投稿者:よーやん
わたしをおいて行くな・・・君らにおいて行かれたら今度こそ故郷に帰れなくなってしまう・・・。
ああ・・・一体いつになったらフランスに戻れるんだおれは。
やっぱり意地貼らないであの時ジョースターさんと一緒にアメリカに行けば良かったかな・・・。
ジョースターさんには娘しか居ないし、承太郎は実業家向けじゃないから、上手くいけばおれが不動産会社のあとを継いで・・・ポルナレフランドをおっ立てられたかも知れなかったのに。
いや、やっぱりあの時おれは、エジプトに残って、あの時子供になったおれを助けてくれたお姉ちゃん・・・。
いや、きっとおれより年下だが、あの女の子の所に行って結婚申し込んでガキ作って幸せに・・・って選択肢も有ったハズだ。
あの女の子はやさしかったなあ・・・可愛かったし。絶対おれに気があったと思うんだぜ・・・こう、小指と小指が赤い糸で結ばれてるって感じのフィーリングピッタリの子だったなあ〜。
最後におれを見送る目が「あなたは絶対あの時の勇敢な少年! わたしを一生懸命守ってくれた・・・ああ、わたしはもう貴方無しでは生きていけません! どうかわたしをお嫁さんにして下さい」って訴えてたぜ。
なのにまっすぐ故郷に帰り、定職に就こうとしたが当時ヨーロッパは大不況!
おまけに原因はわからないが急激に犯罪が増えてるし。
おれも・・・そん時正義感なんか出しちゃって、承太郎の誘いに乗って調査に乗り出しちまったのが運の尽きだったぜ。
まさか瀕死の重傷を負ったまま、助けも呼べない状態で孤立するとは思わなかったぜ。
いや、本当にあの時は死んでしまうところだった。
しかしよくよくおれってのは悪運が強いっていうか、偶然その時ガケの下に有った洞窟にうちあげられ、通りかかった漁師の小舟に助けられたんだ。
それからが長かった・・・親切な漁師の老夫婦の家でのおれの生活が始まった。二人は数年前息子を亡くし・・・彼はギャングの麻薬取引の現場を見てしまったので撃たれたらしい・・・。
しかしその時は死んだ訳ではなく、しばらく植物状態だったのだが、口止めをしようとまたギャングが追ってきて・・・その息子には男の子が一人居たが、その子は父親の命を守るためギャングを2人殺し、その後ギャングの報復から身を守るため、自分もまた闇の世界に生きる事になったらしい・・・まだ12才だったそうだが、その子の悲惨な運命に比べたらおれなんかまだ幸せな方だと、心からその老夫婦を気の毒に感じたぜ。
植物状態の息子はやがて死に、孫にも会えなくなってしまったじいさんばあさんにとって、おれの存在は死んだ息子が帰ってきたように嬉しかったんだろうな。おれは手厚い看護によって回復し、車椅子だったが日常生活も出来るようになった。
老夫婦はおれもギャングに追われる立場だからと、誰にも知られないようにかくまってくれた。
おれは・・・老夫婦に何かお返しがしたかったが、外に出ることも出来ず、歩くこともままならないおれに何が出来るだろう・・・おれは一念発起して、コンピューターを学ぶ事にした。俗に言う在宅ビジネスってヤツに目を付けたんだ。この肉体派のおれにとって、コンピューターは全く道の世界だった。しかしおれはコンピュータープログラムを組める程に勉強し、仕事を軌道に乗せると共に、ハッキングの技術も学んだ。おれにとっての社会に繋がる窓はコンピューターだけだった。おれはそこからなんとか承太郎に連絡を取ろうと試み、またディアボロの動向を探ったんだ。
ヤツがイタリアを中心にしたギャング組織のボスで有ることは分かっていたが、その正体は組織の幹部さえ知らない・・・完璧なまでに姿を隠している敵に、半身不随のおれは全く為すすべが無かった。ただ一つ、ネット上に蜘蛛の巣のように巡らせた『網』に、志を同じくするものはかかってくれるのを待つだけだった。
長い時間がかかった・・・1999年の事だった。ある男がディアボロの正体を調べようと警察のコンピューターに進入した。おれは待ってましたとばっかりに彼らとコンタクトを取った。そして待っていたんだ彼らの来るのを・・・青の洞窟で。
しかしヤツラは来なかった。正体を知ろうとした事がバレてしまい、組織に消されたらしい。風の噂によると、想像を絶するような惨い方法で惨殺されたらしい・・・彼ら・・・ソルベとジェラートと言ったが、彼らの失敗によりますます『パッショーネ』はボスを恐れ、その正体を知ろうとするヤツは居なくなった。
おれは絶望した・・・せっかく味方が見つかったと思ったのに・・・老夫婦も病気がちになり、将来の不安もある。いつまでもここにいられる訳じゃない。しかし承太郎は何をしているんだ。おれからの連絡が途切れて何年も経っているのに、全然探しに来ない。
ところが・・・おれはある日新聞を見て愕然とした。承太郎が・・・あの空条承太郎がヒトデの研究でノーベル科学賞にノミネートされていたんだ。なんでも日本滞在中に論文を書いたらしい。
おれが・・・おれがイタリアの田舎で苦しんでいるというのに、ヒトデの研究だと?・・・おれはキレた。
おれはディアボロと戦った時、偶然一本の矢を拾っていた。それはヤツが持っていたもので、おれは偶然それが不思議な力を発揮することに気づいたのだ。
おれは・・・この矢の力さえあれば、ディアボロを倒せると思っていた。それにはこの「矢」を自由に操れる強靱な精神力を持つスタンド使いが必要だった。そして2001年・・・やっと2度目に網に引っかかってくれた者が居た。それがブチャラティたちだった。
そのあとおれは彼らに会い、矢を渡そうとしたが直前にディアボロに見つかりとうとう殺されてしまった。だが辛くも「レクイエム」を発動し、この亀の体にしがみついた。ああ、とうとう人間で無くなってしまった・・・だが希望は捨てなかった。コレを逃せば永遠にあいつを倒せはしない・・・。
おれはブチャラティの部下のジョルノ・ジョバァーナに矢を託し、ジョルノは見事本懐を遂げてくれた。おれの第一の目的は終わったのだ。
しかし・・・おれには第二の目的が有った。おれを犯罪調査に誘ったくせに・・・。
おれが一人で戦い、イタリアで死ぬような目にあって、それでもディアボロを追っていたと言うのに、自分はヌケヌケとヒトデの研究などをしていた承太郎に一矢報いるのだ。
ブラボー! おお、ブラボー!!
おれはジョルノをそそのかして、レクイエムの力を使わせた。あの矢で同志を・・・集めるのだ。
第3部で承太郎にやられたDIOの配下をこの日本に集める。そのためにミスタとイタリアからやって来たのだ。
もうすぐだ・・・もうすぐおれの夢がかなう。長年のおれの恨みを果たすという夢が・・・。
おい、何してるんだミスタ。日本への長旅で腹が減ったんだ。何か食わせてくれ。
だいたいお前らはこの亀にロクな物を与えて居なかっただろう。やせ衰えて死ぬ寸前だったぞ。
それにこの亀なんか臭いぞ・・・亀の中に冷蔵庫やTVが有るのは快適なんだが、クローゼットの中が何か匂う。
亀のフンとは違う異臭が・・・まあそれさえ無ければけっこう住み易いところなんだが。
何?予想?なあんだ・・・マンガの話か。なんだ、こんなマンガの予想で何か有るって言うのか?
なになに・・・新しいボスのジョルノと予想で勝負して、勝った方が新しいボスに? ・・・ジョルノに勝って貰わないと困るんだが、このおれでも予想していいのか? おれは長年の経験があるから手強いぞ。
なんだこれは、刑務所か? 管理室みたいなところで警報が鳴っている・・・神父が電話の記録をみてなにやら目を輝かせて居るが、これが敵? もしかしてラスボス? おいおい神父が? そんなのってあるか? カソリックの国では神父と言えば絶対的な尊敬と信頼を集める存在だってのに・・・。
そこいくと3部は敵が吸血鬼で良かったよな・・・殺しても誰も文句を言わない。(笑)しかしこのマンガだと、囚人が神父を殺す事なんか出来ないだろう・・・せいぜい大怪我負わせるか廃人にするくらい・・・大怪我はマズイか。誰がやったか分からない方法で始末するほか無いんだろうな。だとするとやはりスタンドを再起不能にして・・・。
何? DISC? へえ、そういう世界観が有るのか。それじゃあこの亀にもDISCが入ってるのか? え? それはこの神父が叩かないとDISCにならないらしい?
ふーむ・・・しかし5部が「矢」で決着が付いたように、この6部は「DISC」で決着を付けるんだろうな。この神父の頭のDISCを二枚抜き出して「廃人」にする。え? 今承太郎がその状態? はははザマー見ろ。
そうか、この娘どーも可愛げのナイ気の強そうなカオしてると思ったら承太郎の娘か。ちくしょう・・・おれがイタリアで酷い目に遭ってるってのに承太郎は娘を作ってたのか。許せない。
まあ親は親、娘は娘だから娘のピンチは助けなければならないと思うが・・・なんだこの男は? 仲間? 恋人? こんな状況で背後から抱きつくなんてただならぬ関係だろうなオイ。え? さっきあったばっかし? 7分経ってない? 近頃のガキは・・・まったく・・・7分でこんなんじゃ明日には妊娠してるぜ。
いや・・・それどころじゃないな。空気がナイ? 血が沸騰? そんなハードな戦いは3部の頃にも5部でも無かったぜ。一体どんな恐ろしいスタンドなんだ。
おお!! なんか他人と思えないなこの敵。頭にかぶったものを取ったらおれと同じ髪型だなこれは。まあおれほどイイ男じゃないだろうけど。
こいつが不気味な事を言っているな・・・「射程距離に気づいても真空の外に出ることは無い・・・」だと?
でも射程の外はもう見えているし、そこまで行って空気を取ってくればいいんだろう? おれは・・・この雷様みたいなツノ野郎が、宇宙服こしらえた要領で、長いストローを雲で作ればいいと思うんだ。昔オレがカメオってやつに騙されたとき、ヤツは地中に隠れてそうやって息をしていたんだがどうだ?
あの時はおれとアブドゥル2人で管にシッコをしてやった。そういえばアレッシーって奴に風呂に沈められておぼれ死にそうになった時はウンコで攻撃してやった。
よし、この場合も2人で力を合わせて糞尿攻撃で撃破するんだ。
危機的状況で結ばれた男女は長続きしないと「スピード」って映画で言ってたけど、これなら二人で「臭い仲」になれるぜ。
どうだおれの予想はスゴイだろう。おれは今まで何度も死ぬような目にあっては、仲間に助けられた悲しい友情運の持ち主だ。
え? 友人達はどうなったって? そりゃもちろんオレをかばって死んでいったよ・・・ツライ運命だぜ。
え? おいミスタ!! どこ行くんだ!? オレを置いて行くな!! あっ!? みんなオレから何故離れて行くんだ?
何? おれと関わったらおれをかばって死ぬ運命になっちゃうかも知れないからイヤだ? コラ! 逃げるな!
オレを一人にするなあああああ!!
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