゃあなかったでしたっけ？　板垣恵介の漫画『餓狼伝』で堤っていう登場人物がこれを10個ぐらい担いでいたのをふと思い出しました。

　いや、そんな事じゃなくって。「記憶DISCが無いためにバカ」と言われていたこのフー・ファイター（ズ）ですが、水を撒くぐらいの機転はあったみたいで………。もうちょっと賢かったら、水を風船状に大量に取り込んで分裂して跳ぶなんて事もやりそうでしたね。

　いつ爆発するかもよく解らん状況の時に………初対面の胸シリコンに金を隠していたような機転に今回も期待を賭けたのか？　汗一つかいていないぞ………よし。ふと思ったんですけど、汗とかに入り込んで増殖したらこいつ………というか生体の中で増殖できるんでしょうか？　そしたら最強の寄生虫という事で。エルメェスとジョリーンがそれを本館に持ち帰って大パニック、なんて事になりかねません。エシディシとはワケが違いますからね。

　その自分勝手さ、あとで謝っておけよ！＞ジョリーン

　やはり勝ち誇った奴は必ず負ける。絶対なんだ………絶対………ぶつぶつ。

　ああ、予想がまたどんどん外れていく………。しかし死体っていうのは考えつかなかったような。フツーの土じゃあ駄目だったんですかね？　湿っているからムリなのか。

　最近はあんまり出なくなりましたけど、数週間前にうちの台所、驚くぐらいナメクジがよく出たんですよ。で、根が幼稚な私、さっそく塩をかけてみる事に………おお、いい感じで丸まっていく！　潰す訳にもいかず、箸でつまっで屋外に出す事に。すると力の加減とつまむ所が悪かったのか、ナメクジの上半分と下半分がガバァッと裂けてしまいました。あわてて戻すと何事も無かったかのようにくっついてもぞもぞと動いています。あげていれば断末魔のひとつもあげていたかもしれぬものを………と今回を見ていて思いましたね。しかしナメクジの断末魔というのはどんなものでしょうか？　「ナメーーーーッ！」てな感じでしょうね、きっと（すみません、かなりコメントが行き詰まっています）。

　この腰に手を当てているポーズ、かっくいいですなぁ。フィギュアを作るんだったらこのシーン、決定。
　スデに水を撒いているフー・ファイターズ。次回の戦いはどういうことになるのか？　フー・ファイターズも水さえあればどんどん増殖できる上に、自分の分身一体分ぐらいがやられても何ともない感じ。マギィィィィッ！　じゃあ前々回ポニーテールの女がよろめいたのは何なのかって………？　知らぬ！

　予想の方、お待ちしておりますよ。7/28日（金）まで、いちおー日付が変るまでに来ると嬉しいっすね。オフ会の締め切りも近いんで、お早めに！

　さて、予想結果の発表でありますが、その前にフー・ファイターズについていろいろと今号で解ってきたのでちと小特集。解ったような、解らないようなって感じではありますけどね、相変わらず。

• 湿地帯のプランクトンに「能力」と「記憶」のDISCを与えたら「フー・ファイターズ」という生物になった。本体もフー・ファイターズ自身

　今更ながらではありますが、本体 - スタンド一体型本体、という新種のスタンド使いである事が判明。今まであったのは「本体 - スタンド一体型スタンド」であって、「本体」ではありませんでした。
　こうなってくると、本体を叩く、という事は関係なしにフーそのものをやっつけるというかなりストレートな展開になってきますね。ここにきて浮上したのが「ホワイトスネイクの本体は人間ではないのでは」説ですね。
　ミジンコでも敵の座を張れる昨今、ボス的存在の正体が意外な奴であってもおかしくはない………という訳。この説は割と後を引きそうなので、今後も注目。

• 固そーな体格に見えるが実は小さなプランクトンの集合体で触った感じは弾力があってグニャグニャと形が変形する
• 「知性」は生命の起源以前から存在しているというある物理学者の説をどこから仕入れたのか信じている

　あれが全部プランクトンの集合体。だったら走らなくてもアメーバのように移動すればいろいろと制約が少ない気がしますが、スタンドというものの「人型の概念」がこの形に固定させている、という事でしょうね（へ理屈）。

• 「水」さえあれば増殖して数体に分かれて行動できる（現在湿地にもう一体いる）。人間体内の水分を利用すれば、陸地でも活動できる
• 使命は農場倉庫内の自分を創ってくれたDISCを守ること

　これは今まで解っている事。そして、エルメェスの撃退法が賢い方のフーに通用するか？という所なんですが………まずは先週の予想を見ていきましょう。

　こんな感じで、エルメェスのあれは予想で当てられそうなものですが………当たらないものですね。「水分」という大ヒントがあるにも関わらず。

　それでは恒例の掲示板の方も見ていく事にしますね。7/18（火）正午から適用。
　318番発言、ＳＩＣＫＭＡＮさん「予想するにあのもう一体の「ムシャムシャ」の名前は「ＨＯＬＥ］だと思います」。うーむ残念でした。324番発言、ZEHさん「（うまいぜ、ジョリーン。わざと名前を間違えて・・・）」。名前マチガイネタは出てくるのか？　325番発言、klinikさん「そこら辺がやっぱミジン公なのよね・・」。ストレングスネタ。329番発言、"グリーンドルフィン"YEBISUさん「ＤＩＳＫありの方は、前進をトラクターのオイルで保護していた。だから、火に弱い。火をつけられて全滅。その騒ぎのどさくさに、ＤＩＳＫを他のスタンドにもっていかれてしまう」。最後に他のスタンドが出てくるというかなり驚きの展開に注目かも。でもホワイトスネイク、やっぱし怒り狂っているかも。331番発言、ラバーソウルさん「農場の倉庫には、殺虫剤、除草剤、消毒液、保存料など、様々な薬品がおいてある。いわばケミカルワールドだ。敵はミジンコのかたまりなのだから、これらをぶっかければ死ぬはずだ｡他に電気やガソリンもある。更にもし小麦粉が保管されているのなら、これを空中に散布して火をつければ、粉塵爆発だっておこせるのだ！」。この辺は十分に考えられますね。継続して倒し方を考えてみることに………。337番発言、"レクイエム"QTQさん「対フー・ファイターズは、電気か炎で乾燥させるんでしょうなぁ。ミジンコは明るい方に集まる習性があるので、それを利用して電気のスパークとか作れれば自滅させられるかも？」。これも参考に。………って、あまりにいっぱい有るのでここまで！（む、逃げたか）

　さて、来週の予想のポイント？

• 結局、DISCは隠されてしまう？（どこへ？）
• 「フー・ファイターズ」を倒す方法とは？

　………って、全部先週引き続きじゃあないですか。とにかく、賢いヤツは一筋縄ではいきませんので。どうしますかねぇ………。相手がどう出てくるというのも見ものですな。とりあえず、あのタイヤ、どうするんです？
　皆の熱い予想を待っていますぜ！

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