戦争と平和構築
2010年の記録から(1)


立正佼成会の親子ボランティア隊
訪問記
1 ゆめポッケが届いた! Go! 10 ゆめポッケをみんなに渡す Go!
2 親子ボランティア隊訪問記 Go! 11 原住民の人たちと昼食交流 Go!
3 現地訪問は今回が二度目 Go! 12 ゆめポッケにおおよろこび! Go!
4 初日は浜での出会いと交流 Go! 13 プランテーションに追われ Go!
5 浜辺での歓迎会 Go! 14 皆で読み語りを展開 Go!
6 マノボの聖地で平和の祈り Go! 15 医療プロジェクトの患者に Go!
7 マノボ、イスラム、クリスチャン Go! 16 そして別れの時が・・・ Go!
8 立正佼成会の仏教の祈り Go! 17 ドールに追われる原住民 Go!
9 原住民の踊りを皆で踊った Go! 18 山に追われたバゴボ族 Go!
19 ケロハスに保育所ができた Go! 28 マノボ族のキアタウ読み語り Go!
20 小さな集落から出発 Go! 29 プロック8集落の差別 Go!
21 行く手を深い谷がさえぎる Go! 30 日雇いの草刈りもカット Go!
22 この谷の向こう側に Go! 31 マノボデーの準備 Go!
23 やっと保育所が見えた Go! 32 みんなで作るマノボ料理 Go!
24 開所式はマノボの踊りから Go! 33 会場の飾りつけ Go!
25 セレモニーの後の読み語り Go! 34 本番:マノボ族の結婚式 Go!
26 急坂を下って帰路につく Go! 35 マノボの踊り Go!
27 学用品の支給を開始 Go!

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夢ポッケが届いた!

立正佼成会の送る、
手作りの学用品支援、
夢ポッケが届いた。

去年始まった、夢ポッケ支援。
今年も、
40名あまりの子どもと親が、
ミンダナオ子ども図書館を訪れる。

ただし、3月に予定されていたのを8月に変更。
理由は、現在の総選挙に関連する
政情が不安定なためだ。
平和の祈りも、
8日の第2日曜日になるだろう。


村に入ったところで、
コンテナトラックが立ち往生した。

電線が低くて、
これ以上先に行けないと言う。
そこで、みんなで取りに行った。

大きなコンテナが止まっている・・・
開けてビックリ!



夢ポッケとは、立正佼成会が
戦闘に影響された
世界の貧しい子たちの元へ届けている、
学用品とおもちゃが入った
手縫いの巾着ぶくろだ。

去年も、
イスラム地域やマノボ地域の
多くの子どもたちにあげて
とても喜ばれた。

とりわけ、年一回、
30名ほどの親子が来て
直接貧しい村を訪ね、
子どもたちの手で夢ポッケを渡す。

この企画は、
互いの宗派を尊重しつつ、
救ってやろうと大仰に構えるのではなく、

愛するものを救うことによって
自らが救われるという心を
子どもに伝えている。

小学校時代の恩師で、
曹洞宗の僧侶である
無着成恭先生がおっしゃった言葉が
心によみがえる。

「友くん、君はクリスチャンだから、
人に何かを施すことを
寄付と考えているかもしれんが、
仏教では、施しは寄付ではなく喜捨というのだよ。

喜んで捨てるのは、
人に施すことによって
自分の煩悩を喜んで捨てる。

喜んで捨てますので、
どうか私を救ってください。


つまり、施すことによって、
救うのではなく、
救ってもらうのだよ。

だから、タイでは、
お坊さんに喜捨するときは、
お坊さんの方が立っていて
与えるものの方が身を低くする・・・」

無着先生は、曹洞宗だが、
夢ポッケにも
仏陀の教えが生きている。

ぼくは、カトリックだけれど、
結構仏教が好きで、
寺院で拝むのも抵抗ない。
お稲荷さんも好きだけどね・・・

早速みんなで夢ポッケを、
ミンダナオ子ども図書館まで運んだ。

夢ポッケの到着もさることながら、
子どもたちは、
8月に、
日本の友だちたちが訪れて、

共に平和の祈りを
開催できるのを
心から楽しみにしている。



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立正佼成会の親子
ボランティア隊
訪問記


日本の若者たちと、
ミンダナオ子ども図書館の
若者たちの感動の出会いと、
思いに残った現地体験の日々!

今回は外務省の都合で、
団体としては、
MCLのある北コタバト州には入れず、
ダバオ州のパラダイスビーチで
出会う事になった。


ミンダナオ子ども図書館のある
キダパワンは、
北コタバト州に属しているが、
領域的には、クリスチャン地域に属していて、

マニラと言った大都市よりは、
はるかに安全だと思うのだが・・・
行政地図の定規判断では、
細かいことは、言えなくなる。

ミンダナオ子ども図書館で
子どもたち同士が寝食を共にすると言う、
最高の経験が出来なくなったのは、
訪問の若者たちにとってはとても残念だった!

けれどもミンダナオ子ども図書館は、
現地法人として、ミンダナオ全域が
活動範囲として許可されていて、
2018年以降は、
フィリピン政府直轄のNGOとして、
フィリピン全域で活動できるようになりました。


ダバオ地域でも
あちこちで活動しているので、
まったく問題は無く
かえって興味深い計画を実現できた。



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立正佼成会の
現地訪問の企画は、
今回が二度目


戦闘で疲弊した
貧困地域の子どもたちを、
日本の子どもたちが直接訪れて、
心を込めて用意した「ゆめポッケ」を渡す。

若者どうしの交流を重視している
ミンダナオ子ども図書館にとっても、
日本の子どもたちにとっても、
例年すばらしい体験を保証してくれる。



ゆめポッケ

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初日は、
浜での
出会いと交流


マイパラダイスの浜は、
外国人に有名なサマール島の
パラダイスビーチとは異なっていて、

庶民の隠れた海水浴場で、
私たちは、みんなで時々訪れる。
こちらの子たちは、
水着など着たことはない。

どんなにインターネットでリサーチしても、
ここを見つけるのは難しいだろう。
白い珊瑚の浜で、
ダバオから離れているので水もきれいだ。


ミンダナオ子ども図書館に今年から入った
新しい子どもたちは、
海で泳げると聞いただけで、
有頂天で夜も眠れなかった。

日本の友達に
会うことも楽しみだが、
生まれてから一度も
「海」を見たことも無い子たちだから。

貧困地域のマノボ族の子たちなどは、
山の下の小さな町に出ることすら、
滅多にないことで、
(山の中の歩いて行ける場所にしか、
お金がないから出て行けない)

海などは、話で聞いただけの、
おとぎ話の世界なのだ!
それだけに、いったん海に入ると、
何時間でも泳いで(つかって?)いる。



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浜辺での歓迎会

立正佼成会の子たちは、
ピックアップで、
MCLの子たちはジプニーで到着した。

MCLの子たちは、
朝の3時に起床して準備を開始。
5時には出発し、
浜で昼食の準備をした。

翌日の平和の祈りなどは、
2時に起床して、
準備を開始している。

誰に言われたのでもなく、
自分たちで相談して、
いやな顔一つせずに実行していく!
若者の力に感心する。

いつもなら、図書館でする歓迎会
(ウエルカムパーティー)を、
今回は、初めて浜でした。


日本の子たちは、
最初はちょっと緊張していても、

MCLの子どもたちの
のびのびとした雰囲気に押されて、
どんどん
顔つきも代わっていく。

MCLの若者たちは、
あっという間に、
日本の子たちに接近し、
よりそって声をかけて、

名前を覚えて
共に海で泳ぐ頃には、
互いの距離も消えている。

ぼくも最初に
日本の子どもたちの顔を見たときには、
少し心配になったけれど、

最後に彼らの顔を見たときには、
驚くべき事に、
ミンダナオの子どもたちと
寸分違わない明るくのびのびと解放された
顔になっていた。

この変化は、
私自身、驚きだった!



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第2日
マノボの聖地で
平和の祈り

MCLの若者たちが、
祈りの踊りを披露


今回の平和の祈りは、
ダバオ州に属するラナコラン村で行った。
私たちの奨学生がたくさんいる、
マノボ族の先祖伝来の土地として
保護された山岳地域。

長年ダバオに住んでいる
立正佼成会に雇われてきたドライバーも、
びっくりして、
「いったいここは、どこですか?」
「まだ、先まで行くのですか?」

4WDのピックアップで、
どんどん山道を登っていく!
視界が開け、
アポ山山麓の美しい風景が
飛び込んでくる。

ラナコランについたときは、
その美しさにビックリ!
遠く西に、アラカンからイスラム地域の
ピキットまで見渡せる。

東は、フィリピンの最高峰
2954mのアポ山から、
ダバオの町が遙かに広がる。
アポ山の北に位置するこの地域は、
マノボの聖地だ。

イスラム教徒、
キリスト教徒の両地域を見渡す
先住民族の聖地!
まさに、「平和の祈り」にぴったりの場所。


「平和の祈り」は、
2008年のピキットでの戦闘以来、
毎年かならずミンダナオ子ども図書館で
実施しているプロジェクトの一つだ。

今年は、
立正佼成会の訪問が、
選挙の影響もあって
8月に開催されるので
それにあわせて計画を実行した。

イスラムの祈り、マノボ族の祈り、
クリスチャンの祈りに加えて、
立正佼成会は、仏教の祈りを
代表して下さるので大歓迎だ!

どなたでも参加できますので、
ご連絡ください。


祈りも、
こちらでは踊りで表現する。

歌、言葉、踊り、
五体で全力で表現していくのが
こちらの特徴のように思える。

この祈りの踊りも、
若者たちが
自分たちで組み立てたものだ。



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イスラムの祈り、
マノボの祈り、
クリスチャンの祈り


今回の祈りは、
MCLの大学生の
奨学生にお願いした。

イスラムの祈り


マノボ族の祈り

クリスチャンの祈り

小さな子たちも
平和の祈りを心から
踊りで表現


今年から、
年齢の低い子たちが、


ミンダナオ子ども図書館に増えた。
下の手前左は長女!

その結果、
MCLが
さらに家庭的になったと同時に、

彼らも独自に祈りを表現。


全員がMCLに住んでいる
問題家庭の子たち・・・



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立正佼成会の
親子による
仏教の平和の祈り


そして、いよいよクライマックス。
日本から訪問された立正佼成会の仏教の祈り。
次期「教祖」さまも娘さんと参加して
お経を読まれた。

とても優しい方で、
母親のいない妻のエープリルリンを
我が子のように愛して下さった。
仏教の経典が、
山々の風景にゆっくりと溶け込んでいく。

子どもたちも、
真剣に聞いている。
非常に厳かで良い感じだ。
現地の子たちにとっても、このような体験が
平和を築く礎になると感じる。


この山岳地域は、
日本人にもゆかりの深い地域で、
日本人が戦前20万人も入植し、
先住民と結婚しながら平和に住んでいたのが
山麓のダバオやカリナンだった。

大戦が起こったときに日本軍が陣を張り、
裏切りを恐れてマノボ族を
穴を掘って生き埋めにするという話が伝わり。
(実際に起こった・・・)

敗戦と共に、
故郷に引き上げた者もいるが、
先住民と結婚していた日本人たちの多くが、
家族で山岳地域に逃げ込んだ。

その後、そのまま
日本人であることを隠して
山奥に住み続けた。
私も、この山の領域で、
時々、祖父が日本人だったという人に会う。

どう見ても
日本人の血が流れていることが
わかる人も多い。

MCLのスタッフ、
下の写真のジケロ君も
その流れをくむ一人だ。
左は日系人のおじさん。



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マノボ族の
伝統的な踊りを
みんなで踊った


一連の祈りが終わった後、

みんなで
マノボ族の踊りを踊った。

日本の人たちも、私も加わって、
みんなで踊った。

最後に平和の歌をみんなで唱った!

イスラム、先住民、クリスチャン
そして仏教の子たちが


宗教や部族や民族や
国籍や文化の違いの壁を
取り去って超えて手をつなぎ


心をつなぎ合いながら

愛と友情で結ばれる!

その喜びを、
どう例えたら良いのやら・・・!




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夢ポッケを
みんなに渡す


祈りが終わり、
日本の子どもたちが、
現地の子たちに、
一つずつ、ゆめポッケをわたした。

ゆめポッケとは、
立正佼成会の信者の子供たちが、
一食抜いてためたお金で、

貧しく困難の中で生きる子たちに
平和と愛の願いをこめて、
ぬいぐるみや学用品などを
買ってつめた贈り物。

心をこめて
一つずつ作った手縫いのバッグに、
思い思いの学用品や、
おもちゃが入っている!

同じものを一斉に渡す、
いわゆる「集団支援」と異なっていて、
一つ一つに渡す側の
思いがこもっていることがわかる。

引っ張り出して、
それぞれ違うおもちゃに大喜びし合う
子どもたちの顔を見るのは、
楽しみの一つだ。


現地の子どもたちは、
夢ポッケを胸に抱いて、
美しい風景の中、
自分たちの貧しい集落に帰っていった。



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第2日の午後
キアタウ集落で
昼食と交流


午前中、
ラナコランで平和の祈りを終えた後、
そこから30分ぐらいの
キアタウ集落で昼食。

この集落とのおつきあいは長く、
たくさんの奨学生が
この集落から来ている。

彼らは、ここから7キロも歩いて
ラナコランの小学校や高校に
通わなければならない。

この問題を解決するために、
平和の祈りをしたラナコラン村に、
MCLで下宿小屋を建設している。

信じられないほどの
美しい風景に、

立正佼成会の子どもたちも
ビックリ仰天!

しかも、
この急坂を車で下っていくのに、

地元ダバオの4WDドライバーも
ビックリ仰天。

キアタウには、
諏訪俊子さんが寄贈された
保育所がある。


このキアタウは、
先祖伝来の土地として保護されているのだが、
ごらんのように、
森林伐採によって周囲に木がほとんど無い


昔はジャングルだったのだが、
木材の多くは、
日本に輸出された。

ここで降る雨は、
保水力がないために、鉄砲水となって下り、
その下流に位置するピキットの湿原に流れ込み、
膨大な洪水被害を毎年起こしている。

この問題を、
日本政府として解決できたら、
どんなにすばらしいことだろう。
この山岳地域の森林復活!

天然材に混じって
人々の生活の糧となる
ヤシやゴム、
マンゴーなどの林を作ること!

こうした植林作業を
MCLでも行っているが、

何しろ伐採地域が
アラカン全体に
広がっていてあまりにも広大で、
小さなNGOだけでは、手の施しようがない


地元の人々が食べる
食事をみんなでいただく。
蒸しバナナ、カサバイモ、
貧しい食事だがおいしくいただく。

現地の人々のためには、
普段食べられない、お米のご飯!
両方のために、豚の丸焼きも用意した。

このキアタウの風俗や儀礼。
豚の丸焼き、そして、村人たちの様子や風景は、
テレビ東京で放映された
「なぜここに日本人:
マノボ族の首長になった日本人」
でも、映像で紹介されています。


なぜここに日本人
マノボ族の首長になった日本人

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キアタウには、
さらにその下のケロハス村からも、
親子が登ってきていた。

キアタウも貧しい集落だが、
ケロハスはもっと貧しい。

子どもたちの多くは、
素足のままだ。

この周辺は、
マノボ族の聖地と呼べる場所。

文明から
切り離されているだけに、

なによりも、
子どもたちが素朴で美しい!


立正佼成会の親たちががんばった、
紙芝居も大好評。

お父さんやお母さんの
奮闘している姿を見ている、
娘や息子の姿も良かった。



bo11
子どもたちは
夢ポッケに
おおよろこび!

最後に、
子どもたち全員に
「夢ポッケ」を届けた。

一人一人の親子の手から、
心を込めて渡される贈り物に、

子どもたちは、
喜びを隠せない!


いつまでも手を振り続けて見送る、
裸足の子どもたち!
今度はここに、靴を届けよう。



 ゆめポッケ
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bo12
第3日
プランテーションに
追われた
カリナンの原住民


カリナンは、ミンダナオに関心がある人なら
必ず知っている土地で、
戦前まで、ここには
約20万人の日本人が住んで、
おもにマニラ麻の栽培をしていた。

先住民族と結婚して、
仲良く生活をしていたのだが、
大戦がすべてを破壊してしまい、

敗戦に追い込まれた日本軍が、
先住民族を生き埋めにする
と言う話を聞いて(実際に起こった)

先住民と結婚していた
多くの日本人は、
家族を守るために山に逃げ、

そのまま
日本人であることを隠して
先住民族として生活をした。

日系人と呼ばれている2代目3代目に、
私たちはよく山の中で出会う。
下の子もそう!
奨学生になっている。

しかし、その後も
プランテーションが、
先住民の土地を浸食していく過程で、

怒った先住民たちは、
反政府ゲリラ(NPA)として、攻撃された。
そのなかには、
日系人もけっこういる。

これは実際にあって聞く話・・・。
大規模プランテーションに
土地を奪われていく過程は、
先住民も移民系も同じで、

現地を見ていると
気持ちは良く理解できる。
気持ちだけは・・・

MCLに住んでいる子たちの中には、
日系人でありながら、
父親や親戚などが、
反政府側に所属していたりする子も多い。

戦いではなく、
教育が格差を解消し
問題を解決する踏み台になればと思う。

皆、普通の人たちで
現地の人々とも仲がよい。
父親が政府系の民兵に雇われて
殺された子も奨学生になっているし、

マノボ族の酋長の依頼で
読み語りに!

10分

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MCLは、右も左も関係ない。
それでも皆が仲良く平和に
生活をしているのだから
MCLは、おもしろい。



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みんなで
読み語りを展開


カリナンの郊外、
丘陵の山頂に広がる
カホサヤン集落は、
今不幸に見舞われている。

アンセストラルドメイン
(先祖伝来の土地)として
保護されているはずなのだが、

地元出身の牧師が、
「祈りの山のリゾート」という名目で、
売買できないはずの土地を
半ば強制的に奪い、
外国人向けのリゾートを開発し始めた。

抵抗したマノボの首領は、殺害いされ、
妻も子も足などを撃たれた。
今も、夜に来ては、
「5000ペソ出すから出て行け!」
と脅される。


有力政治家もからんでいるだけに、
皆怖がって表に言えない。
立正佼成会の某さんの願いで、
殺された首領の子をふくめ、

この土地から20名ほどの小学生を
MCLの奨学生に採用するが、
こうした事実を公にした私も
殺されるかもしれない。



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医療プロジェクトの
患者に


一回きりのおつきあいではなく、
地域の発展に、
永続的に関わっていくためにも、
教育と医療は、
重要なコンタクトプロジェクト。

さらに、この地から
30名ほどの奨学生を
里親として採用の予定。

ダバオに近くで、
経済的には
山岳地より良いはずなのだけれども、

追い詰められ、土地はなく、
貧困度は激しく、
小学校を卒業するのも大変な環境だ。


夢ポッケをもらって
うれしそう


最後に夢ポッケを皆に届け、
子どもたちとみんなで、
「カゴメカゴメ」の遊技をして別れた。



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そして
別れの時が・・・


別れの情景については、
何も語るまい。


写真での子どもたちの姿が、
すべてを語っている!


短い滞在だったのに、
こんなにも
心を通わせあえるなんて・・・!


一生消えない思い出を持って、
また会う日を約束して・・・


ミンダナオの子どもたちも、
日本の子どもたちも、


同じ顔になっていた!



ゆめポッケ
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bo16
マキララのドールに
追われる先住民


超広大にどこまでも広がり
山々を
裾野まで埋め尽くすバナナ!


ドールのバナナに、
日本の新聞が使われている理由?


この新聞をバナナにかけている
日雇い労働者に聞いた。
「この新聞、どこから来たのかしってますか?」
「下の、スタンフィルコ
(ドールのオフィス)からだよ」

「ドールは、どこの会社だかしっていますか?」
「地元の会社だよ」

新聞が日本のものであること、
このバナナは、
ほとんど日本人が食べる事も、
何も知らない。

教育がないから・・・
と言ってしまえばそれまでだが。
下は、地元の人が食べるバナナ!



plan
プランテーションに
土地を奪われ
山に追われた
バゴボ族


上のドールのプランテーションの
すぐ奥に広がる森のなかに、
まるで外界から遮断され、
隠れたようにバゴボ族の集落があった。


タケノコを見つけて食事にする

土地を奪われたにもかかわらず、
プランテーションでの仕事はない。
アバカを梳いて、
かろうじて生活している。

この地域のバゴボ族には、
日本人の血が混じっている。
アバカの栽培は、
かつて日系移民の仕事だった


ミンダナオに居て、あちらこちらに行くと、
あっ、この人、日本人に似ている。
と言う人々に時々出会う。
下の婦人も日系人!

中国系の人々は、町に多いのだが、
日系人には、山奥やイスラム地域の奥で、
出会うことが多い。

自分からはっきり
日系人だとは言ってこない。
たいがい、微笑みながら、
近寄るともなく見守っている。

目が合うと、意味ありげに微笑む。
そして、近づいてくると
耳元で日本語でそっとつぶやく、
「わたしおじいさんにほんじん」

聞くと、実は・・・・
いろいろな過去の歴史から、
日系であるということは、

戦中のイメージとも重なっていて、
後ろめたいことでもあったりするので、
なかなかおおやけに出来なかった。

ミンダナオの子どもたちを、
早く寝かせるときに言うことば、

「早く寝ないと
ハポン(日本人)が来て、連れて行くぞ!」


戦中にこの地に移ってきた
日系バゴボ族で、
自らバゴボの土地と文化を
守ろうとしているMCLスタッフの
ジケロ君の叔父さん。

ここに初等小学校を
建てようとしているのだが・・・
日本政府で支援できないだろうか!

日本向けのバナナに追われて、
極貧をよぎなくされている
日系バゴボ族なのだから!


遠い道を通って
小学校に行っている子たち。
まだ、学校に通える子は良いほうだ。

この周辺の集落のバゴボ族は、
ほとんど遠くて通えない


 
マノボ族の
酋長になった

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ケロハスに
松岡なつめ様
寄贈の保育所が
出来た!!


ケロハスは、
山深いマノボ族の集落。
深い谷を越え山をよじ登って到達する。

アラカンのこの地域は、
本当に美しい場所だ。

緑の山々がつながり、
遠くにアポ山が望まれ、
ミンダナオの心臓部。
秘められた心の故郷を感じる。

もともと、マノボ族の故郷と言うべき地で、
今も、この山裾の広大な地域が
アンセストラル ドメイン(先祖伝来の土地)
として保護されている。

下の平野の部分は、
かなりルソンやセブからの
移民系の人々の所有となっているが、
聖地だけは、守られている。

ただ、
元々のジャングルは、
ほとんど伐採によって失われた。

ここに大雨が降ると、
川下のイスラム地域、
ピキットなどの湿原地帯に洪水が起こる。


保育所は、
この聖地の斜面にある
秘められたような小さな、
マノボ族の集落に建てられた。

首領の話では、ごく最近まで
ここは、反政府軍のキャンプだったという。
今は、教育を通して、
村を立て直すのが村人たちの願い・・・!

ここの子たちは、
ほとんど学校に行っていない。

行っても、
小学校4年までの初等小学校
それ以上のクラスに行くには、
10キロも先の学校に通わなければならない。


当然、保育所もないし
車の通る道も無いから、

村人たちは、
資材を担ぎ馬に乗せて運び
保育所を自分たちの手で建設した。


看板を担ぎ上げているのは、
この村で唯一高校を卒業した
ピティ ボウイ君。
麓のファウスト神父の奨学金で高校を卒業。

今は、ミンダナオ子ども図書館の奨学生で
大学に通っている。
学校の先生を目指している好青年だ
その後、彼はMCLのスタッフに!



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保育所の建った
ケロハスには、
谷を越えた
この小さな集落から
出発する


ケロハス村には、
この山麓の小さな村から
歩き始めるか、
上の方のキアタウ村から歩き始める。

とにかく、徒歩で踏み痕道を
歩き続けて到達する。

今回は、ミンダナオ子ども図書館の
奨学生たちと
スタッフ25人あまりが開所式に
参加するためにケロハスに向かった。

マノボ族、イスラム教徒、
クリスチャンの奨学生たち・・・。


麓の村から歩き始める。
バナナの農場があり、
ここまでは車で何とか近づける。

前方に、広大なミンダナオの高地が広がる。
このはるか先に、
イスラム教徒のいるピキットがある。

素朴な小さな村は、本当に心が和む。
マノボ族の子どもたちが可愛い!
下の子は、髪の毛が褐色になっているが、
これは自然な姿で、染めたわけでもない。


原住民は、
ミクロネシア、メラネシア系で
黒く背が低く髪が茶系。


イスラムとセブやルソンの
クリスチャンはマレー系が多い。
背が高くって髪はまっすぐ。

行く手の山は、
私たちの奨学生たちが、
たくさんいる地域。

キアタウ、トマンディン、カヨパトンといった集落で、
ここから見える裾野に、
すでに4つの保育所が建っている。
ケロハスの村も、この山の裾にある。



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行く手を深い谷が遮る
ケロハスの村は、
この谷の向こう側だ


この雄大な裾野に、
点々と
マノボ集落が点在している。

写真で見にくいかもしれないが、
中腹の右端の方に小さな村があり、
小学校と高校がある。

ところが、点在している集落からは、
10キロも道のりがあり、
なかなか子どもでは、通いきれない。

ミンダナオ子ども図書館では、各集落に、
保育所を建設してきたが、
最後に、学校のある村に
河野さま一家の寄贈で、
下宿小屋を建てることになった。

建設は7月から開始される。
そうすれば、ケロハスの子どもたちも、
キアタウの子たちも、
下宿をしながら、学校に通えることになる。

食費や生活費はMCLが、
下宿はキアタウの親たちが管理する。
キアタウの高校生の奨学生も手伝って・・・。



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この谷の
向こう側に


平坦に見えた行く手が、突然途切れて、
目もくらむような、深い谷があらわれた。
この谷の向こう側に、
ケロハス集落があるのだ。


この山の中腹には、
ケロハスのほかに、
キアタウやカヨパトンといった
マノボ族の集落が散らばっていて、

MCLの奨学生が、
あちらこちらの村にいる。
この地域は、本当に美しく、
私たちだけが近寄れる地域だ。


陸稲の手入れをしている
子どもたち。


この谷を渡って、
さらに急な崖を登る。

想像以上に深い谷に、愕然とする。

しかし、さすがにこちらの子たちだ、
奨学生たちは靴を脱ぎ、
裸足になって、
かけるように斜面を下っていく。

重い荷物にも
へこたれることなく・・・?

山岳地域もなれたもの。
軽々と荷物を運び上げていく。


こんな谷底にも、
畑を作って、人が住んでいる。
マノボ族の家族たちだ。

平坦な土地は、土地所有が決まっていて、
自分たちの自給地を持つためには、
こうした人が見向きもしないような場所に、
トウモロコシや陸稲を植えなければならない。


学校に通っていないが、
保育所が出来たら、
この子たちも、
新しくたった保育所に通うのだという。

さらに小学校になったら、
MCLの奨学生に採用しよう。
家族のなかに、
一人でも大学卒業生が出たら
生活を助けられる!



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やっと目的の
保育所が見えた!


正直に言って、
こんなに遠いとは思わなかった!

遠いというよりは、
谷を越えていく急斜面の道のりは、
素晴らしかったが、
思ったより厳しかった。

私は、二度目だが、
一度目は、上の方から、
斜面を降りてこの村に来た。

それにしても、
キアタウを始め、
この地域の人々の素朴さと
風景の美しさは絶品中の絶品。

アラカンには、
イタリアのミラノ修道会が入り、
イタリア人神父が数人いる。
彼らがこの地に引かれた理由が良くわかる。

マノボ族の美しい素朴さ、
そして、北イタリアの
丘陵地帯によく似た風景?

僕の秘密の場所だったのだが・・・

今回のケロハス集落の
保育所建設と案内役に、
キアタウの奨学生のお父さんたちが活躍した。

お父さんと一緒に
うれしそうな奨学生。


キアタウ集落のお父さんたちから、
ここに、日本人の訪問者を
迎えられないだろうか・・・
と言う話が出た。

収入が少なく、
土地を手放すマノボ族も多い、
観光?による
地域興しが出来ないだろうか・・・。

「うーん!セキュリティの問題は?」
「大丈夫、私たちが保証します。
この奥には、不思議な巨大な洞窟があり、
その奥に泳げる場所もあるし。」
「?????」

私も一晩
泊まったことがあるのだが・・・。



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開所式は、
マノボの歓迎の
踊りから始まった


マノボ族の子たちの踊りは、
本当に可愛らしい。

純粋なマノボの文化が残っている。
もちろん、観光客どころか、
外国人が来ることも
ほとんど(まったく)無いところだから、
観光用の踊りなどではない。

保育所が建設された喜びを、
伝統的な踊りで、
表現しているのだ。


こんな素晴らしいところで、
マノボの家に泊めてもらって、
素朴な食事を共にして2,3日過ごしたら、
心も体も、すっかり清らかな
元気を取り戻すだろう。

精神的に病んでいる、
日本の若者や中高年に、
こうした体験を
させてあげたいとふっと思った。

ミンダナオ子ども図書館の奨学生たちが、
たくさんいる村だし。
スタッフも同行して、2,3日マノボの村で
過ごすような企画を立てたら、
皆さん来られますか???



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セレモニーの後の
読み語り


2年から、
3年目に入った奨学生たち。

第2世代の読み語りが、
素晴らしくなってきている。
「しろいうさぎとくろいうさぎ」
絵を見ただけで、物語が生まれて語る。

イスラム教徒の子も、

マノボ族の子も、

クリスチャンの子たちも・・・


今年から
ミンダナオ子ども図書館に住み始めた、
第3世代の子たち。

ほとんどが、
この地域から来た子たちだ。

新しい奨学生たちも、
先輩の読み語りを熱心に見ている

下の子にも、
日本人の血が混ざっている!

最後は、今や定番の
「おおきなかぶ」ならぬ
「おおきなカサバイモ」の劇で終わる!


うんとこしょ、どっこいしょ、
それでも
カサバ芋は抜けません!


大きなかぶならぬ、
大きなカサバ芋の劇は、
本当に評判が良い!

おじいさんから孫、
そして犬も猫もネズミも曳くが、
特に評判が良いのは、猿だ!
そんなの絵本にあったっけ?


村人たちも、こどもたちも、
お話しを聞いて、
パンを食べて絵本を見て、
遊んで・・・
満ち足りた半日が過ぎた。


こうして、私たちと村との
ご縁が始まる。
来年は、さらに奨学生を採用して、
彼らが村を育てていく!



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急坂を下って
帰路につく


この急坂を見て下さい!
そして風景の美しさと、
人々の暮らしの素朴さを!!!


私たちは、MCLの収入を求めて、
スタディーツアー企画を
立てたいとは思いませんが、
現地からの声もあり、

現地の収益のために、
こうした村に数日滞在したいと言う
希望の方があれば、
ご連絡下さいご紹介します。

生活方法も
あらかじめお教えして、
セキュリティも万全にして、

スタッフも、同泊するような形で、
文明からかけ離れた、
黄金の日々を
過ごしてみますか?


訪問希望の方は ここをクリック!

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学用品の支給を開始

このリックサックのなかに、
ノート、鉛筆、ボールペン、
定規、消しゴムといった、
あらゆる学用品が、詰められている。

さらに、新たなノートや
鉛筆といった消耗品は、
二ヶ月に一回のわりあいで、
定期的に、スタッフが山に届ける。

小学生対象スカラシップ
(里親奨学制度)は、
地域を対象としているので、

山をめぐり、
時には舟にのって、
届けなければならない。

対象地域も多いので大変だ。
年初に支給するバッグは、
車で運ぶが、

2ヶ月に一度の学用品届は、
ガソリン代節約のために
可能な限りバイクを使う。


とりわけ大変なのが、
支援者の方々に送る、
最新のプロフィール写真撮影。

「えっ、何で写真撮影が大変なの???」
理由は、休校している子が、
必ず数名いるため!

家まで行っても、子どもは留守だ!
「なんで???」

理由は、両親を手伝って、
はるかな山の斜面の
畑を手伝っているから!

子どもを捜すのを断念して、
出直さなければならない。
写真撮影が終わるまで
何回も通うことになる。

皆さんの手元に
送られて来るプロフィール。
一枚の写真ですら、
大変な苦労が必要なのです。

返事が数ヶ月から半年ほど
遅れてもよろしければ、
手紙やプレゼントを届けます・・・・

これが僕らスタッフの昼食弁当。

経費削減を考慮して、
文字通りスタッフは、
手弁当で活動する。
写真は、日系マノボ族のジケロ君。


ミンダナオ子ども図書館 支援方法

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マノボ族の
先祖伝来の土地
アラカン・キアタウの
読み語り



キアタウは、
政府の認めた先祖伝来の土地。
つまり、先住民族の保護地域だ。


一般の入植は許されていない。

人々も自分たちの伝統的な
信仰や風習を、
重んじて生活している。


MCLからは、3時間もかかる、
本当に山の中だが、
私たちのスカラーもたくさんいる。


この地域が自立するために、
イタリアのカトリック宣教会、
ミラノミッションが
長く貢献している事は有名だ。

山の中で、
イタリア人のファウスト神父と出会った。
正義と平和の活動を現地で進めている。

後に鉱山開発を妨げている
という理由でシスターの話だと、
送られてきた刺客に殺された!


貧しいけれども美しいところで、
土地があるから一日2食でも、
何とかイモが食べられるし、


ここに来て、人々と
特に、子どもたちと出会うことで、

本当に心が癒される!

教育だけが問題で、
要請を受けて
保育所を作ることになった。



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プロック8
集落の差別

こちらは、下界の谷間にすむ
原住民の村。


プロック8村の子どもたちが、
学校や通学路で移民系の子たちに
いじめられる被害が続いている。

先祖伝来の土地の所有を求める訴訟で、
先住民族側の弁護士が殺害!
この村を長年支援してきた
イタリア人のファウスト神父も
この後殺された!


その後の土地をめぐる大人達のいざこざが、
子どもたちにも及び、
今年は、たくさんの子たちが、
ミンダナオ子ども図書館に移り住みたいと
言ってきたのだが・・・。

MCLも子どものシェルターとして
法人登録もされていて、
受け入れに法的問題は無いのだが、
何しろ手狭で食費も大変!

マノボのボードメンバー、
エラさんやガボン牧師の
サジェスチョンを受けて、
対応を模索しているが、

政治的な問題でもあり、
非政治というMCLポリシーからは、
子どもの保護に限定した
活動を考えている。

下手に動くと、
私が簡単に殺害される危険がある。
ミンダナオは、世界でも有名な
ジャーナリストやNGO関係者の殺害地域なのだ。



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日雇いの
草刈りもカット


経済危機の余波をまともに受ける
貧しい人々。
日雇いの草刈りも
ことごとくカット。

窮余の策として、
先祖伝来の地を耕し始めたのだが、
「そこに生えている大きな木を切った」
という理由で訴訟を起こされた。

移民系の人々の言い分だと、
その地は自然保護地域で、
木を切ってはいけないのだという。

訴訟を起こされても、
極貧で字も読めない
マノボの人々は、
対抗する弁護士を雇う費用もないし、

マノボの立場で
活動してきた弁護士も、
一昨年に殺害された。

自給地もない彼らは、
移民系の人々の田の草取りをして
何とか生きてきたのだが、
対立が深まるほどに生存も怪しくなる。

子どもたちは、学校や通学路で、
虐めにあって、怖くて学校に行けない。
学校の先生も、
村長もマノボの子たちが悪いというし・・・。

これは、マノボの子たちが
私に語ってくれたことなので、
一方的かもしれないが。
真実だとしたら、まったくひどいことだ・・・

彼らの唯一の希望は、
「小学校を卒業したら平和なMCLに住むこと」
なのだそうだが・・・。



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マノボデーの
準備


毎年、8月の日曜日のひとつは、
先住民族の文化祭
「マノボデー」と決めている。

4月末がマギンダナオデー
(イスラム文化祭)、

12月がビサヤデー
(移民系クリスチャン文化祭)

そしてこのマノボデーが、
いわゆる民族文化の祭典。


マノボ族の住む山に
食材をとりにいった。

イスラム教もキリスト教も
ミンダナオにとっては、外来の宗教で、
中東や欧米文化の影響があり、
それが元来の先住民文化に
溶け込んで生まれた独自の文化。

それ故に、味わい深いが、
やはりこのオリジナルな先住民族の文化が持つ、
根源的な力は、
圧倒的に、若者たちの心を動かす。


普段は、蔑まれ、恥とされているような
部分もあるにもかかわらず、
このような場を与えてあげると、
圧倒的な迫力で皆の心を動かしていく。


急斜面に、
カサバイモ(バランホイ)を探す。


卑下していた自分たちの文化を、
生き生きとした喜びを持って
再認識する機会、
それが、文化祭の持つ、一つの意味だろう。

喜びの中で、さらにそこに宿る
世界観、宇宙観、自然観、生活観を探り出し、
現代文明が切り捨ててしまった、
大切な精神「心」を回復する。


キダパワンの市場で素材を追加

キダパワンには、活気に満ちた市場がある。
アポ山山麓の町にも、海から、
マグロ、アジ、イカなど豊かな幸があがってくる。

それに、地鶏、豚、牛の肉。
干物から塩辛、海藻まで・・・。

活気に満ちた市場には、
スーパーマーケットにはない、
生活のぬくもりが満ちている。
私は、自分が子どもだった頃の、
東京・荻窪の駅前市場を思い出す。



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みんなで作る
マノボ料理


文化祭では、踊りや歌、
伝統文化と同時に、
食を重視している。

マノボデーには、
みんなでマノボ料理を食べる。

今回は、
山でとれる野菜や果物が多かったが、
今までに食材として上がってきたものには、
蛇や蛙やトカゲもある。



下手物食いなどと思うなかれ!

どれもこれもおいしくいただいた!

料理は大事な文化だから、
大切に保存し伝えて
いかなければならないと思う。

ビーコ

カラマイハピ
(餅米のお菓子)


トウモロコシのお菓子

地鶏の蒸し焼き

ビーフン

蒸しモロコシ

アドボ


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会場の
飾り付け


民族楽器のクリンタン。
イスラムのクリンタンは、横置きだが、
マノボのクリンタンは吊す形式。

軽快なリズムにのって、
踊る踊る。

こういう機会を経て、
新たな伝承者が生まれてくる。


こうした飾り付けのすべてを、
子どもたちが、
自分たちの手だけで完成させていく。


MCLの庭作りも、
すべて彼らのデザインだが、
感性のすばらしさには、
いつも驚嘆!


ミンダナオの人々は、
大人も子どもも芸術家だとつくづ思う。


練習は、夜も続いた。

表現することの
飽くなき情熱。



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本番:
マノボ族の
結婚式


まずは、
マノボ族の歌がうたわれた


マノボ族やバゴボ族など、先住民には、
戦前に住んでいた
日本人の地の入った、日系人も多い。
下の写真の最前列の左の子も
日本人の血がはいている。


いよいよ結婚式が

今年のテーマは、「結婚式」だ!
イスラムの結婚式が終わり、
今回はマノボの結婚式。

まずは、結婚相手の家庭を訪問し
結婚の意思を確認する。

結婚式をテーマにしたのは、
今回が二度目。
互いの家族が話し合って
結婚式の準備を進めていく。

お互いの娘と息子の結婚を確認する。
その後に結納式。

今回は、事前にリサーチをして、
より伝統に乗っ取った形態で、
伝統的な結婚式を再現した。
酋長を呼んで結婚式を正式に依頼。

最初に、家族同士で食事をして、
いよいよ結婚がきまり、
ダトゥと呼ばれる首領が、
結婚を祝別する。


首領の役割は、ただの村長とは異なっていて、
神聖なスピリットが降りてきて
村人に振り分ける、
シャーマンの役割も持っている。

祝別された食事を、互いの口に
入れることによって、
結婚が成立する。



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マノボの踊り





エラさんの講義

文化祭では、
かならずその道の指導者や、
深く文化を探求している方々に
いろいろな角度から、講演をしていただく。

エラさんは、
MLCのボードメンバーでもあり、
フィリピンにおける先住民の代表。

マノボの指導者としても活躍している。
エラさんにお願いして、
マノボ文化について語っていただいた。

エラさんは、那須塩原にある、
アジアの農業指導者を養成している
アジア学院に留学の経験もある方で、
日本のつながりも深い。

ご主人は、ボリビアの方で、
日本で研修中に知り合った。


ガボン牧師と
エラさんも踊った


ガボン牧師は、
アライアンス教会の牧師。
MCLのボードメンバーでもある。

興に乗って、
エラさんとご一緒に、伝統的な踊りを披露。
娘さんも共に踊った。
エラさんの娘さんは、MCLの奨学生。

ガボン師は、
閉会の最後の祈りを、
マノボ語で捧げて下さった。


クレジットカードによる寄付が可能になりました!
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毎回振込後に、宮木梓からお礼のメールとが届きます!
奨学金は物価高騰もあり、2021年より以下に変更いたしました。
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卒業後も支援額を変更して継続、別の子を紹介希望、終了希望は、
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口座番号 
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口座名:
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領収書等が必要な方は、宮木梓までご連絡ください。
現地日本人スタッフ宮木 梓  mclmindanao@gmail.com
日本事務局 前田容子 FAX:0743 74 6465 携帯電話:090 5091 7514
ぜひいつか、子どもたちに会いにしらしてくださいね!



主要な目次を集めました!
クリックして飛んでくださいね
ミンダナオ子ども図書館だより 宮木あずさ制作
現地日本人スタッフによる、
写真を交えた最新の活動報告です!
ミンダナオ子ども図書館 若者の友情:日記
ミンダナオ子ども図書館 若者の友情:日記
訪問等でMCLと出会った若者たちの想いです!
ミンダナオ子ども図書館:日記 松居友制作
松居友による活動報告および
製作映像や想いを載せた自由日記です!
ミンダナオ子ども図書館 支援方法
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機関誌『ミンダナオの風』 にこめた思い!
機関誌『ミンダナオの風』編集にこめた思い!
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ミッション・ビジョンとボードメンバー 
MCL文庫
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自由購読で提供しています。
ミンダナオオから発送の 機関誌「ミンダナオの風」 
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MCL 会計報告
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日本の子ども ミンダナオの子ども
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機関誌『ミンダナオの風』若者たちの想い!
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無題3:松居陽
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イクメンに未来をたくせそう!
2021年 今後のMCL 
今後の活動指針
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愛に捧ぐ黙想:松居陽
ぼくの少年時代と 思春期から   
ほくの少年時代と思春期から
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子育てよりも、子育つ世界!
講演、公演の予定表など 
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地震避難民の救済と読み語り
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クリスチャンの文化祭
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イスラムの文化祭
原住民の文化祭 マノボデー!
原住民の文化祭
戦争と平和
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