write 2000/04/30
ジャンプ第23号予想
「週感ジョジョンプ」第218号トップに戻る
「週感ジョジョンプ」トップページに戻る

「週感ジョジョンプ」第218号

PAGE1・螺愚那さんより

Hermit Purple attack JUMP 2000 No.23!


 こんばんわ。
 さて、218号トップを仕上げてからだいぶ時間が経ったような気がしますが(笑)、GWはマクラをちゃんと書いていこうかななんて殊勝な心がけはでんでんないです。単に酒を飲みながらPAGE更新ができますなぁとか思ったりして。

 それはさておき、『ハンニバル』(トマス・ハリス・著、高見浩・訳、新潮文庫)ですよ! 『ハンニバル』! ずーっっっとこの事を書こうと思っていたのですが、なかなかまとめられないこの想い………(おいおい)。まずはこの冒頭を見やがれ!

クラリス・スターリングのマスタングは、轟音と共にマサチューセッツ・アヴェニューに面したATF(アルコール・タバコ・火器取締局)本部への進入路を駆けあがった。

 ………ちょっと力んでみましたが、所詮は原文ではない訳で、訳者の力量というものも大きいと思いますが、なかなか美しいでしょ? 今回は訳が割といい感じ、いや、原文しらんのですが、変な日本語の並びってあるでしょ? あーいうのがない。
 それはさておき、T・ハリスであります。この人ほんとーに寡作。映画の方が有名じゃないかっていう『ブラック・サンデー』の次が『レッド・ドラゴン』でしょ、そしてその次が 『羊たちの沈黙』、ホントーに久し振りに本作、という感じです。作者名でピンと来ない人がいるのも無理は無いですね。
 本作はここで説明するのもばかばかしいのですが、「レクター三部作」の最後を締めくくる作品。
 続いてざっとおさらいをば。『羊たちの沈黙』は有名な映画ですね。クラリス・スターリング役にジョディ・フォスター。そしてレクター博士にアンソニー・ホプキンズ。思い出しましたね? 小説の内容は? そう、FBI訓練生のクラリスがレクター博士に会いに行くというあのシーン。思い出せない人はこの出会いのシーンだけでも本棚から引っ張り出して読んでおきましょう。レクターはクラリスの事をなんて言いました? このへん、やっぱし重要。
 私もやっぱしうろ覚えな所があったのですが、『羊たちの沈黙』、小説で絶対に忘れないシーンといえば………レクター博士の奇怪な食人談話ではなくって、クラリスがハンドバッグの中のペンライトのスイッチを入れっぱなしにしていた事に気がつくシーン! ここでクラリスがセルフコントロールを行う心理描写、ここは秀逸で私の脳裏に拷問の様に焼き付いています。もうトラウマと言ってもいいぐらい。

 さて、『羊たちの沈黙』で我々はプロファイリングやサイコ・スリラーという黒船にそっと触れたようなものですが(日本では朝倉喬司という人が先駆なのかな?)、「プロファイリング三部作」ではないので、『羊たちの沈黙』の正統な続編、とは言えないかもしれません。ここまで書いておいて言うのもなんですが、『羊たちの沈黙』の物語構成は忘れましょう。とにかく。
 それくらい違う本作では題名通り、ハンニバル・レクター博士の心の闇に迫る!という所が核心だと書きたいのですが、それが一筋縄ではいかんのですなぁ。ご存知の通り、クラリス・スターリングがいる訳ですよ。『羊たちの沈黙』でのクラリスとレクターの関係について妙なものを感じた方、今作ではその辺が明らかになってくる訳ですよ。そんなの大体わかるさ、と言う方のためか、またまた怪物が登場しますね。レクターとは全く違ったタイプの怪物、メイスン・ヴァージャー。どのくらいキている奴か書こうと思ったのですがやめときましょうか。とにかく、このあたりも絡めて、「本当に悪いコトとは?」というジョジョ第五部ライクな所も踏まえつつ(ホントか?)物語は怒号の展開を見せる訳ですが、その舞台が絢爛豪華ですぞ。フィレンツェからアメリカ・メリーランド州、そしてあのサルディニアも! またもやジョジョつながりだ!って私、梅きざみさんのとこと同じ事書いていないか?(笑)

 キングとは別の、大衆による消費文化ではない文化の固有名詞、知識を大量に用いたところも(まぁちょっと鼻につくところはあるけど)物語のいい香辛料となっていますね。さて、やっぱり紹介程度で紙幅が尽きそうなので、ラストに関する私の意見もちょっと書いておきましょうか。

 ラストは私としては拍手!なのですよ。特に(私にとっては)意外性のある終り方でもありませんでしたが、上手い事まとめたな、という感じ。時に古典に溯る記述のある本作で、物語の轍を踏み抜くというのは愚考かと思う訳。しかし今、少数の皆様に聞いている限りではこのラスト、評判悪い! 特に女性に評判悪いですなぁ。よっこさんの解釈だと、「女性読者はクラリス・スターリングに肩入れして読むから」という事なのですが、私としてはもう少し何かあるような気がしてなりません。これについては読後、皆様にも是非考えてもらいたいところ。

考えたらここいらに書いておいて→ネオクラッシック一言掲示板

 もうちょっとジョジョファンのために書いておくと………荒木飛呂彦の中篇[デッドマンズ・Q]で吉良が新幹線の中で子供の隣に座る話、ありましたよね。あれと似たようなシチュエーションが出てきてファンはニヤリものです(もちろん、偶然なんですけど)。事の顛末は二作品で大分違うのですけど、怪人に対して子供を持ってくるという割と古典的なんだけど面白いネタですね。そう言えばクラリスも子供かな。もう今作では32歳なんですけどね。やっぱし怪物の前では誰もが子供にならざるを得ない、特に欠損の合致するクラリスは………という事かな。
 荒木ファンも必見の今作、久し振りにサスペンスで共通話題が行き交うほど燃えました。読・む・べ・し・! 欠点は値段が高い事だよな。さくらの単行本三冊買っておつりがくるって。


 ………長くなりました。投稿は螺愚那さんです。すばやい投稿でした。

投稿者:螺愚那さん

 いやージョンガリ弱いっすね。あんなに早く決着つくとは思わなかった。
 まぁ、ジョンガリがジョリーンを甘く見てたってのもあるんですけど。

 さて、今週の予想に行きますか。

予想のポイントとしては

  • 「ホワイト・スネイク」のこれからの目的
  • これから仲間は必要になるが、今までのシリーズから再び参戦するキャラはいるか?
  • 結局ベースボール・ボーイって何?また出てくるのか?

 こんなとこかな? 意外と予想のポイントあるようでないんですよね。

映画的に行くならこうだぁっ!

 ジョンガリを倒したジョリーンは、承太郎を肩にかついで潜水艦へと向かおうとする。

「1人で行けと言っ・・たはず・・だ。」
「置いていくなんて・・できるわけないだろっ!」

ズルッ
ズルッ
ズルッ

(急がなきゃ)

ズルッ

(もう少し・・・あともう少しでつく)

ズルッ

(海だ。もうすぐだ・・)

ザザッパーン

 潜水艦登場

「親父っついたぜっ!!」



 しかし返事はない・・・。

「親父?ウソだろ?なぁ目開けろよ。なぁ・・・」



「ちくしょぉぉぉぉぉ」

 ジョリーンの悲痛な叫びのみが響きわたる・・・

 こーんなところですかね。まぁあくまで映画的にやるならってことで。
 現実は看守とか追いかけてきていて、泣いている暇もないんですけどね。

 親子の別れ、ここを考えるとやっぱし承太郎、死ぬのかな………というところに一票。場面としては海の近くってのが泣ける。海葬ですね(正式にはなんて言うのかな、あの船の上でやる奴)。大好きだった海に帰る承太郎、とうとうその本心は一生で一部の人にしか解らないまま………その魂だけが受け継がれるッ! という感じで。


「週感ジョジョンプ」第218号PAGE2に進む
「週感ジョジョンプ」第218号トップに戻る
「週感ジョジョンプ」バックナンバートップページに戻る
「週感ジョジョンプ」トップページに戻る

CON$ E-mail: condor@edit.ne.jp
このPAGEはWindows95+Netscape Communicator Ver4.7Jで作成しています
Copyright (C) 1998 CON$