日本人(外国人)
を受け入れるにための準備
,

郷にいれば郷に従う
事ができますか?

まずはトイレから
ビジターにとって、これが一番、悩みの種のようだ!!!

これがトイレだ。日本のように蓋がない。直接陶器の部分にお尻をのせてする。
日本的な感じでは、おしっこがかかっているのではないかと、衛生上不安になる。
どうしても座る気になれないだろう
一番の問題は、トイレットペーパー
ここでは、トイレットペーパー等、
高くて買えない人が多い
山では売っていない。
そこで、お尻をきれいにするのに手を使う。
写真の水くみを、
便器に座ったままの姿勢で
背後からお尻にかけて
手の指でウンコを洗い落とす。
もちろん手に付くが
それも最後にきれいに洗い流す
街のデパートでは、トイレットペーパーを
売っているので、それを使っても良いが、
トイレが詰まらないように、ビニールに入れて
ゴミ箱に捨てること

使用方法、まずは便器を水で流す。
大概は清潔なのだが、おしっこがついている不安があれば洗う方がよい。
手動式水洗便所だから、ウンコは写真のように水で流す。
そのさい、便器ごと水をかける。
最後には、周りのタイルにも水を流して
便所自体をきれいにして終わる

私は、もちろん現地式でトイレを使っている。
聞くところによると、インドや東南アジアでは同じスタイルだという。
今では、日本の便座で、使用後水をザバザバかけない便座の方が不潔に感じるぐらいだ。
お尻も水で洗わず紙だけだと、ウンコが残っている気がする。
ウオッシュレットなら良いのだが、ミンダナオ式の方が清潔感がある。
良く聞かれるのが、水でお尻を洗った後、どうやって乾かすの?
答えは簡単
濡れたまんまパンツをはく。暑いから自然に乾く・・・・
ハンカチなどという、高級なものを持って生活している子はほとんどいない
アジアなどを旅した人は問題ないが、欧米様式の生活に慣れた人は躊躇するようだ。
私は、北海道時代に山に登り、アイヌの人々とも自然のなかで生活したので
こちらの山の、トイレの無い生活も問題がない。水がなければ、木の葉で拭く。
ミンダナオで何よりも助かったのは、自然の中で生活できる体験を北海道でしていた事だった?


次に洗濯と水浴び
以前は、洗濯も水浴びも、
蛇口でしていた。
しかし、若者たちは、
川での洗濯になれているのか、
はたまた、とにかく洗濯好きの性格か
蛇口の栓を閉じることなく、
水が常時出しっぱなしで
大量に使われる。
これにはほとほと参ってしまった。


水道では大変な金額になるので、早速水道は料理用に限定した。
キダパワンはアポ山に近く、水道は飲み水として問題はないが、キッチンの蛇口の水のみを使用してください。

洗濯と水浴びが大量に水を使う原因なので、そのために井戸を掘った。
二つ掘ったが、最初は電動ポンプで蛇口とつないだせいで
相変わらず開きっぱなしの蛇口から大量に水が使われて、手堀の井戸がすぐに干上がって使えなくなり、ポンプも壊れた!
深井戸をドリリングで掘ることも計画にあるが難民が出たりで予算が付かない、ほとほと困り果てて最後に打った手段が
昔ながらの手漕ぎのポンプ!!!


水浴びは、服を着たままするのが普通だ。
石けんを使って、服の下の体を洗い、最後に水をかぶって流す
井戸水だとそれほど冷たくないが・・・・

山では、川縁の泉で同じ光景に出会う
小さい子たちは、素っ裸で水浴する
川で洗濯して、
最後に水浴びをしてお仕舞い
というケースが一般的


洗濯は最高のストレス解消作業
襟元など、汚れやい部分は
特別に石けんをつけてゴシゴシ洗う。
頭に来ているときは
特に思いっきり力を入れて
汚れを落とす(冗談)
私も良くやったが、
今は忙しくて洗濯の暇もない。
その分、ストレスが激しい。
洗濯は、数人の気のあった仲間と
わいわいお喋りしたり
手伝いながらやるのがふつう。
ここでのコミュニケーションは
日課の一部
洗濯風景のあるところに
喧嘩はない?
何とものどかな風景だ
体力も付く
結構集中力も必要だし
力のいる作業だから
その分、よけいな事は忘れられる


洗濯物がミンダナオの風と日差しを浴びて、喜んで息をしている!!!!


炊事はどうするの?
ご飯の食べ方は?

日々の食卓の野菜つみ
野菜は、スカラー達が自分たちで畑を作って植えている。少しでも自立した生活をしたいという気持ちから・・・
豆やオクラ、芋やピーナツなど自分たちの山で植えているような野菜を作っている
ただ、焼き畑的な移動農業で、私の目には全部が雑草に見える!どこに野菜があるのか探すのが大変。
これから農地を広げて、仕事がないマノボの家族や卒業生達の農業指導場として展開していく予定。
農業指導員がいてくれたらと、良く思う。ただし、農薬と化学肥料をベースにした日本式農業が、
どこまで通用するかは不明だが結局、現地式に戻っていくのかもしれない?????

ドジョウインゲン
ウナギインゲンと名付けた方が良いほど長い
オクラは、こちらでもオクラという 私には、雑草にしか見えないのだが
雑草の中に野菜が混じっている
日本ではハトウリと呼ぶのでは?
こちらではオポ
アナリンがキノコを見つけた
これは自然のものだが、食べられる
こちらの大根は小さい
日本に行ってまず驚くのが大根の太さ
住んでいる人々の足に比例する?

農業はまず自給から

山羊の飼育を始めた
寄生虫を警戒して
家屋形式で育てている
山羊はスペースも取らずミンダナオには合っている


最初は、肉用の山羊から
食べるのは可哀想?
バプテストルーラルライフセンターで
飼育方法を学びながら


美しい庭も若者たちで造園した
さぞかし高価だっただろうって?
経費はゼロ。近所から頂いた株分けで
芝生すべても増やしていった

5ヘクタールの米の収穫
2期作だが、食べ盛りの子たちなので
半年しか持たない


籾米を干すのも
スカラーの若者たちの仕事だ
今は、学校に行っている


全部雑草に見えるが
れっきとした野菜畑だ


料理は、最初はちゃんとした、二階のキッチンでしていた。
ガスレンジも冷蔵庫も置いたし、一通り料理道具もそろえたが、手狭で効率が悪く、
急きょ見かねて一階に、こちら式の薪でやる台所を作った。
こちらでは、ダーティーキッチンと卑下して呼ぶが、
いつの間にか、全部こちらで料理するようになった。
70人分の料理を、子どもたちだけでチームを組んで、効率よく料理していく。
いや間違えました。
効率よりも、お喋りしながら楽しく料理していく、と表現した方がよい。
その後、勇んで買った文明の利器冷蔵庫やレンジはどうなったか。
ほとんど使われずに崩れてしまい古物商に売ってしまった。
ガスレンジも壊れて使い物にならずすべては、薪に代わった。
唯一使っているのが、電気釜と冷凍庫だけ。

最初の頃は、電気もない山育ちで、家電製品も使ったことのない、哀れな子たちに
せめて電化製品の使い方を教えてあげたいと思ってそろえていたのだが、
今思うと、得意げになっていた自分がみっともなく思える!

文明の利器は、それから、次から次へと壊れていき、
彼らが元に戻していく山での炊事スタイルの方が、
よっぽど効率的で経済的、料理もおいしいことが分かり、
今は、先進国カゼ、金持ち国カゼを吹かせていた自分を深く恥じている。


生活スタイルは、時を経るにしたがって、逆にこちら式になっていった。
先進国の文明が、いかに脆くはかないものか、つくづく感じるこの頃。

私は、この子達との生活を誇りに思い、彼らに養われていることを、心から感謝している。


唯一役に立っているのが冷凍庫
魚を冷凍して保存しておく

ご飯の食べ方

お皿一つが一人前。粗食だが・・・上は二人前
ご飯は好きなだけお皿にとって食べる

私も子どもたちと一緒に、
一緒のものを食べて生活している

とにかくご飯をたくさん食べてお腹を満たす おかずが足りないときは、醤油をかける 一汁一菜が基本
汁物は、ご飯にかけて食べるのが普通。

食器の使い方
逆に、日本に行くと、フィリピンでご飯をたくさん腹に詰め込む習慣に加えて、
何しろ一人分のおかずが、こちらの一家十名のおかずに匹敵する分量だったりして
たちまち食い過ぎて太ってしまう。
興味深いことに、私たちの目には粗食だが、彼らにとっては、
毎日腹一杯食べれるだけでも幸せで
あれだけ痩せて小柄だった子たちが、三ヶ月ぐらいからふっくらとし始めて、
一年後ぐらいから、急速に背が伸び始める。

食堂などでは、スプーンとフォークで食べるが、一般的に家では、手で食べる。
ミンダナオ子ども図書館では、最初スプーンとフォークを用意して食べさせていたが、
全体のミィーティングや帰省の時期になると
あっという間にスプーンとフォークの数が減っていく
(家や下宿に持ち帰ってしまう)
怒ったハウスキーパーのテルマさん、
「スプーンはもう出さない!
スプーンで食べたかったら、自分の小遣いで買いなさい!!!」
それ以来、スプーンは出さないことになった。
その後、みんな町にスプーンを買いに出かけたかって?
とんでもない、家と同じで、手で食べています。
スプーンを買うぐらいだったら、焼きバナナを買った方が良い???

訪問者には、ちゃんとスプーンとフォークを出しますのでご心配なく。
こっち式で、手で食べてみるのも良いですが・・・
私はときどき手で食べます。

こちらの食べ方の悪いところは、少し残すこと。
残すのが礼儀という見方もあり、残すことによって他の人がおこぼれに預かれる。または家畜や動物がおこぼれに預かる。
これは、アイヌの人々と同じ考えかと思われるが、子どもたちには、米一粒も残しては駄目だよ、と話す。日本式。

お米さん一粒にも、仏さんがいるのだから、と言っていた、京都生まれの祖母の言葉が耳に残って離れない。
熱心な浄土真宗で、毎朝おつとめを欠かさなかった。
仏像の横に、イエス・キリストの絵もちょこっと置いたまま、あなかしこー あなかしこー


イスラム教徒とキリスト教徒の子たちで
相談して作った食前の祈り

Bless us oh Lord and these are gifts,
which we are about
to receive as a goodness
through our God!
Amen



食前の祈り
スタイルはそれぞれ自由だ

イスラム式のお祈り
最後に顔を撫でる


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