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■うまいもの堪能の島・佐渡へ■


その寒さ厳しきゆえか、冬に佐渡ヶ島を訪れる観光客は少ない。しかし、佐渡自慢「食の幸」を存分に味わえるのはこの季節であればこそ。立ちはばかる荒波を乗り越えて島へ渡る、東京発佐渡行きツアー遂に決行!


t99110a1東京駅の定番弁当を食べた後は

ホットに味わうコーヒープラス(^o^)

 東京駅発になって便利になった東北・上越新幹線。同じホームには全くちがう色形の車体、そうオリンピックで突貫開通した長野新幹線も発着している。ゆっくりと出発する行程の今回の最初のイベントは駅弁でランチ。まずは定番のチキンライスをGET。早々と発車時刻前から広げてたべはじめたのはいいが、上野駅に停車することを意識していなかったのは誤算であった。ちと恥ずかしい、まあちょっとだけど。そして食後はホットコーヒー。暖かな琥珀色の熱い液体のほかにお楽しみはもう一つ。商品と代金の受け渡しの際、販売の彼女をみつめつつ微妙な”間”を作り出すことで生まれる笑顔−事務的になりすぎないそれ−が食後のひとときのリラックス度合をより高める。

 一息ついたら弁当談義。移動中に執筆できるモバイル機器は一度手にしたらやめられない。従来、移動中は活字を読むばかりだったが、その逆の行為がたやすくできるようになったのは文明の発達の恩恵。多少の揺れは指先のキー入力にとってなんの差し障りもない。あるとすれば小刻みなゆれが画面を見ている目に悪いこと位。この点では新幹線より飛行機のほうが優秀。まあ何を隠そう、こうして移動中に原稿を書ける利便性を体験したのは、先日スカイマークに搭乗したときに(その機の)スポンサーであるMicrosoft社OS搭載のモバイル機器をお試しに借りたのがきっかけ。まんまとMicrosoft社の広告戦略に乗せられたわけだが、もうやめられそうもない。そうこうしてるうちに車窓の眺めは一面の銀世界。わーさむそう!
 

t99110a2頭上からふる霙で寒さ体感

「厚着」よりも「慣れ」で耐寒

 新潟に到着してまず目にする現地の人々の服装。はっきりいって東京と何ら違いなし。違いがあるのはその気温。それはすなわち「東京より寒いから」と一枚厚着をすると、ご当地では単なる「寒がりさん状態に陥る」ということを意味する。寒さになれているというか、それが日常というか−これは各地を冬に訪れて感じたことだが−その気温=絶対温度に関わらず、日本国内においてはどの地においても同じ武装(服装)でいるのがひとつ目安。暖かい南国の人は寒がりなので厚着をし、寒い寒冷地の人は必要に厚着をし、亜寒帯の北海道民はそれに耐えうる強力な暖房をもって−それぞれの寒さに対応しているのではなかろうか。郷に入りては郷に従え、ではないがあれこれ心配して衣類を用意するより、その地の気候に体をならすことのほうがてっとり早いともいえるかもしれない。まあたった1泊くらいならそこまでする必要もないが、お出かけ前にあれこれ心配する手間暇を考えたら一理あると思いません?

 天候は今回イマイチ。空からは痛いものがふってくるし・・・雨だがみぞれだかとにかく体にあたると痛いのだ、プンプン。新幹線の車窓から見えたいてつく冬景色は幻ではなかったようだ。

  

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船旅のお供・とびきり新鮮なつまみと

お酒は乗船前に市内のスーパーで

 フェリー内でのお楽しみは地酒。つまみとなる新鮮な刺し身もフェリーに乗り込む前に買い込んでおくことをお忘れなく。新潟でショッピングの拠点といえば万代シティ。伊勢丹やダイエーなどの大規模小売店をはじめ数々の娯楽施設が充実。新鮮な生の地酒の調達から旬の寒ブリ刺し身やコリッとしたアワビの刺し身までが破格のプライスで購入できる。日持ちしない新鮮な刺し身だけにその後すぐに食べることが前提となるなので、醤油や箸の調達は必須。レジであるかどうかを聞けば、なさそうみ見せつつ隠れた引出しに用意してあるものをくれたりするので、聞いてみるべし。

t99110a4t99110a5 用事が済んだらシティ中央のバスターミナルへ。佐渡汽船乗り場への直通路線バスがフェリーの出発にあわせて運行されている。参考までに運賃は大人片道180円也(駅と乗り場間はタクシーで1000円程度)。運転手のアナウンスはめっちゃおちゃめー。汽船乗り場の停留場では「カーブの先に乗用車がとまっているので進めないウンヌン‥いけるかなぁ、・・・」と一人マイクでつぶやきモード。なんで止まっているのか、混みあって前の見えない車内に立っている立場の人間には、「邪魔なところに車止んじゃねーよなぁ〜こいつか!」と運転手の気持ちがよーく伝わると同時に、犯人の!?車に乗客の視線は集中。ここには止めてはいけませんね、皆にうらまれかねない。

 さていよいよフェリー船内。2等客室の一部は禁酒になっている部屋もあるので要注意。広々とした空間でじっくり自分なりの酒宴をひろげるなら、チョット贅沢をして1等客室に居所をリザーブ。ほろ酔い気分で心地好くなると同時に一寝入りすれば目覚めと同時に両津港だ。

 冬の日本海の時化は半端ではない。大きな揺れに対する心得として「欠航せずに船が出ただけでもありがたい」と割りきって楽しめるだけの余裕をもちたいもの。船より先に酒に酔うが勝ち。それでも船酔いに勝てない人ははっきりいって苦痛しか残らないので、この時期、この航路の旅程はやめるべき。「船の大きな揺れに心配の方もおおいかと存じますが、細心の注意をもって航行しますのでご安心を」という船長のアナウンスを頼りに2時間20分の船旅を満喫するのが冬の佐渡紀行の楽しみ方なり。ただし船室内でのエチケット、他人に迷惑をかけないように・・・。ちなみにたばこは全室においてご法度。潮のしぶきをあびて黄昏る気がないなら乗船前にたっぷりと十分なニコチン摂取を!

 

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カニ、カキ、甘えび、いか、ながも…

地酒でじっくり味わいたい冬の味覚

 寒さ厳しき時期の佐渡といえば味覚。多くの観光客の訪れる夏にくらべ閑散としてはいるが、その分、大きな旅館でさえほぼ貸切状態でうまいものを満喫できる。かに、甘えび、いかはもちろん島内の加茂湖などで養殖されている牡蛎も楽しめる。海草からつくる「いごねり」はせっかくきたなら試してみたい一品。同様の食べ方は、博多の「おきゅうと」以外には全国でもみあたらないそう。飲んだあと汁ものでさっぱりするんら味噌汁。岩のりもよし、名物の「ながも」があればなお満喫できよう。

t99110a7 酒の種類は新潟だけにいわずとしれている。菊水のふなくちは全国的に流通していつでも手に はいるのでありがたみなし。瓶詰めの”生”系でめぼしいものを買い漁る。しかし新潟は近場だけにかなりおためしずみなんだなぁとつくづく実感。でもいいの、酒はいくら、何度飲んでも飽きまへん。地ビールはいくつか見かけるもあまり興味関心をひかないので無視。キリンの新潟県限定ビール「じょんのび」は口にしたが印象なし。特色を強く出さない単なる「限定」モノはあまり存在価値がなく思えるのだが、いかがなものだろうか。

 デザートにオススメなのが柿シャーベット。土産にしたいくらいうまいが、溶けてしまうので現地で食べるのがいいかも。シャーベット以外にも、干し柿、柿ワイン、洋菓子など柿加工食品は数多い。

 島、というイメージばかりが先行する佐渡だが、実は内陸には平野があり、コシヒカリが収穫期には黄金色の稲穂をたれる。たきたてのごはんをついつい食べすぎてしまうのも無理はない。そして観光、これがつらいんだな、寒くて。いいんです、冬は味覚を目的にすれば…小雪舞う露天風呂にゆっくりつかって存分に海の幸を楽しもう。

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フライト気分で新潟市内に戻ったら

人へ自分へ地元民オススメ土産を

 というわけで、あれ、もう帰路(飲み食い温泉以外なにもしとらん!)。時間を短縮するなら佐渡−新潟間を約1時間で結ぶジェットホイル(翼船)。フェリーより欠航する確率が高いのであまりあてにしすぎるのは禁物だが、乗ってしまえば、速度も約80Kと高速で乗り心地も快適。座席が全席指定なので、早めに搭乗手続きを済ませておくと安心だ。

 船内座席には飛行機同様に前席のせもたれについたテーブルが備えつけられている。テレビ放映や、洗面所使用ランプ、ボーイングのボディ、旋回時の傾き、手荷物BOX、シートベルト着用サイン…と、まさに船内は飛行機さながらで、操縦室もコックピットと書かれている程。出発時のジェット音も演出効果ばっちり。ただしスッチーはいないの過度な期待をせぬよう! ちなみにこの原稿はもちろんクルーズしながら書いたもの。航行中のゆれも気のせいか飛行機に似ている。そうこうする間にほら、そろそろ新潟ビッグシティは目前、あっという間の空の旅ならぬ海の旅。これで到着の車内アナウンスに「本日も佐渡汽船の『翼』をご利用いただき・・・」なんてあったら疑似フライト気分間違いなし。着陸にあたる着岸は地味だがそればかりは仕方なしとしたい。

 最後は土産。地元の人の間では名の知れた「加島屋の『鮭茶漬け』」。よく油ののった鮭のフレークはたきたてのご飯のおかずにするもよし、茶漬けにすれば汁の表面は鮭からにじみでたサーモンピンクの「うまみ」で覆われる。持ちかえるには瓶詰めより袋のほうが軽くいいが、ちょっと高めの値段を感じさせたいなら瓶にして立派な袋にいれてもらうのが王道だ。数多くの人に配りたいなら、人気の洋菓子「大阪屋の『明けの穂』」。やわらかなパンケーキにくるまれたほんのり甘い薄紫色のアンは日もちしないので新しいうちに。そのためか店頭では、注文があってから箱づめしてくれる。 t99110ac

 


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もしフェリー欠航で渡れなかったらこちらへ…

[楽しみコースNO.t96203a:日本海で海に出会う]

   


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