ミンダナオ子ども図書館が提案し 日本政府のODA「草の根・人間の安全保障無償資金」でイスラム自治区に建設の カルボガン小学校の最終チェック |
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カルボガンは、ARMM(イスラム自治区)のなかでも、戦闘が多く 最もデリケートと言われていた地域だ。 東南アジア最大と言われているリグアサン湿原の内部に位置していて 反政府ゲリラの巣窟と名指しされていた。 ミンダナオ子ども図書館(MCL)では、2000年初期の戦争で 150万の避難民が出て、 3年近く実家に帰れない日々が続いたときから 医療、読み語り、スカラシップ、保育所建設支援を通して こうした最もデリケートな地域の子どもたちも助け 村の人々と繋がりを持ち活動し続けてきた。 今回は、この地からの強い要望で建設を決めた 小学校の最終チェックをしに向かった。 MCLでは、この地から親のいない子などを奨学生に採用し 本部にも数人住んで学校に通っている。 冬休みに入るので、その子もいっしょに舟で村まで送った。 右の男の子がその子。 日本の支援者から送られてきたジャケットを着て おみやげに、支援者の方々から送られてきた 古着などを持って故郷に。 親はいなくても、やはりふる里は懐かしの我が家! ワニの出没する湿原を抜けて、先端のカルボガン集落に着く。 ![]() |
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MCLの奨学生も一緒にふる里へ送りとどけた |
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ご覧のように、校舎は床が底上げされている。 毎年数回おそってくる洪水。 そのたびに人々は、避難場所を探し回る。 今回の学校は、授業を受ける場所であると同時に 洪水のさいの緊急避難場所として 活用できる場にするためだ。 サパカンでの学校のように、 土盛りでは無く、柱で底上げされているのは、 洪水でおそってくる水流を 床下に流して、 家を倒す水草などから 建造物を転倒崩壊から守るため。 |
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教室の中のチェック |
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ミンダナオ子ども図書館のスタッフは、ほぼ2週間に一度現地に行き、 作業の状況と流れを調査してきた。 実は、この地域は、ODAでは最も難しいと言われている地域で 多くが、完成しないまま放置されたり、 完成しても、コミュニティーセンターとして作られたものが、 現地の有力者によって私物化したりしている。 資材の盗難は、日常茶飯事。MCLでも、経験がある。 MCLでは、今まで2棟の学校を、ピキット市サイドに建ててきたが、 つくづく、建物や物資の支援の難しさを感じ続けてきた。 なかでも、今回のカルボガンは、教育省が建てた学校すら 土台と壁がコンクリートで建てられた後に 屋根も無く、窓も無く、そのまま現地に放置されている。 それでも、現地の子どもたちが通う小学校の状態や ひどさを見る度に放っておけず、 また、現地が反政府地域のなかでも、 度重なる分離派とのリドー(戦闘)で、 取り残されたように疲弊している様子を見ていたたまれず、 困難な地域の中でも、和平構築に最も重要な地点として 読み語り、医療、スカラシップや洪水、戦争による 難民救済支援を続けてきた。 今回も、2週間ごとのチェックを継続して最終チェックを迎えたが 一つ気になっていたのは、 床がスムーズな仕上げをされていない事だった。 以下の写真が、ラフなまま完成とされた教室。 |
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最終チェックをしに現地へ 床自身は、ラフのママだったが、 表面の補修が行われ厚いペンキが塗られていた。 |
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エンジニアからは、ラフに仕上げたのは、スムースにしてしまうと 滑りやすく、子どもたちが転倒する可能性があるからだ、 と言う話を聞いていたが、 スタッフとしても、また現地の校長先生からも このままでは、あまりにも雑な仕上がりでは無いか、と言う意見が出た。 実際に代表の妻も私も、日本で写真を見て、同感だったし、 大使館の担当職員も、同様の感想を送ってきた。 そこで、エンジニアに連絡をすると、 その感想を受けて、床の仕上げに手を加えて 数日以内に修復が完了すると言う返事が来た。 それで、ミンダナオに戻ったのを機会に私が訪れて 自分の目で最終チェックをした。 床自身は、ラフのママだったが、 表面の補修が行われ厚いペンキが塗られていた。 むき出しのコンクリートのラフな状態よりも はるかに良くなってはいたが、 最終的な仕上げをなぜラフなままにしたのかを 現地の村長を始めとする村人にたずねると・・・ 意外な背景がわかってきた。 教室の床を、ラフのままにして欲しいと、 エンジニアに提案したのは、 現地の住民たち、村長、村人、コミュニティーだった。 理由は、 スムーズな床は滑りやすく、子どもが転倒してケガをする。 とりわけ、この建物の目的の一つが、 洪水の時の避難場所にも使うこと である事を考えると、水や泥の多い湿原地帯では スムースな床は、転倒の危険があって危ない! と言うものであった。 ここで行われた議論は、現地スタッフがFacebookに挙げています。 https://www.facebook.com/MindanaoChildrensLibraryFoundationInc/?fref=ts 現地で、人々が話すのを聞いて、私自身はすぐに納得した。 戦争避難民が大量に出て、その救済に行くと 多くの場合、学校内に大量に避難している。 しかし、その学校の教室は、 一般的にはスムースと呼ばれる仕上げがなされていて さらに教育の一環であると思われるのだが、 毎日のように子どもたちが、ヤシの実の殻を半分に切ったものを 足で滑らしながら磨きをかけている。 しかし、正直に言って、このような湿原地帯で、 しかも滑りのある泥の地面であるが故に 私自身も、教室に足を踏み入れたとたん、 何度か滑って転倒しそうになった経験を持つ。 それを思いだすと、最も転倒を避けられるのは、 確かにエンジニアが言うように、むき出しのコンクリートのラフな床である。 むき出しだと、吸水力もあって滑りにくい。 しかし、上記の写真で見てもわかるように、 いかにも不完全なままに放置された感じがする。 現地の住民の意見と、MCLと大使館の意見の狭間に立たされて 悩んだエンジニアが、ダバオから建設会社の担当者を呼んで 最終的に出した結論が、ラフな床に厚めのペンキを塗ることだった。 ペンキを塗ると、見た目ははるかに良くなる。 ただ、水分は吸収されにくいので、むき出しの床よりは多少滑りやすい しかし、床のデコボコは残っているので、スムースな床よりははるかに滑らない。 私も、他の建物で、同様の床が広がっていたのを思いだした。 現地では、こちらの方が好まれることも、住民から聞かされた。 ただし、下の写真のように、階段だけは、子どもたちが滑ることを恐れて、 ペンキは塗らずに、完全にラフなままに残されていた。 |
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階段だけは、子どもたちが滑ることを恐れて、完全にラフなままに残された。 |
スタッフも校長先生も、仕上げになっとく。 | ||||||||||||||
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私自身ここから学んだことは、 やはり現地の住民の視点に立たないと なかなか深層までは、理解できないという事。 そして、現地の住民との率直な意見交換が 出来るようになるためには、 現地の人々との壁を取り去った 信頼関係が、長年の交流によって作られて いないと不信感が先に立ってしまうという 自身を交えての反省事項だった。 支援する側とされる側が 同じ目線に立てる場所が住民との友情 そして、子どもたちへの愛だ。 今回のこの学校は、 この湿原地域に最適な建物の モデルになるだろう。 今後もこうした学校を、子どもたちのために 建てていきたい。 |
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ギネスブックに登録されている 世界最大のワニは、ミンダナオ出身で 今僕は、ここの湿原のワニとイスラムの少年と少女の物語を絵本にして 来年の4月には、今人舎から、 『サンパギータのくびかざり』の第二弾として出版される予定です。 まさにこの湿原と学校が舞台で、内容は、 父親が戦争で殺されて、学校を止めて漁師をしながら 母さんと妹たちを助けている少年と、 隣で学校に行けている幼なじみの少女。 しかし、洪水が起こって家がながされそうになり 勇敢な少年は、水牛にまたがって、 母親たちと、さらに隣で助けを求めている幼なじみの少女の家族を助け、 濁流の中を必死で避難場所の学校に向かう。 ところが、学校の近くまで来たときに、巨大がワニが後ろから近づいてきて・・・。 イスラムの子たちの物語、お楽しみに! |
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学校建設の記録から 6月16日 |
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7月18日 マニラ新聞の記者が来られた! |
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8月24日 いよいよ壁が出来上がっていく |
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9月16日 屋根の建設へ向けて資材を搬送 |
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11月10日 洪水が襲ってきた。教室にも到達。滑らない工夫をしなければならない。 |
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12月6日 家具を搬送。滑らないためにセメントラフで完成したが、見た目がいまいちだ。 |
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ペンキを塗って、校長、村長も村人たちもなっとくしけれども、 大使館では気に入らないようだ。 |
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皆さんご心配なく、余分な費用が出た場合は、 MCLからではなく、私が個人で負担します! 寄付は全て、皆さんが支援している子どもたちのためですから・・・ |
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今、スタッフのベビンと話しました。 ぜひ彼女がそちらのエンジニアとも連絡をとり、現地調査をして 子どもたちのためにもベストの形で完成したいと思います。 今日中にもカルボガンの村長と話します。 そして、26日にはダバオでエンジニアと話しますし、 1月初旬にはピキットの市長、校長、村長、MCLのプレシデントでやはりエンジニアのダニー氏、 そして担当のエンジニアも交えて現地で話をつめていくことにしました。 ぜひ現地調査にそちらのエンジニアが来られる時には、 現地スタッフを交えてカルボガンの校舎を視察できればと、ベビンも村長も言っています。 最終的な見解がでましたら、担当者のベビンに教えていただければ幸いです。 費用の足りない分は、MCLの寄付からは出せませんが(寄付は使い道が全て決まっていますので) 私が個人で負担いたします。 現地の平和と子どもたちの事を考えますと、カルボガンの学校建設は重要で、 長年にわたり何とかしたいと思い続けていますので・・・ いよいよ、最終的な詰めの段階になってきましたね。 現地の子どもたちの事を考えると、完成が待ち遠しいです。 完成しましたら、平和の祈りの祭典をカルボガンで行います。 |
Mindanao Children's Library Foundation, Inc. MISSION STATEMENT ミンダナオ子ども図書館のミッション ![]() 愛を必要としている不幸な子どもたちに仕え、互いに愛し合うこと。 悲しみの中にある子たちに喜びを、傷ついた心に癒やしをあたえ、 互いの文化を分かちあい、一つの家族として生きること、 そして夢をかなえて平和な世界を作ること。 |
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![]() ミンダナオ子ども図書館は、現在は北コタバト州の認定NGOですが、 政府の要請により、フィリピン政府の直轄のNGOとして認定を進めています。 理由は、ダバオ地域の海辺の下宿小屋やイスラム自治区など、 活動範囲が広範囲にひろがっているのと、 フィリピン政府からも評価されているからです。 先日も、マニラから福祉局の役員が調査視察に来られて、 MCLを見て感動して帰られました。 基準も満たして、近くフィリピン政府直轄のNGOとして認定を受けると思います。 ダバオでNGOの会合が開かれると、妻のエープリルリンが講演を頼まれたりしています。 また、大学生などもOJT(郊外学習体験授業)として、研修生を派遣して来て、 半年ぐらい実習をする場所になってきています。 |
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MCLの活動は、福祉局の規定による、 孤児施設のようになレジデンスベース(施設内活動)と、 読み語り、医療、保育所建設、植林、避難民救済など、 各地域を広範に巡るコミュニティーベース(地域活動)にわかれ、 それぞれのトップにソーシャルワーカー(社会福祉士)がついています。
多くの集落に住んで学校に通っている、400名あまりの奨学生の管理。 また、MCLは積極外向型で広範囲の地域の貧困集落を巡って、 読み語り、スカラシップ、医療、保育所建設、農業植林の活動を行っています。 そうしたコミュニティーベースと呼ばれる外部活動のスタッフたちです。
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ミンダナオ子ども図書館の子どもたち |
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ミンダナオ子ども図書館の中心は、 いつも子どもたち! 土曜日の午前中に庭に出て、 庭作りをしながら、 花や野菜を育てる子どもたち。 ![]() 日本では、ちょっと考えられない姿だけれど 本当に自然がすき、というか 生まれたときから、自然と共に生きている。 きれいな花を育てるのが好きで 時には、花を摘んで髪にさしておしゃれする。 ![]() 山芋作りや、 雑草の草刈り掃除もお手の物 不思議なぐらい嫌がらずに むしろ笑顔で楽しくお掃除。 ![]() 掘った山芋も料理に |
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アルアルくんの手術が成功 |
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本当に小さい頃から ミンダナオ子ども図書館に住んで 学校に通ってきたアルアルくん。 ![]() 先住民のマノボ族で バナナ開発のプランテーションに 土地を追われて行き場が無く 家族が苦労しているのを見かねて ミンダナオ子ども図書館に・・・。 小さかった彼も、いまは大学生に。 だけれども、とつぜん病気が解り 腹部の手術を断行。 「MCLが無かったら、ぼくは死んでいた。」 ![]() ミンダナオ子ども図書館では、 大きな手術から、病院での診察、 薬の投与まで、 17才以下の子どもたちを 予算の許す限り助けています。 右は、毎年行っている 三ツ口の子どもたちの治療。 |
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カトリック新聞や朝日小学生新聞 熊本日々新聞やキリスト新聞で取り上げられました 講演会、家庭集会など、謝礼に関係なくうかがいます。 よろしくお願いいたします。 |
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『バナナと日本人』の その後はどうなっているのか? 深刻な農薬被害 9月30日 |
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『バナナと日本人』のその後はどうなっているのか? 深刻な農薬被害 ![]() ![]() http://www.labornetjp.org/news/2016/0929banana ![]() 農薬の空中散布と先住民の 衝撃のドキュメントは、以下の YouTubeへ ![]() 上のYouTubeは、そこに載っていたドキュメンタリーです。 バナナの農薬の空中散布によって、 先住民がいかに被害を受けているかを描いています。 https://www.youtube.com/watch?v=d_24-TUKkdA ![]() |
これに先立ち、バナナ・プランテーションで使われている農薬がいかに危険なものであるか、 日本のバナナ市場にバナナを出荷する 『毒の雨』(Poison Rain) ------------------------------------------------ 私たちの食卓と海外の産地がどうつながっているか、バナナを通じて追求した それから30年あまりがたちましたが、今なお、日本で消費されるバナナの9割以上はフィリピン、 日本に輸入されたプランテーション・バナナからは国際農薬監視行動ネットワークなどが そうした状況を確かめるために、9月上旬にミンダナオ現地に訪問団が派遣されました。 ぜひ、この機会にご参加ください。 【日時】2016年10月1日(土) 14:00~16:30 (開場13:30) |
そんなことが起こっているの? |
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日本から訪問してきた 支援者の方々と一緒に |
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ミンダナオ子ども図書館では、 訪問者、独断で独自に行動することは、 市内で有っても許されていない。 必ずスタッフや大勢の奨学生と同行し 現地に赴く。 MCLの訪問者のポロシーは、 下に紹介しましたのでご覧ください。 活動は、読み語りなどは、 MCLに住んでいる子供たちと一緒に 山の村を巡ります。 その帰り道に、時には川で水浴びして 自分自身を洗濯したり・・・ ![]() ![]() 時には、倒れて妨げになっている 木を切ってよけながら 山奥の村の奨学生の子供たちに 会いに行きます。 |
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支援している子に会えた! |
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![]() 奨学生を支援してくださっている方の場合は、 必ずその子のいる学校と家を訪ねて 奨学生に会えるようにします。 ![]() ただ、車で数時間かけて 山々を巡っていくので、 その途中で、別の奨学生に会ったり、 病気の子どもの病後の経過を確認したり、 学用品を届けたり、 現地の子供たちや村の状況を見て 病気の子がいないか等、 何に困っているかを調査します。 訪問者も、危険地域を除いて同行します。 ![]() |
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活動に同行することで 現地の子供たちの生活が見えてくる |
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![]() 日本では、「スタディー勉強」が重要で 海外を知るためのスタディーツアーが 盛んなようで、私たちもずいぶん いろいろなところから要請を受けました。 しかし、現地に入って行く事自体が 「何の目的出来たのか・・・?」 と不信感を持ってみられるほど 外国人など見たこともの無い村の人たち。 一番不振に思われるのが、 おそらく鉱物資源を調査しに来たのだろう、 という不信感です。 事実、最近山で起こるのが ニッケルなどのレアメタルの発掘調査。 これに反対したマノボ族の酋長が殺されて、 その娘さんが、MCLの奨学生になっています。 ある村では、私も日本政府が 開発調査に派遣した要員だ、 という噂が流され、再訪したときに 村の全員が恐怖で逃げて 村には誰一人いない事態。 そこで、理事でマノボ族の酋長で 牧師でもあるガボン氏と、 懇意の現地の酋長とで 再度、村に行き、悪霊払いの儀式をしました。 ![]() そういったことが、まったく解っていない 日本人の訪問者が、 ただ村に入って、撮影したり 質問したりしたら、村人はどれだけ警戒し MCLをも疑うか・・・ 私たちは、どこの村を訪れるときも ただ「見学」に行くような 愚かな行為は危険であるが故に行いません。 村にいくからには、その村の人々 とりわけ子供たちにとって 奨学生、読み語り、医療、保育所等々 何らかの良い理由があり、 それを事前に、コンタクトパーソンを通して 村に通達して、さらに現地に通じている人や 現地の人々も良く知っていて 信頼できる人、あるいは現地出身の子供 若者やスタッフと一緒に行きます。 そうすると、危険地域の人々でさえ 「何とかちゃんが、帰ってきたよ!」 「MCLが、読み聞かせに来たよ」 「古着を持って来てくれたよ!」 などといって、大歓迎して迎えてくれます。 そうした配慮が大切です。 ![]() それゆえに、MCLは、 基本的に現地では不自然に 受けとられかねない スタディーツアーなどは、行わず 自分の支援している奨学生に会いに たまたま活動にいっしょに着いてきた 訪問者として同行し 村人たちに紹介します。 |
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支援している子と一緒に |
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![]() ![]() 支援している子たちからは、 高校生、大学生の場合は、年四回 手紙が届きます。 手紙は、英語で書かれていますが、 必要な場合は、現地日本人スタッフの 宮木梓さんが、翻訳を入れてくださいます。 おっしゃってください。 奨学支援者の場合は、 その子の家にお連れします。 ただ、イスラムの危険地域の場合は、 状況次第で、難しい場合は 支援している子をスタッフが迎えに行き ミンダナオ子ども図書館まで連れてきます。 そこで子供は泊まり、 そして、その子とキダパワンのモール等に スタッフが同行して行ったり、 食事をともにしたりすることも可能です。 とりわけ、卒業式の時など 子供たちは、泣いて泣いて喜びます。 ぜひぜひ、いらしてください。 宿泊費はとっていません。 家族ですから。 何日でも滞在してください。 男子部屋と女子部屋と家族部屋があります。 食事は、子供たちと一緒に 同じものを食べます。 |
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訪問者の若者が、MCLの中では 子供たちと芋掘りと庭掃除をした |
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マノボ族の文化を特別に調査 理事で酋長で牧師のガボン氏をたずねた |
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先住民族の文化調査が目的で来られた方。 訪問の目的が、現地の人々にとって 意味のある調査などの場合は、 特別な計らいで、計画をお立てします。 過去、文化人類学者の増田氏などを 現地の先住民族の方々に紹介しています。 本も出版されています。 現地の取材など、 可能な限りお役に立ちたいと思いますが、 内容によっては、不可能な場合もあります。 |
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帰りに、マノボの集落を訪問 親のいない子を奨学生に! |
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今回、先住民の取材で来られた方と 帰りがけに、ひさしぶりで マノボ族の集落を訪れた。 ここは、山岳地では無いけれども 平地の良い土地を移民に取られて 斜面にかろうじて家を建てて 土地を持っている移民たちの 畑や田んぼの草刈りや 家々をまわって、洗濯物を集めて 洗濯をして日銭を稼いでいる マノボの人々が集まっている集落。 学校まで、3時間近く歩かなければならない。 それゆえに、お弁当も持って行けない 極貧の子たちには、 学校に行くことすら辛いこと・・・。 すでに、10年にわたり 奨学生をここから採っていて 大学を出た子もいるけれども 高校や小学校でストップした子も多い。 MCLでは、保育所も建設しているけれど 生活はいつも大変。 今回も状況を見るために 訪問者といっしょに訪れて いろいろな話をうかがった。 そして、最後に 親がいずに、学校に行きたくても 行けない少女を2人 奨学生候補に決定した。 候補と言っても、まだ支援者はいないけど すでに奨学生としての採用で ここから学校に通うよりも 「ミンダナオ子ども図書館に住みたい!」 という、本人の強い希望と意志で、 MCLに住んで 近くの学校に通うことになった。 村では、親のいない子も 放っておきはしないのだけれど 自分の子だけでも7人以上いて 学校に通わせるのが大変なのに 預かっている子を学校に 行かせることなど無理な話。 そんな子たちがMCLに80人ほど 住み込んで、近くの学校に通っている。 ![]() |
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訪問者の手引き ガイドラインとポリシーについて |
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1 はじめに ミンダナオ子ども図書館は日本のNGOではなく、フィリピンの現地法人NGOであり、 MCLの主役は子どもたちです。 訪問者の存在や行動が、子どもたちにマイナスの影響を与えるといった判断、 指示や対応が出された場合は、従ってください。 訪問希望者が増えていますが、現地スタッフは子どもたちへの活動に全力を注いでいますので、 マネージメントを含む現地活動は現地スタッフが責任を持ち、日本人は脇役です。 ただ、治安状況にもよりますが、出来るだけ訪問者はスタッフの活動に同行し、 すでにスカラシップ支援をしてくださっている方々の場合は、 以下は、スタッフ会議で検討され出された、ガイドラインとポリシーです。 必ず、ご一読ください。 2 滞在者について滞在者はビジター、ボランティアの2 種類に分けられます。 1. ビジター(短期訪問者)とボランティア(長期滞在者)の場合 ① ビジターとは: 滞在20日間以内(ビザ無し渡航可)の訪問者を、MCLではビジターと呼びます。 ② ボランティアとは: 滞在20日間以上の長期滞在者をボランティアと呼びます。 ★他の若者達にも機会を提供するため、原則ボランティア体験は一人一回とします。 3 ビジターとボランティアのためのガイドラインとポリシー①安全確保(セキュリテイ)について 1. 訪問者は、MCLのスタッフの同行なく、むやみに敷地外にでることはできません。 MCLの 門の前のサリサリストアで買い物をする場合であっても、スタッフの同行が必要です。 またスタッフ同伴でも、門の外のサリサリストア(雑貨屋)での 近所の人に果物や食べ物をふるまわれた場合は、MCLに持って帰ってきて食べて下さい。 (現在、MCLの敷地内にコーヒーやタバコなどを買ったり、 MCLに住む奨学生たちと同じように、午後6時が門限です 2. 訪問者は、MCLのスタッフの同行なしに、町や遠隔地に行くことはできません。 町へ行きたいときは、スタッフにたずねてください。最低1~2名のスタッフが同行します。 3.
訪問者がスタッフと活動地域に行く場合も、決してスタッフから離れないで下さい。 4.
キアタウやサンタマリアの集落の民家に泊まるときには、必ずスタッフが同宿します。 5.
移動中のセキュリティを守るため、MCLが訪問者をダバオ空港まで送り迎えをします 6.
安全の確保のため、訪問者がMCL到着後にスタッフが簡単なオリエンテーションをして、 7. 戦闘、戦争、爆弾事件や誘拐事件の頻発など、 ②生活について 1. 訪問者の個人の持ち物、とりわけ携帯電話、i Phone、PC、カメラなどの電子機器を 2. 訪問者の居室に、奨学生を入れないで下さい(過去に盗難があったため)。 8. 訪問者は、特別な関係(恋愛関係など)をスカラーと持つことは許されません。 FaceBookやE-mailでの個人的なやり取りも禁止されています (MCLの寮に住む奨学生は、MCLが保護者になるために高校生以下の恋愛関係を禁止されています。 9.
訪問者は、スタッフ同様に敷地内での飲酒禁止、禁煙を守って下さい MCLの敷地外であってもサリサリストアでの飲酒は禁止です。 喫煙は、MCLの敷地内の喫煙所でお願いします(村を回るときを除く)。 10. 敷地内で上半身裸体又はセクシーな服の着用は控えて下さい。 11.
土日や平日などに、買い物などで町に行きたい場合は、数日前にスタッフに申し出て下さい。 12.
男性の訪問者は、男子スカラー同様に、夕方6時以降は 13. 男性の訪問者は女性の訪問者の部屋で眠ったり、長居をしないで下さい。逆も同じです。 夫婦やご家族で訪問される場合、家族ルームを一部屋用意しております。 14.
MCLのインターネットの環境は良くなく、フリーWi-Fiはありません。 ③食事について 1. イスラム教徒がいるため、台所では豚肉又は冷凍豚肉を料理しないで下さい。 2. 食事の時間にMCLにいる場合は、MCLの食堂で食べて下さい 以上のことが守れない場合、又は子どもに対する肉体的・精神的に |
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以上は、ミンダナオ子ども図書館の現地スタッフ、日本人スタッフ 現地の理事役員が、過去の体験から相談して決めたポリシーです。 厳しいと思いますが、責任も重大なのでこのようになりました。 スタディーツアーや論文執筆は、 基本的に現地で違和感を住民与えるので行っていませんが、 内容によって特別な場合は考慮しますので、松居友までご相談ください。 |
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海のMCLを建てよう! 8月23日 |
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ミンダナオ子ども図書館は、 本部が北コタバト州のキダパワン市の 郊外に位置している。 そこを中心に、西のイスラム地域 北東の山のアラカン地域 西のダバオ地域がある。 イスラム地域には、リグアサン湿原など 広大な大自然があり、絶句するような 太古の美しさに満ちているけれども 反政府地域でもあるがゆえに、 訪問者は、容易に入れない。 東北のアラカン地域は、 先住民族のマノボ族のすむ 山岳地域で、ここにはMCLの 山の宿舎があり、周辺の村の一つ 電気も無いマノボの村キアタウには、 訪問者も泊まれるようになっている。 かつては、とても外国人の入れる場所では なかったけれども、MCLの奨学生も多く 保育所も建設し、さらにラナコランには 遠かったり三食たべられなくて 学校に通えない小学生、高校生たちが 住んで通えるMCLの 女子の下宿小屋がある。 下宿小屋には、日系人のジケロ君家族が スタッフとして住んでいて、 20人ぐらいの子どもたちの面倒を見ていて ぼくたちは、山の下宿小屋と呼んでいる。 それに対して、もう一つ、 海の下宿小屋を作ろうという計画が かつてからあり、今回、 サンタマリアのある漁村の外れに 土地を購入した。 ![]() 海のMCL(下宿小屋)を 建てようと思った理由は、いくつかある。 1,毎年数回、MCLに住んでいる子供たちと 海に遊びに行くようにしている。 特に、夏休みは帰郷できない子たちが 寂しいから海に行くけど、 いわゆる特に外国人向けリゾートは、 なんだか現地の生活から乖離した 金持ちの不自然な空間で好きになれない。 どこかに、開発されにくい、素朴で自然な 漁村があれば、そこに下宿小屋を建てて 現地の貧困家庭の孤児たちを救えるし ときどき、MCLの子たちも泳ぎに行ける。 2,それから、日本から来る若者たちにも いわゆるリゾートでは無く、素朴な漁村の 生活体験をさせてあげれば、どんなにか 心が癒やされることか。 ちょうと、山の下宿小屋の近くの村 電気も無いマノボ族の集落 キアタウ村での生活体験のように。 MCLに行くとちゅうのディゴスの郊外なら ダバオ州に属しており、日本政府の指定の 海外での危険度も低いし・・・ ![]() そこで偶然見つけたのが、サンタマリアから 半島の海沿いと山を、4輪駆動の車で超えた この村だった。 ここでは、クリスチャンとイスラムと 先住民族が仲良く暮らしていて、 まるでMCLのようだ。 小さな小さな個人のリゾートがあるけれど ほとんど小舟でしか入れない。 信じられないくらいの真っ白な砂浜。 それに、漁民たちの生活が素朴だった。 それに、浜辺を抜けて、 小学校と高校にも通えるから 下宿小屋を作るにはうってつけだ。 |
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村はずれに土地を購入 |
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信じられないほどの真っ白な砂浜 そして、素朴な漁民と子どもたち。 偶然この地を訪れて、村人たちと親しくなり 保育所が酷かったので、MCLで建てた。 その後、子どもたちとテントを持って 泳ぎに行ったり、日本から来られた 訪問者や若者たちも この村の漁民の家に民泊して 寝食をともにした。 日本で有名なカヌーの野田さんたちと カナダのユーコン川を下った 身障者カヌーの吉田さんも ミンダナオ子ども図書館の日本の理事で この海でシーカヤックを楽しんだ。 この地で漁民とカヌーで漁に出かけ そのおかげで、心が回復していく 青少年も多い。 村の保育所が酷い状態だったので 保育所もMCLで建ててあげた。 サンタマリア市の市長や福祉局 行政機関とも連携して 山の先住民の地域にも足を運び すでに4ヶ所の保育所を建て 貧困家庭のなかでも特に 孤児や崩壊家庭の子たちを 奨学生にとってきた。 そのような繋がりからも 村人たちも、ぜひぜひMCLに来てもらい ここに下宿小屋を建てて欲しいという 要望が生まれてきた。 そこで、土地を手放しても良いという 方から、村の一番外れの 落ち着いて静かな場所に、 下宿小屋を建てるための 土地を買うことにした。 ![]() 先日、土地の測量を終えて 弁護士を交えて話し合いを持ち、 購入を完了した。 ![]() |
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サンタマリアの市場 |
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サンタマリアにある市場も 生活の臭いがあって心が温まる。 ぼくが子どもの頃の 東京は荻窪駅前にも市場があり このような風景があったのを思いだす。 ミンダナオに帰ってくると 心からホッとするのは、 子どもの頃にあったこうした 人情味にあふれた、 風景を思いだすからだろう。 本当の幸せや、生きている喜びは 物やお金だけでは、手に入らない? ちまたの生活の臭い 壁を作らない隣人愛や友情そして 家族の愛のなかにある? |
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カルボガンの学校建設を視察 |
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MCLの法人資格が、現地の若者たちの手で 取得されて、公的に活動が開始されたのが 2003年の8月のこと。 元々のきっかけは、2001年に キダパワンのバリエス司教につれられて イスラム地区の戦争を見て、 その避難民の状態のひどさ、 特に笑顔を失った子どもの姿を見てから、 ここで読み聞かせ、医療、奨学制度が出来る NGOを作らなければと思ったからだ。 そのことは、拙著『手をつなごうよ』(彩流社) で、青少年向けに書いた。 それから13年、ミンダナオに足を踏み入れて 15年の歳月がん流れた。 その後も2002、3年の米軍による テロリスト掃討作戦で、120万の避難民。 さらに2005年にも、戦争が勃発。 リドーと呼ばれる小さな戦闘にいたっては、 毎年のように起こり、 2006年の日本政府による和平交渉以降も、 2008年には、和平交渉決裂により 80万の避難民が出る戦争になった。 今年も小さな戦闘がしばしば起こり、 そのたびに避難民救済に駆け回って あっという間の13年! ![]() ミンダナオの全ての学校には、 上の写真のような番号が、書かれている。 これは、学校が避難所として指定されており 空爆防止のためだ。 2008年の戦争の時にも、軍の兵士が リグアサン湿原の上を指して言った。 「ほら、あそこにフワフワ飛んでいる 飛行機が見えるかい! あれは、米軍の無人偵察爆撃機だよ。」 すると、そこから爆弾が、ドーンと落とされた。 爆弾を落とす引き金を引くのは 戦場から遠い遙かアメリカにいて、 オフィスのコンピューターながめている 捜査官なのだという。 そのしたに、どれほど多くの避難民の 子供たちが、なけなしのシートのしたに 避難しているのか、解っているのだろうか? ![]() そんな爆弾が落とされていた地域。 とても入れないと思っていた反政府地域。 東南アジア最大の湿原と呼ばれている リグアサン湿原のイスラム自治区にも 戦争がある度に、逃げてきた子たちを支援し 親が殺された子たちを、奨学生に採り。 読み語りをし、保育所を建て 10年間にわたる交流を続けてきた。 その結果、現地の人々は心を開き MCLを信頼し 受け入れてくれるようになった。 和平構築は、ヒナイニナイ バスタ カヌナイ (MCLの合い言葉で、 ゆっくりゆっくり でも絶えることなく) 友情と愛のお付き合いをしていくなかで 培われていくものだと、感じている。 一時的に巨額な支援をしても、現地の人は 簡単に信じてくれない。 「何を下心に支援するの・・・??? 目的は、リグアサンに眠っている 膨大な石油と天然ガスの資源を奪うこと?」 事実、ここで40年間にわかって 起こされてきた戦争の原因は 国際的な天然資源の 奪い合いだと聞いている。 ![]() ミンダナオ子ども図書館の活動は、 政治目的でも無く、宗教目的でも無い 子供たちへ愛と友情だけが行動規範だ。 ![]() それを理解してくれるから、彼等は言う。 「MCLは、お金目的の他のNGOと 違っているね・・・」 その結果、今回のような、 一般では外国人が入れないような 非常に難しい場所にも、 学校建設が可能になった。 ただ、こうした活動に妬みを持ったり あるいは逆に、妨害して戦争を起こす きっかけにしたい動きも過去見ている。 たとえば、中東でのイスラム国による 日本人誘拐殺害のように ぼくを誘拐殺害して、あるいは、 今の大統領を殺害して、 イスラム国の仕業と大々的に報道して、 一挙に政府軍、アメリカ軍。そしておそらく 集団的自衛権と憲法改正を利用して日本軍 (現地では自衛隊では無く、一般的に 日本軍とみんな呼んでいる)まで、 ミンダナオのイスラム地域に攻め込んで、 軍隊を駐留させて、 リグアサン湿原の石油と天然ガス、 そして、山岳地たちの希少金属の 資源の発掘の基盤にするのではないか? ![]() 皆さん! 戦争を起こすための口実に ぼくが、誘拐され、殺されても、 決してこの地のイスラムの人々を 悪く思わないで欲しいです。 ぼくは、この地のイスラムの子供たち、 とりわけ、戦争で親が殺された子たちを 心から愛し、また、 地域の人々を友人だと思っているので お願いします。 戦争を起こすために行われるのが、 誘拐と殺害、爆弾事件であることは、 過去何回も見てきています。 それでも、この子たちのためならば、 ぼくは、殺されていってもかまわない・・・ そんな思いで、活動しています。 ![]() |
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立正佼成会の子どもたちから送られてきた ゆめポッケを配った |
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![]() 貧困だけでは無く、時には戦闘で 避難を余儀なくされるような 厳しい地域の子どもたちに 立正佼成会は、ゆめポッケを送りとどける。 ゆめポッケは、日本の子供たちが 一食ぬいてお金を貯めて それで、貧しい子どもたちに 学用品やぬいぐるみを買って それを親たちが手作りした 色とりどりの巾着袋にいれてわたす。 長年、MCLでは、ゆめポッケの配布を お手伝いしてきた。 ひとつひとつに、贈り物を選んだ子どもたち そして、手作りで巾着袋を作った 親たちの気持ちがこもっていて 本当に喜ばれる贈り物だ。 ![]() MCLが来たよ!ゆめポッケくばるよ! 大喜びで駆けよってくる子どもたち。 ![]() |
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読み語りが始まった |
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ゆめポッケを配る前に、まずは読み語りをする | ||
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![]() お話しだけでは無くって、歌や踊りも披露する |
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![]() そして、最後に「おおきなカサバイモ」の劇もする 「うんとこしょ、どっこいしょ」 |
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ゆめポッケの配布が始まった |
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![]() 読み語りの後に いよいよ「ゆめポッケ」の配布を開始。 まずは、ポスター写真を見せながら 子どもたちが一食ぬいてお金を貯めて どのようにゆめポッケを作っていくかを ソーシャルワーカーのアイリーンが語る。 ![]() 語り終わってから、 いよいよゆめポッケの配布がはじまる。 本来、立正佼成会から、親子連れで来て ゆめポッケを子どもたちが直接 現地の子供たちに配るのだけれど、 今回は、情勢も考えて延期して 立正佼成会の代表の方が訪問されて ゆめポッケを配布された。 ![]() MCLの子どもたちに混じって 私の二人の娘たちも 子どもたちにゆめポッケを渡した。 MCLの子どもたちは、 親がいなくなったり、 さまざまな孤独やトラウマを 持っている子たちだけれど、 こうした活動をすることで 逆に生きる力を培っていく。 子どもたちの喜ぶ笑顔に出会って 大きな生きる喜びを感じる。 友情と愛こそが、生きる力。 ![]() 今回は、日本から来た訪問者や 若者たちも参加して 喜びを体験した。 |
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ゆめポッケをもらって、大喜びの子どもたち |
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ゆめポッケを開いてのぞいて 中に入っている、学用品やおもちゃ ぬいぐるみを取り出して喜ぶ 子どもたち。 現地の子供たちにとって ぬいぐるみなど、 ほとんど夢のまた夢。 鉛筆や色鉛筆、 クレヨンや定規も買えない。 このゆめポッケの活動は、 さらに現地に親子が訪れて 直接手渡すことで さらに深い意味を持つ体験となる。 帰る時には、日本子たちと 現地の子供たちは 抱きあって泣く。 こうした体験を通して 日本の子供たちや若者たちも 心を成長させて行き 生きる喜びと力を受けとり 感じて欲しい。 特に自殺の多い、 日本の子どもや若者たちに!!! |
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![]() ゆめポッケの配布が終わって 配布した子の家を訪ねた。 こちらの家は、貧しくて ほとんど竹で出来ている。 家具も無ければ 食器もあまりない。 立正佼成会の代表の方々が 家族にインタビューする。 ゆめポッケをもらって 大喜びの子どもたち。 ![]() |
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![]() 配布が終わって大喜びの MCLの子たちと訪問者 |
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保育所のチェックと修理を始めた |
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保育所支援は、フィリピン政府が 小学校入学の条件として 「小学校に併設される幼稚園を せめて卒業しなければ入学できない」 という条件を出したところから始まった。 山岳地の貧しい村では、小学校のある 村の中心部まで8キロあり、 ジャングルや山道を小学生は 3時間もかけて歩かなければならないのは 普通の事だ。 ミンダナオ子ども図書館で、山岳部などに 下宿小屋を作っているのも、 そうした子供たちが、 小学校や高校の有る村の中心部に住み、 学校に通えるようにするためだ。 特に孤児や崩壊家庭、そして両親はいても 極貧で食べられない家庭の子たちを優先して 奨学生にしているMCLでは、 下宿小屋に住んでいる子たちに、 米も支給している。 すでに山に男子寮と女子寮を作っているが 現在、海にもう一つ、下宿小屋を作る 準備をしている。 話を保育所にもどすと そうした貧しい村の幼い子供たちが 8キロもある道を通って幼稚園に 行けるわけが無い。 そこで、政府は、村に保育園を作り そこでABCを学んだ子もとりあえず 小学校に入学できるということにした。 保育所は、福祉局の管轄下で 村単位で建設、維持する。 保育所といっても、日本のように 親が働きに出ている間に 子供を預かる場所では無く、 一日2時間ほど、ABCや簡単な算数を 学ぶ場所なのだ。 村単位で建設といっても、貧しい村に お金が有るわけもない。 保育所の先生もせめて高校卒業で 読み書きが解ることが前提だが 小学校卒業生もまれな村で 先生になれる人がいない村もある。 建物などはさらに不可能で、 木の下やプロックと呼ばれる 屋根だけの休み場所で勉強していたりする。 ぼくには、政府の政策は、豊かな村の ある程度お金のある人々だけが 小学校に入学し、教育が受けられる形にする 貧困層を切り捨てる教育システムのように 思えたものだが、といっても そうした村の子供たちが惨めで放っておけず 福祉局からの強い要請もあり 保育所建設を開始することに決断した。 保育所には、スタンダードと呼ばれて 大きくてトイレも2つあるものと、 簡易保育所があることもわかってきた。 福祉局からは、とにかく保育所が無い村が あちらこちらにあるので、 「簡易保育所で良いから、多数建てて欲しい」 と言われた。 そして、簡易保育所を見たが、 床も土で全部竹だけだと、 あっという間に腐ってくる。 そこで、せめて土台と壁の半分は セメント製にすることにした。 最初は、30万円で可能だったが 10年で資材の値上がりが厳しく40万にし すでに75件を建ててきた。 ただし、10年もすると 簡易保育所の問題点が見え始めた。 補修は、寄贈式のときの調印と取り決めで 村で行うことになっているのだが 村には、補修の費用すら持てない場所もある。 さすがに土台はOKでも、 竹壁が腐ってきたりもする。 せっかくドネイションしていただきながら 色あせて補修も必要として保育所を目にし 現地の子供たちや教師、 支援者の気持ちを無視できずに、 今年から保育所補修の寄付を募り 補修を行うことにして、実行し始めた。 ただ、補修や時には再建が必要な 保育所は以外に多く 数年は、補修プロジェクトを続けなければ ならないだろう。経費も大変。 しかし、新たにピンクのペンキが塗られ 壁も補修された保育所で うれしそうに学ぶ子供たちを見ると 頑張ろうと想う気持ちがわいてくる。 サインボードも塗り替えて張る。 今後は、今までの展開の経験を踏まえて 一時しのぎの簡易保育所を辞めて 室内に2つのトイレを置き 部屋の大きさも広くして セメントの壁にドアも二つつけて すべてをスタンダードにして 90万円で建てることにした。 総セメント製だと130万になる。 ![]() ![]() |
全面的に立て替えた保育所 | |
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保育所には、下にピンクか緑のペンキを塗り 屋根もペンキを塗って錆を防ぐことにした |
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簡易保育所より面積が広くトイレも二つあり、 扉も二つあるスタンダード保育所 |
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ピキット市の保育所の開所式 |
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いつもは、ミンダナオ子ども図書館は 比較的豊かな人々の多い市内や 都市近郊では無く 山や湿原地帯の僻地のなかでも 最も貧しい村や集落で活動し 保育所も、そのような場所を選んで 建ててきた。 しかし、今回はピキット市の ソーシャルワーカーで、MCLの理事でもある グレイスさんから、市内の広場に スタンダードのしかも 総セメント製の保育所を建てられないか という要請があった。 大きさは簡易保育所の2倍あり、 セメント製であるから暑いのでエアコンも 寄贈されるという。 本来竹壁と窓の方が、総セメント製よりも 暑さをしのげるので良いのだが。 しかも、土台は一メートル以上高くして作る。 理由は、戦争や洪水の時の 避難場所として機能するものを作って欲しい という事だった。 確かに過去の経験から、 戦争や洪水が起こると、数十万から 時には百万を超える避難民が 僻地から逃げてきて、半年から一年 時には数年にわたる避難民生活を 余儀なくされる。 そのたびに救済支援を行ってきたから このような避難場所があると、 助かると同時に救済避難ベースにもなる。 セメント製なら、鉄砲玉が飛んできても 命が守られるし、1メートルの高さがあれば 洪水になっても大丈夫だ。 そうした理由を納得して お二人のスタンダード保育所支援者に カトリック教会の寄付を加えて 160万で建てたのが今回の保育所。 ![]() 開所式には、保育所の先生 福祉局のでMCL理事のグレイスさん そして、神父さまも参加されて サイン式と祝福を行い その後で、MCLの若者たちが 読み語りをして 子供たちと一緒に 開所式を楽しんだ。 |
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MCLのイスラム、クリスチャン、 先住民の子たちが読み語りをした |
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読み語りの後に、みんなでパンを食べた |
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それにしても、10年前に比べると、資材、文具、生活費、ガソリン代などの値上げが激しく フィリピン経済は表向き上向いていると言われていても 貧困層の生活は、ますます酷くなってきている |
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![]() 何故ここに日本人などのテレビ映像 その他の貴重な活動映像を掲載 |
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