メタルギアのタイトル画面
METAL GEAR
MSX2(或いは其れ以降)用ROMカートリッジ
発売元:コナミ
発売年月日:1987年7月13日
標準小売価格:5,800円
ジャンル:タクティカルロールプレイングゲーム
入手難易度:中古であれば、そこそこ。しかし、プレミア価格で売られている場合が多い。

・ストーリー
 南アフリカ奥地、ガルツバーグの北200km、其処に「OUTER HEAVEN」がある。
 80年代後半に、英雄的かつ狂人とも言われた、一人の傭兵によって産まれた武装要塞国・・
 今、このOUTER HEAVENで、何かが起こっていた。全世界の戦争史上を塗り替えてしまう様な、、恐るべき殺戮兵器が開発されている、というのである。
 其の最終兵器の情報収集の為、FOX HOUND部隊の一人であるGRAY FOXが派遣された。しかし数日後「METAL GEAR・・」との連絡を最後に、消息を絶ってしまった。GRAY FOXの失踪は、最終兵器の噂を裏付けるものなのだろうか・・
 
 再び、FOX HOUND部隊に任務が下る。
 今回の侵入者は、FOX HOUNDに入隊したばかりの新米兵「SOLID SNAKE」。彼の任務は、GRAY FOXの消息を追い、METAL GEARの正体を探り、其れを破壊する事。SOLID SNAKEは、無線機だけを片手に、単身、初めての戦場へ向かう。OUTER HE-AVENには、世界各国から優秀な傭兵達が集まってきていると言う。果たしてSOLID SNAKEは、任務を遂行できるか?
 無線機から、FOX HOUND総司令官BIG BOSSの声がする。「SOLID SNAKE!これは訓練ではない。実戦だ!幸運を祈る・・」
 彼の頭の中で、銃声が鳴り始めた・・

画面写真・壱 ゲーム画面、其の壱。 軸を合わせていないので、敵に見付かっていない(笑)。

・ゲームに付いて
 一般にRPGと冠されているゲームは「敵を倒す」事に主眼を置いていたが、このゲームは「敵に見つからない様に行動する」事に主眼を置いていた。敵(警備兵、監視カメラ等)に見つかってしまうと、他の兵隊を呼ばれてしまう。そうすると、追手を全て倒すか、振り切るかをしない限り、追撃は止まない。銃の弾数は限られているので、いちいち倒していては際限がない。極力、見つからない様に進む事が大事だ。
 銃声をたててしまった場合、画面内に警備兵がいると、やはり見つかってしまう。銃を使う場合は、何処かに落ちているサイレンサーを見つける事により、これを回避する事が可能だ(勿論、取り付けられるのは小火器だけだが)。極力、物陰に潜んで、近付いてきた警備兵をパンチで倒す。これが基本だ。
 何故、隠密行動を取る必要があるのか。「敵を幾ら倒しても、レベルアップしない(このゲームは、一定数の捕虜を救出する事に拠って、レベルアップする。レベルアップすると「体力増加」及び「弾薬、レーションの所持上限がアップ」する」)という事は置いて。相手は軍隊であり、其の上、強者の傭兵まで雇っているのだ。これで正面から行くのは、只の馬鹿か命知らずである。其れに、最初の目的は、消息を断ったグレイフォックスの探索と、シュナイダーとの接触なのだから、無用な戦闘は避けなければいけない。まぁ、避けられない戦闘(主としてボス戦。傭兵だけでなく、戦車やハインド・・露西亜製のヘリコプター・・と闘わなければいけない)もあるのだが。
 このゲームの重要アイテムとして「無線機」がある。どの様な状況に置かれても、決して無くならない。これで、上官のBIG BOSSや、スネークをサポートしてくれる仲間と連絡を取る。例えばBIG BOSSは、入手したアイテムに付いて教えてくれる。
 
 更に、このゲームならではのアイテムがある。其れが「段ボール」だ。正確には「人間が軽く入る大きさの段ボール箱」。BIG BOSSに連絡をしても「引っ越しでもするのか?」と、ボケをかまされる。これを使用する(正確には「被る」)と、スネークは段ボール箱の中に隠れてしまい、移動をしない限り、警備兵や監視カメラに見つからないのだ(但し、既に見つかってしまった時は、段ボールを被っても無駄)。勿論、その時は一切の攻撃が出来ない(「一度使用して、再び段ボールを被る」事で、レーションの使用は可能だが)。しかし、警備兵が上を通り過ぎた時は、しっかりとダメージを受ける(苦笑)。「軍なのだから、段ボール箱ではなく、木箱でないとおかしい」等の突っ込みは、取り敢えず却下(笑)。余談ではあるが、敵兵の制服を入手した時にBIG BOSSに連絡を取ると「セーラー服か?」と言ってくれる。うーむ(笑)。
 
 秀逸なのが、ゲームのストーリー。特に、ストーリーの盛り上げ方が上手い。行く手を阻む傭兵。次々と明かされる真実。スネークの前に立ち塞がる、意外な敵。最後の闘いは、正に「男同士の、意地のぶつかり合い」である。
 当時、Beepで「ドクトルだみお(現在は、本名の岩崎啓真で「電撃」誌にて活躍中)」も「国産2番目の、オリジナルRPG」と絶賛していた(因みに、一番目は「ミネルバトンサーガ」。こちらは「月刊?カルトゲーマー」の方で紹介予定)。「RPGとして作った意識はない」様ではあるが、このゲームは、立派なRPGである。ソリッドスネークになりきって、任務を遂行していく。目に見える形でプレイヤーが介入できるので、感情移入がし易かったのであろう。
 因みに、ファミコンにも移植されているが、こちらは全くの別物な上に、メタルギア本体も登場しない。一応、プレイした事はあるのだが、どうも面白くなかった。「色々な意味で、ファミコナイズされていたから」かも知れない。

画面写真・弐 ゲーム画面、その弐。 アイテム「段ボール」使用中(笑)。

・隠しコマンド
 ゲーム中、F1キーを押してポーズをかける。其の最中に、下記のキーワードを入力し、ポーズを解除する。すると、下記の効果が得られる。
 
 [DS 4]プレイヤーの階級(レベル)が、1ランクアップする。
 [ANTA WA ERAI]階級が、最高階級(ランク4)になる。
 [INTRUDER]武器のキャパシティが、階級に関係なく999になる。
 [ISOLATION]レーションのキャパシティが、階級に関係なく999になる。