戦争避難民への読み語り
若者たちが奨学生やスタッフと
第二回避難民支援をしました
2019:8-17
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日本で大学に行っている
3人の訪問者の若者たちが
第二回目の戦争避難民支援を
福祉局員の指示で、
スタッフ、奨学生たちと行いました。
今回は、
子どもたちの心を救うための
読み語りと炊き出しを中心に
活動しました。
MCLの独特な活動体験がわかります。
皆様方からのご寄付に
心より感謝いたします。
今後も医療や戦争孤児の
奨学生採用などを継続。
スタッフのジェニーボーイ君が撮影!
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避難民に、
読み語りと
炊き出し支援をおこなった!
前回は、
緊急支援でまず必要な
雨よけのシートと
古着の支援をおこなったけれど、
今回は、それと同時に
子どもたちを元気づけるための
読み語りと
炊き出しを中心に
福祉局と連携して活動。
ミンダナオ子ども図書館を出発!
ピキットの町を抜けて、
プランギ河の岸に向かう。
高度な危険地域だけれど、
人々はMCLのことをよく知っている。
避難所に着くと、
奨学生の子たちが、
支援の準備をすぐに始めた。
炊き出しは、
まず子どもたちのために、
バナナの砂糖焼をつくった。
こちらの貧しい
子どもたちにとっては、
砂糖もなかなか買えず、
バナナの砂糖焼は、
嬉しいおかず。
下の、黄色い服を着ているのが
福祉局の所長補佐で、
MCL理事のグレイスさん。
カトリックだけれど、
イスラムの婦人たちからの
信頼があつい。
いよいよ、
炊き出しがはじまった。
チャンプラードとよばれる、
ココナッツと砂糖の
煮こみご飯。
避難民になって
まだ数日なので、
子どもたちの顔も明るい。
しかし、
こうした生活が、
数週間、
数か月になって行くと、
子どもたちの顔も
落ちこんでいき、
表情もなくなり、
手を振っても
ぼーっとしているだけ。
戦争だけは、
絶対に嫌だと思う。
正義のために戦っていると、
信じていても、
その背後で、
罪もない子どもたちや
お年寄りが、
このような
ひどい思いを
しているから・・・。
日本で大学に行っている
3人の訪問者の若者たちの体験記 |
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ミンダナオ子ども図書館が
来ることを
大喜びで待ちかねていた、
避難生活を
よぎなくされている
イスラム教徒の子どもたち。
すでに、この地域の村々には、
読み語りに
くり返し訪れているし、
戦争で親が殺されたり、
家庭が崩壊した
子などがいると、
奨学生に採用しているし。
子どもが多く
貧しい村には、
保育所も建てたりしているので、
私たちにとってもお隣さん!
歌と踊りが
はじまった!
MCLに
来たことのある人たちなら、
誰でもがしっている歌と踊り!
訪問者の若者たちも、
すっかり溶けこんで
一つの家族!
宗教や部族や民族や
たとえ国が違っていても、
友情と
愛はひとつ!
いよいよ、
読み語りが始まった!
イスラムの奨学生の子が
読み語りに選んだのは、
わたしが書いて
ペレスさんの絵で
日本語版が出ている絵本。
「サダムとせかいいち大きなワニ」
(今人社)
そして最後に、
必ずみんなで歌う
イスラムの歌、
先住民の歌、
クリスチャンの歌。
こうした体験から、
日本の若者たちが
何かを感じ、
将来に
活かしてもらえたら、
日本の未来も
明るくなる?
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戦争や戦闘が作られて
可哀そうなのは子どもたち! |
プランギ河は、大河で、
フィリピン最高峰の
アポ山から流れ出し
東南アジア最大の湿原
リグアサン湿原に流れ込み、
そこから下って、
コタバト市に流れ込む。
400年年前に、
イスラム教徒が
商業文化圏を作りながら、
マレーシア、
インドネシアを抜けて
ミンダナオの
コタバトにたどり着き、
フィリピンで最初の王国をつくった。
その後、
さらにプランギ河を
さかのぼって、
リグアサン湿原に
達して、
上の王国を
開いた。
そのころの儀式が、
今も、この地に残っていて、
わたしが、
サイトにあげたら
ユネスコ文化保存協会が、
極秘に調査に入ったほど、
貴重な文化だという!
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その後、300年前に
フィリピンが、
スペインの植民地になり、
キリスト教が広がりはじめたが、
それ以前に、フィリピンに、
最初の国家をつくったのが
イスラム教徒の人々だった。
それゆえに、ミンダナオの
イスラム教徒の誇りも、
よくわかる気がする。
その後、ミンダナオは宗教が異なっていても
平和だったというのだが、
しかし、現代になってなぜここで人類は、
戦争を起こさなければ
ならないのだろうか?
現地で起こること、
そして、人々の語ることから
しだいにわかってきたのは、
自治を確立したいという
気持ちを背後で煽って、
国際的な政治や資本が、
この地域に膨大に眠っている
石油や天然ガスの利権を狙って、
戦争を作っているのではないか、
ということだ。
貧しい地域の人々が、
あんなに高性能の武器を
買いこむことが出来るわけもなく、
貧しい若者に
国の役人級の給料を
支払ってリクルートするとしらならば、
その予算は、
いったどこから下りてくるのか?
とこまで本当かわからない、
けれども、ひたすら
子どもを救うために
活動していると、
そのような話が聞こえてくる。
愕然とせざるを得ない!
可哀そうなのは、
その結果死んでいく、
貧しい地域の青少年と
罪もない幼い子どもたちだ!
今のドゥテルテ大統領になって、
和平が進展しているけれど、
今後の展開が不安でならない。
次の大統領しだいだろうけれど、
現実に石油とガスが開発されて、
大量の汚水と廃棄物が
リグアサン湿原に流出し、
漁業が出来なくなることを、
5000世帯すんでいる、
漁民家族が心配している。
そうなれば、次の抵抗運動を
戦闘をしてでも開始するという声も
あちらこちらから聞こえてくる。
アポ山に住む、
先住民たちも、
すでに希少金属やニッケルの、
開発の手が入りつつあるって、
山の汚染状況を気にしている。
今後の先進国による
開発計画しだいでは、
またさらにくり返し戦闘が、
起こるように気がしてならない。
子どもたちが可哀そう!
MCLは、これからも、
やれるだけのことはやっていきたい。
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