戦争と平和構築
2014年の記録から
(1)


避難民の緊急支援に向かった
1 あけましておめでとうございます GO! 10 焼け出された人々を救済支援 GO!
2 帰ることが出来ない子もいる GO! 11 マギンダナオの地域では GO!
3 白い浜の素朴な漁村 GO! 12 フィリピンのイスラム教徒は GO!
4 親のいない子帰れない子 GO! 13 早速古着などの救済支援 GO!
5 親が居る子の場合は GO! 14 読み語り支援に向かった GO!
6 親元に帰すように! GO! 15 古着の支援もした GO!
7 「下宿施設」として登録して GO! 16 イスラム地域で内戦緊急支援 GO!
8 子どもたちが寂しがらないように GO! 17 早急にシートを持っていく GO!
9 日本からの若者たちも一緒に GO! 18 ビニールシートを最優先 GO!
19 あくまで独立を求めて GO! 28 友人の悟郎司教から手紙 GO!
20 家族のために死んでいく GO! 29 戒厳令まにら新聞 GO!
21 現地報道の記事から GO! 30 イスラム自治区も訪ねた GO!
22 炊き出しをした GO! 31 雨よけのシートをくばった! GO!
23 奨学生も非難していた GO! 32 ビニールシートを配った GO!
24 避難民が向かってきている GO! 33 病気の少女を見つけた GO!
25 日本国会で集団的自衛権が通り GO! 34 車いすを届けた GO!
26 東京新聞:集団的自衛権の記事 GO! 35 古着の支援もした GO!
27 バチカン声明 GO! 36 神戸震災20周年ですね! GO!


あけまして
おめでとうございます

Happy New Year 2014
今年も
よろしくお願いいたします。

年あけて海に行った。
子どもたちにとって、
最大の楽しみの一つ。

一月の海水浴など、
日本では考えられない!
でも、
ミンダナオは常夏の世界。

年末年始には、
たとえ親がいなくても、
ふる里に帰りたい子は
スタッフが車で送っていく。


いろいろと不幸な想い出や
困難な体験があったとしても、
生まれ育った場所はふる里!

たとえ親がいなくなっても、
帰る家が無くても、
親戚や隣人家族がいて、
「うちに泊まりな!」

かならず、
誰かが泊めてくれる。

それに、何よりも
小さいときから
一緒に遊び、
沢にカエルをとりに行ったり、

川に洗濯に
行った子たちが、
まだ、
たくさんふる里にいる!

幼なじみの時に、
好きで
あこがれていた子?にも
ひさしぶりに会いたいし・・・

そんなわけで、
MCLに住んでいる子たちも
大方がふる里に
帰っていく。



どうしても
帰ることが
出来ない子もいる


しかし、
なかにはさまざまな事情から、
どうしても帰ることが
出来ない子もいる。

兄弟姉妹のような
MCLの子たちも、
お母さんのような
ハウスペアレントのスタッフたちも、

おおかた帰ってしまうと
残された子には
年末年始は寂しいとき・・・

そんな彼らを
寂しさの中に置いておけず、
正月休みには、
海に泳ぎに行くようにした!

海までは、
車で数時間あれば
着くのだけれど、

電気も無く、
極貧の子たちは、
ほとんど集落から出たことも無く、

海の話は聞いていても、
一度も
見たことも無い子たちが
ほとんどなのだ!

「お正月は、海に行こう!」というと、
「キャー――!」「わおーーー!」
という悲鳴が聞こえてくる。
「やったーーー!」

今回は、
ダバオからキダパワン市に来る途中の
庶民のビーチに
泊まることにした。

そこなら、
宿泊料は安いし、
薪で料理を作れるし、


料理も子どもたち
若者たちが、
自分で作る。

葺きだし屋根の下や
砂浜でも、
みんなで寝ることもできる。



er3
白い浜の
素朴な漁村


今年の後半には、
半島の先に、
素晴らしい白い浜の
素朴な漁村を見つけました。

そこに、小さな土地を買い、
その後に、
下宿小屋も建てて、
現地の奨学生たちが
学校に通えると同時に、

MCLの本部の子たちや
訪問者の方々も
いつでもタダで
泊まって遊べるようになりました。


下をクリックすると、
その浜に
行った時の写真と記録を
ご覧になれます。
サンタマリアの 浜辺へ行った!
サンタマリアの 浜辺へ行った!
皆さんも、
よろしかったらいらしてくださいね!




親のいない子
帰れない子


親のいない子、
いても
別の人といっしょになっていて
帰れない子、

いろいろな問題があって
帰りたくない子。

そうした子が、
ミンダナオ子ども図書館の
奨学生に多くいて、

本人の希望と、
保護者の承諾を得て
MCLに住んでいる。

もちろん、
完全に見捨てられた子や、
福祉局から要請があって来た
保護を必要としている孤児もいる。

親を失って、
知人や親戚を転々とする場合、
もっとも多いケースが、
レイプビクティムや強制売春。

男の子の場合は、
肉体労働あたりですむが、

女の子が大変で、
小学校1年や2年生の
被害者の子もいて、

MCLに引き取って
生活している子も結構いる。



親が居る子の
場合は


山で三食たべられない
極貧家庭の子の場合でも、
親が居る子の場合は
奨学生に採用したとしても、

小さいうちはできるだけ、
親が育てるように話し、
親元から学校に通うように、
説得するが、

12歳を超えると、
食べ盛りになってくるし、
平均して家には、
最低でも7人の兄弟姉妹がいるし。

長男次男の男の子の場合は、
学校をストップして
父親に連れ添って
山に芝刈りに行かせられたり、

長女や次女の場合は、
学校を辞めて、
下の子のめんどうを見たり、

川に
洗濯に行くことで、
家族を
助けることが出来る。

その結果、
家に残ることが
出来るけれど、

問題は、
3番目以下の
特に女の子の場合、

食べ盛りの年頃になっても、
家にいるようだと
邪魔に感じられるのだろうか。

14歳ぐらいから、
親に言われて
町に働きに出されるか、
結婚を強要されるケースも多い。

そのような理由もあって、
10代を超えるころ、
小学校を卒業すると同時に、

保護するためにも、
MCLの本部に移り住み、
近くのハイスクールに
通わせてあげるケースも多い。

そうすると、
保護者もホッとするし、
奨学生は、
踊りあがって喜ぶ!

時には、子どもが10人を超える
極貧の大家族の場合、
「二人ぐらいスカラシップに採用しましょう」
という話をすると。

大概、年下の女の子の姉妹を
推薦されて、
MCLに住めることを
保護者も本人も希望する!

MCLに住んで
学校に通っている子を見ると、
イスラムの場合は、
男の子が多めだが、

原住民やクリスチャンの場合は、
圧倒的に
女の子が多いのも、
それが原因だ。



親元に
帰すように!


しかし一時、
マニラから講演に来た
福祉の専門家の指導で、
「親が居る子の場合は、親元に帰すように!」
という指示が出され、

市の福祉局の支持を受けて、
MCLに住んでいる子のなかで、
親がそろっている子の場合は、
強制的に親元に戻して、

極貧ゆえに、
スカラシップは続けるにしても、
実家から
学校に通うようにしたのだが、

スカラシップを継続して
出しているにもかかわらず、
そのなかの
多くの女の子たちは、

ほとんど学業を
中断してしまった!

中断の理由は、
学校が遠いこともあるのだが、
兄弟姉妹も
平均で7人はいるし、

14,5歳の年頃になると
食べる量も多いし、
学校に行くと
親の手伝いも出来ず、
親も養いきれないから、


学校になど行かないで、
エージェントに応募して、
町に働きに出て稼ぐか、
結婚を強要される。


ある子は、
強制的に親によって、
町に働きに行かせられ、
雇い主からアビューズを受け、

MCLに駆け込んできて、
激しく泣きながら言った。
「わたしは、もう絶対に町には行かない!
でも、親元にも帰れない!!!」

そこで、
キダパワン市の福祉局と
再度話し合い、
両親とも話し合って、
親がいる子でも、
MCLに住めるようにしてあげた。



「下宿施設」として
登録して


「孤児施設」の名目だけでの
行政登録では、
親がいる子の
滞在保護は難しいので、

MCLは、
孤児施設としての
認可も得ているけれど、

学生たちの
「下宿施設」として登録して、

親がいても、
保護者と子どもたち自らが
希望すれば、
MCLに泊まって、
学校に通える宿舎になっている。

キダパワン市の福祉局職員曰く
「親がいても、育てきれないことは
私たちにも、わかりますよ!
そういったケースの場合は、
本部とも連携して相談したうえで、
やっていきましょう!」

頭で考えた理論では、
「たとえ貧しくとも、
親が子どもを責任を持って
育てることが本来であって、
親がいるのに、
安易に受け入れるのはまずいのでは・・・?」

確かにそれも、
頭の理論では理解できるのですが、
現実の生活は、
時には学者の机上の理論とは
雲泥の差があることも多く、

理論に従って家に帰したあげく、
学校はストップし、
町に売春に行かせられて、
大変な状況に落ちていく子や、

泣いてMCLに
もどりたいと言って飛び込んでくる
子たちに会うと、
机上の理論と現実の格差に愕然とする。

親に言われて
14,5歳で結婚する子も多くいて、
幸せになってくれれば
それもよいのだが・・・

むしろ危険なのは、
悪質なエージェントに騙されて、
町や時には海外に、
働きに行かされる場合で、

仕事は、
食堂の給仕やまかないか、
家では子守や洗濯、
家事手伝いで、

食べさせてもらっているだけで、
仕事はきつく、
給料も
ほとんど無いに等しい。

最悪は、
雇い人にレイプされた挙句、
身ごもったりするケースも!

(正月明けそうそう、
重い記事を
書く気になったのも、

実は、こうしたケースの背景を
年明け早々、
ソーシャルワーカーのスタッフと
調査しているから・・・
どの子かはいえないけれども)

貧しい家庭の子どもにとって、
貧困もさることながら、
保護者が居ないという事は、
命がけの事なのだ。

2014年の現在、
イスラムでの戦闘も起こり、
奨学生は、クリスチャン、イスラム、
原住民を合わせて600名強いるが、

そのなかの
120名ほどがMCLに住んで
近くの学校に通っている。

普通のスカラシップと
異なっていて、
MCLの奨学金は、
優等生に与えると言うよりも、

貧困家庭のなかでも、
特に親の居ない子や
崩壊家庭の子たちを
優先している。



子どもたちが
寂しがらないように


クリスマスやお正月、
夏休みといった時期は、
そういう子たちが
特に寂しくなる時期だ。

雇い主が善良であれば良いが、
性的虐待をうけ、
売春を強要されたり、
雇い主の子を産んで放り出された子もいる。

すでにそのような体験をしたあげく、
MCLに助けを求めて、
住んで奨学生となった
ケースもいくつかあるが、

その多くが、
孤児や片親や
崩壊家庭の子たちだ。

しかも、
ちゃんと
見守ってくれている人が
身近にいること。

そして、
いろいろな異なった環境や種族、
異なった宗教でも
心を通じ合える仲間が居ること。

子どもたちが
寂しがらないように、
いろいろなプロジェクトを考えるが、
海水浴もそのひとつ。

ふっと
寂しくなるときがあっても、
安心して
暮らせるところがあって

血のつながりがなくても
家族であり、
兄弟姉妹であると
感じられること。

そして、
お互いに
助け合って生きていけること。

しかも、小学校を
卒業するだけでも難しいのに、
頑張れば大学まで行けるという
夢を持てること・・・

そんな彼らを見ていると
こちらが
元気をもらえる。




日本からの
若者たちも一緒に
海で泳いだ


ボランティアスタッフの
杉菜さんと
史子さんも一緒。


日本から来た
若者たちにとっても、
ここはパラダイス。

南国だからというよりも、
愛に満ちた
子どもたちがいるから。




ダバオ市の海岸沿いの
焼け出された
イスラムの人々を
救済支援


海沿いに張り出した、
かなり広範囲の貧困地域が
全焼した!
避難生活をする人々。


ダバオ市の
海に張り出した、
イスラムの人々が多く住む
貧民街が焼けた。

去年は、
同様に海に張り出した
貧民街のササが焼けた。

ササは、
MCLの奨学生がいる
貧民街だ!

焼け出された、
イスラム教徒はバジャウ族といって、
海での魚漁を主体として
生活をしている漁民たちだ。

イスラム教徒は、
マレーシアから
インドネシアを抜けて
ミンダナオにやってきた。

その由来の経緯もあって、
漁業を主体にした
海洋民族が多く、
おもに海辺沿いで生活している。

彼らは、土地を買うお金も無く、
浜辺から沖に
木材を張り巡らして、
そこになけなしの家を建てている。

イスラムの人々も、
原住民同様に、
各々異なった言語をしゃべる
いくつもの種族に分かれている。

ダバオの海沿いに、
木で張り出した集落をつくり
海上生活をしているのは、
バジャウ族と呼ばれる人たちが多い。



マギンダナオの
地域では


MCLのある北コタバト州で、
東南アジア最大の湿原
リグアサン湿原周辺に住んでいるのは
マギンダナオ族の人たち。

マギンダナオの地域では、
40年以上にわたり
戦争が起こり続け、

MCLで
毎年のように
避難民救済に
駆けまわっている地域だ!

戦争で親が死んだ子や
極貧で生活が困難な子たちを
MCLで奨学生に
採用しているので、

MCLの奨学生になっている
イスラム教徒の子たちは、
マギンダナオ族が多い。

マギンダナオ族も、
もともとは、
マレーシアやインドネシアの
島々を抜けてきた海洋民族で、

ミンダナオのコタバトに
フィリピン最初の国家と言われている
イスラムの
マギンダナオ王国を作った。

この国家が、
スペインの侵略にも負けず繫栄して、
マニラには、
その時の王である、
スルタン・クダラットの肖像も立っている。

マギンダナオ王国は、
海に近い
コタバトから起こったけれど、

リグアサン湿原から流れ出す大河、
プランギ河をさかのぼって、
リグアサン湿原に達した一族が、
その一帯にも王国を作り、

下の王国と上の王国に別れて、
繁栄し存続していった。
彼らの話す言語は、
マギンダナオ語だが、

ダバオなどの海沿いに暮らす
イスラム教徒はバジャウ族で、
バジャウ語を話す。



フィリピンの
イスラム教徒は


フィリピンのイスラム教徒は、
マラナオ、マギンダナオ、
タウスグ、バジャウ、サマといった種族で
それぞれ異なった言葉で話す。

MCLにいるイスラムの子は、
マラナオ、 タウスグ、バジャウ
そして一番多いのは、
マギンダナオ属。

ミンダナオの原住民も
14部族あると言われ、
言語も異なっているので、

フィリピンでは、
植民地時代が長いこともあるが、
日本のような単一民族国家といった
国家概念が成立しない。

多様な民族の集合体のさらに上に、
スペインからのカトリック
アメリカからのプロテスタント、
タイや中華仏教も加わって、

特にミンダナオは、
海上交易の交差点でもあって、
文化も宗教も民族も、

ジェンダーも多様で?
入り混じった
アジアの吹き溜まりの島なのだ!



早速古着などの
救済支援


話を元にもどすと、

家が焼けて、
避難生活を余儀なくされた
バジャウ族の人々
その実態に心を痛め、

MCLでは、
早速古着などの
救済支援をした。

しかし、
現地で聞こえてきた話では、
「駆けつけた消防隊員が
あえて、あまり
火を消そうとしなかった!」

意図的に火を消さず、
燃えるままに
放置したと言う理由で、

イスラムの人が怒って、
その場で
消防員を殺害したりしている。

彼らの話によると、
立ち退きを強制するために
意図的に火を放ったとも、
言われている。

行政に対する反発も強く
この日も、
場所によっては
近づくことが出来なかった。



すぐに読み語りと
古着の支援に
向かった


ミンダナオ子ども図書館で
古着支援の準備をする奨学生たち。

日本から送られてきた古着を
コンテナから出して、

家族に合わせて
子どものものと、
大人のもの、

上着とズボンや
スカートを
ひとつ一つの袋に
詰めていく。


現地に着くと、
古着を配る前に、
まずは、スカラーたちによる
読み語りが始まった!

読み語りは、
MCLの基盤となる支援活動!
物やお金も良いけれど、

友情と愛の支援に
子どもたちは、
大喜び!

子どもたちが
幸せそうに喜ぶと、
親たちも、
まわりにいた大人たちも、


悲しみから、
立ち直っていける!

読み語りは
友情と愛の支援!


読み語りを
することで
子どもたちは元気に!

下の子は、
治療を約束。


下の写真の奨学生。
左はイスラムの子
男の子はクリスチャン
MCLでは、兄弟姉妹。




古着の
支援もした


レイテの台風支援は
一段落したようなので、

残存している物資を
こちらの方にまわしました。

レイテ支援で
親のいない高校生が、
MCLに住んで
学校に通い始めました。
2020年には、大学も卒業し
その後、結婚して
幸せに生活しています!



mk1
イスラム地域で、
MILFとBIFFが内戦
避難民の
緊急支援に向かった
 

まずは、
ピキット市側に避難してきた
人びとのところに行き、


炊き出し支援を
すると同時に、
現状を調査した!



先日、
避難民救済支援を
したばかりなのだが、


ピキットの福祉局所長補佐で、
ミンダナオ子ども図書館の役員、
ソーシャルワーカのグレイスさんから
再び連絡が!

「リグアサンの湿原地域で、
戦闘が起こり、
前回以上の
大量の避難者が出ている!」


それに答えて、
まずは現地調査をかねて、
即刻
炊き出しの支援を決定。


mk2
早急に、
ビニールシートを
持って行く・・・


難民が出て
最もきびしい時期の一つが
避難した直後で、

そうした時期には、
一般の国際NGOは、
まず調査をして
早くて数週間後、


ときには、
数ヶ月後から
活動を開始する。

体育館や学校のように、
屋根のある場所に、
避難できれば良いのだが、

大量の難民が
収容しきれずに、
一部の家族は、
木下や野原、

時には
路上横の空き地に
寝ることになる。

貧しい彼らが、
雨よけのテントや
地面に牽くビニールシートを
買うお金があるはずもなく、

雨が降ったら
びしょ濡れにならざるをえない。


mk3
まずは、
最優先で
ビニールシートの
支援をする


私たちは、
この十年間、
何度も行ってきた救済で、
そのことを知っているので

まずは、
最優先で
ビニールシートの支援を
するのだが、

ところが今回は、
先日の難民救済で、
ストックしておいたロールを全部使い果たし、
持参することが出来なかった。

その代わり、
ご飯を炊いて
子どもたちにあたえる、
炊き出し支援を実行した。

幸いなことに、
ダバオに行くスタッフ頼んで、
おそらく今後も、
戦闘がしばしば
起こるだろうという予感から、

なけなしの資金で、
6ロールをとりあえず購入。

奨学生たちが、
力を合わせてカットして、
翌日届ける約束をした。


 戦争と平和:14分
映像を 見たい方は ここをクリック
映像を 見たい方は ここをクリック 
近年の若者たちの
訪問体験記等!

MCLを知って
いただくために、
現在過去の映像から
いくつか選びました。
 
 山の下宿小屋に!
山の下宿小屋に  
海の下宿小屋に! 
海の下宿小屋に
奨学生を決定に山へ!
奨学生決定に山へ
地震の悲しみで お父さんが!
地震の悲しみでお父さんが
戦闘避難民救済
2019年の戦闘避難民救済活動
イスラム避難民の 救済支援! 
イスラム避難民の救済支援
 酋長の依頼で! 読み語りに!
酋長の依頼で  
地震避難民の 救済と読み語り! 
地震避難民の救済と読み語り   
mk4
あくまで
独立を求めて


今回の戦闘は、
政府との和平交渉を
推進しようとしている
MILFモロイスラム解放戦線と、

そこから分離して、
和平交渉を拒否して、

あくまで
ミンダナオの独立を求めて、
戦闘を続けようとする、

BIFFバンサモロ
イスラム自由戦士との
内部抗争。

その結果、
MIFL側とBIFF側の
司令官が死亡し、

一般市民には、
死者はいないものの、
戦士が、
かなり死んだようだ。


mk5
家族を
食べさせるため
応募して、
戦闘で死んでいく


戦士になって
最前線に置かれていくのは、
貧しいイスラムの若者たち。

学校にも行けず、
家族を食べさせるために、
給与のある戦士に応募して、
戦闘に立たされて死んでいく。

ミンダナオ子ども図書館の
奨学生に採用した若者が、
言った言葉が忘れられない。

MCLの奨学生になれて良かった!
大学まで行けるから!
卒業して、
良い仕事について家族を養える!

ぼくは、ゲリラには、
出来れば
なりたくなかったんだ!

なんと、
このあたりから採用されて、
アルカイダや
ISISの戦士(ゲリラ)となり、

はるかかなたの
中東に送られていく
若者たちも多いという。

今後、
戦闘拡大の危険も大きいので、
住民は、
急きょ町に近い場所に避難した。

国軍は、
様子見をしている状況で、
参戦はしていないが、

国軍が参加するとなると、
状況は良くない。




mk6
Civilians flee as MILF,
BIFF clash

PAGALUNGAN, Maguindanao
(MindaNews/16 February) –
Hundreds of Moro civilians from outlying
villages here
and in nearby Pikit, North Cotabato
fled following clashes
since Saturday night between
rivals Moro Islamic Liberation Front
and Bangsamoro Islamic Freedom Fighters.

Children and work animals in tow,
the villagers carrying valuables
evacuated the interior villages of Kalbugan
in Pagalungan and Buliok in Pikit Sunday night
en route to the Pagalungan gymnasium
in Barangay Poblacion
and in Mahad School in Poblacion Pikit, respectively.

“Walang tigil ang putukan,
pina-bakwit kami ng mga barangay kapitan,”
(There was endless gunfire, the village chiefs
told us to evacuate) one of the evacuees said.Obviously tired of the long walk,
the children fell asleep easily at 9 p.m. Sunday.
Others entertained themselves
by viewing movies on portable DVD player.

In the gymnasium the children slept
close to each other on the concrete floor
covered with tarpaulins, malong (shawls) and cartons.

Carabaos, cows, goats and chickens litter
around the Pagalungan town hall compound.

More civilians arrived
early Monday morning in Pagalungan Poblacion,
fearing an escalation of hostilities
following the death of one MILF commander.Villagers said the MILF and the BIFF
have been fighting since Saturday night.
The fighting intensified following the reported
death of Commander Falcon of the MILF
in a clash with the group of
BIFF commander Kagui Karialan.

BIFF spokesperson Abu Misri Mama said
four other MILF rebels were killed
when they attacked the group of Karialan.

Capt. Joanne Petinglay,
6th Infantry Division spokesperson, said
both armed groups have been
“staring at each other since last week.”

On Saturday night they clashed,
leaving one MILF commander dead,” she said,
adding the encounter site was deep inside
the Maguindanao marshland.

She said they the BIFF who figured in a clash
with PNP Special Action Force (SAF)
commandos in Mamasapano,
Maguindanao on Jan. 25
wanted to cross North Cotabato
from Maguindanao
but the MILF prevented them from coming in.

She said the Army is on stand by and
did not interfere in the fighting
but ensured the safety of civilians.


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Civilians flee as MILF, BIFF clash


mk7
ミンダナオ
子ども図書館で
炊き出しをした



MCLのスカラーで、
片手が萎えている子のおばさん!

大喜びで
迎えてくれた。

大ぜいの人びとが、
すでに
私たちを知っていて、

本当に
心から歓迎してくれる。



ミンダナオ子ども図書館の
読み語りで
出会ったことのある


子どもたちも、

大喜びで
歓迎してくれた!




mk8
MCLの
奨学生たちも
避難していた


会えて、
本当にうれしそうだった。

まだ
避難して間もないが、

これから
生活や状況が
厳しくなったら、

MLCの本部に、
兄弟家族と一時的に
住むように話した。

ミンダナオ子ども図書館は、
敷地自体を
難民キャンプとして
使用できるように登録してある。


手に多数の
湿疹のようなものが出来て、
手が痛くてたまらない少女!

彼女もMCLの奨学生で、
医療支援で
治すことにした。



mk9
まだまだ、次々
避難民が
向かってきている


ぼくが初めて体験した
2000年の
バリカタンと呼ばれる
米比合同演習と、

2003年の
テロリスト掃討作戦の時の
130万を超す難民。

2008年の
和平交渉決裂による
80万の難民に比べれば、

今回は本当に、
微々たる、
地域的な難民だ。

それ以外にも、
毎年のように
避難民救済に向かっている。

それにしても、
とにかくどのような戦争も、
僕は、心底拒絶する気持が、
トラウマのように出来上がった。

イスラム教徒、クリスチャン、先住民など
種族や宗教の違いは、
ぼくには、
あまり意味をなさない。

とにかく、
子どもたちへの愛だけだ!


mk10
日本の国会で
集団的自衛権が通り


日本の国会で集団的自衛権が通り、
米軍とフィリピン政府軍に交じって
自衛隊も合同演習バリカタンに
参加しはじめた!

それゆえに、
集団的自衛権を行使して、
次回、大規模な戦争が、
ミンダナオで起こされれば、

米軍とフィリピン政府軍との
合同演習バリカタンに、
日本軍(自衛隊)も加わって、

戦闘を起こす可能性が
あると現地で
言われ始めている。

バリカタンというのは、
演習というのは名ばかりで、
40年以上続けられている
実戦なのだ!

その合同演習に、
自衛隊(現地では日本軍)が加われば、
大変な戦争になると、
現地では言われている。

実際このピキットの町はずれの
スペイン時代の要塞には、
かつて、
日本軍が駐留していて、

敗戦と同時に
湿原地帯に逃げ延びて、
イスラムゲリラとして生きてきた
日系人たちも多い。

要塞の地下には、
日本軍人の遺骨が
たくさん眠っているが、
まだ、
正式な調査はされていないという。

そんな、
世界大戦の残酷な記憶もあり、
もし合同演習バリカタンが
次に起こると、

米軍に加わって、
日本軍も攻め込んできて、
大変なことになると、
現地では言われている。

もしもそうなれば、
私たちは、
その戦禍を受けている
子たちのために、

カトリック教会のグレイスさんや
ライソン神父、
イスラムの方々と協力して、
難民救済をするつもりでいる。


ミンダナオ紛争を戦った
「キムラさん」の正体

日系イスラム戦士、「日本への思い」を語る

中坪 央暁 : ジャーナリスト 
フィリピン南部のミンダナオ島で
1970年代から続いたミンダナオ紛争。
分離独立を求めて政府軍と戦った
イスラム武装勢力
「モロ・イスラム解放戦線」(MILF)の中に、
日系3世の大隊長がいる。
祖父が大正時代に
日本からフィリピンに渡って約100年、
現在67歳になる“日系イスラム戦士”が経験した
戦いと平和への思いとは
どのようなものなのだろうか。
現地で本人を直撃した。
GO!


mk11

集団的自衛権で
国民安保懇 
閣議決定撤回を要求

東京新聞

集団的自衛権の行使を容認する
憲法解釈見直しの
閣議決定に反対する学者や弁護士、
元官僚らでつくる
「国民安保法制懇」は二十九日、
閣議決定の撤回を求める声明を発表し、
政府に提出した。

声明は安倍政権が閣議決定した
武力行使の新三要件で
「他国に対する攻撃により、
国民の生命や権利が覆される
明白な危険がある場合」に、

行使が容認されるとしたことについて
「この要件は
『日本に対する急迫不正の侵害』
という従来の要件とは異なり、
客観的な歯止めではない」
と批判した。


解釈変更の閣議決定は
「特定の政権の判断で
憲法解釈を自由に変更する前例となり、
政府の憲法解釈を不安定化させる」とし、
憲法によって権力を縛る
立憲主義を覆す行為だとして撤回を求めた。

自衛隊が
集団的自衛権を行使して
米軍の対テロ戦争に協力した場合、
日本が
テロ組織に報復される懸念にも
言及した。

声明の提出に合わせ、
法制懇の委員九人は
衆院議員会館で記者会見した。

元外務省国際情報局長の
孫崎享(まごさきうける)氏は
「集団的自衛権の本質 は、
米国の戦略のために自衛隊を使うことだ。
あたかも日本の防衛のために
集団的自衛権を使うように説明するので、
訳が分からなくなる」
と指摘した。


小林節慶応大名誉教授は、
新三要件について
「他国が攻撃された結果として、
日本人の人権が
全否定されるような事態があり得るのか。
考え付かない」
と述べた。

mk12
対イスラム国、
米の武力行使加速に
懸念 
バチカンが声明

産経新聞ニュース
ローマ法王庁(バチカン)は4日、
中東各国に駐在する
バチカン大使らによる
会合の声明を発表、

イスラム教スンニ派過激組織
「イスラム国」の活動は
国際法に基づく手段で
止めさせるべきだとする一方、
米国などによる
武力行使の加速には懸念を示した。


会合にはイラクやシリア、エジプト、トルコ、
国連などに駐在する
バチカン大使らが参加。
大使らはイスラム国の行動を
「国際社会は看過できない」と
強調する 一方、

「武力行使だけでは問題は解決できず、
対話促進のために
イスラム教とキリスト教の指導者らが
重要な役割を果たすべきだ」と指摘した。
(共同)

mk13

 MCL発足時から
かかわってくださっている、
大阪司教区の松浦悟郎司教さま
実は学生時代の
友人の悟郎ちゃん
からメールをいただきました。

(ご本人の許可を得て掲載)

松居君
今の世界は本当にどこか
悪いスパイラルに
入ってしまったようです。

イスラム国の非道さはあるにしても、
その原因を作っていったのは
米国を中心とする
同盟国なのですから、

その反省の上に立って
解決を図らないと
ますます
泥沼に陥っていくでしょう。

日本は
わざわざこのスパイラルを
悪化させるような
首の突っ込み方をしそうで心配です。

平和憲法を持っている日本こそ、
本当は両者の和解の働きが
本来できるはずですが・・・。
何とか頑張らないとと思っています。

これまで
貧しい子供たちのために
活動してきたミンダナオ図書館が、
そのような大国のエゴの結果に
巻き込まれないようにと願っているし、
また祈っています。
松浦悟郎


mk14

ミンダナオは厳戒態勢 
まにら新聞
 
原文を読まれる方は、クリックしてください 原文記事へ移行
ミンダナオ地方の治安当局は、
米国が国際テロ組織アルカイダに代わる
「最大脅威」となった過激派
「イスラム国」(シリア領内)と
イラク国境への空爆拡大を発表した事態を受け、
厳戒態勢を敷いている。

イスラム過激派アブサヤフや、
反政府武装勢力
モロ・イスラム解放戦線(MILF)
から離脱した、
バンサモロ・イスラム自由戦士(BIFF)が
これに反発して比国内でテロ攻撃を
仕掛ける恐れがあるため。

既に10日夜から11日にかけ、
同地方コタバト州ミドサヤプ町で
国軍とBIFFが交戦し、
双方で計12人が死亡している。


政府とMILFの
和平合意に基づいて起草された
バンサモロ基本法の
国会提出直後だったため、
関連が指摘された。
BIFF側は襲撃は認めたが、
法案提出との関連は否定した。
(12日・スター)

 
   2008年の時の
戦闘の映像
 


戦争と避難民救済
:ミンダナオ子ども図書館の活動 13分
映像を 見たい方は ここをクリック

ミンダナオで戦闘が勃発。
80万の避難民が出た。
イスラムの地域で、
ミンダナオ子ども図書館の
奨学生たちもたくさんいる。
時に砲撃音がとどろく中、
イスラム、クリスチャン、
先住民族の奨学生たちと一緒に、
私たちは、子どもたちの救済に向かった。
 


mk15
イスラム自治区
サイドの
キャンプも訪ねた


湿原地帯の
最も厳しい地域
カルボガン集落の人びとも、
ほとんどここに集まっていた。


この人たちは、皆
MCLの事をよく知っている。
奨学生もいる。

和平を構築する
重要な地域として、

小学校の建設計画を
日本政府に提出したが、
返事をまだ受け取っていない。

非常にセンシティブな
状況になってきた。
予想したとおりだが・・・

この地域には、
すでに日本政府による
学校建設が完成した、
サパカン集落の人びとも
避難民化している。


この場所の避難民の状況は
さらに厳しく、
とりあえず翌日には
ビニールシートを持って行く約束をした。



mk16
翌日、
雨よけの
シートを配った!


夜を徹して、
シートをカットする、
MCLの奨学生と
スタッフたち!



緊急支援を
お願いします!


新たに避難民が、
集落にあつまっていた。


雨よけも無く、
このままでは
地面に寝るしかない。


ミンダナオ子ども図書館の事は、
よく知っていて、
大喜びで歓迎してくれた。 


現地福祉局の
わずかな支援があるだけで、


他の支援は
まだほとんどない。


緊急支援の
自由寄付をお願いします。


1万円で、1ロール
100メートルのシートが買えます。


5メートルで切っていくので、
20枚がとれ、
20家族を救えます。



mk17
ビニールシート
を配った(2)
 



MCLのスタッフたちと
MCL役員でDSWD福祉局の
グレイスさん


現地日本人スタッフの
梓さん

かつて
山元眞神父さまが支援していた、
イスラム奨学生で、
今はスタッフのサダムくん。


イスラム自治区の奨学生で、
スタッフになった
エズラハイダさん。


もと奨学生で、
やはり奨学生でクリスチャンの
ニナさんと結婚した、
イスラム教徒のバイアン君。



村人は、
私たちの事を
よく知っていて、

MCLの子どもたちも一緒に、 

読み語りやスカラシップ、
医療支援などで、
駆けまわった。

普段からおつきあいのある
村の人たちだけに、
今回の難民救済支援で、
さらに心がつながった。


平和構築とは、
こういうものだと思う。

「隣の人を、
自分のように愛しなさい。
神は愛である。」

神が愛であるならば、
すべて神が創られたものは、
イスラム教徒もクリスチャンも先住民も、
皆兄弟姉妹であるはず。 



皆さんも愛の支援、
おねがいします。




mk18
病気の少女を
見つけた


13歳で
結婚していた。

手術で足を
切断する以外に無いだろう
という話。

しかし、
それでも命が
助かるかどうかはわからない。

母親は、
手術をさせたくない。 


下の子は、
ミンダナオ子ども図書館の
奨学生!

大喜びで
駆け寄ってきた。

下の写真は、
かつて車いすを約束し
今回、探していた子。

難民キャンプで
車いすを約束して探していた子を
見つけた。

車いすさえあれば、
学校に通える。

寄贈する
車いすがあることを話すと、
本人も母親も大喜び!

次回、
なるべく早く、
車いすを届けることを約束した。

かつて難民キャンプで
見つけた子に、
再び、難民キャンプで会うとは、
なんと皮肉な偶然だろうか。



mk19
戦争が心配な
イスラム地域に、
車いすを届けた


3台の車いすを
寄贈してくださったのは、
大久保さんご家族!

息子さんは、
マニラで大学に通っている!


数日前に洪水があったが、
思ったより早くひいて、
この地域の被害は少なかった。


一台は、
ピキットの福祉局の局長補佐で
ミンダナオ子ども図書館の理事、


グレースさんの希望で
貧しい地域の若者に届けた。


いすの後ろには、
「末日聖徒 イエス・キリスト教会」
のラベルが。


ありがとうございます!


宗教、民族、
宗派を越えて、


愛と友情は広がる・・・



同じ村に
歩行困難な子がいた。

松葉杖を約束した。


どなたか、
松葉杖の支援を
していただけませんか。

医療支援の
自由寄付でもOKです。
よろしくお願いします。

ミンダナオ子ども図書館 支援方法

mk20
古着の
支援もした


日本の支援者の方々から
届けられた古着を
こうした
調査などに共に持っていく。


本当に、
無限に需要がある。

MCLの活動は、
積極的外向型と
呼んでいるように、

絶えず、
毎日のように
現地に赴き、

奨学生たちに会うと同時に、
実に多くの集落と
つながりを
持ち続けて活動している。

イスラムのピキット市の
全集落をはじめ、

先日戦闘があり、
死者の出た
イスラム自治区の集落、

マノボ族の山の
多くの集落にいたるまで、
古着の需要は、
膨大だ。



mk21
神戸震災の
20周年ですね


今、ミンダナオ子ども図書館で、
日本人スタッフをしてくださっている、
宮木梓さんは、
震災を子どもの頃に体験したかたです。

季刊誌『ミンダナオの風』に
以下の記事を執筆して下さったので
抜粋して掲載しました。

季刊誌は年四回、
寄付をくださった方々に
お送りしている機関誌です。


私は14歳のときに
宮木梓

私は14歳のときに
西宮で
阪神・淡路大震災を経験した。


幸い家族も家も無事だったが、
道路は液状化でひび割れ、
泥水が噴き出し、
ガスや水道は1 ヶ月止まった。

お店からは
食品も日用品も消え、
母はパニックになった。

父は、海外出張中だったので、
アスファルトの下の割れた水道管から
あふれる水を
バケツで運んでお風呂に貯め、

飲み水のために
給水車に並ぶのは
私と妹の仕事だった。

学校は
休校になっていたが、
自分たちが家族のために
働けることがうれしかった。

たくさんのボランティアが
私たちの町にもやって来た。
そこで初めて自分が、
「助けられる立場」になったのだと知った。

それまで、自分が
アジアやアフリカの
かわいそうな子どもたちを
助けてあげるのだと思っていた。

どこか遠くから来た
ボランティアの人たちは、
崩れた家や、
マンションや高速道路を見て、

「すごい」「ひどい」
「かわいそう」
と言いながら、
次々に写真を撮った。

私にとって崩れた街並みは
すぐでに
日常になっていたし、
自分をかわいそうだと
思いもしなかった。

だから、
外の人から
「かわいそうな被災者」と
名前を付けられたことが
ショックだった。

この人たちは何日かしたら
壊れていないきれいな町に戻って、
「かわいそうな被災者」を
助けるボランティアを
したと褒められていいなぁ、と思った。

もちろん、
被災地には
ボランティアが必要だったし、

膨大な救援物資の仕分けや、
温かい食事の炊き出しをして、
たくさん助けてくれたことも
知っている。

それでも、
当時の私はボランティアを
心から受け入れられなかった。

ただ、救援物資の箱に書かれた
励ましのメッセージはすごくうれしかった。
自分たちは、
世界から見捨てられていない、
と思った。

ミンダナオ子ども図書館で
暮らしている子どもたちは、
3食満足に食べられないほど
生活の厳しい家庭から来たという。

けれども、
自分たちは貧しく
社会の底辺にいるというような
劣等感を感じない。

経済的に恵まれた
日本で育った私を、
自分たちと同じように
受け入れてくれる。


新しい生活に慣れない私に、
「ご飯の鐘が鳴ったで、食堂行こう。
お腹空いたやんな」
と教えてくれる。

一人でいると、
「寂しくない?ここに座り」
と心配して
ぎゅうっと抱きしめてくれる。

私も、子どもたちに、
たくさんたくさん
助けてくれている人がいるよ、
忘れられてないよ、と伝えたい。

そして、
しっかりご飯を食べて、
安心して学校に行ってほしい。
そのために働くことが、
大人になった私のできることだと思う。



ミンダナオ子ども図書館の最新の活動報告
支援者の方々への活動報告です!

ミンダナオ子ども図書館だより 宮木あずさ制作

現地日本人スタッフによる、
写真を交えた最新の活動報告です!

ミンダナオ子ども図書館 若者の友情:日記
ミンダナオ子ども図書館 若者の友情:日記
訪問等でMCLと出会った若者たちの想いです!

ミンダナオ子ども図書館:日記 松居友制作
松居友による活動報告および
製作映像や想いを載せた自由日記です!
訪問希望の方は ここをクリック!   ミンダナオ子ども図書館 支援方法  スカラシップ、訪問希望 ご質問は宮木梓さんへ メールしてください
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