幼稚園の先生方が研修旅行で来られ お話の生きている世界を体験! |
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pu1 山岳地域のマノボ族の ところにスカラシップ 調査に行った! ![]() キダパワンから1時間半かけた、 山のどん詰まりの 小さな村を拠点にして、 ![]() そこで、小学校の先生から、 地域の子どもの状況や 推薦された候補の子の現状を聞き、 親のいない子で、 貧しい子の実情を調査! ![]() そこで推薦された子の 住んでいる家を見るために、 さらに奥へと、 高地を歩いて登っていった。 ![]() 今回のスカラシップ候補の選択は、 前年の反省から、 クリスチャンを抑えて、 イスラムと先住民の高校生を重点にした。 ![]() 今回のシティオと呼ばれる 集落レベルでは、 脳卒中で倒れ言葉を失い、 歩行も困難な父親をもつ若者。 ![]() またどのような訳か、兄弟が皆、 3歳頃から足が曲がり、 ポリオのような状態が進行している若者。 その後二人は、大学でITを学び、 お兄さんは、キダパワンのパソコンショップで、 弟のベンジー君は、MCLのスタッフになった後、 ダバオの公共電話のオフィスで働いています。 ![]() pu2 父親が亡くなり 母親も行方がしれない 少女 ![]() 加えて、父親が亡くなり 母親も行方がしれない少女を ふたり選択した。(学校の先生の推薦) みな、成績も学習意欲もあるのだが、 学業継続が困難な子たちだ! ![]() その後私たちは、 踏みあと道を可能な限り、 4WDで登りつめ、 山岳地域を徒歩で巡って さらなる調査をした。 ![]() そのなかでも父親が亡くなり、 老いた母親と、 二人で生活している少女の家は、 急斜面を1時間半以上かけて登った、 尾根の斜面にあった! ![]() 他にも森の中で、 住んでいる他の家族があるものの、 道らしい道もなく、 小屋も貧しいものだった! ![]() 衣服も、生活用具もほとんど無く、 ちょうど小さな甥が遊びに来ていたが、 このようなところに母と娘が、 二人で住んでいる事が驚きであった! ![]() 少女の家に向かう道は、 踏みあとにもなっていない。 尾根の中腹から見ると、 はるか下に、別のマノボの人の家が見えた。 ![]() 父は亡くなり、 少女は老いた母と二人で住んでいる。 小さな畑には、 わずかなトウモロコシとネギ。 自然に生えている芋とバナナを食料としていた。 ![]() 年齢の割に小柄でやせているのは、 栄養がたりないせいであろう。 ここから2時間以上、山の中を歩き続けて、 毎日小学校に通い、 今年6年生を卒業する! ![]() 家の中には、 家具らしいものも何もない。 しかし極貧にもかかわらず、 笑顔が明るいのが印象的だった! ![]() 今回のマノボ族の推薦や調査には、 20年前に日本の「アジア学院」で研修を受け、 アルゼンチン生まれの主人と農業を行っている、 エラさんの推薦と協力が大きく、 山麓に移住しなければならないスカラー宿も、 エラさんが近くの空き家を提供してくださる。 ![]() 2月には、アジア学院の研修生も訪問し、 ミンダナオ子ども図書館にも宿泊する。 また、ネグロス島での アジア学院主催の農業研修には、 マノボ族の牧師とイスラムの地区長が参加予定。 ![]() 調査の後、 部落に戻り、 皆様から送っていただいた衣服を分けた。 大喜びする子どもたち! ![]() pu3 2007年度の
スカラシップ候補者の 調査は、 ほぼ終わりました ![]() 先年度は、
スタッフに選択をゆだねた結果、 ビサヤイロンゴ系のキリスト教徒の大学生が、 多く採用されたので、 ![]() 今年は原点に回帰し、 先住民族とイスラムの高校生も公平に採用し、 ミンダナオ子ども図書館の理念である、 平等を進めるとになりました。 ![]() 選択の課程で、経済格差の不平等、
病気、戦闘や貧困などといった、 個人では抗いきれない力の犠牲となった、 さまざまな人々や子どもたちに、 直に触れる機会をえることが出来ました! ![]() あまりにも、
日々の経験が多く重いので、 その全てを報告することは、 不可能ですが、 少しでもお知らせしたく筆をすすめます。 ![]() アラカンのマノボ地区の 首領の運営する 独立ファンデーションの要請により、 原住民のスカラシップ候補者の調査を開始! ![]() この地区のマノボ族は、 イタリア系カトリック宣教会の Fr.ピーター神父やFr.ファウスト神父などが、 長年活動してきており、 ![]() その影響もあり 海外のNGOからも注目され、 簡易水道施設やデイケアセンターなど 基本的な部分はかなり整備されてきています。 ![]() しかし、 2002年の戦闘が終結すると同時に、 3年ほど前から、 ミンダナオ子ども図書館に 助けを求めて来るようになった。 ![]() 首領からの訴えでは、 一般の貧しいマノボ族の子たちへの支援が、 打ち切られてきている、 と言うものであった。 ![]() pu4 「子どもたちへの愛!」 ![]() ミンダナオ子ども図書館は、 宗派や政治を、 社会的特徴の一つとして否定しないが、 自身の活動の基準にはしない方針! 唯一の活動基準は「子どもたちへの愛!」 ![]() アラカン地区は1980年代までは、
ほとんど原住民のみが住む地域であった。 しかし、政府の移民政策が推し進められて、
原住民の住んでいる土地が、 所有者のない土地と定められて、 ルソン、セブ、イロンゴ系の島外移民に売却された。 ![]() その結果、 原住民たちが住んでいたにもかかわらず、 原住民たちは平地から追いやられ、 山麓の平地は、 移民の所有地となっていったのだ! ![]() ミンダナオだけでも、 原住民は14部族あり、 それぞれが独自の文化をもち、 独自の言語を話している。 ![]() 移民に土地を奪われた原住民たちは、 抵抗すると「共産ゲリラ」の烙印を押され、 戦闘や強制移住の結果、 低地から追いやられ、 さらなる高地に移らざるを得なくなった。 ![]() もちろん先住民族たちは、 土地を買うような現金は持っていない。 その結果、耕作に適した平坦な土地は、
移民系クリスチャンの所有となっていった。 ![]() まるで、かつてアメリカ西部を開拓と称して、 白人の騎兵隊が、 原住民のインディアンを追い払って、 土地を占領し支配していったのと同じ事が、 何と現在進行形で、 ここでも起こっていたのである! ![]() 移民による土地の私有化は、
さらにその後も 日本などの海外資本と結びつき、 高原バナナ等のプランテーションの開発や、 ![]() 石油や天然ガスや 鉱山開発を理由として、 低地から、さらに高地の方へと移って来ている。 いわば日本も含む先進国による 経済的植民地主義? ![]() pu5 エディットさんのいる 村へも行った ![]() マノボ族の首領が組織している
ファンデーションで役員をやっており、 現在、ミンダナオ子ども図書館で 子どもたちの面倒を見てくださっている エディットさんのいる村へも行った。 ![]() 車で川を渡って目的地に向かう。
川を渡り、 丘を越えていった高地である。 ![]() この地域も、ほとんどの土地が、
イロンゴ系の人々の所有になっているという。 その狭間に、 土地の無いマノボ族が小さな集落を作り、 地主の土地を日雇いで小作している。 ![]() エディットさん(45歳)の父親は、
この地で政府との戦闘があった際に殺された。 戦闘時の難民生活から村に帰ってくると、 土地は全て移民の所有になっていた! ![]() エディットさんのご主人も、 反政府系ゲリラの烙印を押されて殺害! 現在のご主人は、 イロンゴ系の人。 ![]() これらの経過を見ていると、
反政府系ゲリラという烙印を押され、反政府ゲリラのレッテルや戦闘は、 原住民を土地から追い出すために、 意図的に仕掛けられたように思えてくる。 ![]() 現在のイスラム教徒やNPAに対する テロリスト掃討作戦も、 もしかしたら同様の観点が、 混じっているのかもしれない。 ![]() 掃討作戦が展開され、 避難民となって平地に避難し、 戦闘が終わり、 避難生活から自分の村に帰ってみると、 ![]() 土地は奪われて居住地から追いやられ、 より高地のさらに貧しい地域に移されていく。 そんな仕掛け構造が 体験者の話ら見えてくる。 ![]() その後、原住民たちは、 移り住んだ山岳地域を保護地区として、 与えられる場合もあるが、 おおかたの人々は個人の土地もなく、 食べるものにも事欠く生活を余儀なくされる。 ![]() 近年は、その山岳地域の保護地区でさえ、 鉱山開発の手が入ってきている。 「川が汚染されるから掘削をしないでくれ!」 と、鉱山開発に反対した奨学生のお父さんも、 その場に銃で撃たれて殺されている! ![]() 今回、私たちが採用した マノボ族やバゴボ族の子たちは、 上記のように追いやられた地の子たちが多い。 宗教的には先住民族の伝統的な信仰もあるが、 プロテスタントが多い? ![]() pu6 採用した子は ほとんどが片親や孤児 ![]() 採用した子は、 ほとんどが片親や孤児、 崩壊家庭の子たちであり、 親戚の間を、 たらい回しになっていた子たちもいる。 ![]() 家庭崩壊が起こる原因の一つは、 貧困から来る母親の外出稼ぎだ。 町に出たまま音信が途絶え、 別の男と結婚! ![]() また、仕事の無い父親が、 町に行ったまま 別の女性と一緒になって 帰ってこない! ![]() 親の病死や戦闘による死亡もある。 貧困のために、 病気になっても薬が買えず、 死ななくて良い病気で死んでいく! ![]() 下の写真は、 父親を失った少女。 子ども図書館の 高校スカラシップに応募した。 ![]() イスラム地域の場合は、 難民生活中に病死したり、 戦闘に巻き込まれて、 銃弾を受けたりしたケースの子が多い。 下の彼も、腹部に縦断を受けた! ![]()
両耳が膿んで一年もたつ子。 病院に連れていき、 すでに治療は始まっている。 ![]() また、祭りの際の暴発?で腹部を射抜かれて、 貧困のために手術を完了できずに、 腹から排便している子もいた。 まず治療をしてから奨学生に採用して、 学校に行くように決定。 ![]() また、本人や兄弟がポリオの子も、 山岳地域にしばしば見受けられる。 マノボの子を抱く、イスラム教徒の奨学生。 ミンダナオ子ども図書館の奨学生は、 ボランティアで活動を手伝っている。 ![]() pu7 バゴボ地区でも、 最初は、 非常に警戒された ![]() マキララのバゴボ地域でも、 マノボ地域同様に 最初は非常に警戒された。 ![]() スカラシップは、政治目的ではないか! 口だけで子どもをさそって、 日本に売り渡すのではないか! 後で大金を請求されるのではないか等々! ![]() 事実、そのような目的の 口先だけの支援が、 現地では大半を占めるのだと言う。 支援を口実にした人身売買! ![]() 話が進んで行くに従って良く聞く言葉は、 「ミンダナオ子ども図書館というのは、 本当に貧しい子たちを助けるために 活動している、例のファンデーションか! 」 ![]() 「それなら親戚に当たる・・・さんも スカラーに入っているだろう。 牧師や首領からも話を聞いているよ! はじめからわかっていれば、 こんなに警戒などしなかったよ!」 ![]() ミンダナオは、大変な口コミ社会だ! 電気も携帯もない、
こんな辺鄙で大変な山奥にまで、 ミンダナオ子ども図書館の噂が、 伝わっているのかと唖然とする! ![]() うれしい瞬間でもあるが、
身が引き締まる瞬間でもある! ![]() 追伸:ミンダナオ子ども図書館は、 反政府を支援している団体ではない。 戦闘で親が殺された子の中には、 反政府系で政府軍に殺された親を持つ子も、 政府系の民兵で、 ゲリラに親を殺された子もいる。 ![]() 民族や政治や宗教に捕らわれず、 貧しい子たちの教育と医療を支援しており、 来年はビサヤ・イロンゴ系の子たちも採用。 イスラム教徒、先住民族、キリスト教徒が、 本部の図書館では、仲良く生活している! ![]() pu8 新しいスカラーたちが、 入ってきた ![]() 今回は、 不足しているイスラム教徒の子たちと 先住民族の高校生を多く採った。 ![]() イスラム教徒の高校生は、 多くがピキットの高校に行くので、 現地に住むケースが多いが、 ![]() 山岳高地で学校まで距離があり、 通学が困難な、 マノボ族やバゴボ族の子たちが 本部に多く住むことになった。 ![]() 下の写真は、歓迎パーティーの一こま。 フィリピンは中学が無いので、 高校一年生と言っても中学一年生に相当する。 あどけない。 ![]() 大学生の多くは下宿するが、 高校生は未成年なので 下宿はさせずに、 ミンダナオ子ども図書館であずかる。 ![]() pu9 保護者のための 説明会が開かれた ![]() MCLスカラシップの規定など、 きちんと責任の所在や方針説明をした後に、 保護者や親の責任も含めて納得していただき、 正式な契約書にサインをしてもらう。 中には自分の名すらも書けない保護者もいるが。 ![]() 子供をあずかるわけであるから、 両親とNGOとの キチッとした取り決めが、 必要なのは当然! ![]() 子供に対する親の責任と、 ミンダナオ子ども図書館の関係についての 合意をこの場で求める。 下は、MCLの代表で妻のエープリルリン。 ![]() 例えば、妊娠した、妊娠させたらアウト。 学業よりは、まずは子育てに専念するため! などの生活規定をはじめ、 読み聞かせ、医療などの活動に協力すること。 ![]() 日本の支援者も決して裕福ではないこと。 寄付は、大半を救済支援の活動に使い、 経済的には、 常に逼迫していること等々。 ![]() 支援者には、 必ずお礼の手紙を書き、 まだ字が書けない子は、 絵手紙を添えて機関誌に入れて送ること。 ![]() 支援者から返事が来たら、 日本語は訳してわたすけど、 返事は英語で書くか絵手紙にすること。 ![]() イスラム、クリスチャン、原住民。 宗教や種族が違っていても兄弟姉妹、 一つの家族として仲良く暮らすこと。 言葉は、母語を使っても良いけれど、 解らない子が入ってきたら、 解る言葉で話すこと! ![]() pu10 初めて故郷から 離れる子たちは、 最初はさびしい ![]() そこで、毎年この夏休みの時期に、 海に泳ぎに行くことにしている。 ![]() ![]() フィリピンでは、 学年の切り替えが4,5月で その二ヶ月が、「夏休み」と呼ばれている。 ![]() ![]() 山で生まれ育ち、 キダパワンという小都市にすら 行ったことのない子たちが、ほとんど。 ![]() ![]() 生まれて初めて 海を見て、海で泳ぐ。 その、はしゃぎぶりは大変なものだ! ![]() ![]() 日本から送られてきた古着を着ると、 見違えるよう。 馬子にも衣装! ![]() 彼らが大きく育つ頃には、 戦闘の無い、 平和なミンダナオになって欲しい。 ![]() pu11 盲目の少女日本から ![]() 盲目の少女といったら上岡さんに叱られて、 笑われるかもしれないけれど、 奈良に住む上岡さん(27)は、 少女のような心の持ち主であることは確かだ。 MCLを知ったのは、ニュースでだった。 ![]() メールで返事をいただいたときには、 見事な日本語なので、 まさか盲目だとは思わなかった。 後になって関西のラジオで、 トーク番組を持っていたことを知って納得! ![]() 11月の大阪市立図書館の講演会場で、 始めてお目にかかり、そのときに、 ミンダナオ子ども図書館に来られることを 決心されたようだったが、 まさか本当に来られるとは思わなかった! ![]() たびたびマニラなどには、 行ったことがあるという話は聞いていたが・・・。 上岡さんは、ミンダナオ子ども図書館にいる 盲目のジュンジュン君の事が、 気になっていたようだった。 ![]() ちなみにミンダナオ子ども図書館には、 ジュンジュン君とベルリーンさんの、 二人の盲目のスカラーがいる。 下は、ジュンジュン君とベルリーンさん。 二人は兄妹のように仲が良い。 ![]() 今回、上岡さんは、 6月から盲学校に入るジュンジュン君に、 持ってきた教材と時計で、時刻の読み方と アルファベットを教えてくれた。 ![]() この世の中に、 時計という物があるという事も、 アルファベットで、全ての言葉を書きあらわせる、 ことすら知らなかったジュンジュン君には、 天地がひっくり返るような画期的な出来事だった。 ![]() 奨学生たちも、 上岡さんが教えているのを見て、 忍耐強い上岡さんの様子に感銘を受けたようで、 みんなでジュンジュン君の勉強を、 手伝っている姿は、傍目にも美しかった。 ![]() ちょうど日本に帰った折に手に入れたDVD 「奇跡の人」を、映画鑑賞した後だっただけに、 上岡さんの姿が、 ヘレンケラーに字を教える、 サリバン女史の姿とダブったのだ! ![]() ジュンジュン君にとって、 この経験は画期的なことであることは、 様子の著しい変化でわかった。 字が読めなくてもお話を聞いて育っているので、 みんなで、読み語りに行くと、 子どもたちの前に座って昔語りをはじめる。 ![]() pu12 MCLにも、 盲目の少女がいます! ![]() ミンダナオ子ども図書館には、 ベルリーンさんもいて、 山でお母さんが面倒を見ていたけれど、 子どもも多いし、仕事もしなければ生きていけず、 ミンダナオ子ども図書館が気に入って、 ここに住むことになった。 ![]() 盲目の子の世話について、 専門的に学んだことも無いのに、 受け入れて大丈夫だろうかと 心配したけれど、 ![]() ![]() 驚いたことに、 子どもたちが、 みんなで世話をしてくれる! ぜんぜん問題なく楽しく成長していった。 ![]() 二人にとって、上岡さんとの出会いは、 大きな体験だったようだ! 歌だけ歌って馬鹿騒ぎしてたジュンジュンくんも、 物思いに沈むようになり、聞くと いろいろと将来の事を考え始めている。 ![]() その後、ダバオ市に盲学校があることが解り、 二人とも、奨学生になって、 6月から盲学校で勉強する事に、 異常なぐらい関心を集中させている。 ![]() 上岡さんを飛行場に迎えに行ったとき、 芝生で座り、ジュンジュンくんが、 飛行機の音を耳にして言った。 「飛行機の足につかまって空を飛ぶんだね!」 どうやら鳥のようなものの足につかまって、 空を飛ぶのを想像しているらしい。 ![]() そこで、 「お客は、飛行機のお腹のなかに入るんだよ、 そして、着陸して出てくるときは、 ウンコのようにお尻から出てくるのさ!」 と説明して、二人で笑ったのを思い出した。 ![]() 上岡さんのおかげで、 盲目でも世界を旅できる! 信じられない人生が広がったのだ。 まずは文字を覚えて、英語とタガログ語を 勉強するのだとはりきっている。 ![]() 上岡さんは、 お兄さんがインドネシアで勉強しているだけに、 イスラム教徒にも理解があり、 ピキットの読み聞かせにも参加し市場を巡った。 ![]() 盲目の日本人の、 しかも女性が このようなところまで来ることに、 市場の人々もビックリして、たちまち人気者。 ![]() 最後のお別れ会では、 イスラム教徒の若者たちが歌ってくれた。 ![]() 10日間ほどの短い滞在の間に、 彼女がミンダナオ子ども図書館の 若者たちの中に残した足跡は深く大きかった。 とりわけ、ジュンジュン君には、 一生を決定するような足跡だった。 ![]() ミンダナオ子ども図書館で山地を巡るときには、 盲目の子が他にもいないか、 たずねていきたいと思っている。 多くの事を勉強させられた貴重な日々だった。 上岡さんに感謝! ![]() 追記:上岡さんは奈良の田舎で お父様は猟師もなさっている農家の家庭。 宗教を聞いたら、 「屋根の上に白い蛇がすんでいて 拝んでいるような感じの宗教よ」と言っていた。 ミンダナオの若者たちも、 同じような妖精をたくさん信じている! ![]() pu13 在日韓国人の帳さん、 ![]() お母さんと娘さんが訪れられた。 娘さんは、現在 北京の大学で勉強中。 韓国語、中国語、日本語が話せる。 ![]() 2週間の滞在で、 すっかり若者たちと親しくなり、 心の壁を越えた暖かい交流が胸を打つ。 ![]() ![]() 奨学生の家庭調査に同行し、 時には道無き道を行き、 川を渡り・・・ ずいぶん驚かれもし、感動もされた! ![]() ![]() 最後の日には、若者たちと涙涙・・・ 「毎年必ず来てね!」と言う若者たちの、 声に送られて帰られた。 心の交流が出来る方が来られると、 本当にうれしい! ![]() ![]() 日本では、 人権を中心にした活動をなさっており、 志を持って生きていらっしゃるだけに 安易に物事をとらえておられず、 普段は訪問者をお連れしない地域にも、 安心して同行していただけた。 ![]() ミンダナオ子ども図書館の家族の 一員となってくださるだろう。 ![]() pu14 ドクター司医師が再訪 ![]() マノボのプロック8村と マキララのバゴボの村の健康調査。 村の子たちの検便をし、 子どもたちの診察をしてくださった。 ![]() 僧侶のような姿で、 飄々と活動していく姿は、 不思議な印象と感動を人々の中に起こす。 ![]() 新潟の病院の先生で、 タイで熱帯医学を勉強し直し、 現在は、マニラからミンダナオに 活動の拠点を移される。 ![]() MCLは、ドクターの出張診療所となり、 持参の電子顕微鏡と薬を置いて、 次の拠点に向かわれた。 ![]() またもどってこられる予定で、 次回はイスラム地域の子どもたちの 健康状態をチェックする予定。 ![]() pu15 アジア学院の 研修生が到着 ![]() 今回は、ネグロスでの一ヶ月の研修の後に、 ミンダナオに来られた。 ネグロスの研修には、MCLから、 マノボの牧師ガボン氏と ピキットのイスラム教徒の若者を送る。 ![]() 二人とも感動して帰ってくるなり、 ガボン師から、 「この経験を生かして、MCLを、有機農法の モデル農場にしたい!」との提案を受ける。 ![]() ガボン師は、マノボ族の間で 大きな影響力がある人だけに、将来が楽しみだ。 イスラムの若者は、奨学生となり、 専門として農業を勉強していく予定だ。 これらの地域の農業が軌道に乗れば、 平和にも貢献するはずだ。 ![]() アジア学院の長嶋氏と 韓国の牧師のバン師と バンサランのルーラルライフセンターへ。 ここは、バプテスト教会が運営するモデル農場。 ![]() 山羊の飼い方、傾斜有機農法、 フィッシュポンド(魚池)などを総合的に展開し、 自給を基盤とした農業に感銘を受ける。 ![]() その後、ネグロスからもどられたガボン師の 提案でMCLを有機農法の農場にしたいとのこと。 いよいよミンダナオ子ども図書館の 農業部門が始動し始めた? ![]() ちょうど、マノボのプロック8で水牛の話が、 出ているので参考にしていきたい。 フィッシュポンドも可能性があると思われるし、 今後、いろいろな貧困地域で活かせるだろう。 ![]() pu16 アジア学院の若者たちと 高地のマノボ族の 調査に行く ![]() 山道を行く私たちのスカラシップ調査に、 驚き感銘を受けた様子。 写真のように、 かなりの山地を谷を越えて行く。 ![]() このようなところに、 マノボ族のスカラー候補が住んでいる! スカラー候補のジャニット マラカスさんの 家の前でご両親と・・・ ![]() ウオーターフォール集落の読み聞かせに参加。 ここは、マノボ族の集落で、 下のボホランノン集落よりも貧しさが目立つ。 兄と弟がポリオのアロナ アモールさんは、 この村の出身。 ![]() ウオーターフォール集落は、 その名の通り美しい滝があり、 アポ山の登山口にもなっている。 ![]() このマノボの集落の下には、 イスラム教徒の集落もあり、 そこでも読み聞かせをする。 ![]() アジア学院の若者たちは、 2月25日日曜日のムスリムデーにも参加。 今後の彼らの将来に 祝福がありますように! ![]() pu17 東洋英和女学院の 石津珠子教授が訪れた ![]() 支援しているアンダスくんに会う事ができた! アンダスくんのお母さんと一緒。 父親は病気で、母親も仕事が無く、 バナナプランテーションの開発で 食物の自給も不可能になり厳しい生活! その様子を見て石津教授は心を痛める。 ![]() ミンダナオの若者たちの 豊かな精神性の背後には、 想像もつかない深い困難や悲しみがある。 そこに触れずして、 ミンダナオを語ることは出来ない? ![]() ムスリムデーと平行して、 スタッフによる患者の救済活動が続く。 今回はヘアリップを中心に10数名の治療を、 ダバオメディカルセンターで一気に行った。 スマイルファンデーション主催の治療に参加。 ![]() 山から子どもたちを、 ミンダナオ子ども図書館に運び一泊、 翌日ダバオでスクリーニングを終えた後、 手術日が決まり、再度ダバオに運ぶ。 ![]() 術後は 病院の体育館で一泊。 ![]() いつもながら、医療プロジェクトは、 子どもと家族の面倒を 手取り足取りするスタッフにとっては、 最も過酷な活動の一つだ! ![]() 今回は同時に、 ダバオメディカルセンターで、 足が曲がった子どもたちの診察も行っている。 山奥のマノボの若者で、その家の兄二人は、 今年度のスカラシップ候補者だ。 3番目の女の子はすでに歩行が困難。 ![]() 何とか救済しようとドクターに診せると、 医師は顔をしかめた。 「あなた方のファンデーションは、 難しい患者ばかり運んでくるね。 これは、筋ジストロフィーだと思われるよ。」 ![]() 筋ジストロフィーは、 足から次第に硬直が体の上部に進み、 やがてからだが麻痺し、 肺と心臓が硬直して死に至る病気だ。 ![]() 彼らの家庭は、ひどい困窮状態で、 山地の谷間にほとんど土地はなく、 父親が一人で、5人の歩行困難な子を 養っていくことはどう見ても不可能。 ![]() 二日後に、神経内科の検査を受けて その結果を見て決めるが、 この分では、 ミンダナオ子ども図書館の敷地内に 小さな家を建てて家族で移り、 両親に仕事を与える以外になさそうである。 ![]() と言っても、養っていけるだろうか。 ミンダナオ子ども図書館の住人は、 今年の春新しいスカラーを加えると、 60名近くになりそうである。 神よ我らを守り給え! ![]() pu18 ミンダナオの バナナは最高! ![]() 下の写真のバナナは、こちらでは ダバオまたはマニラノンと呼ばれている種類。 昔は、あちこちに自然に生えていたが、 今は山に行かないと見られないバナナ。 共に写っているのは次女の舞花。 ![]() このバナナの特徴は、 何と言っても種があること! 小さな種が無数に入っているが、 驚くべき事に、時々大きな種が入っている。 下の写真はバナナの種、鳥の糞ではない! ![]() バナナは、南米が原産地だと思っていたが、 ミンダナオには、 太いバナナもあるし、 これもネットリとして独特の味と香り! ![]() 焼きバナナは、おやつに最適! (バーベキューをもじってバナナキューという) ![]() ![]() 赤いバナナもあるし、 歯ごたえと香りが独特! ![]() 日本でいう小さなモンキーバナナは、 現地では、セニョリータ(お嬢ちゃん)と 呼ばれていて、甘くてとっても美味しい! ![]() おどろきは、ティンドクという名のバナナで、 意味は、「オッ立つ!」 なんと、長いのは1m弱ぐらいもあって、 数本がぶらさがっている! MCLにも植わっているよ! ![]() 「オッ立つ」というのは、 立ち上がると言う意味もあるけど、 どうやらブツブツブツ・・・。 ![]() そして、ジャングルの中で驚いたのが、 本物のモンキーバナナを見たことだ! それは、親指ぐらいの小さなバナナで種だらけ! ![]() 「このバナナを食べるのは猿だけだよ!」 つまり、これこそが バナナの原種中の原種だった。 ![]() そこで、思ったのは、 バナナは、ミンダナオから 世界に広がったのではないかということ。 そこで、サイトで調べてみると、 ![]() バナナは東南アジアを含むマレーシア熱帯アジア など。バナナの栽培の歴史はパプアニューギニア から始まったと考えられている。 と言う事は、ミンダナオも原産地! ![]() 「バナナの木」と言われるように高さ数mになるが、 実際には草本であり、 その意味では園芸学上果物ではなく野菜。 一回のびて、花芽をつけて実ったらおしまい! 根元から次のカブ芽が育ってくる。 花芽の椰子の実汁スープも美味しい! ![]() pu19 アイの 手術が成功した ![]() 今年奨学生になるアイ(仮名)の手術が成功。 アイは、アラカンのマノボ族だ。 祭りの日に、 家の台所で料理をしていると外で銃が暴発し、 銃弾アイの腰から腹を射抜いた。 ![]() 土地もなく、 高地の貧しいマノボ族だったから、 父さんがあちこちから借金をして 安い公立病院で緊急の手術をしたが、 手術の半ばで費用がつきた。 ![]() アイは、 切断された腸を接ぐ手術に移行することなく、 腹の脇から排便することになった。 薬を買うお金もなかったから、 傷口は大きなケロイド状になった。 ![]() 退院した後、 家庭はさらに極貧になったから、 傷が癒えるまもなく、食堂の女給や洗濯女を しながら家計を手伝った。 銃痕のあとから血がにじむこともあった。 下は、同じ状態で手術をした別の子。 すでに数名、同様の手術をしました! ![]() 女給をしているとき、 突然脳障害が起こり意識が失われた。 意識が失われると同時に、 異様な声を発して転がり出した。 ![]() 意識を取り戻した後、 彼女は何も覚えていない。 かつて働いていた食堂では、 彼女を男たちが取り押さえたが、 腹の手術の大きな傷を見たとたんに、 大の男たちがわっと逃げ出したそうだ。 ![]() 先日も同様の症状がMCLで起こり、 意識を失ったアイは、うめきながら転がった。 てんかんに似た症状に、 皆、悪魔が憑いたと思って恐れた! 無理矢理、強引に、若者たちが、 力ずくで押さえ込もうとするが・・・。 ![]() 塩をまいたり ニンニクを持たせたり香を焚いたり、 悪霊よけの祈祷をしたりと、騒然となったが、 冷静になるように皆を諭し、 彼女の頭を腕に抱いて、優しく語りかけると、 次第に落ち着きを取り戻していった。 ![]() 「悪霊が憑いているのに、トモさんは怖くないの?」 「うん、僕はぜんぜん怖くなんかないよ。」 ![]() 積極的で明るい子だし、非常にがんばりやだし。 スカラシップには、弟も応募してきたが、 私たちはアイを採用した。 費用はかかるけれども、手術をして 彼女を救うことが先決だと判断したからだ。 ![]() 私たちの医療プロジェクトは、 17歳以下という規定がある。 アイは20歳だが、 奨学生になると例外規定が有効になる。 勉強に対する情熱も高いし、 結婚が不可能でも大きな良い働きをするだろう。 (その後、彼女は結婚して幸せになった!) ![]() pu20 憑依に関して 若干書いておきたい 非常に書きづらいことだけれど、憑依に関して。 ![]() 河合隼雄さんとも面識が多少あり、 日本では、ゲーテの自然科学を基盤にして ユングの深層心理を学んでいた。 フロイトもそうだが、ユング深層心理学は、 伝統的なコスモロジーとも関連して興味深い。 ![]() 30年前に書いた、 拙著「昔話の死と誕生」や「昔話と心の自立」は、 「わたしの絵本体験」も加わって、 大学時代のユング心理学やゲーテの影響がある。 ![]() しかし、まさか憑依に出会うとは思わなかった! 意識の下の無意識に宿るトラウマなどが、 意識の壁をぶち破って、 発狂となって出てくる! ![]() いつか、書かなければならないと思っているが、 ミンダナオに入って20年、 これを書いているのは2020年だが、 それまでにミンダナオ子ども図書館で 何と5人の憑依=発狂現象に出会っている。 ![]() その最初が、アイ(仮名)だった。 精神的、肉体的なトラウマが深層に宿っていて、 それがある瞬間に突然、蘇ってきて、 意識を破壊して表に出てくるのだろう! ![]() 具体的には、これは別の子だけれど、 子ども時代に、目の前で母親が殺されたり、 また、戦争体験で家族が襲われ恐怖を感じたり、 精神的、肉体的なアビューズもあろう。 ![]() 女性が多いが、女性であるにもかかわらず、 男の声を発して暴れることもあり、 同じ村から来た少女の友だちが、 「死んだ、誰々さんの霊が憑いている! あの世に連れて行こうとしている!」 と、教えてくれることもある。 ![]() 霊も妖精も死者の魂の存在は、 大人も子どもも信じて生きている社会だから、 当たり前のことなのだけれど、 実際に起こると恐怖でもある! 発狂者が向かってくると、みな恐れで逃げ回る! ![]() しかし、なぜかぼくは、 それを怖いとは思わない。 愛を信じているので、愛の力で抱き留めて、 声をかけて、悪霊を追い払って、 本人の魂に呼びかけて、 正常な元の魂を呼び戻す。 ![]() そうすると、驚いたことに、突然の意識が戻り、 その後、自分がどのような状態だったか、 何があったかも、まったく覚えていない! その後も、憑依現象は起こるものの だんだん希薄になり、やがて正常に戻っていく。 ![]() ただ、ひとつだけ驚いたことは、 こうして、悪霊から助け身を守ってあげると、 その後、どうしても特別な気持ちを抱くようだ。 ![]() アイは、正常になり、やがて結婚を決めた! そして、婚約式の時に 偶然教会の外で出会うと、 うれしそうに近づいてきて、 幸せになれたことを感謝し 去って行こうとした瞬間、 ![]() ワッと泣き出すと一瞬抱きついてから、 パッと離れて彼の方への駆けていった! 父親に出会ったような気持になったのだろう。 「幸せになってねー!」 ![]() 別の子の場合も、 結婚したいと言い出した。 僕はすでに妻子もいるのに! 僕は、断ったが、先住民やイスラムの場合は、 一夫多妻が認められていて、 酋長やダトゥは、4,5人の妻を娶っている。 ![]() 酋長の役割は、 孤児や母子家庭の面倒を見ること、 困窮した家庭の世話をすること、 諍いや戦争が起こりそうなときは、 酋長同士が集まって話し合い平和を作ること、 そして、悪霊を追い払うこと・・・! ![]() 僕が、それをしているから 「お前をマノボ族の酋長とする!」 といって、酋長の儀式を受けて、 アオコイ マオガゴンと言う名をいただいた。 意味は、「心から人を愛する我らの友」 ![]() それゆえに、 悪霊に憑いた男性や女性から、 悪霊を追い払うのも酋長の役割なのだ! ![]() ところが、悪霊を追い払ってもらった女性が 払ってくれた人に対して、 特別な気持ちを持つことが解ってきた。 その様子を見てぼくは、 イエスに悪霊を追い払ってもらった後、 イエスが十字架につけられるまで、 添い続けていったマグダラのマリアを思い出した。 一説によると、イエスの妻であったのでは・・・? ![]() しかし、 小さいときから見守った子どもたちは、 ぼくにとっては、我が子のようなもの! いくら、年頃の娘になってきたとはいえ、 我が子のような子と、 結婚する気にはなれない。 ![]() そうした子たちは、その後、 別の男性とすぐに結婚していく。 とりあえず言えることは、 幸せになれて良かったね。 これからも、 幸せな人生を送ってね! ![]() |
pi21 大阪兵庫からの訪問客 とプロック8集落の 原住民の子どもたち ![]() 大阪、兵庫から来られた 訪問者の方々と、 マノボ族の集落、 プロック8に読み語りに行った。 ![]() 復活祭開けで, 集落の子供達は、 大喜びで訪問者を迎えてくれた! ![]() みなさん、 読み聞かせの専門家の方々で、 現地で、お話組木の実演をして下さった。 ![]() 大阪の図書館司書OB小林さん、 読み聞かせのプロ錺さんなど、 若者たちに、 指導もしてくださった。 ![]() それにしても、絵本を見たこともない 原住民の子どもたちが、2時間以上も集中して、 お話を聞くのにビックリ! 「日本の子たちの集中は45分が限度なのに!」 ![]() マノボ族の村、 ドンパナカにも行き、 山の奥なのでビックリ! ![]() 支援している スカラーにも会えた! ![]() 山岳高地のマノボ族の村へ ![]() キダパワンから1時間半の山道を行き、 マノボの村を訪ねた。 今回の目的は、この村からスカラーを迎え、 MCLに連れてくるためだ。 ![]() 下の写真が、スカラーの家。 4WDしか登れないような高地にある! ミンダナオ子ども図書館の子たちは、 ほとんどが、似たような環境から来ている。 ![]() この村の子どもたちは、 ほとんど小学校にも通えない。 たとえ1年生の時には通えても 2年生になるとほとんどの子がストップする。 ![]() 理由は、午後の授業が始まって、 お弁当を持って行けないこと! そして、ジャングルの中を何時間も、 裸足で歩いて通わなければならないから! ![]() そして何よりも、 原住民である、と馬鹿にされること! ![]() 私たちは、この地を、来年の里親奨学の 重点地区にしようと考えている。 写真は、今回のスカラーの子のお母さん。 お母さんも靴が無く裸足だ! ![]() 娘二人(前夫の子)が、小学生のスカラーとして、 MCLに住み込みで通うことになった。 ちなみに、青い服の少女は、 わたしたちで、すでに兎口の治療をした 兄弟姉妹のなかの3番目の子。 ![]() 前夫は、自分の山羊が盗まれそうになって、 追いかけたとたん、殺害された! 私とは、その頃からのつきあいである。 その後、現在の夫と一緒になったが、 ![]() 娘が年頃になるにつれて、 「危険なので・・・」、 MCLで面倒を見て欲しいとのこと。 ![]() 継父と娘との良くないケースは、よく起こる。 本部にあずかる子に少女が多い理由の一つだ。 ミンダナオ子ども図書館は、 子供のシェルターや 孤児施設としても認可を得ている。 ![]() pu22 同じ村の隣の家に 骨折した子がいる というので向かった ![]() 一週間前に骨折、木から落ちて足と手を折った! もちろん、治療するだけの力も財力もない。 本当に貧しい家だ! この家のなかで、少女は寝ていた。 母親は亡く継母が同行。 ![]() 村人たちは、 私たちが治療を決断した事を 心から喜んでくれた。 ![]() 男泣きに泣く村人もいる。 「神様のおかげだ!」と、 天に手をあげて感謝する村の酋長けん牧師。 みんなで協力して少女を車まで運ぶ。 ![]() レントゲンの結果、 かなりひどい骨折で、 放っておいたら一生歩けない事がわかった。 ![]() 足にはステンレスの補強をして、 手の骨折も含めて、15万円ほどの治療費! 国民健康保険に加入している訳もなく、 出生届すらないのだから・・・! ![]() 緊急治療は、 なぜか次々に重なる。 スカラーの年老いた父親が、 高熱で意識がもうろうとして緊急入院。 ![]() ピキットからの子供を運んだ後に帰ってくると、 別の地域からも、子供が運ばれてきた! 見た感じは、たいしたことがなさそうに見えたが、 全身がむくみ膿んでいる。 ![]() キダパワン市の病院に診せた結果、 「これは、キダパワンでは無理。 ダバオの病院に、今すぐにでも運んでください!」 「ええ、でも、もう夕暮れですよ!」 「そうしないと、明日にも亡くなるかもしれない!」 ![]() そのようなわけで、現在夜8時、 プレシデントのアーロン君と結婚予定の秘書 ジクジクさんが、患者とダバオに向かった。 ![]() 出かける前に、さすがプレシデントらしく、 「医療費はどうしますか? ダバオでの治療となると、大変です。」 概算すると、一月で40万円を超えていた! ![]() 下の子たちは、同月に治療した子たちだが、 月予算の10万をはるかに超えて、 4ヶ月分の医療費をすでに使っている。 治療の必要な子は、無限にいる? ![]() 今度は、私たちの方が、 「おお、神様、何とかなりますように!」 しかし、救済を優先してGOサインを出す。 明日のことは思い煩うな・・・・・? ![]() pu23 新しい患者が 運び込まれた! ![]() イスラムの若者たちの民族楽器による、 10月の日本公演から、ミンダナオに帰ると、 息をつく暇もなく、 さまざまな状況が待ち受けていた。 まずは、骨折したマノボの若者14歳の救済。 ![]() 彼は、前回に少女ローズマリーグマイちゃんを 救済したボアイボアイ村に隣接する、 山岳地帯の貧しいマノボの村はずれの家に 寝かされていた。 彼の家も同様に、山中の貧しい小屋であった。 父親は無く、母親と生活。 ![]() すでに2週間も寝たままであった。 骨折は、サントルの実をとろうとして、 木から落ちたのが原因。木は高木になり、 実は枝の先端になっているから、 落ちたらただではすまない。 ![]() サントルから落ちて骨折した子の救済は、 これで3人目。 もちろん、医者にかかり治療する事は、 貧しい彼らには不可能なことだ。 ![]() とりあえず宛木をほどこし、 村医祈祷師に なにやら炭と油に薬草溶かして塗ってもらった。 しかし、気休めになっても、 このようなことで骨がつながるわけがない。 ![]() 本人は、病院に行くのを恐れ嫌がったが、 「このままでは一生歩けなくなり、 下手をすると体が腐って死んでしまう!」 などとと説得して、ようやく病院に運んだ。 ![]() 案の定、完璧に骨折している。 手術は、翌週に実行されることになった。 貧しい地方の公立病院では、 専門医師は、週一回訪れるだけ。 多くの患者が通路に寝ている。 ![]() すっかり歩けるようになった! ![]() 以前骨折して運ばれた ローズマリーちゃん(写真下)は、 すっかり歩けるようになった! 二人とも、皆さん方の医療寄付がなければ、 一生、歩行困難だったろう。 手のギブスは取れずにいるので、 今年は学校をお休みする。 ![]() 彼女は、母親が亡くなっていて、 継母に育てられているが、 ミンダナオ子ども図書館がすっかり気に入り、 ご両親の了解も得て、お姉さんとここに住み、 MCLの子として学校に通うことになった。 下は妹の世話をしている実姉マリベールさん。 ![]() 二人とも素直でとってもよい子たちだ。 お姉さんは、すでにMCLのある マノゴル村の小学校に通い始めたが、 まだ支援者が見つかっていない。 どなたか支援者になっていただけませんか。 マリベールグマイ 十三歳 マノボ族 六年生 支援者が決まりました。 ![]() もう一人の緊急でダバオに運ばれた子も、 命をとりとめた! 現在は、ダバオからMCLに戻り、 キダパワンの病院で術後の検診を受けている。 ![]() キダパワンの医師や看護婦も、 この子が命をとりとめて生還してきたので、 ビックリして感動していた。 これも皆さんのおかげです! ![]() 医療も切れることなく続いていく デング熱で入院した、 奨学生マノボ族のローズマリーさん。 2020年、MCLスタッフとなって活躍。 結婚して、二人の子どももいて幸せ! ![]() 下右は、 体内に細菌感染が広がり、 緊急入院したマノボ族の子。 ![]() 下のドクターは、 いつもお世話になっている、 ドクター チュー先生。 中国系で、献身的で本当にすばらしい方! ![]() pu24 新しい奨学生が、 学校に通い始めた! ![]() ミンダナオ子ども図書館では、 未成年にあたるハイスクールの子は、 本部かMCLの下宿施設に住むことが出来るが、 下宿は、させないと言う規約がある。 フィリピンには、中学がないので、 高校生と言っても、実質的には日本の中学生だから!
マノボ族や湿原のイスラムの子など、 山地や僻地に住んでいるために遠距離で、 高校に通えない子たちが多い。 ![]() 極貧家庭はもとより、親のいない子、片親の子、 家庭が崩壊した子、障害、レイプなど、 諸問題を背景とした子が多いけれど、 ここに来ると、なぜか皆とっても明るく快活。 実の娘もいっしょに育つ! ![]() ミンダナオ子ども図書館は、彼らにとって、 社会に旅発つ時まで守られながら、 人並みに生きていけるオアシスなのだと、 つくづく感じる。 皆さんから送られてきた古着を着て、 山にいたときとは見違えるようだ。 ![]() 今回の古着支援は、 ミンダナオ子ども図書館の奨学生たち、 外部の奨学生たち、里親奨学生たち(小学校) それから、新学期を迎えて、 学校に着ていく服や靴や鞄の無い子たちにも渡した。 ![]() 難民キャンプは継続しており、 今後は、心のケアとしての読み聞かせと、 医療に重点を置いていきます。 ![]() ミンダナオ子ども図書館での生活は、 皆で食事を作り、 各自のお皿は自分で洗う。 ![]() 掃除も子どもたちが、 スケジュールを決めて実行! ![]() 土日の午前は、 家庭菜園も作り。 ![]() 夕食後は、勉強と読書の時間。 翌日が休日の時は、 スクリーンで映画を見る時も・・・ ![]() 彼らが言うには、 「わたしたちは、宗教や部族が違っていても、 兄弟姉妹で一つの家族!」 ここには、平和が宿っていると良く感じる。 いろいろな困難があっても神が守っているようだ。 ![]() pu25 寄贈していただいた 車いすが大活躍 ![]() 子どもたちが、学校に通い始めて、 日本で寄贈していただいた車いすが大活躍。 プロテスタント教会の H氏から寄贈された2台の車いす。 筋ジストロフィーの兄妹が、学校に行くために大活躍! ![]() 歩行困難な車いすの子が、近くの公立学校に 毎日、通うことが出来るだろうか??? スタッフたちは、多忙で同行出来ないし・・・ 子どもたちだけでは、無理ではないか? と思っていたけれど、 ![]() 様子を見るにしたがって解ってきたことは、 障害がある子もない子も、 MCLの子たちにとっては、何の抵抗もなく 兄弟姉妹で一つの家族! ![]() ちゃんと車いすで引いていくし、 学校でも皆でめんどう見るし! ![]() ようするに山の家で 兄弟姉妹が小さいときから助けあって生きてきたように、 血がつながっていなくても、 助けあって生きていくのがあたりまえ! ![]() MCLのスカラシップの子たちが、 みんなで手分けして 毎朝学校に通っています。 うれしそうな彼らの写真を見てあげてください。 ![]() 彼らを支えてくださっているのは、 支援者の皆さん方。 皆さん方の上にも、 彼らからの笑顔の支援をお送りします!!! 心からありがとうございます。 ![]() pu26 鶏小屋ができました ![]() ひよこが 100羽はいりました! ![]() 私が日本滞在中に訪れた、 Mさんご夫婦からのメールが、 良く雰囲気を醸し出しているので 掲載させていただきます!
pu27 読み語り活動を再開、 マノボ族の村ルモットで ![]() 入学手続きも終わり、学校も始まり、 新しい生活に戸惑っていた子どもたちも、 日常に慣れ、 笑顔がこぼれるようになった。 ![]() 子どもたちの生活も、落ち着いてきたところで、 新しい奨学生が中心になり、 読み語り活動を開始した。 彼らにとっては、初めての経験! ![]() 先輩の指導で、 絵本の持ち方、読み語りの仕方などを習い、 物語を覚えていく。 ![]() ミンダナオでは、言語が多様で、 今回は、マノボ族の村なので、 マノボ族の子たちが中心になり、主要言語はマノボ語。 読むと言うより、 英語やタガログ語の絵本の内容を覚えて 独自に語るという方法を採る。 ![]() イスラムやクリスチャンの子も読み語りをするが、 そのときは、共通語のタガログか、 まだ学校に行っていない小さい子たちの場合は、 タガログ語も解らないので、マノボの子が通訳になる。 ![]() 昼食は、たいがい現地でとるので、 朝早くからお弁当作り。 バナナの葉にご飯を盛って、 鶏肉の煮込み(佃煮状)をのせたイスラム料理、 パステルをみんなで作る。 ![]() 男の子たちは、 支援用の古着を車の屋根に積み込む。 山地なので、バンは使えない。 二台の4WDチェロキージープとスズキのノマド、 現地車のタマラウ(2WD)に乗れるだけのる。 ![]() 荷台にも乗り込み、5人乗りに12人は乗り込む。 10人乗りのタマラウには、 20名近くが詰めこまれる。 スタッフも交えると40人ぐらいが分乗。 (2019年には、禁止になった!) ![]() 中古でも良いから、4WDのトラックが欲しい。 そうすれば全員が読み語りに参加できるし、 絵本のボックスや古着、 難民キャンプへの米やシートの支援も、 お金を出して現地のトラックを借りずにすむ。 ![]() 水田で収穫された米の移送もできる。 120万円ほどで中古が手に入るようなのだが。 下は、後に台湾赤十字社から寄贈された4WD! ![]() 北海道時代から使っている私のノマドは、 腐りがひどく、ショックアブソーバーが、 バンパーを突き破って飛び出すなど、 たびたびひどい故障をする状態。 (自分の姿を見ているような気がする) ![]() pu28 ラワンの巨木もある アポ山ろく ![]() 現地は、ラワンの巨木もあるアポ山ろく。 ほとんど家らしい家もないのに、 どこからともなく、 たくさんのマノボ族の子どもが集まってきた! ![]() ![]() いよいよ読み語りの開始! フィリピンらしく、 みんなで踊ったり歌ったり。 とにかく楽しい時を過ごすことが大事! ![]() 奨学生と現地の子どもたちの 心のふれあいを重視することが優先で、 読み語り方法など しかつめらしいことはあまり言わない。 ![]() 今回は、ほとんどの子たちが、 初めての読み語り体験だった! 楽しんでいるように見えるけれど、 かなり緊張しているのも確か。 でも、初めてにしてはとっても上手だ! ![]() すでに、経験のある大学生もいるが、 高校生(日本の中学生)が中心。 小学生も、照れながらも上手に話す。 ![]() 昔話など、家庭のなかで お話(語り)が生きている世界なので、 読み語りに対する抵抗もなく、 子どもたちは、実に自然に取り組んでいく。 ![]() 日常生活そのものが、語りの世界なので、 聞く方もかなりの集中力があり、 日本の子たちとの違いが、明白にわかる瞬間! ぼくも、ミンダナオに来て初めて、 お話が本当に生きている社会を知った! ![]() pu29 お話が生きている 社会とは? ![]() お話が生きている社会とは? 子どもも大人も、 愛や友情が心に豊かで、 生きる力がたくましく、 ![]() 山や海や森や里や家にもどでも、 妖精や妖怪やお化けや天使が 住んでいると思っている社会! ![]() まるで、MCLの子たちのように! フィリピンの青少年の自殺率はアジアで最低! ![]() 時期を見て、日本の 自殺や引きこもりの多い青少年も視野に入れ、 それなりの図書館作りに、 踏み込まなければならないだろう! ![]() pu30 お話の後に ココアのおかゆ! ![]() お話の後に、ココアのお粥が デイケアセンターから支給された。 薄いおかゆにココアを混ぜたものが、 コップに一杯与えられるだけだけれど、 砂糖も買えない家族にとっては、おおごちそう! ![]() 三食たべられないこの地の子どもたちには、 貴重な栄養補給になる。 興味深いのは、お姉さんが妹や弟に、 自分の分を食べさせている姿が多いこと。 ![]() 貧しい家庭であればあるほど、少ないものを 皆で分け合って食べる習慣が身についている! 与えているお姉さんにとっても、 どんなにか自分一人で食べたいことか、 様子を見ればすぐにわかる。けなげだ! ![]() その後、 皆さんから送られてきた古着を渡した。 今回は、私たちが来るというので、 親が良い服を着せてきたが、 家はボロボロの小屋で普段は裸に近い姿。 ![]() それでも、 すでに5年間も支援してきている所なので、 人々の様子もずいぶん明るくなった。 下は、古着をもらって大喜びの子どもたち! ![]() 読み聞かせが終わって、待望の昼食。 下の写真の奨学生たちは皆、 この地の子と同じような、あるいは、 もっと酷い貧困家庭から来た子たちだ。 ![]() 今は学校にも行けて、 皆さんから支援された古着も着て、 そのうえ初めてのボランティア活動で大満足。 一皮むけて大人になった? ![]() 「ミンダナオ子ども図書館のスカラシップは、 ただ支援してもらうだけの存在ではなく、 自ら貧しい子どもたちのために活動している!」 と言う誇りが感じられる。 ![]() 満足そうな彼らの表情を見るのは、 本当にうれしい。 パステルは皆、手で食べる、私も。 ![]() pu31 熱湯がわき出ている 温泉が! ![]() ここからさほど遠くないところに、 3000m弱の高峰、アポ山の裏の登山口があり、 その近くに、熱泉がわき出ている温泉があり、 マノボ族の聖地になっている。 ![]() ミンダナオの原住民たちにとっては、 ことのほか神聖な場所で、 この地にまつわる伝説も多く、 たくさんの妖精や妖怪や死者が集まる場所! ![]() MCLに住んでいる子たちは、 マノボ族、バゴボ族、ビラーン族など 原住民の血を受け継いでいる子が多いので、 この地のことも伝説で聞いて知っている。 ![]() 驚くべき事は、 ミンダナオのこの地からは、 遙か遠くから来たバゴボ族の青年に、 この温泉の話をして、 名前を言ったとたんに顔が青くなり、 ![]() 「お祖父さんが、昔話で語ってくれた場所だ! お祖父さんの話だと、 そこに行って帰ってきた者は一人もいない! 人の入れない、妖精たちの住む聖地だから!」 ![]() MCLのマノボ族の子どもや若者たちも、 話で聞いたことはあっても、訪れたことがない。 そこで、今回は時間が余ったので、 「行こう!」 「わーーーーーぃ!」 ![]() ものすごい熱泉にビックリ。 ここは手つかずのジャングルで、 まさに妖精のいる場所だ! 祈りの儀式も行われている。 ![]() この熱泉からお湯を引き、水を加えた素朴な温泉がある。 「パパ友!入ってもいい?温泉に!」 「でも、水着も着替えもないけど・・・」 「大丈夫、服のままはいるから。」 「ぬれたまま帰っても良ければいいよ!」 「やったーーーー」 あっと言う間に、大半が飛び込んだ。 ![]() 僕もたまに入る温泉だが、 実に効能あらたかで、 帰るとぐっすり眠り疲れがどっと流れさる。 聖地だけあって、人々が傷を癒しにきたりする。 ![]() ここの泥を塗る療法がはやってきたようだ。 それを見て、 泥パックをし始めた子もいる。 とにかく心身ともに充実した楽しい一日だった。 ![]() pu32 プロックエイトの マノボの子たちの 小学校へ! ![]() ここは、たびたび登場する プロックエイトの村の マノボの子たちが行っている小学校。 ![]() この村の全員40名ほどが、 皆さんのスカラシップを受けています。 村自体は貧困を絵に描いたようで、 この地を訪れた訪問者の方々は、驚かれると同時に、 明るく遊ぶ子どもたちが大好きになる。 ![]() ちょうど休み時間で、 子どもたちは遊んでいた。 遊び道具はないけれども、 いろいろな遊を知っている! ![]() スタッフは、学校の先生に プロジェクト代などの経費を計算してもらって、 皆さんから預かった支援金を渡す。 一人一人全て子ども別の領収書を発行して 明瞭に会計をこなす。 ![]() また、写真下の米袋は、 昼食を持ってこられない子どもたちのために 購入した米(食料補給支援!) MCLの里親奨学金を使って購入している。 購入先はNFA(国家食料組合)から 市価より安く手に入れている。 ![]() 下の写真は、プロックエイト村から仕事が無い (日雇いのため常に仕事があるわけではない) お父さん二人が、子どもたちの昼食を、 ボランティアで作っているところ。 ![]() 昼食と言っても、こちらでは 米が食べられれば贅沢なぐらいで、 副食の野菜汁は、村の父親たちが育て 管理している畑から採ってきたもの。 ![]() 下は、今年から初めて学校に通う子どもたち。 13名いるが、まだ支援者が決まっていない。 小学1年生と2年生。 ![]() pu33 マノボ族の村 トガウで読み語り ![]() マノボの聖地と言われるトガウで読み語りをした。 一軒だけ、比較的良い家があり、 その中で読み語りをしたが、 2時間も山道を入る貧しい地域だ。 ![]() 滋賀県マキノの民話を題材にした紙芝居を、 イスラム教徒の若者ダニー君が、 マノボ族の子どもたちに語っている。 非常に語りも上手で子どもたちも大喜び! ![]() 下の写真は、語りの後に、 皆さんから送られてきた 古着を渡しているところ。 ![]() 読み聞かせがあるというので、 それなりの格好をしてきているが、 多くの子どもたちが、 ふだんは裸同然だ。 ![]() そこからさらに奥の行き詰まりの村、 ボアイボアイ部落にも行き、 読み語りのスケジュールをたてた。 ![]() この地域は、 骨折した女の子を救済した村。 ![]() 非常に貧しく、子どもたちは、 昼食の弁当を学校に持参できずに、 ほとんどの子が休学したまま。 来年は、この村の子たちを支援する予定。 ![]() この子たちの通う地域の高校といっても、 村から徒歩で2時間ぐらいかかるが、 なんとUSAID(アメリカ政府支援)で 無線使用のコンピューターが入った。 こんな山の奥にとビックリした。 ![]() しかし、そのためにコンピューター使用料が プロジェクト代として加算された。 月額200円ぐらいだが、 貧しい人々にとっては、大変な金額! 学校をあきらめざるをえず、 教育格差がますます広がっていく。 ![]() マノボ族の多いこの地域で、 中高学校に通ている子は5パーセントに満たない。 後の95パーセントは、移民系の子どもたち。 ここには私たちのスカラーが二人おり、 授業料を納める際に先生からうかがった話。 ![]() 貧しいものはますます貧しく、 社会から切り捨てられていく 構図がここにもあった。 ![]() 今朝、MCLでラジオを聞いていると、 政府軍がこの村の一軒一軒を反政府ゲリラが、 潜んでいると言う容疑で家宅捜査をした、 というニュースが入った。 ![]() 私たちは、この村と関わっているので、 ニュースには動じないが、 ![]() 小学校を卒業するだけでも大変で、 中高校生は一人もいないが、 日本からの支援で、極貧のこの村から、 反政府ゲリラにならなくても、 平和を考えられるような学生を送り出したい。 ![]() pu34 福岡から、 幼稚園の先生方が 研修旅行で来られた ![]() 福岡の行橋から8名の幼稚園の先生方が、 山元神父さんに引率されて研修に来られた。 8名のうち、何と6名が初めての海外旅行! ![]() 初の海外旅行にミンダナオというのは興味深い。 他の海外旅行とは全然違うだろうから。 しかも目的地の一つは、イスラム地域のピキット。 最初のパイロット保育所を建設したプランギ村。 ![]() そして、高地のマノボ族の村の保育所を訪問。 ミンダナオ子ども図書館でなければ、 決してアレンジできない場所だ! ![]() マニラまで迎えに行ったが さすがに緊張の様子。 表情のこわばった?若い先生方を見て、 「この子たちだいじょうぶ?」私の方が緊張した。 ![]() 到着して、まずは市場へ。 そこで、寝袋にもなるイスラムのマロンを購入! ![]() マロンは、衣装として、 女性も男性も着て外を歩けるし、 ![]() 夜は、そのなかで寝ることも出来る! 本当に、役に立つ着物。 ![]() 訪問者が来ると、料理担当のスタッフと、 市場に買い出しに行く! 行くときには、車のこともあるけれど、できれば こちらのオートバイに接続した公共乗りものの トライシクルに乗って出発! ![]() pu35 ミンダナオの市場体験 ![]() ミンダナオの市場には 庶民の生活の香りがして、 ミンダナオの生活の生きた雰囲気がする! ![]() 子どもたちも、 お母さんを手伝ってお仕事! 「ねえ!かってちょうだーーい!」 「美味しいよ!」 ![]() 仕事場に子どもが一緒にいるのは、 市場でも、銀行や役所でもあたりまえ! 役所で順番を待っていると、子どもが 駆け込んできて職員が声をかけたのにビックリ! 「ほら、お母ちゃんあっちにいるよ!」 「着がえさせてもらったら、横で寝てなさい!」 ![]() それを見習って、MCLでは、 スタッフが仕事をしている部屋で、 赤ちゃんをあやしながら仕事をしても、 子どもが入ってきても良し! 「これ、わたしがお家で育てたカボチャなの!」 ![]() ミンダナオの総菜は、本当に豊かだ! 下の写真は手前から、 ショウガ、ニンニク小さなタマネギ、赤ピーマン、 向こうには小さなトマト、上にはコショウや香草! これらを小さく切って炒めてラマス下味を作る! ![]() 料理が、香りも味も奥深く美味しいのは、 下味のすごさから来ることが、市場でわかる! そして、新鮮な魚が豊富! どでかい南洋マグロも切り身で売っているので、 わずかに酢をかけて刺身で食べる! ![]() 肉も,その場で解体して切った、 ニワトリや豚や牛の肉! 生きたニワトリも売っているよ! ![]() 急に元気になった先生方を見て、 スタッフも私たちもホッとした。 「料理が美味しいわけが、わかったわ! どこで食べても、生活の生きた香りと味がする! 日本は、今はどこでもコンビニ味・・・」 ![]() その後は、先生方の心は どんどん解放されて、 帰るときにはすっかり 「失った何かをとりもどしたような気持ち!」 ![]() 「日本に行きたくないなあ!」 「また、必ず帰ってくるからね!」と、 どちらが故郷かわからないような、 言葉と涙を残して、もどっていかれた。 ![]() 年配の訪問者が必ず言う言葉が、 「私が子どもだった頃の日本も、こうでした!」 ![]() pu36 まずは足慣らしに、 高地マノボの村 を訪ねた ![]() 到着翌日は、まずは足慣らしに高地マノボの村、 ウオーターフォールを訪ねた。 結構な山道で、 途中で一台車が登れなくなり最後は徒歩で! ![]() 良くあることなので私たちは驚かないが、 皆さんビックリ。しかし、滝は美しい! まずは、マノボの子どもたちとの出会い。 写真は、園長の山元眞神父さん(再訪) ![]() 下は、主任の品川忍先生。 さすがに日常、子どもとつきあっているだけに、 とけ込み方がとっても上手だ。 あっと言う間に、子どもとの距離が縮まっていく。 ![]() といっても素朴で 人なつっこいマノボの子たちが、 素直に心を開いて受け入れてくれた? ![]() ひとしきり、 子どもたちと遊んだ後に、 ![]() いよいよ読み語りが始まった。 美しい滝の見える側での読み語り。 ![]() 下の写真で、読み語りをしているのは、 奨学生のアロナ・アモールさん。 彼女はこの村の出身。 マノボ語で読み語りをした。 ![]() この後、皆で彼女の家を訪ねたが、 18歳の兄は、足も腰も首も曲がっていて、 生まれながらのポリオでこちらを見ていない子。 10歳の弟は多少軽度だがやはりポリオだ。 ![]() アロナ・アモールは、アモール=愛という その名が示すように本当によい子。 彼女が、一家の心の支えだ。 体の曲がった兄をさすりながら、 しきりに「ここが痛いのよ!」と私にいう。 ![]() 出来れば、治療して欲しいという事だろうが、 18歳で自分で体も動かせない、 一見、肉の塊にしか見えない子を、 どのように治療したら良いのだろう。 ![]() 兄も、声をふりしぼりながら泣く。 アロナが居ないと寂しいという。 アロナもワッと泣き出す。 私ももらい涙だ。 周りで見ている奨学生たちが、哀れだと言う! 彼らの家庭も別の意味で大変なのだが・・・。 ![]() 私は、「なんて愛のある家庭なのだろう。 少し愛を分けてもらいたいぐらいだね」と答える。 アロナと彼女の家族が喜ぶと思い、 山元神父さんに「祝福してあげてください!」 そのときの様子を、山元神父さまは、 カトリック新聞の記事にこう書いていらしゃいます! ![]()
pu38 マノボ族の村での 読み語りが続く ![]() ミンダナオ子ども図書館では、必ず イスラム教徒、先住民族、 移民系クリスチャンの歌を披露する。 写真は、マノボ族の子たちの前で絵本を語る イスラム教徒の奨学生。 彼らも、本当にうれしそうだ。 ![]() 今回はさらに日本人グループが加わった。 下は日本民族?の福岡の幼稚園の先生たちが、 「むすんでひらいて」をしているところ。 これは、大受けに受けたものの一つ。 ![]() さらに、極めつけは、 山元神父の甥御さんによる、大道芸だった。 パントマイムもこなし大喝采! プロに近い技に、魔法だと思った子たちもいた。 ![]() 日本的価値観を捨てきれずに、 上から目線で原住民を観察しに来る訪問者を、 地元の子たちは、あまり受け入れないが、 このように無心にとけ込む人々に、 子どもたちは、すぐに心を開いて飛びついてくる。 ![]() pu39 いよいよ最大の目的地、 イスラム地域の 保育所開所式へ ![]() まずは、ピキット市長を表敬訪問。 写真は、左からおなじみDSWDのグレイスさん、 市長夫人、市長、山元神父、DSWD所長。 皆さん、とても温かい人々。 ![]() 保育所の先生方もいっしょに、写真を撮った。 普通ではとても入れない場所だが、 今回は日本から賓客も来ているので、 市長が6名の軍の兵士を護衛に出してガード。 現地に到達した。 そんなに危険とは思えないのだが・・・・ ![]() 新しいパイロット保育所が出来た! それにしても、住民も子どもも賓客も、 あまり楽しいので、 兵士まで笑顔でとけ込んでしまっていた。 ![]() 下は、新築された保育所! MCLを絶えず支援し、去年ガンで亡くなられた 溝田美恵子さんが、 行橋カトリック教会の方々と寄贈され、 名前も入っている。 ![]() 内部の様子。 椅子と机もそろった。 亡くなられた美恵子さんは、 生前から幼稚園を作るのが夢だったから、 不思議なことにミンダナオでかなったわけだ。 ![]() 同時にこの村から、 溝田美恵子さんの支援で、 大学生の奨学生を一人採用した。 ![]() 父親は亡く、お母さんだけで、非常に貧しく、 下のように椰子の葉で、 屋根を葺くものを作り生活している。 一つ1ペソ(2円にもならない)。 息子さんが大学に行けるようになったのを、 涙を目に浮かべて喜ばれていた。 ![]() 山元眞神父さんも支援しているイスラム教徒、 サダム君と再会。 下の写真、右端がサダム君。 左も今年新たに奨学生になった若者。 ![]() このような出会いを通して、 イスラム教徒で、 ほとんど外人に会ったことのない彼らも、 何かを感じ取るのではないだろうか。 ![]() その後、サダム君は、大学を卒業して 現在は、結婚して、 MCLのスタッフとして働いています。 二人の子のお父さん! ![]() pu40 滞在5日目 マノボ族の山に一泊 ![]() 背の高いラワンの茂るジャングルに近いが、 ミンダナオ子ども図書館の役員の一人で、 保育所の先生をしながら、 マノボ族のために、献身的に生きていらっしゃる、 ビックビックさんの家に行った。 ![]() この家は、写真でも紹介された場所だ。 (ポプラ社:世界の国々『フィリピン』下の写真) ビックビックさんの保育所と黄色い服が当人。 ![]() 周囲に他の家が、一軒も見えない山の中の家。 もちろん電気も無く、蛍が飛んでいる。 家も小さいので、皆、床にゴザを敷いてねる。 食事も薪で作り、まるでキャンプみたい。 ![]() しかし、翌日外へ出て さわやかさにビックリ! ラジオ体操後、朝食が済んでさっそく保育所へ。 ![]() その楽しかったことと言ったら! 上の写真は、こちら流の 「後ろの正面だーれ」をしているところ。 ![]() さすがに現役の先生方で 子どもの扱いも見事だ。 下は、「とうりゃんせ」をしているところ。 ![]() もちろん、日本語で歌っている。 それでも、子どもたちはもう夢中だ。 ![]() さらに極めつけは、「花いちもんめ」 「あの子じゃわからん」と言いながら、 アッッカンベーをすると、 子どもたちは、それこそ大喜びだ。 このような日本の伝統的な遊びは、 こちらでも、そのまま子どもに受ける。 ![]() 部屋に入っても、「おおきなかぶ」を演じたり。 一人一人パーフォーマンスが出たりと、 とどまる所を知らない・・・ こちらの保育所は、プレスクールと言って、 一日二時間ぐらい集まって、 小学校に入学するための単語の学習が中心。 ![]() 子どもを預かる日本の保育とは異なるけれど、 それだけに、ビックビックさんなどの 保育者にとっては、新鮮な驚き。 保育所で遊ばなくっても、 子どもたちはいつも友だち同士で、 野山をかけめぐって遊んでいる! ![]() マノボの子たちは、 日常がのびのびと解放されているだけに、 せめて保育所では、学習に集中が求められ、 日本の子たちは、日常が解放されていないから? 保育所では、のびのびすることが求められる? ![]() 入所して3ヶ月にならない先生3人に対して、 古株の先生方が、 「あんな事も出来たのゼーンゼン知らなかった!」 新しい先生方も、 「あの先生、あんなとこがあったなんて、ビックリ!」 どうやら先生方の相互交流が出来たようだ。 先生方が、マノボの子たちに心を開いてもらった? ![]() pu41 そして別れの日 ![]() ![]() お別れパーティーを開いたが、 その前からすでに、 先生も子どもたちも、涙涙・・・ ![]() ![]() ここでも、先生方は大ハッスル。 山元神父の炭坑節まで加わって、 ミンダナオの夜は、更けることを知らない。 ![]() フィリピンの神父とあまりにも違う神父像?に、 若者たちは大はしゃぎ。 親のいない子も多いので、 「お父さん、お父さん」と言って離さない。 ![]() 劇団四季に勝るとも劣らない? 心のこもった「おおきなかぶ」の演技。 ![]() ミンダナオ子ども図書館の若者たちは、 この話を絵本で知っているので、 今後は読み語りの現場でやるだろう。 ![]() それと、「むすんでひらいて」は、 現地語に訳して定着させようと思っている。 ![]() 最後は、笑いと涙の中で。 「必ず、必ず、もどってきてね・・・・・・!」 ![]() ![]()
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毎回振込後に、宮木梓からお礼のメールとが届きます! 奨学金は物価高騰もあり、2021年より以下に変更いたしました。 一年間、小学校42000円、中高60000円、大学72000円 卒業後も支援額を変更して継続、別の子を紹介希望、終了希望は、 通信欄かメールで宮木梓宛に、寄付の内容や要望をお書きいただければ、 宮木梓が、対応いたします。 メールが難しい方は、日本事務局に携帯かお電話で対応いたします。 |
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