戦争と貧困と平和構築の記録 2008年(2)



 2008年は、本当に大変な年だった
1 GO! 本当に大変な年だった
2 GO! 子どものための炊き出し支援
3 GO! 医療活動も続いている
4 GO! 覚えていますかこの子たち
5 GO! 避難民キャンプの状況
6 GO! 数人の病人をかかえて車に
7 GO! 間髪をいれず難民キャンプに
8 GO! 緊急支援報告
9 GO! 雨に打たれずに眠れる
10 GO! ワールドフードやJICAも
11 GO! 大雨がキャンプを襲った
12 GO! ビニールシートをありがとう
13 GO! 現地で直接家族に手渡す
14 GO! 出られなくなった車を
15 GO! ビニールシートをさらに届ける
16 GO! 読み語り支援を決定
17 GO!腹部を撃たれた少年
18 GO!戦車が轟音をたてて
19 GO!難民キャンプは辺境へと
20 GO!ピキットの要塞跡
21 GO!展開を予想するのは難しい
22 GO!キャンプで見つかった少女
23 GO!可哀そうな子供たちと老人
24 GO!総攻撃が始まるとしたら
25 GO!現地から聞こえてくる言葉
26 GO!病気の子どもが増えている
27 GO!くり返し現地を訪れ
28 GO!初めて見た難民キャンプ;松居陽
29 GO!状況は良いとも悪いとも言えない
30 GO!毎日新聞の記事

th1
1)2008年は、本当に大変な年だった

緒方貞子さんが、
2006年に
JICAのトップになられ、
IMT国際監視団による和平構築で、

フィリピン政府と
MILFモロイスラム解放戦線との
和平構築が、
実現しかけたものの、

マレーシアにおける
サインの直前に決裂し、
2008年に戦争が起こり、
80万の避難民が出た。

脇道や畑や草原に
避難民たちが、
あふれかえるのを見て
特に子どもたちを放っておけず、
救済支援活動を始めた!


以下の映像は、
その時の記録です

戦争と平和
映像を 見たい方は ここをクリック

th2
2)子どものための
  炊き出し支援を開始した

こちらは、
避難民キャンプで
ミンダナオ子ども図書館が行った、
炊き出しの様子!


直接、米は渡さず、
ミンダナオ子ども図書館の
スカラーたちが、
避難民の子たちのために
炊き出しをして、

直接、その場で、
子どもたちに
食べさせてあげる。

米を渡さない理由は、
米を渡すと、
持ち帰ってご飯を炊いても、
子どもたちに食べさせないで、
大人だけが、
食べてしまったり、

どこかに、
売られてしまったり
することもあるから・・・。

炊き出しは、
大成功で、
子どもたちと母親たちは、
本当に幸せそうだ!

子どもたちの
幸せで、
うれしそうな笑顔ほど
美しいものはないと、
いつも思う!

子どもたちこそ、
未来だから・・・!
戦争や貧困がなく、

子どもたちが、
幸せに成長していける社会を、
縁の下の力持ちになって
創ることこそ、
大人たちの役割だと思うのだが!


th3
3)医療活動も続いている

新しい患者たちも
次々に
運び込まれる。

子どもたちのためにも、
親を救って
あげなくてはならない。

個人の支援で、
なりたっている
蚤のように小さなNGOが、
どこまで治療できるのかは、
予算との格闘だ・・・!

よろしければ、
寄付をお願いします。

一つでも、
虹のような
笑顔が生まれるように!


th4
4)覚えていますかこの子たち

今は、
治療のために、
ミンダナオ子ども図書館に、
母さんと
家族もいっしょに住んでいます。

とっても元気に、
そして、
明るくなりました。

この子たち、
スカラーになります!
どなたか、
支援してくださいませんか。



th5
5)避難民キャンプの状況

道路脇に、
この様な仮設テントや
避難小屋が、
延々と続く、

難民キャンプの状況は、
ピキットでは、
あまり変わっていない。

難民は、
増えても減ってもいない
ただ、日にちがたつにつれて、
生活に
疲れが見え始めている。

「もう、こんな生活は、
 早く切り上げて、
 自分の農地で平和に暮らしたい!」
と言う、
ため息混じりの声が、聞こえてくる。



th6
6)行くと必ず、数人の病人を抱えて
  車に乗せて帰ることになる

多いのが、
風邪と高熱、
そして
天然痘や皮膚の病気。

栄養が悪く、
ガリガリに痩せている。

この体力では、
ちょっとした病気も
命取りになる事が、
良くわかる。

下は、難民の状況を見るスカラーたち 。
日本から送られてきた
古着を着ているので
こざっぱりして見えるが、
彼女たちも 、
同じような極貧の難民で親がいない。

下の写真で、
後ろにいるのは、
3年前から歯が出てきた奇形の子。
その後、
ミンダナオ子ども図書館の
医療プロジェクトで手術をした。

「あっ、MCLの車が来た!」
「あの若者たちが、
 スカラシップの子たちなんだ!」
「あれっ、あそこの村の
 ・・・ちゃんもいる!
 スカラーだったんだね!」

そんな、
親しみのある言葉が、
あちらこちらから飛んでくる。

もう何度も、
読み語り活動の頃から
出会っている人々だから、
友だちのように迎えてくれる



th7
7)間髪をいれず、
  ピキットの難民キャンプへ

日本での報告会が、
終わり、
現地に帰り、
まだ、かなり疲れが残っていたが、
翌日には、
難民キャンプを訪れた。

今回訪ねた難民キャンプは、
シリックとブアラン、
そして、
国道沿いの一カ所を訪れた。

ピキット近郊では、
戦闘は、
比較的落ち着いているが、
難民たちは、
帰ろうとしない。

DSWDの調査では、
約4000世帯が、
国道沿いの空き地で、
避難生活を継続している。

帰ろうとしない理由は、
難民たちの多くが、
今後も戦闘が続くと
考えているからだ。



th8
8)ピキット緊急支援報告
8月16日記載


ピキットの状況は、
避難民の一部が、
帰省したと言う
事実は、
あるのですが、

現地では、
増えている
というのが実感です。

政府軍が、
アレオサンのMILFが
制圧していた村を
一部奪回して、
しばし攻撃を控えた形です。

しかし、
現地から聞こえてくるのは、
さらに本格的な戦闘に
拡大するだろう、
と言う、
悲観的な見方です。

成立直前だった
イスラム自治区の拡大承認が、
ボツになれば、

イスラム側は、
聖戦(ジハード)に入る
覚悟でいるようです。



th9
9)これで雨に打たれずに眠れる

ミンダナオ子ども図書館の
支援でようやく
ホッと
息をついた人々。

海外からの支援も
入り始めてきたので、
私たちは、
逆にホッと一息!

今後は、さらに
海外支援からも
取り残された場所の人々の、
緊急の医療や
古着やタオルやシーツの支援、

そして、スカラーたちの
読み語りによる心の支援と
ビニールシートの支援も
場所を選択しつつ、
かゆいところにも
手が届くような
こまめな活動をしていきます。

さらに平和になって、
難民たちが、村に帰ったら、
友達になったよしみから、
将来も、
彼らの村で読み語りを行い、

戦争で
親が殺された子達などを
奨学生に採用して、
スカラシップを与えられる
平和な日を夢見つつ。
スカラーの若者達と共にがんばります!



th10
10)世界食糧機構(ワールドフード)や赤十字、
   日本のJICAも一部支援を開始


上は、
日本のODAによって
提供された
ビニールシート、
さすがに品質がすばらしい!!!

とりわけ
米の支援、
生活必需品の支援も始まり、
うれしい限りです。

ただし、
行政が作った
大規模な難民キャンプ(学校など)
に限られており、

戦闘地域や
反政府地域と指定されている、
町から外れた、
小さな難民キャンプや
国道から奥に入った地域の難民には、
食糧や米も
届けるのが難しい状況です。

ビニールシートは、
JICAが、
大きなものを
6カ所ほど配りました。

戦闘の長期化を覚悟して、
安全な市街地に
移住してこられる方々も多く見られ、
今後も独自に
継続する必要がありそうです。

しかし、
市街地に入れず、
国道沿いに骨組みだけ
建てている家族も多くあり、

医療も、避難民が、
あまりに広範囲に
散らばっているために、
赤十字も、
入って動いてはいますが、
手が回らない状況です。

メディアでは、
避難民の数は
ミンダナオ全域で、
推定13万人とも
16万人とも言われています。

ミンダナオ子ども図書館は、
他のNGOが、
入ってきた地域は、
活動を物資から、
読み語りにシフトさせつつ、

大規模NGOの手が回らない、
置き去りにされている地域の
難民に絞って、
地域の住民のニーズに応えて
活動を続ける予定です。


th11
11)大雨が
   難民キャンプを襲った


皆さんが、
支援してくださっている

ミンダナオ子ども図書館の
スカラー(奨学生)達は、

多少の雨でも
負けずに行動する、
実に頼もしい存在!

ビニールシート設置中に、
一転、
雲行きが怪しくなり、
あっという間に大雨が襲ってきた!

今まで晴れていた
天空が、
一転、にわかにかき曇り、
まさしく「襲う」の形容詞が
ピッタリの熱帯雨林の集中豪雨。

激しい風に、
必死に
ビニールシートを
押さえる少女。

th11b
12)ビニールシートをありがとう!

ちょっとした
ビニールシートが、
どんなに
ありがたいものであるかを
実感する瞬間だ。

雨が降り出すと
何と
子ども達が、

雨の中に
飛び出して
踊り始めた!

最初のうちは、
愛と友情で、
悲しみを
乗り越えようとするけれど、

だんだん、
落ちこんでいき
トラウマで、
表情がなくなってくる。


th12
13)ビニールシート一枚にしても、
   現地で家族に直接手渡す


ミンダナオ子ども図書館流で、
いくらバランガイキャプテンや
DSWDスタッフから、
数枚(時には一本丸ごと)
手渡して欲しい、
と言われても、

必ず現地に
同行し、
自分たちの手で
一つ一つ家族に渡す。

こんな頑固な
NGOが、
一つぐらい有っても
良いだろう。

本当に細部に、
重箱の隅を
ほじくるような活動で、
たとえ有力者に
煙たがられようと・・・

これも、
2000年、2002年の
大量の難民を
目の当たりにしたからだが・・・

実際の難民のいる場所に
案内してもらい、
一家族づつ手渡す。

たとえ
深夜に及ぼうとも、
丸投げはしない。

確かに、
緊急支援における、
米などの大量の支援は、
非常に有効。
ワールドフードやJICAをはじめ、
国際舞台での
大規模国際NGOの存在は重要だ。

しかし、
ミンダナオ子ども図書館のような、
ハツカネズミのような
NGOの良さは、
独自独特のものがある。

今後は、
読み語りを開始して、
子どもたちの
心の救済と共に、

古着や
シーツやタオルを
こまめに配り、
現地の子どもの
病気の状態を聞き出し、

緊急入院の必要な場合は、
病院に運び。
また、薬での治療も、
現地の医師と共に
開始する予定。



th13
14)雨のために出られなくなった車を

雨のために
出られなくなった車を、
難民キャンプの人々が
大勢で、
押し出してくださった。

お互いが
心から助け合えるとき、
戦闘につかの間の
真の平和が感じられる。

ありがとう!
今度は読み語りで
戻ってくるからね!
子どもが、
緊急医療の必要な時は
連絡してください!

ミンダナオ子ども図書館は、
大規模NGOに比べると
規模も資金も
小さいのですが、

本当にこまめに、
効率的に
資金を大切に使うと、
少額でも思った以上に
大勢の人々を救済できる事が、
今回の経験でわかって来ました。

そして何よりも、
現地の人々との長く続く、
心の交流が
平和構築のためには
大事ですね。



th14
15)ビニールシートをさらに届ける

多湖さま、
伊藤さま、
難民支援を早速
ありがとうございます。

ビニールシート、
一巻き100mが
1万1千円ほど、
それを、5mづつに切り、
20家族に届けます。

多湖さまの支援で、
二巻き、
40家族にくばりました。

今後、
土曜日、日曜日に
読み語りと炊き出し
古着の支援を、
子どもたちとする予定です。

伊藤さまの
ご支援は、
炊き出しに使います。

支援を振り込まれる方、
振り込まれた方は、
出来ればメールか
FAXでお知らせ下さい。

直ちに
緊急の支援金として
活用していきます。

シートをもらって
ホッと
一息ついた家族。

しかし、
まだまだ足りないので
困惑・・・。

まずは、
最も必要としている家族を
慎重に選び出して、
シートを渡す。

th15
16)週末は、ここで読み語りと炊き出し
   古着の支援を決定!


もちろん学校は休み。
それでも、
子どもたちは
けなげに遊ぶ。

食べ物も
ほとんど
底をついているけど、
ままごと遊び!

バナナの花房、
これだけが食べ物!

子どもを抱え、
呆然としている
母親!

日曜日には、
別の場所で、
読み語りと古着の支援を・・・

カバカン側の支援が
始まったところで、
次は、
カルメン側の
調査と支援を
開始しなければならない。


MILFとMNLFの
対立だというものの、
その背景には、
かなり根深いものがあるようだ。

しかし、
それよりも不安なのは、
国軍の動きだ。

どうやら
7月から8月ごろに、
大きな戦争が、
勃発しそうだ。

いつも、
戦闘が始まるのは、
ラマダン明けの
この時期だが、
着々と準備が始まっている?


池上彰の
ジャパンプロジェクト


 
世界の”命の現場”で
奮闘する日本人

 
パックンが来た 
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th16

17)目の前で両親と弟を殺され
   腹部を撃たれた少年をMCLに引き取る

目の前で両親は撃たれ、
流れ弾に当たり目の前で弟を失い、
自分も腹部を撃たれた。

福祉局の支援で
病院に入院。

2週間の入院の後
退院にまでこぎ着けたものの
家族も引き取り手になる親戚もない。

その話を聞いて、
彼を、
MCLに引き取ることにした。

14歳 小学校4年生
ショックのせいか、表情が無いが、
まじめな好青年であることは、
良くわかる。

病気の子をチェックして
病院に運ばなければならない子は、
すぐに病院へ。

医師もよく知っていて、
自分の給与はなしで
診察から手術までしてくださる。

手術は、キダパワンの総合病院へ、
それでもだめなら
ダバオの病院へ運ぶ。



th17
18)数日後、難民キャンプを訪れると
   戦車が轟音をたてて通り過ぎていった

ガリガリと
異様な音を立てて失踪する戦車に
人々の顔も引きつっていたが、

戦車から顔を覗かせている、
政府軍の兵士の顔も
引きつっていた。

どこから、
M16ライフルや
ロケット弾の攻撃を
受けるかわからないからだ・・・・

こうした戦車の
示威活動と戦闘で、
MILF軍は押し返された様相で、

市政は、
学校や施設に滞在している
難民たちに、
半ば強制的な帰省を促している。

そのために、
公の難民キャンプから、
難民の姿はだいぶ消えたが、

逆に難民たちは、
公のキャンプから
追い出された形で、
道路沿いに
新たにテントを張って避難している。

まだ地域では、
戦闘が続いていて、
帰省を恐れているからだ。

装甲車と異なって、
キャタピラをはいた戦車は、
さすがに不気味だ!



th18
19)境界周辺で新たに発生
   難民キャンプは、辺境へと移っている

町から遠くない地域の
人々は、
ほぼ帰宅したが、

戦闘はイスラム自治区との
境界周辺で新たに発生しており、
難民キャンプは、
辺境へと移っている。

具体的な地名は避けるが、
ピキット周辺でも
反政府勢力は、
山岳地域などに
新たに集結して体制を立て直して、
総攻撃に備えているという。

イスラムには、
聖戦による
聖都奪回の歴史がある。

メッカを追われたモハメッドは、
メジナに引き下がり、
体勢を立て直した後に
聖都メッカを奪回した。

攻撃されれば、
必ず挽回するのが、
イスラムの教えだとすると、
彼らがこのまま
引き下がるとは思えない。



th18b
20)ピキットの要塞跡

ピキット市の要塞跡
スペイン時代の要塞だけれど

世界大戦のときには
ここに日本軍の司令部があり
防空壕も掘られていた。

しかし、
敗戦で日本軍は、
湿原に逃げ、

今も、
イスラムゲリラとなって
生き続けている
日系人も多い。



ミンダナオ紛争を戦った
「キムラさん」の正体

日系イスラム戦士、「日本への思い」を語る
中坪 央暁 : ジャーナリスト


GO!




th19
21)今後の展開を予想するのは難しい

政府は、
今回の戦闘を
MILF側の一方的な
違反行為と断定して、
和平交渉の棚上げ、

棄却を
示唆しているが、
MILF側は
それに反発している。

互いに
総攻撃も
辞さないという、
過激な論調が出ているが・・・

一方で、
今回の展開は、
事前にかなり
周到に準備されたドラマであり、
反政府側が、それに
引っかかったという見方も根強い。

直前に
平和交渉に異議を申し立て、
ホゴにする計画に、
イスラム側が
引っかかったと言うのだ。

そのシナリオは、
米国によって書かれ、
日本も側面から支援した
と言うのだが、
真相は闇の中だ。
(もちろん、米政府は否定している)

ただ、
この劇のしこりは、
かなり深く影響を及ぼすだろう。



th20
22)難民キャンプで見つかった、
   アルバ(9歳)ちゃん

極端な
栄養失調の状態だった。

現地を訪れた
山元眞神父と、
行橋カトリック教会のメンバーたちと
相談して救済を決断した。

3ヶ月の病院治療の後に
一年の栄養補給、
そして、
3年のリハビリが始まる。

下は、
病院に収容された
アルバちゃん。



th21
23)かわいそうなのは、
   子どもたちとお年寄り

きつい難民生活で、
もっともかわいそうなのは、
子どもたちとお年寄りだ。

下は、
ブアランの小学生
10歳で
私たちのスカラーの一人。
彼女は、熱を出していた。

2000年の戦闘で
すでに父親を失っている。
母親は、行方が知れない。
彼女を育てているのは
年老いた祖母一人だ。

もう少し年が
上になったら
ミンダナオ子ども図書館で
暮らすことになるだろう。

その後、少女は妹と
ミンダナオ子ども図書館に住み
2018年現在は大学生で
妹は高校生です。



th22
24)総攻撃が始まるとしたならば、
   ラマダン明けだろう

9月になって、
イスラム教徒は、ラマダンに入った。
ミンダナオ子ども図書館にいる
イスラム教徒の子たちも
断食をしている。

10月1日の
ラマダン明けまで、
最も重要な祈りの月だ。

もしも、本格的な総攻撃が
始まるとしたならば、
過去の事例をから見ると、
ラマダン明けになるだろう。

以下はフィリピン
インサイドニュースの
9月1日の
記事からの抜粋
http://www.t-macs.com/
*政府、MILFとの合意文書を破棄
最高裁で29日、
デバナデラ訟務局長が、
モロ・イスラム解放戦線(MILF)との
先祖伝来の支配地に関する合意文書には
どんな形であれ政府が署名する
ことはないと述べた。(Star)

 ◆ラマダンも戦闘継続へ

政府が合意文書を破棄した
という29日の話を受けて
モロ・イスラム解放戦線(MILF)は31日、
和平プロセスが全面戦争に至る可能性も
あると警告した。
(Inquirer)


◆MILFのテロ組織指定を

北コタバト州はこのほど、
命令系統から離脱した
急進派部隊の掃討作戦を支援するため
モロ・イスラム解放戦線(MILF)を
テロ組織に指定するよう
アロヨ大統領に強く訴える決議を出した。(Star)


 ◆MILFの武器工場を制圧

国軍は29日、マギンダナオ州で
モロ・イスラム解放戦線(MILF)急進派
カト部隊の武器工場を兼ねる
訓練キャンプを制圧した。(Star)


9月になって、
イスラム教徒は、ラマダンに入った。
ミンダナオ子ども図書館にいる
イスラム教徒の子たちも
断食をしている。

10月1日のラマダン明けまで、
最も重要な祈りの月だ。

もしも、本格的な総攻撃が
始まるとしたならば、
過去の事例をから見ると、
ラマダン明けになるだろう。



th23
25)現地から聞こえてくる言葉

以上の記事を見ても、
和平のサイン問題から、
かなり精巧にイスラム教徒は、
追いつめられていると感じる。

スペインによる植民地化から数えると、
400年間戦い続けてきた歴史を見ると、
イスラム教徒は、
引き下がるとは思えない。

ピキットでも、
山岳部で
MILFは軍を展開している、
という情報があり、
状況を見守る必要がありそうだ。

戦闘が激化すれば、
共和党が
有利になるだろう。

現地では、
イスラム教徒とキリスト教徒は、
お互いに助け合ったりしていて
対立は、
あまり感じさせない。

戦争が、
作られる理由は、
国際政治の枠組みと
資源確保が原因だと
地元では言われている。

2年前
日本がイスラム自治区や
MILF支援を含む
日本バンサモロイニシィアティブを
発表したとき、
あるバランガイキャプテンが
言った言葉が忘れられない。

「国際社会が支援して、
 学校や道路や灌漑施設を
 作ってくれるのは
 うれしいのだが、
 また、戦争が始まるかもしれない」

国際支援は、
利益を目的とした戦争と、
表裏一体をなしている
というのが、
現地から聞こえてくる言葉。



th24
26)難民キャンプでは、
   病気の子供が増えている

この子たちも
すぐに、病院に運んだ。

上の子も下の子も
手術の後に
奨学生になった!

病気で
もっとも多いのが、
激しい下痢と腹痛
そして、高熱の症状だ。

折しもミンダナオでは、
高熱を発して
悪寒と痙攣を引き起こす、
奇妙な風邪が流行っている。

ミンダナオ子ども図書館の
子たちも、

すでに、
5人が引き付けを起こして、
入院している。



th24b
27)繰り返し現地を訪れ

私たちは、
繰り返し現地を訪れて
人々から聞き取り調査を行い、
何に困窮し
何を必要としているかを尋ねた。

その結果、
相変わらず需要が高いのが、
新たな難民たちのための
ビニールシートであり
薬品であることがわかった。

薬品に関しては、
すでに赤十字も入っており、
あちこちで
赤十字のマークが入った車を
見かけていたので
安心していたのだが・・・

聞いてみると、
今回の赤十字の支援は、
食料(米)と水であることが
わかった。

食料とりわけ米の支援は
ワールドフードも入っている。
近隣の難民たちが、
帰宅した事もあるが・・・

薬品の支援に関しては、
アメリカのNGOが
入ったと聞いていたが、
一部の地域に限られている。



th25
28)初めて見た難民キャンプ
   松居 陽

先日、僕は生まれて初めて
難民キャンプと言うものを見てきた。
雨の中、ろくなテントが無い者達も多く、
地面はぬかるんでいた。
七月二十七日からの戦闘で、
四日目の難民生活を営んでいる彼達は、
まだ士気も高く、
子ども達には笑顔が見られた。

それでも数日前と比べると
住居を追われた世帯の数はほぼ二倍、
今では八つの村から
約五百家族がやむなく
道路沿いに住んでいる。

戦闘の理由はと言うと、
土地を追われたと感じるムスリムが、
収穫の時期に自治区から村々に乗り込み、
農作物を奪っているだとか、

地方の市長が、
クリスチャンの農民達に武器を持たせ、
逆に自治区の人間を挑発しているなど、
少なくともこんな
うやむやな証言が飛び交っている中、
証拠も無しに原因を決め付ける権利は
誰も持っていないだろう。

僕達はと言えば、
ああだこうだと口論している暇なく、
当然これら犠牲者、
特に子供達のために
何ができるかを検討している。
古着、米、ビニールシートと
薬品を分配した後、

彼らの気力が尽きる前に、
読み聞かせをしに行くつもりだ。
音楽、踊りや遊びを楽しみ、
ちょっとしたパン菓子を添えて、
彼らの笑顔を絶やさないための
手助けを行っていきたい。

それにしても
僕と彼らの
子供時代と見比べてみると、
なんという違いだろう。

僕は当然物質的に
より豊かな環境に育っていたし、
健康的で、安全な生活を営んでいた。
考えてみると、
スカラー達もずいぶん荒んだ
現実から来たのだ。

しかし、現実で苦労しているのにもかかわらず、
あるいはそのためか、
彼らはいつも自分の目の前で
起きていることを受け止め、
経験する力、
いわゆる勇気を持っているのだ。

そして愛するということが、
どれ程大切なものなのかを
実際に悟ったのだろう。
毎日、生存の戦いに
表情が硬くなった子供達も、
MCLへ到来してまもなく太陽のように輝き、

解き放たれたように
見えるようになるのは、
彼らは苦しみの中で
すでに習得したからなのであろう、
幸せになるために
必要不可欠な知恵と能力を。

   松居 陽



th26
29)ミンダナオの状況は、
   良いとも悪いとも言えない

日本の新聞でも紹介されたが、
IMT(国際停戦監視団)の中核をなす、
マレーシア軍は撤退した。
和平交渉が進展せず、
業を煮やしての撤退だ!

フィリピンの国軍は、
MILFに対する
強硬姿勢を貫いている。

IMTには、
日本政府も
人材を文民派遣しているが、
撤退を戦闘の拡大の
きっかけと考える
向きもある。

今後、
どのような
展開を見せるかは、
余談をゆるさない。

ピキットでは、
戦渦は多少おさまったものの、
ARMM(イスラム自治区)等では、
今まで以上の激しい戦闘が
起こっているとも聞く。

ダトゥピアンなどでは、
国際NGOが
入ることが制限され、
難民は悲惨な状況だと聞く。

ミンダナオ紛争は、
多少日本でも
報道されているが、
単にイスラム教徒とキリスト教徒の
対立として描いている。

紋切り型の報道も多い。
現地でも多い。



th30
30)毎日新聞の記事

今回、
光っていたのが、
毎日新聞社の
10月29日の記事だった!

現地を良く知っている
者からすると、
ジャーナリストの矢野純一氏が、
ダトゥピアンに直接踏み込んで
現地取材をしている意気込みには、
敬意を表したい。

ARMMのこの地域は、
現在も、
最も不幸な地域とされている。
ピキットでは、
国際的なNGOなどが
初期の頃から入っているが、
この地域は、色々な理由で支援が無い。

理由の一つは、
矢野氏が指摘するように、
「国軍は、『危険』を理由に、
 町へ通じる道を
 通行止めにするため、
 国際機関からの援助の食料や
 飲料水が十分に届かない。」

ピキットのポンポン神父からも、
上述の状況は
間接的に、
私も耳にしている。

さらに、インターネット上に公開された
「ねずみ」の取材など、
久々に本格的なジャーナリスト魂を
感じさせるものだった。
興味ある方は、以下の記事をクリック。
http://mainichi.jp/select/world/news/
20081111dde007030079000c.html
(期限切れ2018年次)

日本でも、
アフリカに駐在の
NGO関係者の記事で、
朝日新聞に、
アフリカにおける部族間闘争の裏側に
資源をめぐる思惑があると
書かれていたが、

この様な、表面の内側を
キチッと報道する姿勢が、
日本のマスコミにも有るということは、
うれしいことだと思う。




 戦争と平和
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