戦争と平和構築
2016年の記録から(2)
MCLを訪れた真奈美さんの原稿です |
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mana1 MCLを訪れた、 真奈美さんの原稿です ![]() ミンダナオ子ども図書館を訪れた、 高田真奈美さんの原稿です。 ![]() 体験が、 とっても素直に 見事に書かれていますね。 ![]() 【旅日記その1】 電気のない村キアタウ ![]() フィリピンよりコンニチハ。 Maayong Gabie!(ビサヤ語) 生きてます!が、 また風邪引いてます。 ![]() 9月10月11月と連続で発熱し、 やっと鼻水止まった 翌々日にまた発熱。 何か検査したほうがいいかなぁ(´・_・`)? ![]() ミンダナオ子ども図書館に行く前に、 キアタウという 電気ない山奥の村に滞在してきました。 この村から図書館に来ている 子どももいるので、 その様子を見てこようと。 ![]() ![]() ミンダナオ子ども図書館では、 戦争孤児や崩壊家庭、 極貧、虐待などの理由で学校に通えない 子供達の奨学金の支給や、 ![]() 放っておけない子どもについては 本部で共に生活している。 http://www.edit.ne.jp/ ~mindanao/mindanews.htm ![]() さて、しばらく 遊園地のアトラクションは 遠慮したいほどの悪路を、 舌を噛みながら数時間。 ![]() 四駆じゃないと 絶対進めない凸凹道。 雨が降れば土砂崩れ。 ![]() 開けた山々の眺めは素晴らしい。 (妖精に連れていかれるから、 山が綺麗♡とか言ってはダメらしい。) ![]() 村に着くと、 子どもたちがじーーっと見つめてくる。 私たちは異星人に見えるよね。 村から出たこともない人が 殆どとのこと。 ![]() ![]() ここでは電気も 上下水道の設備もない。 ほぼ自給自足で、 塩や白いお米も高級品だ。 ![]() 私たちが宿泊した二つの家庭では、 鶏肉とコメを出してくれたが、 これは年に数回しか出ないもので、 わざわざ飼っている鶏をしめてくれた。 おもてなし。。。(T_T) ![]() ![]() 子どもたちはキャッサバ(芋)や、 甘くないバナナを蒸しただけの ご飯だった。 ![]() ![]() mana2 竹でできた 簡素な高床式の家 ![]() 村の朝は 5時頃始まり、 8時か9時には寝る。 ![]() 竹でできた簡素な高床式の家。 モノは殆どない。 家ごと燃やしても 残るのは鍋くらいだろう。 ![]() 布団もないので床で寝る。 夜中に手の上に ネズミが落ちてきた。 ![]() 何かわからない 虫にかまれて、 右手がパンパンに腫れた。 ![]() そこら辺にいる犬を 撫でようと思ったら 村人に全力で止められた。 ![]() 「噛むし汚いし後でそいつ食べるから!」笑 あひるは子どもが叩いて遊ぶもの。 猫はしっぽふんずけて遊ぶもの。 みんな笑う。 ![]() 夕食はロウソクの明かり一つで、 暗すぎる。 正直何を食べているんだか わからない笑。 ![]() 基本はおかず一品にご飯のみ。 味付けは塩だけだが、 なぜか美味しい。 ![]() 風呂は水も貴重だから、 たまには入るのだろうが、 シャンプーなどももちろんない。 ![]() 村人はシャイだし、 英語も通じない人が多いが何も気にしない。 目が合ったら微笑めば良い。 他人と自分の境目があまりない、 共同体としての意識。 ![]() ![]() おそらく日本でも 70歳以上の人なら体験したであろう、 町や人々に繋がりがあった時代が ここではずっと続いている。 ![]() mana3 赤ちゃんは ほんとに泣かない ![]() 東京で若者が感じることは 殆どない意識。 誰が指図するでもなく、 家事、育児がこなされていく。 ![]() 立って歩いて言葉がわかるなら、 2歳くらいの子どもから 何か家事をする。 ![]() それは「うちの子」「よその子」は関係がない。 赤ちゃんはみんなが 代わる代わる抱っこして、 枝に布を巻きつけただけの ゆりかごを揺らす。 ![]() ![]() (赤ちゃんはほんとに泣かない。 夜泣き、ムダ泣きもない。 というよりみんながずっと構っているので、 泣いて注意を引く必要が ないのかもしれない) ![]() ![]() 村のどこを見ても物質的に貧しいが、 半分以上が子どもで凄く賑やかだ。 そして なによりのびのび、自由に育っている。 ![]() ![]() 「何々しなさい!ちゃんとしなさい! 泥がついたら誰が洗うの!」 みたいに叱る母親は皆無。 怒ることがまずない。 ![]() むしろ母親とは オマケでついてきた肩書きであって、 村の人たちみんなが面倒を見ているし、 その中で子どもは 勝手に育っていくといったほうが正しい。 ![]() ![]() 日本と何もかも違う。。。 私の細胞の一つひとつが、 エネルギーで 満たされていくのがわかる。 ![]() 日が昇れば起き、 日が落ちれば寝て、粗食、 1日にすべきことはほとんどなく、 薪をくべて米を炊き、 ![]() ![]() お湯を沸かして コーヒーを入れたり、 ![]() 洗濯物を 足でふみながらお喋りしたり。 ![]() 擦り切れるほど聞いていると思われる、 なぞのフィリピンポップスを 家族で聴いたり。 ![]() 10人家族で 八畳の部屋でねたり。 ![]() 初めてだけれど懐かしさを感じた、 原始的な村から 1ヶ月のフィリピン生活が始まる。 →旅は続く ![]() mana4 【旅日記その2】 電気のない村キアタウ続き ![]() 電気がないと聞いて 一番期待していたこと! やっぱり星空でしょう( ^ω^ ) ![]() 夜ワクワクして家からでると、 やっぱり凄い!!! こぼれんばかりに星が瞬いていて、 ときおり蛍も流れていく。 ![]() 恋人でこれを見たならば、 勢い余って プロポーズしちゃうような、 ずるすぎる星空。 ![]() 「流れ星あと3つ見つけるの( *`ω´)」 と私が興奮しているのを、 村人はポカンと見ていた。 え、星がどうしたの。。。?(ざわざわ) みたいな感じで。 ![]() 普通って怖い。 この村人たちは、 他の空を知らないから そう言うしかないのだけれど、 こんな凄い星空も「普通」になっちゃうんだ。 ![]() どんなに金銭的に恵まれていようとも、 素敵な人と結ばれようとも、 素晴らしい宝石を手に入れようとも、 それが常に手の内にあると思うなら 普通になる。 ![]() 普通なんてどこにもない、 毎日が奇跡のような必然の積み重ねだと 考えることができるのも、 一種の強さかな。 ![]() 強い人になりたいなと 流れる星たちにつぶやいた。 ![]() mana5 川いくぞー ![]() 翌朝みんなで川いくぞーと招集かけると、 大人も子どももわーーっとついてきて、 ぜんぶで20人のパーティーになった笑 時間があるっていいなぁ。。。 ![]() 村で唯一の?オネエ男子もいた。 言葉はわからないが、 語尾に♡がついてるし、 身振り手振りでオネエだとすぐわかる。 ![]() 「あたし、一応女のコが好きなのヨ♡ あたしの心も 女のコだけど♡きゃーー!」 世界共通だ。。。((((;゚Д゚))))))) ![]() 日本軍が 潜伏していたんだか、 逃れて隠れていたんだか という洞窟に先ず向かった。 ![]() 急斜面を下ること40分 (私はこういう怖い、高い道がめちゃ苦手。 手を引いてもらいながら行く。 完全にお荷物系女子。 ![]() 日本だったら絶対 「子どもだけで行ってはいけません」とか、 危なすぎる! と言われるだろう道なき道。 一応大人もいるけど、誰も何も干渉しない。 ![]() ジャングルでは 子どものほうが身軽にすすむし、 何がどこにあるか 良く知っているみたい。 ![]() アンバランスな丸太も、 川を渡るのも、 私がびええぇぇと鳴きながら行く間に、 子どもは風のように走り抜けていく。 ![]() 森をよく理解していて、 本当の意味で 生きる力があるんだなぁと ただただ感心…。 ![]() 洞窟に着くと、 子どもたちが率先して火をおこし、 それを松明にして 真っ暗な洞窟を探検。 ![]() 70年以上前、 ここに戦争にやってきた 日本人は何を思っただろう。 ![]() この暗闇に パチパチと燃える火のように、 静かに 戦いへのきもちを高めていたのか。 ![]() それとも負傷したり、 亡くなったりする同志を尻目に、 美しいジャングルに守られて、 一時の平安を得ていたのか。。。 手を合わせておいた。 ![]() 川辺では バナナの葉でお皿をつくり、 火をおこし、ご飯を炊く。 ![]() 魚やカニ、 オオトカゲを捕まえて焼く。 ![]() ![]() ![]() つめたーい川で水浴び。 水も貴重なので お風呂は毎日入れないからね! 小さい子どもはフルチンで川へダーイブ\(^o^)/ ![]() 楽しかった!!! DNAにこういうのを 楽しいと感じます、 と書き込んであるみたい。 ![]() タノシイ オイシイ タマシイ ヨロコブ ![]() mana6 朝四時に 何キロも 山道を歩いて ![]() 話は変わるが、 キアタウ村から小学校まで、 子ども図書館の支援が入る前は、 朝四時に 出発しなければならなかったらしい。 ![]() さらに保育所を卒業しないと 小学校に上がれない というルールを政府が突然作った。 小さな子達が朝四時に何キロも 山道を歩いていくことはできないし、 お弁当も持って行かせられない。 ![]() そもそも 三食食べられない子も沢山いるし、 何人もいる兄弟でも1人を頑張って 小学校を卒業されられるか程度。 ![]() 高校、大学なんて夢のまた夢。 だからといって塞ぎこんだり、 ひきこもりになったり、 自殺したりする子は一人もいない。 ![]() 競争に勝とうと考える子も、 リーダーになりたがる子もいない。 大切なのはみんなで協力して、 楽しく暮らすこと。 ![]() お父さん、お母さんを助けること。 兄弟の面倒をみることだと 泊まった 家の子供達が言っていた。 ![]() ![]() 物質的には 明らかに貧しいが、 心はお金では買えないくらい 素直ですこやかで素敵だ。 ![]() ✳︎山に住む人たちには、 好きで僻地に住んでいるわけでなく、 日本軍から逃れるためだったり、 開発の波に追いやられ、 平地を奪われたりと様々な事情がある。 ![]() 電気もねぇ!水道もねぇ! キアタウで、 東京とは真逆の何か、 日本にもかつてあったもの、 ![]() 日本の若者の感じている 生き辛さの解決の ヒントになるものが いろいろ見えた気がする。 ![]() 物質の世界から遠く離れ、 強く、たくましく生きているこの村や、 こどもたちの笑顔が 永く存続しますようにと願い悪路を辿る。 ![]() mana7 【旅日記その3】 天の国は 彼らのものである ![]() ミンダナオ島生活も 20日経って 折り返し地点にきた。 ![]() ミンダナオ子ども図書館での 暮らしにもなじんできて、 子どもたちとの生活を 楽しんでいる今日この頃( ^ω^ ) ![]() ここに暮らすのは、 戦争孤児や崩壊家庭で 帰る家がなかったり、 極貧で食べられず 学校にも行けない子どもたち。 ![]() 学費の援助のみの奨学生を合わせると 膨大な数だが、 暮らしを共にしているのは 80人くらい。 ![]() いわゆる孤児院なのだが、 創設者の松居さんはもともと 孤児院をつくろうと考えたわけではなく、 絵本の読み聞かせで、子どもたちに 笑顔になってもらいたい との思いでここを始めた。 ![]() 今も絵本を中心に 子どもたちだけでなく、 戦地となって取り残された村の人々にも 読み聞かせを通して繋がりをつくっている。 ![]() ![]() 命がいくつあっても 足りない。。。 ![]() 最初は こんなに大きな組織にしようだなんて 想像もしていなかった、 と松居さんは言う。 ![]() 放って置けない子どもたちの 面倒を見ているうちに やることが次から次へと増えて、 こんなに大きな組織になったらしいが、 ![]() 殆どが 企業などからの大口寄付でなく、 個人からの少額寄付で成り立っている というから驚きだ。 ![]() 「最近はフィリピンの子どものことと 同じくらい、 日本の子ども、 若者の精神が気になりはじめた。 ![]() なぜ物質的豊かさでは フィリピンと比べものにならないくらいの日本で、 子どもが引きこもったり、自殺したり、 鬱病になったりするのだろう? ![]() 忙しくて本来は訪問者にまで 手が回らないのだけれど、 ミンダナオの風を届 けたい」ということで 今回は色々あって 働けていない私に白羽の矢が立った。 ![]() (ここまで私が来れたのも、 周りの方々の沢山のアシストがあったから。 私の意志 とは関係なしに ここに来ることが、トントン拍子で決まっていった。 本当に驚くべきことなのだけれど。) ![]() mana8 すべてがゆるい ![]() ミンダナオ島での毎日はとてもすこやかで、 怒ったり、焦ったりするようなことは一つもない。 すべてがゆるい。 ズルしても、真面目にも、 生きていける気がしたよ。 ![]() 朝焼けを拝めるよう5時に起き、 明日の朝焼けのために、9時に寝る。 フィリピンといえど 標高の高い場所に居るので、 長袖長ズボンでも寒い。 ![]() シャワーはもちろん水。 最初は震えあがっていたけれど、 今は頭からさっさとかぶれる。 南無! ![]() トイレはもちろんインド式。 便座はないが、 なんてことない。 ![]() 新疆ウイグル→パキスタン→ インド旅での青空トイレや、日々のう⚪︎こ語り、 空港でパンツをおろした事件を 経験していなかったら できなかったことが沢山ある。 ![]() 改めてあの旅を ほぼ強制的に行かせてくれた ビリヤニ一行に感謝したい。。。 ![]() さて、ここにきて驚いたのは 子どもたちの明るさや、素直さ、 強さに圧倒されて浮き彫りになった 私の心の壁のほうだった。 ![]() まったくこころが開かない。 自分の指では届かないくらい深いところに、 その扉はある。 ![]() mana9 天国はまさに 彼らのものだった ![]() 東京で暮らしている間、 私はコミュニケーションは得意なほうだと思っていた。 そうです、みんなが良く知るまなちゃんの心は、 ある意味ではとても硬く閉ざされて 歪んでいたのです。 ![]() (え?知ってた?) 笑顔だけど笑顔じゃない。 元気だけど元気じゃない。 健康な精神と粗食と広い空の下で、 そのことが触れられるくらいハッキリと、 明確にわかってしまった。 ![]() 私は親を目の前で殺されたり、 虐待されてきた子どもたちと どこか一部でも影の部分が一致して 分かち合えるような気がしていた。 (全くそんなことはなかった、というか そこは重要ではなかった。) ![]() 今、ここに居て三食食べられ、 沢山のともだちがいて、 パパトモ(松居さん)やハウスペアレント (ダディー、マミーと呼ばれる住み込みの親役) がいて学校に行ける。 ![]() 夢がある。 笑える強さがある。 天国はまさに彼らのものだった。。。 ![]() この天国に近い場所で、 鍵を失くして家に入れない、 核家族の一人っ子になった気分だった。 ![]() 細胞壁を溶かされて、 中身が全部出てしまいそうで、 合体吸収させられそうな気分になって、 ぐちゃぐちゃで。 ![]() どうして良いか わからなくなった 27歳の日本人の私。 ![]() 保てない。すっぴんの私では。 なにをすべきなのか なにをしたいのかんがえることはたくさんあり でもまずはこのかんじょうをせいりしなくては。。。 ![]() と、3日ほど目眩とともに過ごしていたら 風邪を引いて寝込んで。。。 はぁ、思ってたより色々と 気持ちの面では重労働になりそうだな。。。 と思いながら、知らない天井を仰いでいた。 ![]() mana10 【旅日記その5】 前々回のつづき 大量の蟻いりコーヒーのせい? ![]() 大量の蟻いりCoffeeの せいなの何なのか、 フィリピン二度目の発熱で 寝込んで過ごしたクリスマスでした、 ![]() 皆さま いかがおすごしでしょうか。 やっと復活してみると、 年の瀬ではありませぬか! ![]() 私はもうすっかりと ミンダナオの生活に馴染み、 師走とは日本のものであって、 ここには関係がないものだと知りました。 誰も走ってないよ、牛歩。 ![]() ![]() 今は子ども図書館から離れて、 帰省する家、 親、親戚のない子どもたち数人と、 スタッフやその家族と 海でキャンプをしています。 ![]() ![]() やることといえば、 遊ぶことだけ。 ![]() ずっと大きな木の下でお昼寝したり、 子どもと遊んだり。 なんという贅沢な時間。 ![]() ![]() mana11 そう、 ここは自由の国 ![]() さて、前回の長文の続きです。 感じることがありすぎて、 とても伝えきることはできないと思っていますが、 この年の瀬に暇を持て余している 幸せなかたが居れば、読んでみてください。 ![]() ↓ 子どもたちの 圧倒的な輝きに気圧されて、 自分の心の壁に気づいた、 というのが前回までのおはなし。 ![]() 悶々としているとはいえ、 毎日フィリピン流のご飯、 水浴び、遊び、 うた、お祈りなどをして楽しく過ごしている。 ![]() 本当にここはフリーダム。 誰も怒らない。 誰も何に対しても 怒らないのだから、フリーダム。 ![]() 全てがテキトー。 日本では3秒で怒られるような、 行儀の悪い行為も、 道路交通法を完璧に無視した 乗車スタイルも全部ゆるされる。 ![]() 笑顔で鼻くそをほじり、 何食わぬ顔で私の足に落として、 その手で私のケータイを スクロールしてもオールオッケー!! 《そう、ここは自由の国》 ![]() 日本では 何であんなに怒られてきたんだろう、 と不思議に思うくらいだ。 仕事では、怒っても怒らなくても変わらない、 一銭の得にもならないことで 一時間くらい怒られたりする。 ![]() 「そこはすみませんじゃなくて、 『申し訳ございません』だろう!!」みたいなこと。 どっちでも良いんですけど。 機嫌で怒りをぶつけてきたり、パワハラ野郎も多い。 彼らが不憫だ。 ![]() 私に限らず、家でも学校でも、 うるさいだの行儀が悪いだの、 細かいことで誰でも何かと 怒られてきたんじゃないだろうか。 ![]() 細かすぎだよ日本人、 と小さい頃から思ってきた。 だから、 とてもここは心地よい。 ![]() mana12 怒る必要なんて どこにもない ![]() 東京では、誰かの怒りを見ない日はない。 空気全体がピリリとして、 早くこんな1日よ 終われと言わんばかりに どんどん時計は進んでゆく。 ![]() ぶらさがるマンゴーが、 風にゆらゆら揺れるのを眺めながら、 怒る必要なんてどこにもない、 ぜんぶゆるせばいいということに 凄くホッとした自分がいた。 ![]() そう、怒るより ゆるすほうがずっと良い。 揺れていれば良い。 どうせこの世には善も悪もないのだから。 ![]() 化粧もしないし (一回化粧道具を子どもたちに見せたら、 もうぐちゃぐちゃに 使われまくったのもあるが笑) 鏡もみない。(鏡がない。。。) ![]() 着るべき服は昨日の雨で濡れたので、 昨日と同じ服。 私のナルシシズムは最小限に抑えられ、 自我はとても小さくなり、 ![]() なにも気にしない、バッチコイ! 精神が整ったところではたと気づく。 おお! 私ここに馴染んできた! ![]() ビサヤ語も少しずつ覚えてきたし、 子どもたちと遊ぶことにも慣れてきた。 (そしてご飯に飽きてきた。。。 プリーズギブミー味噌スープ) ![]() 第一、 心をどう開こうなんて考えて開くものなら、 カウンセラーはいらないのだ。 ただ感じる儘にしている。 そこにただよう。 同じようにしている。一緒に笑う。 ![]() 他人をゆるしてないから、 自分に対しても ゆるすことができずに 壁をつくり出していたのかな。 ![]() いや、反対か。 壁の成分のひとつに「ゆるせない」 という気持ちがあることがわかり、 今その壁を壊せた。 がしゃん。 ![]() 今はとても清々しい。 側では子どもが賑やかに唄っている。 希望の歌だ。 →続く ![]() mana13 【旅日記その6】 個性を超えて ![]() 年末の休みで 殆どの子は帰省していたが、 帰る家のない子たちと、 スタッフとでワイワイ過ごしてきた。 ![]() 素朴な椰子の木のビーチ。 砂のベッドで眠ると星の絵本があり、 風のタオルケットが涼しい。 ![]() そして青空トイレ。 嗚呼なんというメルヘン。。。 !!!笑 ![]() mana14 《競争心は壁をつくる》 ![]() さて、ミンダナオ島の人たちは 本当に競争心がない。 何でもかんでも良くしていこう という気があんまりない (ような気がする)。 ![]() あるモノで満足しよう という気持ちがある。 これでオールオッケー! 明るくてタフでテキトーだ。 ![]() 以下は旅先で感じた 各国の国民性について。 ![]() 韓国「競争心の塊、誰にも負けたくない。」 中国「何でもパクって劣化させる!!」 ベトナム「努力は実る、頑張ろう! アメリカにも勝った誇りがある☆」 ![]() 台湾「日本大好き、 日本みたいになりたいなぁ。。。」 香港「ペチャクチャペチャクチャ ペチャクチャ!!!!」 インド「はい、1000ルピーダヨ」 ![]() フィリピン『。。。これでヨシ!』←イマココ ✴︎個人の見解です。 どの国も私は好きです。 ![]() ここの人たちは、 集団でいるときは怪獣のように ワーワー騒ぐのだが、 個人になると急にしおらしくなる。 ![]() カメラも皆に向けると 「撮って撮ってー!!!」なのだが、 誰か一人にフォーカスすると 恥ずかしがってどこかへ行ってしまう。 ![]() 自我やエゴ、 目立ちたい気持ちがとても小さい。 コミュニティに属していると強くなれる。 レオ・レオニのスイミーという絵本を思い出した。 ![]() だから個性を発揮しなさいとか、 人と違うことが素晴らしいよね とかそんな考えがない。 誰かより抜きん出る必要も、 競争に勝つ必要もない。 ![]() 協調性を ことさら意識しているわけではないけれども、 小さい頃からそういう環境なので当たり前に なっているのだろう。 すべてのことが、 リーダー役がいなくても阿吽の呼吸で進んでいく。 ![]() mana15 でも どうしようもなくて ![]() ところで、 運動会で勝てない子がいるから、 順位をつけるのを止めようという記事が 炎上していたのを前に見た記憶がある。 ![]() その時私は 「酢いも甘いも経験させないと、 大人になってから困る。 運動が得意な子は自信をつけられるし、 苦手な子も何か他の得意なことを見つける チャンスじゃないか」と思っていた。 ![]() 運動会云々は置いておいたとしても、 学校でも会社でも 競争ばかりに目をつけすぎていないかと 疑問に思えてくることもある。 ![]() 競争原理は効率的で 合理的な部分もあるだろう。 個人の力を高めることで、 全体の力を高めるというのは 一見筋が通っているように思える。 ![]() けれど、たぶんここの人たちは これをヨシとは言わない。 《多くの人は個人主義、 成果主義の社会に 疲れ果ててているのではないか》 ![]() 『私のスキル』『私の個性』 『私が他人より優れた点』 『私が御社に提供できるもの』 『私の資格』『ノルマ』 『コンプライアンス』『ヴィジョン』 『我が社のクレド』etc。。。 ![]() 会社では、相談役の窓際族 (私は見たことがないが)は排除され、 情報屋のお茶汲みのお姉さん、 おせっかい焼きの掃除のおばちゃんは 効率主義の名の下に消えていった。 ![]() 企業戦士の末裔が頑張れよと、 精神論を持ち出して説教してくる。 ストレスで 頭がおかしくなっていることにも気づかない おっさん達のパワハラ。 ![]() 日々成果を出さなくてはいけない。 成長は続けなくてはならない。 頑張り続けたら、いつか伸びきった ゴムのようになってしまうのに。 鬱病の経験が 美徳のように語られることもある。 ![]() いつまで私たちは資本主義に魂を 売り続けなければいけないのか? そんな風に思うのは 私だけだろうか。 ![]() 私たち20代ですら、 社会に出て楽しいと思っている人は 少数な気がする。 会社が楽しくて!という人は 聞いたことがない。 楽しくないのが仕事の本質なのか? ![]() 仕事は人生ではない、 割り切ろうというのも淋しい話だ。 ![]() やりがいがあっても、 東京では手取り20万円もらっても、 残業時間や、給料の出ない労働時間が 長い人にとっては ワーキングプアと言える。 ![]() 手取り30万円もらう頃には 責任も大きくなって、 時間もさらになくなる。 50万円もらって精神内科に お金を沢山落としている人も少なくない。 ![]() 不安で、焦って、 でもどうしようもなくて。 恋人をつくることも結婚も子育ても、 なんだか別世界の話に見える。 ![]() mana16 《曖昧な心、曖昧な生活》 ![]() ミンダナオでは、 個人と集団の境目も 曖昧なように、 仕事もプライベートも曖昧だ。 ![]() 働いているスタッフは、 子ども図書館の敷地内に 家を建てて 暮らして良いことになっている。 ![]() 日本だとどうか? 家庭に仕事仲間や、 上司がいると考えただけで ゾッとする人がほとんどだと思う。 ![]() レストランでもどこでも、 赤ちゃんをあやしながら仕事をする。 子どもがギャーギャー騒いでいる横で仕事をする。 みんな気にしない。 この差は何なのだろう。 ![]() さぁ、叫んでしまおう。 ストレス抱えてまで 仕事なんてやりたくないんだよ! 会社のヴィジョンなんてどうでもいいんだよ! ![]() さぁ声高に言ってしまおう。 うちの会社のサービスなんてどうでもいいんだよ! 生きるために仕事してるんだよ! 宝クジ当たったら翌日から行きたくないんだよ! ほら言ってごらん! 笑 ![]() 『御社のヴィジョンに共感しまして。。。』 とか思ってもないこと言うのは 今日で止めよう、 と海に叫びましたワタクシでございます。 ![]() でも、それでも、 生きていかなくてはならない。 (私も帰ったら働かなきゃ。。。) お金のある人ない人の 二極化は日本でも始まっている。 ![]() 豊かさを実感しにくい、 豊かな国の残念賞。 豊かさは『選択できる』ことだと思っている。 ![]() 日本ではやり直しも再出発も、 遅刻も許されがたい雰囲気がある。 もう私のような カリスマネオニート(元取締役笑)は ほとんど身動きがとれない。 ![]() 私から愛する友人たちへ言いたいのは、 会社から帰ってつかれた〜と 暗い顔をしなくて済むように、 仕事は適当にしましょうよ。 日本のGDPを下げまくろう。 ![]() 1億総活躍より、 みんなでみんなが 幸せになる方法を考えようよ。 活躍なんてしなくていい。 ![]() とはいえ別に今の社会の全てを 批判するつもりなどないし、 受けている恩恵にも感謝している。 それは海外にいるからこそ 実感できることだ。 ![]() mana17 もうすぐ旅は終わる ![]() さて話を戻すと。 個性を発揮して、 他人より優れようという考えについては、 立ち止まってみても良いのかもしれない。 ![]() 限界はもうきていて、 東京の空気は 人々のストレスや怒りや かなしみでビリビリしびれるくらいだ。 ![]() 個人でやるより、 みんなでやれることのほうが、 遥かに強くて大きい。 ![]() 戦後、日本はそれで世界が驚くような 復活を遂げたのではないか。 この可能性についてもっと考えられないか。 喜びもかなしみも 自然と分け合っていけるのは、 アジア人の良いところだ。 ![]() 今ある文化、習慣から一旦脱出してみて、 驚くほど軽いきもちになれた。 この一カ月の思い出は ずっと忘れないだろうし、 今後の生き方に影響を与えるだろう。 ![]() 今までどれだけ自分の手入れ、 自分をどう見せるかに 注力してきたかわかった。 ![]() 個性的であることなど必要ない。 ヒトは生まれた時から 十分魅力的なんだ。 そんなものは超えていこう。 自我など宙に漂っていればいいのだ。 ![]() 他人よりも優れようと思う点が 自分にあるなら、その力で 他人のその終わっていない仕事を手伝おう。 自分の小ささを認めてしまおう。 私が1人でできることなんて少ない。 ![]() モテたい、可愛くなりたい。。。 そんな気持ちが膨らみすぎて、 お金かけ過ぎたり、 心労を抱えすぎていないか、 考えてみてもいいかもしれない。 ![]() いっそ、その素敵な服は 物質的な貧しさを抱える人に送ってしまおう。 スッキリするし、 本当に喜ばれるぞ!笑 ![]() 心につける羽は 「個性的であろうとすること、 人より優れようと考えること」 を超えたところにある。。。たぶん。 ![]() ミンダナオ島の生活も あと少し。 もうすぐ旅は終わる。 ![]() mana18 思った以上に 日本の子どもたちの 感性は素晴らしい ![]() ![]() 日本での講演会が、 今まで多かった幼稚園の母親から、 大学、高校、中学、 そして小学校にも広がっていきはじめた。 ![]() いろいろな 心理的な問題や生活不安、 家族関係での孤独を感じている子も多く、 自殺率も 世界でも最高の国だと聞いている。 ![]() しかし講演での印象では、 幼い子も 含めて 心から耳を傾け、感動してくれる。 ![]() ミンダナオの子どもたちの 「困難の中でも生きる力を失わない」様子を 映像で見せて、 友情と愛こそが生きる力であることを理解し、 涙ぐむ子たちも多い。 ![]() 思った以上に、日本の子どもたち、 若者たちの感性は素晴らしい。 若者たちのデートも多いし、 イケメンよりもイクメンに未来を託せそう! ![]() 問題は、 それをとりまく社会的環境、 とりわけ遊びの中で友情を培う 「ちまた」が存在しないことだろう。 ![]() 来年はミンダナオの総選挙があり、 6月までは 訪問者をストップするけれども、 そのあいだに、海のMCLも含めて、 ![]() 将来の日本の子どもたち 若者たちを受け入れて、 現地の子たちと友情と愛を結べる場を 作るための計画を進めていこう。 ![]() ![]() 写真は、 ミンダナオ子ども図書館に 住んでいる子どもたち。 日本から送られてきた古着を来ている。 ![]() 親がいなかったり、 事情があって 親といっしょに住めない子たちだけれど とっても明るい。 ![]() mana19 子どもたちの様子を 映像から紹介 ![]() 1, ミンダナオ子ども図書館の夜明け ![]() 朝起きて、 ミンダナオ子ども図書館の花壇の お花を世話する子どもたち。 ![]() 朝4時半には起きて、 朝食の支度をするのも子どもたち。 5時を過ぎると、 部屋の掃除や花壇の手入れ。 ![]() 野菜作りも、お米干しも、 子どもたちが自分たちで決めてします。 本当にしっかりした、良い子たち。 ![]() ![]() 2, 雨が降っているのに、 滑り台! ![]() 一緒に、長女のエンジェルと 次女のアンジェラ (藍花と舞花)も滑り台! ![]() ミンダナオ子ども図書館の第二棟と第三棟は、 ヤシの葉っぱで葺かれています。 痛みが早いので、現在はトタンになりました。 紅く見えるのは、 ファイアーツリー(火炎樹)です。 ![]() ![]() 3, ビサヤデーの映像です ![]() 海をテーマに、クリスチャンの文化祭 ビサヤデーの映像です。 子どもたちと、 海にキャンプに行った時の想い出。 ![]() ![]() 最初の山の家は、 妻のエープリルリンの育った家です。 ![]() 初期のミンダナオ子ども図書館の 奨学生達の様子がわかります。 懐かしいですね。 ![]() 小さい赤ちゃんは、 長女の藍花です。 ![]() この子たちの多くは卒業して、 スタッフになったり仕事を持ったり 結婚したり・・・ ![]() 映像撮影、編集もすべてド素人の私、松居友です。 ![]() |
mana20 本やサイトから 飛びだそう ![]() 私は、インターネットやフェイスブックを 必ずしも否定していません。 絵本も本もそうですが、 大切なのはそこに込められた心でしょう。 ![]() 私は、日本の若者たちが、 ミンダナオ子ども図書館のサイトや 私のフィイスブックをみて影響を受けて、 そこからまだ見ぬ世界に 飛びだしてくれることを願って発信しています。 ![]() その場限りのものも、 多いとは思うのですが、 それをきっかけに、 人生が開かれていく物もあります。 ![]() その意味では、絵本や本も同じで その場限りの物もありますが、 人生が開かれていく きっかけになる物もあります。 ![]() 編集者をやり、作家もやりながら、 そして子供時代から、 4000冊を超える絵本や本を読みながらも 結局は、作り物ではなく、 真の体験から生まれてくる物こそが 素晴らしいと感じるようになりました。 ![]() 絵本「サンパギータのくびかざり」(今人舎)や ヤングアダルト「手をつなごうよ」(彩流社)も 同様の思い書きました! ![]() ![]() 私の体験からも、 読書もサイトも異なった部分と 同じ部分を持っています。 ![]() 本やサイトを、読んだり見たりすると、 そこから世界に羽ばたいて行きたいと思うような 力を持った作品と、 ただただ面白いけれど、 引きこもっていく作品があるような気がします。 ![]() 引きこもりや死の瀬戸際に立った 体験から言えることは、 真実の体験から生まれてくるものこそが 生きる力に満ちているような気がします。 ![]() 15年前に 予期せぬ離婚を告げられたとき、 自由の身になり、 あちこち旅して取材することを考えたけど、 書くために見て歩くような体験よりも、 ![]() 僕の場合は、執筆も放棄して、 ミンダナオという一つの場で、 深く現地の子どもたちと生きることのほうが、 本当の世界が見えてくると思いました。 ![]() 実際、ミンダナオの子どもたちと過ごしていると、 本の世界も絵本の世界も 飛んで行ってしまうほど子どもたちが魅力的で、 子ども図書館を作ったにもかかわらず、 本の魅力が飛び去ってしまった時がありました。 ![]() しかし、MCLの子どもたちと一緒に、 山の村々に 読み語りに行った時の 子どもたちと奨学生の交流が素晴らしく、 ![]() 天使たちが、大喜びで飛び回るのに 絵本も役に立つ という事がわかってきて、 絵本の価値が別の観点から 浮かび上がってきたのです。 ![]() 15年間、 書くことは全く考えずに、 ミンダナオの子どもたちの事にのみ、 心を向けてきましたが、 ![]() 最近、 日本からの訪問者が多くなり、 悩んでいる子どもたちや現代社会を見ていると、 何とかしなくちゃ、 という思いで再び執筆を決心しました。 ![]() 「サンパギータのくびかざり」(今人舎)につづく、 第二の絵本 「サダムとせかいいち大きなワニ」も、 ほぼ原画が完成に向かっています。 ![]() 第三弾の絵本の文もすでに完成。 若者向けの読み物は 「手をつなごうよ」(彩流者)に続く作品も 執筆予定です。 「山菜売りの少女」も仕上げました。 ![]() 日本の若者たちが、 ミンダナオ子ども図書館のサイトや 絵本や本を読んで影響を受けて、 そこからまだ見ぬ世界に 飛びだしてくれることを願って 発信しています。 ![]() mana21 娘も勇気と希望を いただきました ![]() 以下のような投稿がありました。 ここに掲載します。 ![]() 5年前フィリピンに 親子で行かせていただいた時は 松居さん、MCLの皆さまには 大変お世話になりました。 ![]() 娘は当時中学3年生で 転校、友達、先生との関係で 心理的にどん底状態でしたが 温かい皆さんに接する事ができ、 娘も勇気と希望をいただきました。 ![]() 今は看護師目指して まだ学生ですが 看護の道を歩んでいます。 ![]() 何か恩返しを させていただきたいと 思っているところです。 ![]() mana22 お便り、 ありがとうございます ![]() 北海道では、アイヌ文化と沖縄文化、 そして自然が探求の対象でした。 しかし、思わぬ離婚。 ![]() 家族のために働いてきたからと、 子どものために貯めておいた 大学までの教育費、 そして家も土地も売り払い 全財産を送り、その後無一文になり、 ![]() 愛する子どももいなくなり、 追いかけようと思ったのですが、 自由になりたということがわかったので、 ぼくはミンダナオで 生涯を送ることに決めまし た。 ![]() その後、そこで会ったのが、 エープリルリン。今の妻です。 共に生きていく運命を感じました。 そして再婚。 ![]() 我が子がいなくなってので、 そこで会った 親のいない子たちを我が子として、 ミンダナオ子ども図書館をはじめました。 ![]() のちのち息子が、 ミンダナオに来て、10年。 今は結婚して、 しっかりと自立の道を歩み始めています。 ![]() 末の娘も、ときどきやってきます。 末の娘は、2022年には、 ジュリアード音楽院の修士を卒業、 フランスで作曲とバイオリニストとして 活躍しています! ![]() まさか、 ミンダナオに暮らすことになるとは、 思いませんでしたが、 これも運命かなと思っています。 ![]() ただ、 親のいない子たちのために、 父親代わりに生きていきたい と強く思っています。 ![]() そんなことを、 「手をつなごうよ」(採流社) でも書きました。 ![]() 兄弟姉妹のなかでは、ずば抜け読書家で、 哲学書も含め 4000冊以上の本を読みましたが、 正直にいって読書だけではだめだと思います。 スマートフォンでもだめだと思います。 ![]() 創造主(神)の創った世界に 直接で会うことが最高! 特にミンダナオでは、 それを強く感じます。 ![]() 一人の子ども(天使)の笑顔の前では、 人間の作った物は すべて吹き飛んでしまいますね。 日本の若者たちが、MCLで泣き出す理由です。 ![]() いつか ミンダナオの子どもたちに 会いにいらしてください。 また、お目にかかれれば幸いです。 ![]() mana23 日本に少し 重きを置いて ![]() 日本に少し重きを置いて、 去年から活動しています。 ![]() ミンダナオ子ども図書館の敷地のなかにある セメント作りの穀物干し場。 ここで自分たちが食べる お米を干すMCLの子どもたち。 ![]() その多くが、 孤児や崩壊家庭の子どもたちです。 戦争で親が殺された子もいる。 それなのになぜこんなに明るく、 生きる力に満ちているのだろう。 ![]() ![]() この子どもたちと、 スタッフとその家族をいれて約100人。 さらに下宿施設と山の下宿小屋の奨学生、 そして町に下宿している大学生をいれると、 約250人の米をここで干す。 ![]() 一日100キロの米が消費されるけれども、 水田を持ち、2.5期作で、 干害がなければほぼ自給している。 ![]() おかずは子どもたちが植えている野菜と 皆さん方から送られてくる自由寄付で なんとかまかなっています。 ![]() でも、偉いのは、 子どもたちが率先して、 楽しみながら協力してくれること。 ![]() 生きることの大変さと意味と、 そして 友情のなかで助け合う 喜びと楽しさを知っている子どもたち。 ![]() 一方で日本の青少年の場合は、 引きこもりや自殺が多いという 話がしきりに聞こえてきて、 日本の若者たちの事が心配で、 その状況を知ろうと思ったことと、 ![]() 小学校の高学年になってきたけれど、 まったく日本の文化も知らず、 言葉も話せない二人の娘の将来と、 MCLの未来も考えて、 ![]() そしてまた、 年老いていく親が、 死に向かう気持ちを少しでも感じ取り、 受け止めることも必要だと感じて、 今後数年は、日本に移住して、 活動をしていくことにしました。 ![]() それから5年、2022年、娘たち二人も 公立の小学校から中学を卒業して 日本語もペラペラ! コロナのために帰国できなかったのですが、 ダバオの日系人会の高校を オンラインで卒業し、 ![]() 長女は、 小児科医になって子どもたちを助けたいと ダバオのサンペドロ病院付属の 高校の医学部に入りました! 現地の私立大学は、 医学部でも年間授業料が20万円! ![]() 長女も次女も、 成績優秀で表彰されて、 学級委員も引き受けています! 日本の公立の中学でも 半年は持たないだろうと思ったものの、 「友だちがいるから、楽しいよ!」 ![]() 中学校で男の子たちからいじめにあっても ビシッと言い返す娘たちの生きる力に 先生方もビックリ! わたしもビックリ! ![]() MCLで、 不幸な体験を切り抜けてきた 大勢の子たちと一緒に育ってきた体験が 生きる力になったのでしょう。 ![]() mana24 本当に飛び出してみて 体験すること ![]() けれども、 いきいきとした コミュニケーションの場であるはずの、 家の外、 学校や幼稚園保育園の外、 ![]() 誰にも属さず 全ての人に属している中間の場所であり 生活の場所であるはずの、 「ちまた」が日本にはほとんどなく、 ![]() ちまたがないから 隣近所ともコミュニケーションがなく、 伝統的な遊びをしてはしゃいでいる 子どもたちの姿も消えて、 ![]() 学校の中でも、 友情よりも 勝ち負けばかりが強調される社会に当惑。 15年いないとずいぶん変わる? ![]() 日本人は、自国を なんとさびしい世界にしてしまったのだろう、 と、地方を車で走っていても感じる。 商店街も食堂も殆ど閉鎖? ![]() 路地や野原で子どもたちが、 缶けりや石けり、 ときには木登りをする様子がないと、 散歩するご老人達もさびしいだろう。 ![]() 人々が、スマートホンの映像から 出てきたような恐ろしい目つきで、 硬い表情で目を合わすことなく あるいていくのを見るにつけて思う。 日本は大丈夫かな? ![]() スマートフォンを否定はしないけれど、 それだけが コミュニケーションの場になっているのは、 あまりにも見ていて孤独でさびしい・・・・ ![]() スマートフォンで、 MCLのサイトを見るのが唯一の生きがいだ という、若者やお年寄りも日本に多い。 ときどきメールをくださいます。 ![]() しかし、読書だけでは、 世界が外に広がっていかないのと同様に、 スマートフォンだけでは、 本当の友情と愛の体験にはならないだろう。 ![]() 子どものころ、本ばかり読んでいると、 周囲の人から、 『本ばかり読んでいると駄目になるよ。 もっと友だちと遊びなさい』 といって怒られたことを思い出す! ![]() ぼく自身、本にこもりすぎて 死にそうなった体験からわかるけれど、 読書同様に スマートフォンを見ているだけでは、 引きこもりの閉じこもり。 ![]() ぼくも読書が好きだけれど、 何千冊も 読書体験を重ねるうちに、 読むと心が奮い立ち、 本をこえて現場に飛び込むのがさらに 楽しみになる本と、 ![]() ますます閉じこもる本が あるのがわかってきた。 ![]() 本もサイトも人間が作ったもの、 そこから外に=神が創造した愛の世界に 目が開かれて、行動が始まる! そういう本やサイトなら 見たい読みたいと思うけれど、 ![]() そういう世界を 実際に深く体験して 実体験から書いたり描いた 本やサイトがあまりない? ![]() それでも、 サイトでMCLを見ていた若者たちが 僕の書いた本も読み、 さらに日本での講演会に参加して、 現地の映像を見て話を聞き、 その結果どうしても行きたくなって、 実際にMCLにも来てみると、 ![]() 子どもたちに会って涙を流し、 その後顔が変わり始め、 本当にいろいろなことが見えてきて、 自分の人生も変わり始める! ![]() そうした事実から 読書もサイトも否定できない、 救いの第一波? 世界に飛び出すきっかけになればと思い、 あらゆる手段を通して 実体験から生まれてくる言葉を選んで 発信しはじめているけれど、 ![]() もっと大事なのは、 本人が本当にいってみて体験すること。 そして、そこで体験したものを、 大切なものを喪失している日本社会で、 どのように再生し生かしていくかを考える、 若者たちが育っていくことだろう。 ![]() mana25 中園さんが作られた 文教大学の若者たちの 訪問サイトから ![]() ![]() ![]() 「ミンダナオ子ども図書館」に、 京都文教大学の花岡さんたち 学生さん3人がやって来ました。 ![]() 平地から山に追われた先住民として 貧しい生活を続けてきた マノボ族の村に行き、 一緒に医療支援の手伝いをし、 電気のない村にも泊まってもらいました。 ![]() そして現地の子どもたちと歌ったり踊ったり、 「後ろの正面 だーれ」といった 伝統的な遊びをして、 日本にいるとき以上に 楽しい時を過ごしたと思いました。 ![]() 京都文教大学の学園祭では、 現地での体験を 花岡さんたちがまとめて発表し、 僕も呼ばれて講演をしました。 ![]() 花岡さんをはじめ 京都文教の学生さんたちは、 やさしくて、 心があたたかいですね。 ![]() mana26 日本の若者たちが 訪れるように ![]() 最近、 「ミンダナオ子ども図書館」に 日本の若者たちが 訪れるようになりました。 ![]() 現地の子どもたちに囲まれて、 友情や愛情のこもった 優しい言葉をかけられたり 抱きつかれたりすると、 ![]() 彼らは泣き出したり 涙を浮かべ、 やがて硬かった顔に 自然で優しい表情がもどってきます。 ![]() そして、帰る時には 「また来るね、 私たちのこと、忘れないで! 」 と言って帰っていく。 これこそが、 本物の国際交流の体験だと思います。 ![]() 京都文教大学でも講演をしましたが、 日本の大学、中高、小学校で 講演をするようになって感じることは、 日本の子どもたち、若者たちの感性 は フィリピンの子どもたちと同様に 純粋で素晴らしいということ。 ![]() しかし、 それを生かす社会的な場が 「ちまた」=生活の場が少ないことです。 ![]() 日本から来た若者たちが、 現地の素朴な子たちに出会って 感動し泣き出すのは、 日本の社会で失われた何かが、 アジアの特に貧しい人々の生活のなかに 生きているからでしょう。 ![]() 「ミンダナオ子ども図書館」に住んでいる子は、 いわゆる「問題家庭」の子たちだけれど、 孤児になっても 明るく生きています。 ![]() みなさんも学生時代に 「ミンダナオ子ども図書館」に来て、 生きる力とは個人でがんばることではなく、 友情と愛であることを、 ぜひとも体験してください。 ![]() こんなふれあいを通じて、 アジアの若者たちが手をつなぎ、 相互理解や平和構築に つながっていけばと願っています。 ![]() mana27 花岡風子の訪問記 「ミンダナオ子ども図書館」 ![]() 現地で“よさこい”の踊りを披露。 集めた子ども服も配りました。 ![]() フィリピン・ミンダナオにある 「ミンダナオ子ども図書館」は、 紛争で親をなくした子、 貧しい家庭の子たちが暮らす寄宿舎です。 ![]() 私は大学の先生から この施設のことを聞き、 ぜひ訪問したいと仲間を募りました。 集まったのは、 私が所属していた“よさこい”のサークル 「風竜舞伝」の仲間2人。 ![]() 私たちは 「京都文教大学ミンダナオ国際交流チーム」 (MIA) という任意団体をつくり、 事前に寄付を集めて よさこい踊りで使う「鳴子」を買い、 ![]() そこに寄付者のメッセージを書いてもらって ミンダナオの子どもたちに プレゼントすることにしました。 ![]() また、 着なくなった子どもの服や靴を集めて ミンダナオに持って行くことも計画。 ![]() ![]() 帰国したあとは、 「ミンダナオ子ども図書館」の松居友さんを 学園祭にお招きして 帰国の報告会を開催することにしました。 ![]() さて、 3ヵ月あまりの準備期間を経てミンダナオへ。 ミンダナオはイスラム教徒と政府との紛争が 長く続いている場所ですが、 ![]() 図書館のスタッフの方が 空港の出口まで迎えにきてくださり、 また現地でも常にそばにいて サポートしてくださったので安心でした。 ![]() 1週間という短い期間でしたが、 私たちは踊りを披露したり、 日本で集めた子ども服を配ったり、 フィリピン風の「飛び出し坊や」を 子どもたちに描いてもらう 活動などを行いました。 ![]() 現地で出会った子どもたちの笑顔、 スタッフの方々の献身的なお仕事の様子、 そしてこの図書館を立ち上げ、 フィリピンの貧しい人たちのために 尽くしていらっしゃる松居さんのお姿に触れ、 多くのことを感じ、 考える機会を与えていただいた旅でした。 ![]() 私は在学中に 世界中を旅してまわり、その経験から、 卒業後は 旅行会社で働きたいと考えていました。 ![]() ミンダナオから帰ると就職活動が本格化して 大忙しになりましたが、 「社会人になってまたミンダナオに行き、 子どもたちに会いたい」 という思いでがんばり続け、 志望していた会社から 内定をいただくことができました。 ![]() またミンダナオの子どもたちに 会いに行きたいと思っています。 ![]() ![]() mana28 子どもたちが 大喜びで迎えてくれた ![]() ![]() ミンダナオ子ども図書館に 帰ってきた。 子どもたちが、大喜びで駆けよって 抱きついて迎えてくれた。 「パパ友!!!」「お帰りなさい!」 ![]() ![]() 親のいない子や 不幸な環境で育った子にとって、 思いっきり「パパ!」と叫んで 抱きつくことが出来る人がいるという事が、 とっても大切だという実感が、 子どもたちの姿を見ていてわいてくる。 ![]() もちろん、女の子だけでは無く 男の子たちも 「パパ!」 と言って、抱きついてくる。 ![]() ![]() mana29 皆さんの自由寄付で、 ダバオで手術をした子 ![]() ミンダナオ子ども図書館に帰ると 先日、ダバオの病院で 手術をした子がいた。 ![]() まだ、経過を見るために繰り返し、 3時間かかるダバオの病院に 通わなければならない。 ![]() そこで、当分は ミンダナオ子ども図書館に泊まって 病院に通うことになった。 お母さんといっしょ。 ![]() これからの活動の重要な要素が、 医療です。 ![]() ![]() 医者どころか、薬も買えず、 マナナンバルという祈祷師に 祈ってもらうしかない 子どもたちが沢山います。 ![]() 医療は、 自由寄付で保っています。 ![]() mana30 子どもたちが植えた、 カカオの苗 ![]() 3月は、 エルニーニョによる干ばつで 特に、山岳地域の先住民は、 作物が枯れて大変だった。 ![]() MCLでも、 緊急の米などを支援した。 3月に撮った写真 ミンダナオ子ども図書館の庭。 ![]() ![]() 世界的な気候変動のせいか 干害が起こり、作物だけでは無く 雑草から木まで枯れ始めました。 ![]() 特に山の人々は、 食べ物が無くなり、 政府の支援に 頼るしかなくなりました。 ![]() しかし、貯蔵米や ワールドフードから届いた米も 横流しされて、 山の人々の元には、届かず。 ![]() それに怒った人々は、 政府の支援を求めて デモ行進を行いましたが、 逆に発砲されて けが人や死人が出ました。 ![]() 干害が激しく、 農民が食べられず、怒り。 政府の支援が届くはずが届かず。 デモをして、3人が殺され、 けが人がたくさん出ました。 ![]() 下の写真は、 MCLのスタッフの ピティーボウイ君の従兄弟で、 撃たれて亡くなりました。 ![]() 今は、少し雨が降り、 子どもたちが植えた カカオの種も育ち始めた。 ![]() もう少し大きくなったら、 植林をする予定。 ![]() mana31 今はすっかり 草木ものびた ![]() 今回、MCLに帰ったときは 干害は去り 逆に、集中豪雨で イスラムの湿原地帯が 洪水に見舞われるぐらいでした。 ![]() 庭のドリアンの実も豊作で 子どもたちは、 収穫の日を涎をたらして、 待っています。 ![]() ![]() 洗濯の水も出て 子どもたちが 手入れしている花壇も 野菜畑も順調に育っています。 ![]() 岩の中に住む妖精たちも ホッとして、大喜び。 ![]() mana32 モスクの修復が 終わっていた ![]() ラマダンと イスラム文化さんに合わせて モスクの修理を進めてきましたが、 ![]() 屋根も内部も、 きれいに仕上がりました。 ![]() ![]() イスラムの奨学生達は、 大喜びです。 ![]() 内も外もピンクの外観で 晴れやかですし、 夜を断食して 徹夜で過ごすには最高。 ![]() ![]() MCLの庭も 華やかになりました。 ![]() ![]() 村にモスクがないので、 イスラムの子たちが可愛そう! という、子どもたちの提案で、 建てたモスクです。 ![]() mana33 野菜売りの 子どもたち ![]() 「野菜売りの少女」は、 支援してくださっている方にお送りしている 季刊誌『ミンダナオの風』に連載している童話。 サイトにも掲載されています!
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ミンダナオ子ども図書館の最新の活動報告 支援者の方々への活動報告です! |
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![]() 現地日本人スタッフによる、 写真を交えた最新の活動報告です! |
![]() ミンダナオ子ども図書館 若者の友情:日記 訪問等でMCLと出会った若者たちの想いです! |
![]() 松居友による活動報告および 製作映像や想いを載せた自由日記です! |
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![]() mclmindanao@gmail.com |