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 ■極楽りんご

 

 

 

 『極楽りんご』はギャグ漫画作品。「 眠れぬ夜の奇妙な話 」(略称「ネムキ」、 朝日ソノラマ)にて1992年から1996年まで連載された。

 りんご寺に住む和尚と小姓の欄丸を中心に、りんご寺を乗っ取ろうと企むデスメタル神父や、境内によく出没するバカ旦那 、その他、りんご寺へさまざまな理由で訪れる個性豊かな人々とのドタバタ劇を描く、一話完結型のギャグ漫画である。

 現在絶版なので、古本屋で購入するしかない。

 

  第1刷発行日       国際標準図書番号

  第1巻平成5年7月20日        ISBN 4257901934

  第2巻平成6年9月25日        ISBN 4257902213

  第3巻平成8年5月25日        ISBN 425790271X

  第4巻平成10年11月20日      ISBN 4257903562

和尚

 りんご寺の住職。歳は20代前半でいつも黒衣の袈裟を着用し、頭を僧兵がかぶる白袈裟で覆っている。この作品中で唯一、理性と常識のあるような言動をとるが基本はバカでスケベ。他の登場人物からひどい目にあわされる事が多い。時には御仏の言葉を述べたり、悪を許す寛大な台詞を口にしたりするが、いつも周りに台無しにされる。欄丸とは幼いころからの付き合いがある。自分では制御できないが、ひたいから和尚ビームを発射することができる。

 

蘭丸

 りんご寺の小姓。和尚の5歳年下。爆発と罠を仕掛けることが大好きであり、境内は欄丸が3歳のころから仕掛け続けている罠だらけである。和尚を愛しているが、暴力と爆発と罠にかけることでしか愛情表現ができず、本人もそれに疑問を持っていない。自分のためなら平気で嘘をついたり、人を陥れたりする。昼間は学校に通っているが、学校内では束ねている髪をほどいて女装し「欄子」と名乗っている。りんご寺では男装しており、性別は不明。(作者から聞いても不明)

 

りんご君

 外見もサイズもりんごだが、小さな手足が生えていて、りんごの輪郭から内が全て顔になっている。りんご寺の境内に住みつき、嘘しか言わない。嘘をついた後は必ず一呼吸おいて、にやついた顔で「ウソだけどな。」と言う。おもに漫画の場面転換の時に屋根の上に出没してわかりきった嘘をつくか、作品の最後に書かれる「めでたしめでたし」等の文字に突っ込みを入れるために登場することが多いが、作中において登場人物と会話することもある。食べると血の味がして、とてつもなくまずい。

 

バカ旦那

 世界一のバカ。中年サラリーマンと言う雰囲気で、赤いふんどしと赤い腹掛けを着用し、それ以外はなにも着ていない。顔は四角い眼鏡にひげをはやし、頭に鉢巻と日の丸の描かれた開いた扇をつけている。基本下ネタキャラ。特にイギリスのバカ貴公子には「世界一のバカの座」を狙われている。そしてなぜか妻持者である。

 

デスメタル神父

 キリスト教(?)イブ派の神父。りんご寺を自分の教会にしようと企み、欄丸を篭絡したり、りんご寺に爆弾を仕掛けたりする。いつも牧師か大司教の衣装を着用している。信徒が数人存在しておりサンタクロースをサタンクロースと勘違いし、魂と引き換えにプレゼントをもらおうと召還を試みたり、アダムを粗末に扱ったり生贄にささげたりと、キリスト教の内容について無知であり、自分でも興味がないと述べている。りんご寺乗っ取り失敗後もたびたび寺を訪れ、和尚と意気投合したりしている。やっぱり馬鹿。

 

バカ貴公子

 イギリスのバカ。友であるイタリアのバカ息子がバカ旦那に倒されたためその復讐と、「世界一のバカ」の座を奪うために来日した。金髪の美少年だが、着ている背広は後ろ側がなく背中からお尻までが丸見え。一日に百回くらいトイレに行き、自慢は生まれてから一度も手を洗ったことがないことである。いつもバカ旦那を後一歩まで追い詰めるが、失敗する。バカなのにひらがなは書けるし日本語も流暢(笑)

 

浅○ゆう子

 芸能関係者。写真集をお供えされた傘地蔵が、お返しとして本人が歩いているところをさらってりんご寺に届けた。以後、りんご寺の境内の掃除をしていたり、周辺で見かけるようになった。その後自然消滅していたが、最終回に3コマだけ登場。いつもトレンチコートを着用し、なぜか小銭に異様なほど愛着を見せる。登場当時は31歳、最終回では35歳とルビが入った。元ネタは女優の浅野ゆ○子。

 

なぞの男子学生

 3月3日になると欄丸のまわりに現れるなぞの人物。詰襟で黒の学生服、学生帽にマフラーを着用し、右目には大きな眼帯をしている。折り紙が得意であり、欄丸を励ましたり、慰めたりする。最終回には女子高生の姿で出てくる。性別不明。

 

 

サラリーマン

 初登場時は「ハイテク仏像製造会社」のセールスマン、次は「イチゴ観光」の広報マン、そして「女神不動産」のインチキ社員としてりんご寺に登場する。怪しげなロボットを売りつけたり、ハワイと偽って東京観光をさせたり、詐欺行為で権利書にサインをさせてりんご寺を奪おうとした。最後は失業という自業自得な人。

 

頭突き超人ダイヤモンドヘッド

 頭がダイヤモンドで出来ている耳の大きなスーパーマン。胸に「ダ」と書いてある。ピンチの時に「ダイヤモンドヘーッド!」と呼べば、飛んできて無差別有象無象区別なく突きで倒してくれる。正直迷惑……正義という言葉はない。

 

五木武利

 蘭子(蘭丸)と同じ学校に通う学生。髪を七三に分けて眼鏡をかけている。ゴミ箱あさりと拾い物が大好き。欄子を愛しており、拾った「金星のロボット」を使って恋敵の和尚をさらい、亡き者にしようとした。(和尚連続誘拐事件)その後気球で去っていって消息不明。家族構成に祖母あり。

 

宇宙人P

 地球侵略を企む宇宙人。身長は1m程度。胸に「P」と書いた宇宙服らしきものを着ている。殺人光線銃を携帯し、未確認飛行物体を操り、変な顔をした巨大タコ型ロボットで町を襲ったりと、科学力は高い。台詞はつねに「P-ッ!」である。しかし基本的には背景のにぎやかし程度の存在。

 

毒キューリ婦人

 サイズその他は胡瓜そのものだが真ん中付近に顔があり、小さな手足が生えていて「シャーッ」と鳴く。迫ってくる毒キューリー婦人達を、和尚が恐れているところから名前どうり毒がありそう。

 

アダム

 デスメタル神父が信者に配っているイヴ写真集におまけで付いてきた生物。「幼稚園児が一筆書きで書いた人物画」のような容貌で、「アダム~」としか言わない。ゴムのようによくのびる。みんなから不要な物扱いされた。のちにおまけ漫画でイブが、ゴムの代わりにアダムを巻いてゴム飛行機を飛ばしていた所、巻きすぎて胴体が切れて死んでしまう。最終回は遺影で登場。

 

イヴ

 デスメタル神父が信者に配っているイヴ写真集のみに登場したキャラだったがいつの間にかに巻末の書き下ろし漫画で性格付けされ、最終回には本編に登場するという出世キャラ。イヴにとってはアダムはペットのような存在でしかない。

 

 

女子高生

 りんご寺での外で、おびえるだけですが意外と出番多し。

 

 

 

手が美しい女優

 映画界でも有名な美しい女優……手が。しかも和尚を丸呑みできるほど大きい。理性はあるかは不明。最終話で手が仁王ロボ「ア型」と戦っていた。

 

 

仁王ロボ「ア型」

 「ハイテク仏像製造会社」の門番ロボ。攻撃に関してのみ優秀なロボであるがコンピュータは狂っている。しかも女性には弱い。最終話で手が美しい女優と戦っていた。