JICAとMCLの協働によって 四〇年間対立していた クリスチャンとムスリムが平和を構築 |
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ブアランの
クリスチャン集落から 奨学生を選び出した ![]() 40年以上にわたり 丘の上のクリスチャンと 麓のムスリムが 対立し続けてきたブアラン集落。 ![]() 初めてしたのイスラム集落に 保育所を建てた頃、 「この上にも貧しい集落はありますか?」 とたずねると ![]() 村民顔色が変わり 沈黙してしまうのが 不思議だった。 ![]() 村の人々が 山に恐れて行かない理由は、 不思議だったが、 やがて口を開いてくれた。 ![]() 「ぜったいに、 山の上の方に行ってはいけないよ。 殺されるからね!」 ![]() 次第にわかってきた事は、 山の上にはクリスチャンの集落があって 恐ろしいコマンダーがいて、 行くと殺されるし、 ![]() 40年にわたる対立があり しばしば大規模な戦争も、 ここから 起こることが多いのだという。 ![]() そのご、MCLの理事で ピキット市の福祉局所長補佐 カトリックのグレイスさんと 話し合って保育所を建て、 ![]() 感動的な 和平合意がなされたこと、 ![]() そして、 丘の上のクリスチャンも、 ![]() 丘下の学校に、 通えるようになったことを、 ![]() ![]() 前回のサイトにも掲載しました。
![]() その後も、 村をくり返したずねて、 ![]() ミンダナオ子ども図書館の奨学生を、 クリスチャン集落と ムスリム集落から均等に、 ![]() ![]() 採用することに決めて、 くり返し相談をしに 村をたずねました。 ![]() ![]() ![]() 下の写真は、 学校に行けることになって 大喜びの子どもたち! ![]() bual2 ブアランの小学校が 驚くべき早さで 建てられている! ![]() MCLが提案し 日本政府ODAでJICAが建設、 ![]() MCLが、 建設管理を委託された、 ブアラン村の小学校の建設が、 ![]() ![]() MCLのスタッフのマネージメントで、 急ピッチで進んでいる。 ![]() 何と20日間で ここまで建設されたのは驚き! ![]() 予定では、11月から12月の完成と 言われていたのだが・・・・ なんと、7月末には、 完成することになった。 ![]() 建設が早急に進んだ理由は、 ブアラン村の男たち、 特に父親たちが、 イスラム教徒もクリスチャンも、 ![]() ![]() 自分たちの子どもの事だからと、 一致協力して 大勢が建設に関わって くれたからだ! ![]() イスラムとクリスチャン双方の 父親たちの姿も明るく、 40年にわたる戦闘で暗かった村が、 一気に明るさと活気を取り戻した。 ![]() ![]() 若き校長先生と、 MCLスタッフ。 右プレシデントのアスレーさん、 左バイスプレシデントのマージー。 ![]() 日本政府のODAの仕事を、 大使館の現地スタッフと 連絡を取りながら 見事にこなしている。 ![]() 二人ともMCLの奨学生だった。 マージーは、MCLの出発時、 奨学生がまだ たった5人だった頃の一人。 ![]() 出発当時は、 日本人は、私一人だったし、 現地語もおぼつかないので、 彼等の働きがなければ何も出来なかった。 ![]() 初期の頃は、 彼等が高校や大学に行った後、 私が便所掃除と洗濯をしていた。 ![]() 外国人が、 現地の人々の助け無しには、 いかに何も出来ないか、 という体験も貴重だと思う。 ![]() bual3 ニューバレンシアの 子どもたちが 下のイスラムの村の 学校に通い始めた ![]() 40年間争い、 交流が途絶えていた 丘の上のクリスチャン集落 ニューバレンシアの子どもたちが、 ![]() 丘下のイスラムの村の 学校に通い始めた。 ![]() ブアランの小学校に通えて、 本当にうれしそうなクリスチャンの子たち。 平和になることで、 どんなにホッとする事か! ![]() 教室が足りないので、 ここの教室で 4年生から6年生までが 一緒に授業を受けている。 ![]() 机もいすも足りないが、 外ではお父さんたちが一生懸命 学校を建てているので 子どもたちの心にも希望が膨らみ 明るい顔になった。 ![]() イスラム教徒がほとんどの学校に、 新しく入ってきたクリスチャンの子たち。 イスラムの子たちも クリスチャンの子たちも わけへだて無くMCL奨学生になっている。 ![]() お互いにさぞかし緊張しているだろうと、 思ったけれど、 意外と明るい顔で幸せそう。 ![]() 子どもたちは皆、 戦争や戦闘が無く、 みんなが仲良く住める世界を 望んでいるのだ! ![]() ![]() この様子を見て、 胸が温かくなり、 本当に幸せな気持ちを感じた。 ![]() お父さん方が、 みんなで協力して 建設に励んでいる姿も 素晴らしかったし、 ![]() 思わず目頭が・・・。 丘の上のニューバレンシアに戻ったら、 ブアランの小学校に通い始めた イスラム教徒の子どもたち5名も 調査して奨学生に加えたいと思っている。 ![]() 一緒に手をつないで、 学校に通えるようになるために。 ![]() 皆さん、 里親奨学支援に応募して下さい! まだ支援者のいない子たちが いっぱいいます。 ![]() 7月末には、 小学校が完成する。 ![]() 完成と同時に、 8月半ばに開所式を兼ねて、 MCLの奨学生が全員集合し、 この地で 『平和の祈り』の祭典を行う予定だ。 ![]() 日本からも、 山元眞しんぷが参加予定。 ![]() 現地のイスラム宗教者や OMIのカトリック神父、 マノボ族のプロテスタント牧師も 指導者も参加します。 ![]() 仏教会からも、 どなたか参加されませんか? 一般参加もOKです。 ![]() bual4 平和構築に向けての 歩みが続く ブアラン集落 ![]() ブアランの小学校は、 ほぼ完成に近づいている。 ![]() 6ヶ月かかる予定が 3ヶ月で完成するのだから、 村の親たちの意気込みがわかる。 ![]() 村の父親たちが、 クリスチャンもイスラム教徒も 協力し合って大勢で、 みんなで作業をしたものだから、 ![]() 11月に完成予定の小学校が 何と7月末には完成しそうだ。 ![]() 外観はできあがり、 最後のペンキ塗りと窓のはめ込み 黒板を含めた内部の仕上げが、 残っているのみ。 ![]() 敷地も広がり、 素晴らしい学校になりそうだ。 そのせいか、 子どもたちの顔もあかるい。 ![]() お父さんたちが切り開いた道をぬけて、 丘の上のニューバレンシアの クリスチャンの子たちも、 イスラム教徒の子たちも、 一緒に下の学校に通っている。 ![]() クリスチャンとイスラム教徒が 40年にわたって対立してきた、 丘の上のニューバレンシア集落から見た リグアサン湿原。 ![]() 40年ぶりに平和が戻り、 クリスチャンの子たちを 奨学生に採用したことは前回述べたが、 さらにその側に、 下のラガイェンに避難していた イスラムの家族たちが戻ってきた。 ![]() クリスチャンの村の人たちは、 彼等を心から歓迎し、 今共生の生活が始まっている。 ![]() MCLでは、 新しいイスラムの子たちで、 ブアランの小学校に通い始める 6名を奨学生に採用した。 ![]() こうして、毎朝、イスラムの子たちと クリスチャンの子たちが、 同じMCLのカバンを背負って、 仲良く登校するようになった。 ![]() イスラムの子たちと、 クリスチャンの子たちが、 一緒に支援者の方々に手を振っている。 本当に皆さんありがとう! ![]() MCLとJICAで建設中の小学校も、 日本の皆さんの税金で建てた 平和のシンボル! 8月にここで平和の祈りの祭典をします。 参加希望の方は、ご連絡下さい。 ![]() bual5 ニューバレンシアの イスラム集落の 新しい奨学生たちに 学用品を届けた ![]() 四〇年前には、 イスラム教徒の村の中で クリスチャンの若者たちが、 ![]() イスラムの若者たちと一緒に バスケットボールをしていたという。 ![]() 今それが 再び復活したのは、 感動的な風景だった。 ![]() この下のクリスチャンと ムスリム集落の出会う場所に、 今度、村人たちが 協力して保育所を移設する。 多湖さん一家によって寄贈された保育所だ。 ![]() 移設のための話し合いがもたれたが、 その場所に、ぜひとも バスケットボールコートを作りたい。 バスケットボールコートは、 トウモロコシなどの穀物干し場になるし、 ![]() 保育所は小さな子たちのための交流の家、 そして、バスケットボールコートは、 若者や大人たちの 良き交流の場になるからと思った。 ![]() どなたか、 寄贈できませんか? 今見積もりをとっているところです。 ![]() 村を訪ね、 直接学用品をわたす。 ![]() 子どもたちの多くは、 遠いラガイエンの小学校に通っているが、 6名の子どもたちが、 ブアランの小学校に移籍して通い始めた。 ![]() その子たちを奨学生に選び、 学用品の入ったバックを渡す。 ![]() 来年から、より近いブアラン小学校に 籍を移す子たちがドッと増えるだろう。 この地を去った多くの家族も 戻ってくる予定で、 ブアランが活気を取り戻すだろう ![]() bual6 IMT国際停戦監視団の 『IMT通信』に 紹介されました ![]() IMT国際停戦監視団が発行している 『IMT通信』に、 MCLの記事が載りました ![]() 取材に来られた福永さんが執筆 ![]() やはり MCLに来られた落合さん ![]() なかなかわからない、 国際停戦監視団の役割 また、今回の大規模な洪水の状況などを ![]() 簡潔に実にわかりやすく 述べていらっしゃいます。 ![]() ochi
bual7 クリスチャン集落に ムスリムの人々も 集まって 保育所の移設が 話し合われた ![]() ニューバレンシアの丘は驚くべき場所だ。 遠く、リグアサン湿原が 一望できるだけではなく、 下を見ると白頭の鷲が飛んでいる! ![]() 目を疑った!!! 「あれ、ひょっとしてフィリピンイーグル?」 「そうですよ、24匹ほどが棲んでいる。」 「エエエッ・・・!!!!」 「この間、縄張り争いで、 あっちに移ったつがいが居る・・・」 ![]() その勇壮で美しい飛翔の姿が リグアサン湿原を背景に 燦然と輝いている。 ![]() あわてて、 望遠レンズのある写真機を探して向けたが、 もう飛び去った後だった。 ![]() これを聞いて、 「俺は絶対この地に行き、 1週間は滞在するぞ・・・」 と考えた人は、野鳥好きの人。 ![]() フィリピンイーグルは、 絶滅危惧種にも指定されていて、 私も、ダバオの郊外の保護施設の 檻の中でしか見たことがなかった。 ![]() おっとどっこい、数日前に、 リグアサン湿原地帯のサパカン集落で、 幼鳥を飼っている人に 見せてもらったっけ。 ![]() そういえば、来る途中、 エメラルドグリーンの鳥が横切ったけれど、 どう見ても カワセミの一種としか思えないし。 ![]() 専門家ではないので何とも言えないが、 リグアサン湿原は、 周囲の丘陵地帯も含めて、 天然の野鳥の宝庫!!! ![]() そのスケールから見ても、 釧路湿原を数倍しのぐ。 釣りにヨシ、カヌーにヨシ、 野鳥観察からワニ観察まで・・・。 ![]() 石油や天然ガスが出るからって、 こんな素晴らしい自然を 破壊しても良いの? ![]() 下の写真の場所に、 多湖さん家族から寄贈された 保育所を移設する。 ![]() クリスチャン集落に遊びに来た イスラム教徒の少女たち。 ![]() 保育所の移転と 今後の取り組みについて 話し合いがもたれた。 ![]() イスラム教徒の村長と キリスト教徒の集落長が 話し合っている。 ![]() 市の福祉局DSWDの所長補佐 グレイスさん、 MCLのボードメンバー。 ![]() クリスチャンとムスリム集落の 出会う場所に、 今度、村人たちが 協力して保育所を移設する。 ![]() 多湖さん一家によって寄贈された保育所だ。 その話し合いがもたれたが、 その場所に、ぜひとも バスケットボールコートも作りたい。 ![]() バスケットボールコートは、 トウモロコシなどの 穀物干し場になるし ![]() 保育所は小さな子たちの バスケットボールコートは、 若者や大人たちの良き交流の場になるから と言う話も出て議論された。 ![]() どなたか、 寄贈できませんか? 今見積もりをとっているところです。 バスケットボールコートを作る場所。 ![]() こうしていけば、さらに多くの家族が ここに戻ってくるだろう。 40年間、憎しみと戦闘ばかり 安心して暮らせるって良いね。 ![]() bual8 安心しきっては いられない。 ![]() 現在進行中のMILFと 政府側の和平交渉の会議。 北コタバト州などの独立を目指す MILF側と政府側の交渉が決裂すれば、 再びかなり大規模な戦争が勃発するだろう。 ![]() 先日のタリタイ集落での ミィーティングでも、 IMTがどこまで本気で 平和構築が出来るかが問われている、 と言う話だった。 ![]() 8月のラマダン明けが 一つの目安だろうか。 5月からすでに、 国軍の動きが活発化している。 ![]() NPAの領域も含めて、 すでに政府による 手術(オペレーション)が始まっているが、 8月には、一斉に新規放出? ![]() アキノ大統領は 平和路線で行きたいらしいが、 周囲がそうはさせないかもしれない。 ![]() 南シナ海を巡る、 ASEANとその背後のアメリカ、 それを睨んだ国軍とアメリカ軍との バリカタンという 合同演習という名の実戦! ![]() 対する 中国の動きもからんで・・・ 資源争奪戦はまだまだ続く? ![]() 尖閣列島も北朝鮮も、 これから戦争作りのテクニックの 本番に利用されるかもしれないので、 日本の皆さんも 心した方が良いかもしれないと思った。 ![]() アメリカ政府は 米国市民に警告を発した。 http://jp.reuters.com/article/ topNews/idJPJAPAN-21717320110615
![]() 先日は、洪水難民救済のためとはいえ、 オーストラリア政府の寄贈の 高性能戦闘用ボートに乗せてもらったし、 それなりのゲームが、机上で作られ 実行されつつあるのだろうか。 ![]() ここが戦場になったら、 ここの子たちを全ていったんMCLに 集団疎開させよう。 こんな可愛らしい子たちを 戦闘の渦中に置いてはおけない。 ![]() 幸いMCLは、発足時から、 避難民救済のための シェルターの許可も得ているし・・・ でも経済的に食べさせていけるかなあ? ![]() 正面に座っていた母親が私に声をかけた。 「トモさん、何を考えているの、 一人沈み込んでいらっしゃるようだけど」 「エッ、いいえ、別に。 ここにバスケットボールコートを作れば 皆もっと楽しく幸せになれるかと・・・」 ![]() baul9 イスラムと クリスチャンの 集落の人たちが 協力して 保育所を運んだ ![]() ![]() ニューバレンシアの保育所は、 クリスチャン集落の 中にあったが、 ![]() 新たにクリスチャン集落の人々も、 村を作り始め、 その道の向こうにイスラムの人々も ラガイエン集落から戻ってきた。 ![]() 両方の集落が、道を挟んで仲良く 生活を始めたので、保育所も、 両方の子どもたちが通える位置に 移すことに決定。 ![]() クリスチャンとムスリムの人々が、 協力して保育所を運んだ。 何とみんなで担いで山道を移動させた! ![]() ![]() こうした作業も、 平和構築への 大きな足がかりになる。 ![]() ![]() 保育所を通して、 子どもの頃からイスラムの子と クリスチャンの子たちが友達になれる。 ![]() ![]() ここに、さらに、 バスケットボールコートを作りたい。 ![]() ![]() コンクリートのコートは、 トウモロコシなどの干し場になり 地域の経済にも貢献するし。 ![]() ![]() 子どもたちだけではなく、 若者や大人たちの 交流の場にもなるから。 ![]() ![]() bual10 山元神父さんによる ニューバレンシアの 平和のミサ ![]() ![]() イスラムの村と クリスチャンの村の中間に、 保育所の移設も完了した。 ![]() ![]() Mの会で、 ここに穀物干し場を兼ねた バスケットボールコートが近くできる。 ![]() ![]() 子どもたちは、 仲良く保育所に、 ![]() ![]() 若者や大人は、 バスケートボールを楽しみながら、 収穫を喜ぶことが出来る。 ![]() ![]() bual11 アルバちゃんも 元気だった ![]() 2008年の難民キャンプで 出会ったアルバちゃん。 ![]() その後も、行橋カトリック教会から、 ミルクの支援が続いている。 避難生活で出会ってから4年。 ずいぶん大きくなった。 ![]() bual12 ブアランの 小学校が完成! ![]() MCLで提案しマネージメントした JICA(日本政府)による小学校が、 何と3ヶ月で完成した。 ![]() かつて対立していた、 イスラム教徒とキリスト教徒の 村の親や人々が協力し、 子供たちのために喜びの内に建設。 ![]() 何十人も協力して、 何と3ヶ月 8月のラマダン前に完成した。 ![]() 教育支援が、 いかに平和構築に役立つか・・・・ 日本が支援して建てた学校は、 いつ見ても繊細で美しい! ![]() 設計と施工監督は、 JICAが指定したBDA (バンサモロ開発エージェント)の エンジニア、マンソーリ氏。 実は、MCLの奨学生の叔父さん。 ![]() 教室の内部も 清潔で明るい雰囲気で、 黒板も広がりが大きく 家具もしっかり作られている。 ![]() トイレもトイレタンクも、 清潔にしっかりと作られている。 便座と蓋がないのは、こちら仕様。 ![]() トイレットペーパーは、 こちらでは使わず 水と手で、お尻を洗い流す。 ![]() 慣れるとこの方が、 キレイになった感じ・・・。 ![]() 8月23日には、 ここで完成祝いを兼ねた、 平和の祈りの集いを行う。 ![]() ミンダナオ子ども図書館の 奨学生たちも大勢集まり、 イスラム教徒、キリスト教徒、 マノボ族皆で祝う。 ![]() 日本を代表して、 国際監視団IMTの落合さんも参加、 仏教を代表して語って下さるだろう。 山元眞神父と小倉カトリック教会の子供たちも 日本から参加の予定。 ![]() bual13 ブアラン小学校の 最終チェック ![]() 設計施工を担当した、 BDA(バンサモロデベロップメント エージェンシー)のマンソーリ氏。 ![]() これがかつての小学校。 ![]() 6年生は野外で授業。 ![]() 壁には、 J-BiRDと書かれている。 ![]() J-BiRDとは、 (Japan-Bangsamoro Initiatives for Reconstruction and Development) の略称らしい、 ![]() 実は、ミンダナオに来る前までは、 ぼくは海外支援やNGOなど ほとんど興味も関心も無く、 ![]() ![]() 偶然にミンダナオに突然飛び込んで、 可哀想な戦争避難児を見て哀れに思い、 この活動を始めたので、 ![]() ほとんど国際的な 支援活動に関しての知識はなく、 未だに恥ずかしいぐらい無知に等しい。 ![]() 支援活動の最初は、 避難生活で笑顔を失っている子どもたちに、 笑顔を取り戻して欲しいと思い 読み語りから始めた。 ![]() けれど、病気の子がたくさんいるので、 案内してくださっていた社会福祉士に、 「この子を治療しても良いですか?」 とたずねると、 ![]() 「どこのNGOですか?」と聞かれた。 まだ、組織を作っていなかったので 「個人で助けたいのですが・・・」 と言うと、「それは、出来ません!」 ![]() その人がクリスチャンだったので 「なぜだめなのですか、 イエスは、病人を癒やしたでしょう。 どこのNGOに属していたのですか?」 というと、その人は困った顔をして言った。 ![]() 「もし、誘拐や人身売買になったら 責任が持てないからなんです・・・」 なるほどと思った。 ![]() それがきっかけで、 学校に行かせてあげていた、 当時10代の3人の若者たちに相談すると。 ![]() 「わたしたち、法人資格の立ちあげなんて わからないけれど・・・やってみる!」といって、 何と半年でMCLを立ちあげた。 MCLの正式名称は、特定非営利法人 Mindanao Children's Library Foundation, Inc. ![]() 読み語りを基盤に、 医療、奨学生、孤児施設の認可を得ている。 けれども、法人資格を得て うれしかった理由はただ一つだけ。 「これで、子どもたちを救える!」 ![]() このことは、拙著 「手をつなごうよ」(彩流社)で語られています。 読みたい方は、以下の写真をクリックして 購入してみてください。
bual14 平和の祈りのために 立正佼成会から送られてきた、 夢ポッケを トラックに積んだ ![]() ![]() 1053個のゆめポッケが、 MCLに届いた。 ![]() ![]() その中の500あまりを、 ![]() 今回は、小学校が建設された、 ブアランの子どもたちに 届ける事にした。 ![]() ![]() bual15 MCLが主催し、 日本政府が建設した 小学校の開校式を兼ね 平和の祈りを ブアランで開催 ![]() MCLが提案・マネージメントし、 ![]() 日本政府とバンサモロで建設した、 ブアランの小学校の開所式を兼ねて、 平和の祈りを開催した。 ![]() ![]() 戦闘の激しかったブアランの地に、 7教室の美しい学校が 日本政府の支援で完成した。 ![]() 草の根支援と呼ばれるこの支援は、 現地のローカルガバメントや NGOの要請を、 日本大使館で慎重に審査して決定される。 ![]() MCLは、 現地組織として案件を提出、 日本人が関わっているNGOとしては、 今回唯一だった。 ![]() 美しい校舎は、 30年間対立していたこの地域の ムスリムとクリスチャンの 親たちが協力して、3ヶ月で建設した。 ![]() 平和の祈りは、 MCLの子どもたちの ![]() ![]() 踊りから始まる ![]() 今回、 背後で中心に位置している男の子は、 ![]() イスラム教徒で 戦闘で両親を殺され、 自分も腹を射貫かれた少年。 ![]() 今は、 MCLに住んでいる。 ![]() 訪問者の方々 ![]() 国際停戦監視団の落合氏 仏教徒を代表して参加。 ![]() MCLジャパンの山元眞神父 日本のカトリック教会から。 ![]() ブアランの村長さん、 イスラム教徒。 ![]() ピキットの神父、 現地のカトリック教会から。 ![]() ブアラン小学校の校長先生、 イスラム教徒。 ![]() MCLプレシデント アスレー。 ![]() イスラムの祈りが 聖職者によって行われ、、 ![]() イスラムの祈りの歌が MCLの奨学生たちによってうたわれた。 ![]() その後、 マノボの祈りと、 ![]() マノボの歌が、 先住民の奨学生たちによって謡われた。 ![]() その後、 クリスチャンの祈りと、 クリスチャンの歌が歌われた。 ![]() ![]() 国際停戦監視団からの 参加と報告の後に、 仏教の祈りが、落合氏によって捧げられた。 ![]() 最後に、 イスラム、先住民、クリスチャン、 みんなで、 ![]() ![]() 平和の歌が歌われた! ![]() オウコイ酋長も参加して、 ![]() マノボの踊りを 披露した。 ![]() ![]() オウコイ酋長の 突然の参加に、 マノボの子たちも大張り切り。 ![]() ![]() 山元神父さんも、 マノボ族になった? ![]() ![]() 日本からの訪問者たちも、 急きょ踊り加わった。 ![]() ![]() そのあと、 立正佼成会から 送られてきた夢ポッケを 子どもたち全員に渡した。 ![]() ![]() ![]() 平和の祈りの最後に、 立正佼成会から贈られてきた ゆめポッケを、 ![]() ![]() 参加した子どもたち 全員に配った。 ![]() 日本の子どもたちが、 食を抜いてためた献金で、 ![]() ![]() 一つ一つ思いをこめて、 ![]() ![]() ノートや文具やプレゼントを選び、 さらに両親などが巾着を手縫いして 作っただけに、 ![]() 単なる物ではなく、 そこに魂が、 ![]() ![]() ![]() ![]() 籠もっているといつも感じる。 ![]() ![]() 子どもたちにもその事を説明する。 ![]() MCLジャパンと Mの会を代表して 参加した山元神父さんも、 ![]() 自分の支援している イスラムの若者に出会えて大喜び! ![]() 山元神父さんに同行した 大学生の拓くん。 ![]() 数日するとすっかり 現地の若者たちと溶け込んで、 帰るときには、 ![]() 「今度は、 ぼく、一人だけで来て、 もっと長く滞在します!!」 ![]() ![]()
bual16 和平構築のために、 イスラム地域での 保育所建設を促進 ![]() 長崎出島ロータリークラブ 寄贈による ピキット・タリタイ村の 保育所の開所式 ![]() NPO STUDY UNIONを主催されていらっしゃる 関さんは、3度目の訪問。 今回は、RCの寄付で タリタイ村に保育所を建設された。 ![]() 希望としては、イスラム自治区のカルボガンに 保育所建設を望まれていた。 私たちは、資材も購入し 準備を完了していたのだが、 洪水が繰り返し襲うことで、 ![]() どうしても 建設を開始することが出来ず、 急きょ、 ピキットのタリタイ村に変更した。 ![]() ここは、 MCLが最初に活動を始めた地域で、 イスラム地区における活動は、 ここから始まった。 ![]() 関さんは、STUDY UNIONの活動を なさっていると同時に 長崎出島のロータリークラブの メンバーでもあられる。 STUDY UNIONに関しては、こちらをクリック http://www.justmystage.com/ home/studyunion/ ![]() 今回の開所式で私が個人的に 最もうれしかったのは この子に会えたことだ。 ![]() 下は、かつての記事の抜粋。 洪水で大変な時に たった一人で魚を売りに 裸足で道を歩いていた。 ![]() ウナギはいくらかと聞くと 二匹で25ペソ、50円 そこで、持っていたウナギ4匹を 100ペソで買った。 ![]() 小さい頃から、 親に言われて、 こうして兄弟で魚を捕っては売り歩く。 それが、彼等の生活を支えている。 ![]() あまりにも身なりが貧しいので、 思わず車を止めて魚を買った。 タリタイ村の川沿いの集落に 住んでいると言うことはわかったが、 どこだかわからない。 ![]() 必ずいつか探し出して 訪ねようと決心したのだ・・・ ![]() こうして、日々の糧をようやく 得ている多くの貧しい人々が、 川沿いの地域で生活している。 もちろん、学校に行くことも出来ない。 ![]() 開所式の読み語りに その子が来ていることが わかったときには、 どんなにうれしかった事か。 ![]() 早速、写真に収めた。 彼女も私を思い出してくれた。 一緒にいるのは、妹。 ピンクの服を着ているものの破れてひどい服。 ![]() 話を聞いていく内に、 川沿いの非常に貧しいニュータリタイに 住んでいるという。 川沿いゆえに、 洪水の影響をもろに受けている場所。 ![]() この村には、 MILFの司令官もいるのだが、 彼も貧しく、タリタイの村長に 米をもらいに来たりしている。 ![]() 彼女のお父さんも病気で ほとんど仕事が出来ないので、 この子たちが魚を獲っては、 売り歩いていることもわかった。 ![]() その村は 貧しいと言うことで 必ず訪れる決心をした。 ![]() 写真の少女は、 恐らく兄弟が捕ったウナギを 村の小さな市場に売りに行くところ。 ![]() ダムで川が堰き止められることによって、 乾期に水位が低下し、 漁業が出来なくなったために、 多くの貧しい人々が、 日々の食卓にも不安を持つようになった。 ![]() こうした人々は、ダムの後にさらに 農業用灌漑水路が出来ることによって、 今まで以上に水位が低下して、 漁業被害が出ることを怖れている。 ![]() 下の写真は、 地元の子のように見えるが、 わたしの娘の藍花と舞花。 足は素足だ。 ![]() ![]() こちらは、 本当に世話になった タリタイの村長さん。 ![]() この村からは、 現在、MCLのプレシデントをしているアスレー、 スタッフのノライダさんや アミン君も来ている。 ![]() 過去に多くの奨学生を採っていて、 大学生を卒業して いろいろな場所で活躍している。 ![]() 上の写真は、保育所の先生だが、 奨学生のお姉さんでピキットBDAの メンバーでもある。 EUの支援で学校も建ったが 保育所だけが小さかった。 ![]() bual17 国連難民高等弁務官 事務所UNHCRから 今井飛鳥さんが 避難民調査に ![]() UNHCR (United Nations High Commissioner for Refugees) 国連難民高等弁務官事務所のサイト ![]() ![]() UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)が、 コタバトに拠点を構えたことは知らなかった。 ![]() UNHCRは、 緒方貞子さんがかつて活躍した 国連の部署であるぐらいしか知識はない。 ![]() UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の Protection Officer の 今井さんから連絡をいただき、 MCLでお目にかかることになった。 ![]() ミンダナオにおける先住民族、 特にマグペット地域のマノボ族の 状況について聞きたいという、 お電話をいただいた。 ![]() MCLでは、 バランガイマノボで 200名を超す避難民が出て すぐに行動を起こしていたし、 ![]() そこから最奥の集落 アポックアポックに保育所建設を開始。 ![]() 同時に、現地の状況を かなり把握していたので マキララやアラカンの情勢と共にお話をした。 ![]() ボードメンバーのガボン牧師に連絡をし、 当日は各地の首領も参加して、 マノボ族の状況を話し合った。 ![]() これをきっかけに、 お互いに協力しあって行くことに 話がついた。 ![]() |
min1 ミンダナオの情勢 ![]() ミンダナオの情勢は 良いのか悪いのか、 つかみ所がはっきりしない。 ![]() イスラム地域は、 ラマダン明けが一つの節目で、 ラマダン期間中は国軍は動いても イスラム教徒は、断食月に入り動かない。 ![]() しかし、 あちこちで爆弾事件などが 起こるのもこの時期。 ![]() マスコミでは、 反政府勢力の仕業と報告されるけれど、 現地の人は、 簡単には信用しない。 ![]() 爆弾事件や誘拐殺人は、 戦争を作るための 第三者による仕掛けだという。 それに対応するかのように、 ラマダン明けに戦闘が起こることが多い。 ![]() 現地では8月初め頃には、 和平交渉が 決裂するのではないかという、 不安があって少し緊張した。 ![]() 決裂すれば、 即戦闘態勢に入るという話も聞いていたし。 7月下旬あたりから、 軍の動きも活発で目立つようになった。 ![]() しかし、 アキノ大統領とMILFの極秘会談が、 日本で行われ 平和への努力話しが合われ、 戦闘は回避されたような感じだった。 ![]() むしろ、戦闘の動きは、 マグペットやマキララの マノボ族地域で起こり始めた。 ![]() 若い軍人たちが投入されている、 という話は 聞こえていたし、 ![]() マノボの人たちからは、 山の中を軍隊が 陣を張ったり動いている、 という話が聞こえてきていた。 ![]() 戦闘は、 小規模な物だが、 死者や避難民もあちこちで出た。 ![]() マキララでは、空からの空爆もあり、 バゴボ族にかなりの死者が 出たと聞いたが、死者の実数などの報告は、 マスコミ上では出てこない。 ![]() 日系人のバゴボ族も この地には多く、 MCLの奨学生になっている子もいる。 ![]() MCLの奨学生のいる、 ボアイボアイでも戦闘が起こり、 今も住民は困窮している。 ![]() しかし、こうした小規模な戦闘の状況は、 ほとんど現地でも報告されることもなく、 今回、国連難民高等弁務官事務所 UNHCRから 連絡が入ったときは少し驚いた。 ![]() 国際的な機関は、 このような小さな動きには、 呼応しないものだと思っていたから。 ![]() 同時に、私は イスラム地域の状況と同時に、 貧困では、はるかに困窮している マノボ地域に、 比重をかけて行こうと考えていた 矢先だっただけにうれしくもあった。 ![]() 今後の動きについては、 予断を許さないと思っている。 ![]() 和平交渉は、自治と資源が メインの課題としてのぼってきたが、 両者の隔たりは未だに大きく、 和平交渉の困難さを浮き彫りにした。 ![]() 結果的に、 和平交渉は継続するが、 政府案は拒否する考えを MILF側は表明した。 ![]() イスラム地域での今後の動きは、 MILF分離派のKatoの動きとも 複雑に関係している。 http://newsinfo.inquirer.net/ 52461/kato-prefers-talks- ![]() 先日、ミンダナオ子ども図書館で 平和の祈りをしたブアランの ニューバレンシア。 その裏のラガイェンに軍が入った。 上記の事と関連している。 ![]() 2008年にも、 この地域から戦闘が勃発した。 それが50万の避難民を 発生させる戦闘に拡大していったのだが、 ![]() ブアランの子どもたちや ラガイェンの奨学生たちの事を考えても この地域の動きに 不安を覚える者たちは多い。 ![]() マノボ族の地域も含めて、 子どもたちの事を考えて、 出来る限りの 手は打っていきたい。 ![]() 平和構築も安易に出来る ことではないことは 重々承知だが、 諦めてはいけない。 ![]() min2 マカブアルの小学校に 奨学生の 学用品を届ける ![]() 日本政府ODAの支援で、 MCLが建てた マカブアルの小学校は、 洪水の中だった。 ![]() しかし、 プランギ川からは 比較的離れているので、 水が屋根まで届くような事はない。 ![]() 今回は、 奨学生に学用品を届けるためと、 IMT国際停戦監視団の 福永さんが訪れるという事で 事前の打ち合わせに訪れた。 ![]() もちろん、 洪水被害の状況を チェックするためでもあるが・・・ ![]() 遙か彼方にも 家々が見える、 マカブアルの小学生たちが 通っている集落だ。 ![]() 普段はもちろん、 陸を歩いて通っているのだが、 今は完全に水の中だ。 ![]() どうしているのだろう、 かなり困窮している話を聞く。 時を見つけて、 この集落に行ってみよう。 ![]() 父親を失い、母親が一人で漁師をしながら、 子どもを小学校に 通わせている家族があるが、 経済的困窮で、 小学校3年生を休学せざるを得ないようだ。 ![]() 何とか学校にいけるようにしたいし、 MCLは、現状を把握するために、 必ず家庭を訪問する。 水の中でも・・・。 ![]() 確かに、 大変な状況なのだけれども、 ![]() 子どもたちには、 困窮を楽しみに 変えてしまう力がある。 ![]() そんな 子どもたちの様子に、 私たち 大人の心が救われる。 ![]() ![]() MCLの奨学生が 沢山いるせいか、 かつての暗いイメージは今は無い。 ![]() ここは、 かつて道も無く、 反政府組織の拠点の一つだった。 ![]() 今は、 外界との道もつながり 200名だった子どもが 500名になった。 ![]() JICAの草の根無償で建てられた 学校は、 いつ見ても美しいと思う。 ![]() 学校は、 洪水のために休校だったので、 先生方から子どもたちに 学用品を渡してもらうようにお願いした。 ![]() マカブアルには、 ほとんど家が無かったが、 ![]() 今は、 多くの家が建ち始めた。 ![]() 戦闘で村を放棄していた人々が 帰ってきたのだ。 ![]() 小学校の生徒も、 200名から500名になった。 ![]() この地域は、 農業地帯だが、 上流の雨次第で洪水は 急速に引いていくだろう。 ![]() 洪水の後、 肥えた土が残るので 地味は豊かだ。 ![]() それゆえか、 戦闘時のような 悲壮感はあまり感じられない。 ![]() 今回、BDA (バンサモロ開発エージェンシー)の エンジニアで、 JICAの委託でマカブアルの小学校を建設、 ブアランも担当している マンソーリ氏が同行して下さった。 ![]() 今はコタバトに居を構えているが、 この地の出身で姪は偶然MCLの奨学生。 子どもの頃を思い出して、 舟を漕ぐマンソーリ氏の後ろ姿。 ![]() min3 洪水の中を舟で・・・ 円福幼稚園寄贈の ARMMカルボガン 保育所の開所式 ![]() 円福幼稚園ウエッブサイト http://w2.avis.ne.jp/~enpuku/ ![]() 前日からの大雨で、 鉄砲水がピキットを襲った! ![]() 確かに、 今年は異常に雨が多い。 ![]() 2008年の戦闘時に、 多くの人々が 避難民であるにもかかわらず、 無慈悲に雨が降り、洪水が起こった。 ![]() それに勝とも劣らない、 雨だという。 ![]() 去年の春は、 エルニーニョで 山岳地の人々が困窮した。 ピキットの上流のアラカンのマノボ族たちだ。 ![]() 今年は、 異常に雨が多いので、 下のリグアサン湿原周辺の イスラム教徒たちが大変だ。 ![]() しかし、 それでも戦闘がないだけ、 まだ平和な感じがする。 ![]() 日本でも、 津波のような天災よりも、 原発の人災がよほど怖いように、 ここでも、洪水よりも戦争が恐ろしい。 ![]() といっても、 洪水も原生林(ジャングル)が伐採され、 日本等に材木が 大量に輸出された結果に起こされた 人災でもあるのだが・・・ ![]() モスクもすっかり水の中だ。 家を放棄して 道路に逃げている人々。 ![]() 車が一台水をかぶりストップ、 修理する ![]() 悲しいことだが、この道は、 昔の轍道を戦闘後、 USAIDというアメリカのODAが、 土盛をして幅を広げて高くし建設した道路だ。 ![]() それが、 堤防の役割をしてしまうために、 道路の川沿い側の集落が、 ことごとく水没するようになってしまった。 ![]() 水はなんと、 屋根まで来る。 奨学生が多くいるタリタイ村の家々も 水没するようになってしまった。 ![]() このような状況の結果、 人々の開発支援に対する 不信感が増幅する。 ![]() 支援が 逆効果を及ぼす悲しさ。 ![]() それでも、 人々の生活意欲は高い。 決壊した道路沿いで魚を捕る子どもたち。 ![]() 水の中で、 ボール遊びをする子どもたち。 ![]() 本来なら、 この先まで 車で行かなければならないのだが、 ![]() 今回は、断念して ラジャムダまで 舟で来てもらうことにした。 ![]() min4 ラジャムダから 舟に乗ることに変更 ![]() ![]() 日本のODA、JICAが建設した ラジャムダの高校も水の中だった。 ![]() ![]() この学校には、 MCLの奨学生も通っている。 ![]() 子どもたちが 釣り竿で魚をとっているように 見えるかもしれないが、 そうではない。 ![]() 川の畔にたち、 上流から流れてくる 木や枝を集めているのだ。 ![]() それを集めて薪にして、 家のご飯を炊いたりするために。 ![]() 時には、 一束いくらかで売るために。 ![]() ![]() JICAの支援で建てられた、 こちらは、 ARMMタリタイの小学校。 ![]() ![]() こちらも、 すっかり水の中だった。 ![]() ようやく カルボガン集落に着いた ![]() ![]() ![]() カルボガンに建った ワカワカ保育所。 ![]() 円福寺幼稚園の寄贈だ。 円福幼稚園ウエッブサイト http://w2.avis.ne.jp/~enpuku/ ![]() 先生から、 保育園の名前は、 子どもたちに付けてもらいたい、 ![]() と言うご希望で、 ワカワカ保育所という名になった。 ![]() こちらの人ならすぐにわかるが、 今流行の歌に出てくる節回しで、 特に意味は無いようだが、 ![]() 子どもたちが 踊り出したくなる言葉らしい。 ![]() min5 その後の洪水で ARMMイスラム自治区 カルボガンに 建てたばかりの 保育所も水の中だった ![]() つい先週に開所式があった カルボガンの ワカカワ保育所も水の中だった。 ![]() 村は、 完全に水の中だ。 ![]()
地方自治体や国際NGOなどの 食糧支援が始まったが、 ![]() 北コタバト州にある ピキットサイドがほとんどで、 ![]() イスラム自治区ARMMサイドには 全くと言って良いほど、 支援が行かない。 ![]() 川を隔てて 対岸なのだが・・・。 ![]() min6 イスラム自治区に シートと衣料を届ける ![]() サパカン集落に届ける ![]() サパカン集落は、 リグアサン湿原の入り口にあり重要な要衝。 ![]() 近年、 この先のブリオクなどから 非難移住してきた家族などが沢山住んでいる。 ![]() 生活は、半農半漁だが、 とりわけ土地の無い人々は、 生活を淡水漁業に頼っている。 ![]() 年収は、5000ペソ、 一年間の収入が なんと1万円程度だという。 ![]() パンボートと言う エンジン付きの小舟を 貸し切って乗り込む。 ![]() 覆面をかぶっていて物々しいが、 MILF側のセキュリティだ。 ![]() このあたりには、国軍は入れない。 いったい何から、 私たちを守ろうとしているのだろうかと、 いつも不思議に思うのだが、 ![]() その筋から、 現地の司令官などには、 私たちが入るという報告は行っている。 スタッフたちがシートを渡す。 ![]() ![]() 一枚ずつチケットをもらって渡さないと 大変な混乱状態になって、 もらえない人々が 殺気立つこともあるので、 ![]() 確実にチケットと 引き替え条件にする。 ![]() この村からは、 奨学生もたくさんとっているので 皆さん、 MCLの事をよくご存じで、 ![]() 読み語りなどもしているし 総じてフレンドリーだ。 ![]() 日常からのお付き合いが 大切だとつくづく思う。 ![]() min7 日本から 送られてきた 古着も渡す ![]() ![]() 古着は、 子どもたちを優先する。 ![]() ![]() 特に、 貧しい見成りの家族に、 ![]() ![]() 手渡すように心がける。 ![]() ![]() 村を離れるとき みんなで見送ってくれる。 ![]() とりわけ子どもたちが可愛い。 沢山の困ってる子を 奨学生に採りたいのだけれど・・・。 ![]() 最後は、 フォーレックスの段ボール箱も渡す。 ![]() 結構貴重品で 箱が壊れても段ボール紙を 寝床の代わりに敷いたりする。 ![]() min8 カルボガン集落に シートを届ける ![]() サパカンから 舟でさらに下流に下っていくと ブリオク、バロンギスを経て カルボガンに着く。 ![]() 下は、 友人の村長さんと息子さん。 ![]() ![]() サパカン以上に到達が難しく、 貧しい地域だ。 ![]() カルボガンから小舟に乗り、 ![]() まずは、 最も困窮している湿原内の家族に、 シート、衣料をわたした。 ![]() ![]() すでに手渡してあった、 チケットを持って、 ![]() ![]() 水の中を、 母親がやってきた。 ![]() ![]() min9 スカラシップ候補 にした子のインタビュー ![]() 前回、 チケット配布で来た 洪水の中の家。 ![]() 子どもたちが大勢居るのに唖然としたが、 その中の年上の子の一人が 中高校生であり、 成績も悪くない事がわかった。 ![]() こうした困難な状況の中から来た子にこそ、 大学に行ってほしいと思い スカラシップ候補に選んだ。 彼女は、大学を出て教師を目指す。 ![]() もう一つの理由は、 こうした子を選ぶことによって、 MCLと現地を結ぶ コンタクトパーソンになってくれるから、 中高校生を選ぶ。 ![]() カルボガンには、小学生のスカラシップの子が 10名ほど居るが、 高校生は、この集落では、 この子を入れて二人となる。 もう一人は、写真で緑の服を着ている少年。 ![]() 高校一年生で、 私たちを守って同行しているが、 素直でとてもよい子だ。 上の少女とも同郷の顔見知りなので、 今後、二人で月末のミィーティング(総会)に キダパワンまで来るだろう。 ![]() 一人で来るより、心強いし、 MCLの平和の祭典や文化祭にも出席し いろいろ感じてくれるだろう。 ![]() MCLの奨学生は、 こうして一人一人選んでいく。 ![]() かつて北海道の激流で カヌーを漕いでいたので 特に怖いとも思わないが、 ![]() シートが足りなくなったので、 再度訪問を約束。 次回は、カルボガンからカバサランの至る ARMMイスラム自治区サイドを 訪問することに決定した。 ![]() min10 医療支援も行う ![]() カルボガンでは、 シートが尽きたので 医療支援に集中した。 ![]() 子どもの風邪、腹痛、 足の皮膚病や出来物が多い。 ![]() 汚れた水の中を 絶えず歩く生活のためだ。 ![]() 歩くだけではない、 この汚れた水を飲んで生活をしなければ ならないのだ。 ![]() この地で多いのが、 喉や顔や足のでき物、 ![]() 腫瘍や腫れ物、 そして目や顔や足の奇形だ。 ![]() ![]() ![]() ![]() ここでは、 現在MCLのスタッフで、もと奨学生で キダパワンの看護科を卒業した フェさんが活躍した。 ![]() 彼女は マノボ族で、両親が別れてしまった。 ![]() 父親はその後、 戻ってきたが しばらくたって脳溢血で倒れた。 ![]() 彼女は、 親を支えると同時に 驚いたことに、一人の小学生の里親を 自らかって出て支援している。 ![]() 月一万円の 薄給だというのに・・・ ![]() こうした使命感に燃えた スタッフたちが 育っていくのは本当に頼もしい。 ![]() min11 カルボガン小学校に 学用品を届ける ![]() この小学校には、 保育所が無く、 今月中に建設予定で 資材も調達し終わっているのだが、 ![]() 洪水が長引いて、 資材を運ぶのが 困難となり止まっている。 ![]() 今回は ようやく陸は見えたが、 ![]() 資材運搬トラックが、 船着き場まで入らないのと、 繰り返し洪水が襲ってくるのだ。 ![]() しかし、 奨学生もたくさんいるので、 学用品だけは届けた。 ![]() 来週は再び訪れて、 シートを届けなければならない。 ![]() この8年間、 この地域を繰り返し訪問しているが、 こんなに雨が多い年は初めてだ。 時には、竜巻のようにして襲う。 ![]() ![]() ダバオでも、鉄砲水で家が流され 30名ほどが亡くなったが その大半は、子どもたちだった。 ![]() この子たちの治療も 実行予定に入れている。 ![]() ![]() min12 カルボガンの 小学校は、 ひどい状態だ ![]() これは、 物置でも納屋でもない これが二クラス分の教室なのだ。 ![]() 上流のサパカン集落の学校もひどいが カルボガン集落の学校は、 それに輪をかけてひどい状態だ。 ![]() この地区では、唯一バロンギスや ブリオクの集落が建物も良い。 JICAの建設したコミュニティーセンター イスラミックセンターもあるが、 ![]() 前コマンダーが亡くなってから あまり使われている様子もなく 今後どうするかが課題でもある。 ![]() とりあえず、MCLは、 最も貧困状況が良くない サパカンとカルボガンを支援対象地として、 ![]() 少しずつ地域と 関わりを持っていくことにした。 ![]() とにかく 小さなNGOに過ぎないので たいしたことは出来ないから・・・。 ![]() サパカンの後に、 いつかカルボガンの小学校も JICAにアプライしたいが、 ![]() もう少し 様子を見た方が良いと判断し 最初にサパカンを選ぶ予定だ。 ![]() 翌日、また大雨が降り 少し引いた水位が またもとに戻ってしまった。 ![]() min13 バロンギス集落に 学用品と 衣料を届ける ![]() カルボガンでも、 このバロンギスの集落の学校は良い方だ。 ![]() ここからも スカラシップの子たちを採っている。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 私たちは、 この村を通り過ぎて、 ![]() さらに奥の集落に いつも向かうので、 ![]() 集落長から、 ![]() 「ここも大変なので 支援対象から外さないでほしい」 と、切に言われた。 ![]() ![]() そこで、 集落を見回ったが、 ![]() ![]() 特に川向こうの、 リグアサン湿原地帯が、 同様に貧しいことがわかった。 ![]() ![]() 再びサパカンにもどり、 学用品を届ける ![]() 再びサパカン集落に戻ってきた。 ![]() 子どもたちも喜んでくれて なんだか、 故里に戻ったような気がする。 ![]() 下は、 スカラシップの子どもたち・・・ ![]() 奨学生たちだが、 今年から高校になった子たちは、 ![]() ![]() ![]() 対岸の ラジャムダ高校に通っている。 ![]() 下の写真は、ラジャムダ高校の新任の先生。 今年から先生に採用された・・・ もとミンダナオ子ども図書館の奨学生で、 奥さんは、MCLスタッフの会計担当のネットネット。 彼は、イスラム教徒で奥さんはクリスチャン。 可愛い男の子がいる。 ![]() min14 国際監視団IMTの 福永さんが マカブアルの小学校と MCLを訪問された ![]() JICAの職員として、 世界各国で活動されてきた福永さん 今回は、IMTのメンバーとして ミンダナオに赴任された。 ![]() 私がお世話になった ハウスオブジョイの烏山さんと、 青年海外協力隊のころからの友人。 http://hoj.jp/ 今回は、MCLを取材されるために来られた。 ![]() MCLが、 JICA草の根無償で建設した マカブアルの小学校を訪問。 ![]() マカブアルは、現在洪水に見舞われていて、 ミンダナオの現実を行政の視点からと同時に、 地域住民の視点から見つめる 良い経験になった。 ![]() 洪水は、毎年起こるわけではないが、 2,3年に一度の割合で起こる。 前回の大きな洪水は2008年だった。 ![]() この時期は戦争の時期で、 避難民化している人々を洪水が襲ったので、 大変厳しい状況だった。 ![]() MCLは、ビニールシート、 医療、食料の支援をした。 今回は、戦闘が無いだけ、 まだ平和で良いが、困窮の状況は変わらない。 ![]() ピキットの地域政府は、 すでに米の支給をしているが、 一世帯わずか2キロ。 洪水が長期化しなければ良いが。 ![]() 屋根近くに逃げたりして、屋根が壊れたり、 避難民化している人々も多く、 MCLでは、他がしていない ビニールシートの支援をすることに決めた。 ![]() min15 マカブアルの小学校も 水の中だ ![]() 一時、 教室内まで水没したが、 今は、多少水が引いた状態だ。 ![]() 村に行くには、 小さな舟に乗るしか道はない。 ![]() 周囲は大海原のようだが、 マカブアルはまだ内陸に属していて この先の村々の被害が甚大だ。 ![]() 学校は、すでに一週間休校だが、 事前にMCLで連絡していたので 先生方が駆けつけて下さった。 DSWDのグレイスさんもご一緒下さった。 MCLのボードメンバーだ。 ![]() 少し遅れて、警官も到着。 ![]() 恐らく市長からの要請だろう。 裸足なのが珍しい? ![]() 人々の生活は楽ではない。 漁師をしている人々は良いが、 内陸地ではおもに農業で、 そうした人々は打撃が大きい。 ![]() 洪水を避けるための 灌漑用水路が効果的だと思うが、 漁業者は、湿原の水位が 低下するのではないかと怖れている。 ![]() 洪水で 地味が豊かになる利点もあるが・・・。 ![]() 私がこの地に踏み込んだときは、 この村に入る道は 踏み跡以外に無かった。 ![]() 理由はいろいろあるが、 今もそれは変わらないと思うのだが、 奨学生を30名ほど採用し、 今その多くが高校生。 大学卒業生も出ている。 ![]() 読み語りにも通って、 村人たちと親しくなり、 人々も警戒を解いて 親しくしてくれるようになった。 ![]() その時期から崩れかけ、 屋根だけの校舎で勉強している 子たちの状況ゆえに、 村人から、学校が建てられないか、 と言う依頼が出てきた。 ![]() MCLのような小さなNGOでは、 簡易保育所建設が限界であるし、 学校のような恒久的な建物は、 コンクリートのしっかりしたものを建て 半永久的に使ってもらわなければ 意味がないと考えた。 ![]() そうなると五百万から 一千万円はかかることになる。 MCLの力ではとても無理と考えて、 検討した結果日本政府ODAである JICAの草の根無償基金に 応募することにしたのだ。 ![]() この基金は、対象が日本のNGOではなく、 現地のNGOが直接大使館に応募する基金で、 MCLは、フィリピン政府公認のNGOだから、 応募できる。 ![]() 完成後、当時200名だった子どもたちが、 500名近くになった。 USAIDにより道も出来、 電気も届き、家々がたち始めた。 ![]() 村の人々が、 明るくなったのが何よりも印象的だ。 ![]() うまく機能すれば、 政府のODA、米国などの海外支援、 JICAのプロジェクト等が 素晴らしい効果を発揮する良い例だろう。 ![]() コタバトのOMIオブレード会の オーランド司教が、 今までの既存の洪水対策の 抜本的な見直しを提案しているが、 賢明な方策だろう。 ![]() 漁業者、農業者、 政府側、反政府側が 歩み寄って根本的な対策を打ち出す時期だ。 ![]() JICAが会議の場を提供しEUを含む IMT参加国やUNとも連携し 技術的にも協力する体制を打ち出したら 良いと思うのだが・・・ ![]() ピキットの後に、 MCLを訪問された ![]() お昼時に 子どもたちが戻ってきていたので、 急きょ短い歓迎会を 子どもたちが開いてくれた。 ![]() その後、 インタビューを交えて2時間近く話をした。 内容の一部は、 IMTの機関誌に掲載されると思うので、 皆さんにも報告したい。 ![]() ピーストークが、7月末に、 再度の区切りが付けられそうだが、 それをきっかけに、 戦闘が起こらなければ良いのだが・・・ ![]() 今、不安定なのは、むしろ新人民軍だ。 NPA側との戦闘で先日、 私たちの奨学生がいるボアイボアイで 国軍との間に戦闘が起きた。 ![]() 子どもたちが心配で、 学用品を届けるために 現地に行ったが、 小規模だったので軍も引いていた。 ![]() また、 保育所のあるマキララ地域の近くで 戦闘があり、こちらの方は、 150名ほどの避難民が出ている。 ![]() 土曜日は、 ピキットの洪水対策のために 緊急支援に向かうが、 マキララの情勢もチェックしなければならない。 ![]() かつて7,8月頃に 戦争が起こるかもしれないと書いたが、 根拠がないわけではない、 戦争だけはごめんだ。 停戦監視団の方々、よろしくお願いします。 ![]() min16 病気の子たちの チェックと手術 ![]() こちらの方でも、 今でも多数の奇形が見られる。 劣化ウラン弾のせいではないかと 現地でも言われているが・・・。 ![]() 生まれつきの物も多いが、 後から、でき物が出来て 体の内部で大きくなる子も多い。 ![]() 現地では、一般的には 水による影響と言われているが、 何らかの遺伝子の異変ではないだろうかと 思うことが良くある。 ![]() いったん引き始めた水が、 昨日来の大雨で、 また増え始めた。 ![]() 写真のように川の流れに、 木の枝や浮き草が混じり始めると、 かなりの洪水になる。 ![]() 子どもたちを 病院へ ![]() ほとんど、 医者や病院に かかることの不可能な子たちだ。 ![]() この子たちは、 その後MCLの奨学生になった。 ![]() いつもお世話になっている、 キダパワンの総合病院。 ![]() キダパワン・ドクトルスペシャリスト病院の 外科医師、モダンサ氏。 ![]() もう長いお付き合いで、 MCLの運んできた子たちの場合は ご自身の給与無しで、 執刀、診断してくださる。 ![]() また、子どもによっては、 適切なアドバイスや 別のファンデーションや 良い病院を紹介して下さる。 ![]() こうしたドクター方に どれほど助けられたか・・・ ![]() min17 治療の方法の無い子は 将来を考えて奨学生に ![]() 片目が見えなくても、 片足が動かなくなっても、 せめて大学を出て学校の先生や看護士など プロフェッショナルの道へ。 ![]() こうした子は、 かなり軽度の方で、 集落に行くと、かなり高度な奇形 水頭症の子を見る。 ![]() 全く動くことが 出来ない子も多く、 小さいうちに亡くなっていく子も多い。 ![]() とりわけ、2002年、 アメリカ・フィリピン合同演習バリカタン の後に増えた。 ![]() バリカタンは、 演習と呼ばれる実戦で、 空からの空爆も行われ 死体を埋める暇もなく川に流したという。 ![]() ある案内の方が、 言った言葉が忘れられない。 ![]() 「この川の魚、食べますか? 死体をたくさん流したから、 人の味がするんですよ・・・」 ![]()
![]() 私が現地で戦争避難民の、 悲惨さにショックを受けて 避難民救済活動を始めたのは、 二〇〇〇年のバリカタンだった。 ![]() バリカタンというのは、 合同演習と呼ばれているが、 ミンダナオで40年以上続く実戦でもあり、 二〇〇〇年から数年続いたバリカタンでは、 一五〇万の戦争避難民がでて大変だった。 ![]() バリカタンは、 「合同演習」と呼ばれる「実戦」で、 空爆で この地域の多くの住民も亡くなったが、 ![]() 自衛隊が参加することによって現地では、 次にミンダナオで バリカタンが起こされたときは、 「米軍と共に日本軍も攻めてくる」 と言われ始めた。 ![]() ピキットには、 スペイン次代の要塞があり 第二次世界大戦では、 日本軍の駐屯基地があった。 ![]() この地が日米の戦場となり、 米軍に敗北して、多くの日本軍人たちが 湿原地帯や山に逃げたために、 今でも日系人が存在している。 ![]() 日系人たちは、イスラム教徒になり、 ゲリラとして活動している日系人も多く、 日本人の血が混ざっていることは 隠して生きてきているが、 私も実際に現地で会っている。 ![]() ある父親は、 病気の子どもを直して別れるときに 「実は、私の祖父は日本軍人だった」 と語ってくれた。 ![]()
演習と称して自衛隊が 日系人に攻撃を 加えることになるだろう。 ![]() 2000年から始まったバリカタンは、 2003年に、 米軍によるテロリスト掃討作戦になり、 空爆が行われており その後、急速に奇形が増えた。 ![]() とりわけ、この時期に 妊娠していた子たちに奇形が多い。 爆撃の際に、劣化ウラン弾が 使用されたのではないだろうかと 現地でも言われているが・・・ ![]() 治療は不可能でも奇形のまま、 貧困ゆえに学業を停止するより、 頑張って大学を卒業し プロフェッショナルの道を歩かせたい。 ![]() 奨学生になれば、 これから社会に巣立つまで 彼等の人生を見守っていける。 スカラシップの話をしたとたん母親の目から、 涙があふれ出した! ![]() min18 劣化ウラン弾に 関してのサイト ![]() ![]() 私が劣化ウラン弾に関して初めて知ったのは、 友人で大阪の司教区に属し、 「正義と平和」の活動を進めている 松浦悟郎司教に会って、 こちらの子どもたちの写真を見せ、 奇形の多さに疑問を呈したときであった。 ![]() 「松居君、これ、劣化ウランとちゃう?」 その後、 劣化ウランに関する本を読むうちに、 あまりに似た症状が多いので、唖然とする。 ![]() グーグル検索「劣化ウラン弾」 http://www.google.co.jp/ ![]() こういう子たちの将来を考えると、 極貧で生活が厳しい地域だけに慄然とする。 せめてスカラシップ支援が出来れば してあげたいと思うのだが・・・。 ![]() MCLのスカラシップは、 変わった支援のスカラシップ? ![]() カルボガンの奇形の子 ![]() 手足の障害、 目の見えない子など、 生まれつきの身体障害が多い。 この子たち、皆カルボガンの子たちである。 ![]() 私が同時に心配するのは、 このような被害が、 原発の崩壊した日本の人々、 とりわけ次世代の子どもたち子孫たちに 長期にわたって後遺症を 残していくのではないかと言う事である。 ![]()
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