天空の山

00.09雲取山山行


山域名:奥多摩・雲取山
(奥多摩〜お祭〜三条の湯〜山頂〜白岩山〜霧藻ヶ峰〜妙法ヶ岳〜三峰神社〜三峰口)
実施日:00.09-01〜00.09-02
お天気:晴〜曇〜晴
同行者:なし

本格的な単独行としては、初めてだったのでちょっと心配であったが、結構順調に進んだ。
雲取山頂で、夕焼け・朝焼けが見れたのも初めてだった。



1日目

三条の湯まで
留浦バス停で降りて鴨沢から入山する、というルートは、国分寺高校山岳部(KAC)の山行で何度も行っていたので、
たまには違うルートで雲取に登ってみようと思い、
一番メジャーなルートと思われる、三条の湯と三峰神社を結ぶルートを歩くことにした。
当日は特に調べることもなく、普段と同じ電車で奥多摩駅へ。
駅前のバスの営業所で調べると、三条の湯へ最も近いバス停である、お祭まで行くのは40分ほど後。
営業所で待っていた留浦行きのバスの運転士さんに聞くと、留浦〜お祭間は歩いて30分位だという。
到着が大して変わらないならウォーミングアップ代りに歩こうと思い、
すぐに発車の留浦行きのバスに乗って留浦から歩く事にした。
しかし、その判断は間違っていた。
留浦でバスを降りてから、お祭まで、本当に遠かった。
かなり歩いてたと思っても、まだ、目指すバス停が見えて来なかった。
後発のお祭行きのバスに、いつ、追い付かれて抜かれるか、とビクビクしながら、
時折ダンプカーも通るアスファルトの道を、ひたすら歩いた。
歩く事30分あまり、何とかバスには抜かれる事なく、ようやくお祭バス停を通過した。
すぐ先のカーブしているところを右側に上がっていく砂利道が登山道である。
またも、テクテクとひたすら歩いた。
さすがに、夏休み明け初日の平日、誰にも会わない。
森林整備が目的と思われる、この後山林道。
うっそうとした森の中をウネウネと行くだけなので、景色も見えなく気分は最低。
時々地図と地形を対照して、現在地と残りを距離を確かめながら、黙々と歩く。
中間点の塩沢橋で休憩を取って、3時間近く歩いて、ようやく林道終点に到着。
ここからやっと普通の山道、と思いきや、初めからかなりの急坂。
ゼエゼエ言いながら、30分弱やっとの思いで歩いて、三条の湯に到着。
利用者は誰もいないようだった。小屋の前のベンチで昼食。
そして疲れきった表情(笑)でアリバイ写真。

三条ダルミまで
ここからは、至極まともな山道であった。
時折下ってくる人がいる他は、あまり人もいなく、
体力不足から、簡単に音を上げて、立ち止まって休んでも、
誰にも迷惑がかからなかった。
途中、右側に青岩鍾乳洞への道を分けて、山道を進んでいく。
自分にとっての初ルートを一人で登る、と言うのは結構大変なものだ。
団体ならば、周りと相談しながら、という事も出来るが、
単独行なのに、一人で相談していたら、それはちょっとお近づきになりたくない人種になってしまう(笑)。
時々悩みながら、しょっちゅう休憩しながら、三条ダルミに到着。
始めはそこが三条ダルミだとは気付かず、
ベンチがあるから休憩しようと思って、座って地図を取り出して見て、ようやく気が付いた。
三条ダルミは、雲取山頂、雲取山荘、三条の湯、飛竜山方面の四つの道の分岐点であり、
雲取山〜飛竜山〜笠取山〜甲武信ヶ岳とつらなる奥多摩主脈縦走路の要衝でもある。
ここからは、南側に富士山などが見えるらしいが、、この日はあまり景色が良くなかった。

就寝まで
さて、出発。
だがここで道を間違えた。
左上へ、雲取山頂へと直接上がる道を行くはずが、
右下の既に廃道となってしまっている、小雲取山への巻道を進んでしまったのだ。
倒木がやけに多いなあ、とか、道一杯に草が生えてるぞ、とか気付いた時には、
もう小雲取山付近の稜線上の登山道が目の前だった。
具体的には、雲取山頂を経ずに雲取山荘へ抜けられる、巻道の分岐付近だった。
そのあたりはとても地理感覚があったので、まあ、結果オーライではある。
何度も歩いたことのある、雲取山頂までの最後の坂を登りきると、
今日の目的地である、雲取山避難小屋とその先に山頂が見えた。
とりあえず、荷物を小屋の中に入れて、山頂へ。
やや雲が多いながらも、その雲の合間から富士山が顔を覗かせていた。
時間が経つにつれて、夕暮れが色濃くなっていく。
沈んだ太陽の残光が、雲を紅く染める。
闇と紅のコントラストが美しい。
そして、人の営みを示す、明るく光る下界の夜景。
同泊となった3人さんと一緒に夕食をつつきながら、
9月1日は無事に過ぎていった。


2日目

白岩小屋まで
起床、朝食は滞りなく。
昨日の夕焼けに続いて、朝焼けもとても綺麗で、
太陽の出現に合わせて、思わず7カットも写真を撮ってしまった。
で、出発。雲取山頂を通り越して、木の根っこが張った、樹林の中を下っていく。
かなり急な下り。15分ほど下ったかと思うと、急に目の前が開けて、雲取山荘が見えてきた。
まだ出発してすぐなので、休憩はせずに、水だけ汲む。
廃屋と化している旧雲取ヒュッテの横を通って、
過保護なほど設置されている指導標や案内標にしたがって、木に覆われた稜線上を歩いていく。
途中、オオダワの分岐や、芋の木ドッケの分岐で迷いかけた(地図と指導標で表記が違う!)が、
道なりに歩いていけば、それがルートであった。
天気はいいし、そんなに急な道はないし、気持ちよく歩けた。
そんな感じで、白岩山に到着。
噂通り、樹林に囲まれた三角点で、見晴らしは無かったが、
有名な鹿には、こちらは噂通りには、会えなかった。
すぐ下に小屋があるので、休憩は取らずに、通過。
少し下ったところにある白岩小屋は、見た目に『これぞ山小屋!』という雰囲気充分の小屋であった。
小屋の裏手からは、谷挟んで正面に日本200名山だという和名倉山が見え、大変気分がいい。

妙法ヶ岳まで
白岩小屋を出ると、やはり同じような感じの道が続く。
前白岩山を乗り越して(前白岩山が後から出てくると言うことは、 tanaが降りようとしている三峰側が、このルートの入山口なのである。)、
右手に台風で壊滅したという、ツガやシラビソの原生林跡を見ながら歩いていく。
小高くなった丘を下ると、お清平(お経平)。
江戸時代の女性、お清に由来するとも、坊主のお経に由来するとも、両極端な説があるお清平であるが、
木陰だし、ベンチもあるし、なかなか休憩に適した場所である。
ここから少し登って、右側にまがると、霧藻ヶ峰休憩舎に到着。
ジュースも売ってる現代的な小屋(売店?)であるが、下界はまだ遠い。
秩父宮レリーフやトイレの横を通り進むと、
小さな地蔵がいる(ある?)分岐(その名も、地蔵峠(笑))で、右下より、太陽寺からの道が合流する。
三峰神社は左側なので、指導標にそって進む。
ダラダラと、アップダウンが少ない、樹林の中の道を行く。
このまま三峰神社に下っても良いのだが、
せっかくだから、三峰神社の奥の院があるという、妙法ヶ岳に寄ってみることにする。
地図によると、炭焼平というところから、右方向に分かれる事になっているのだが、
炭焼平はわかるのだが、右方向への道となると……。
森林作業用の道を強引に登ってみることにした。
しばらくは不安になりながら進んだが、『妙法ヶ岳→』とかかれた指導標が出てきたので、
どうやら合っていたらしい、と安堵する。
炭焼平からの登りと、左側の妙法ヶ岳分岐からの登りとの合流点にある、東屋にザックを置いて、
水とカメラだけもって、頂上へと登る。
大きな岩や急坂で少々キツイ。
神社らしく整備された、最後の急な石段を登ると、妙法ヶ岳山頂。
とはいっても、お社と小さな三角点が建ってるだけで、視界はほとんど無い。
何人かの人と行き違うが、皆ここが山頂なのかと訝しげ。

帰宅まで
もと来た道を東屋まで戻って、ザックを拾うと、今度は、右側へと下る。
炭焼平を登ってきた時ほど急ではない。
妙法ヶ岳分岐で元の道に合流してすぐに、大きな鳥居をくぐると、コンクリートで固められた参道に合流。
あとは、コンクリ道をただひたすらに、ロープウェイの駅まで歩くだけである。
しかし、コンクリの道を40分近くも歩くのはしんどかった。
帰りは、2時間かけて林道を下る手もあったが、安直にロープウェイを選択し、
目の前でバスに行かれてしまったので、バス停で1時間近く待ってバスに乗り、
秩父鉄道三峰口駅から、西武線に乗り入れて、無事帰宅である。



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