「週感ジョジョンプ」第188号

　こんばんわ。
　最近………と言ってもジャンプフェスタの時だから、去年になってしまいますが………読んだS・キングの本といえば『図書館警察 Four past MIDNIGHT』(文春文庫)ですね。まぁ99年の夏に出たのでとても新刊とは言えませんが、私は古本屋に並ぶのをしつこく待ち、その念願かなったのでよしとしましょう。
　内容はちょい『ニードフル・シングス』に近い？表題作と中篇『サン・ドッグ』が載っています。正直言って、図書館警察の方はクーンツっぽくて（クーンツも嫌いじゃないよ）凡作な感じがするのですが、『サン・ドッグ』のほう、こちらはジョジョ四部好き必見ですぜ！　何とあの吉良のオヤジの元ネタと思われる内容なのですよ。あ、ネタバレっぽいけど、この事を知っていても十分に面白いと思います。これは上・下巻に分かれる『ニードフル・シングス』の前奏曲となる………という紹介文がちらっと書いてあるのですが、そうなのかなぁ？　まぁこちらはキング・テイスト万全で、楽しませてもらいました。
　昨年度は『ニードフル・シングス』も『トミーノッカーズ』も読んだのですが、どちらかといえば『トミー…』の方がお気に入りです。あの破滅的な結末がいいなぁ、と。あと、『クージョ』も再読したのですが、改めて自分はこういうのが好きなんだな、と思いました。『クージョ』の結末も、個人的にはお気に入りです。たった一匹の犬が、ひとつの「家庭」を修復不可能なぐらいメチャクチャにしてしまう………という、プロットだけ書くと単純なのですが、後に残る「救い」の残り香がいい。実は『サン・ドッグ』の方はそうでもないのですが、どっちも犬が出てくる。犬は重要なファクターですねぇ。

　さて、投稿は私と同じくキングファンの"レクイエム"ＱＴＱさんです。ありがとうございます。

投稿者："レクイエム"ＱＴＱさん 　今回驚いたこと。 あのホルモン注射で吉良吉影のような体型になっている女囚が、『Ｇ.I.ジェーン』のようなボウズ頭になることなく、髪を切られていない！　髪型気にしてるんだ彼女！　実はすごく女らしい人だったりして？ え？　携帯電話使ってなかったんですか荒木先生！（あんなにネタには使っているのに） 　さて、今回の焦点は何といっても「インコのピーちゃん」（すごくウソ予告っぽい…）、そしてグエスは敵なのか？の２点でしょう。 　まず、グエス。 　最初は主人公にキツくあたる、これはまさに“仲間になるキャラ”の黄金パターン！…なので、少なくとも敵ではないと思います。それに、単発キャラが１ページブチ抜きで「よろしくね」とは言わないような気も。とまぁ、そんな“マンガの法則”抜きにしても、なんといっても彼女、魅力的だから活躍して欲しいのだ。 　リアルタイム伝言板でも話題になってますが、「もうけ」の人はグエスなのか？という点ですが、あの人は「おもしろい」と言っていた以上、矢を拾ったハズですよね。しかし、ここでグエスが拾った本人だとすれば展開としては行き止まっちゃうんで、「もうけ」の人とグエスは別人だと思います。きっと、グエスは本当に２ドルで買ったんでしょう。もちろん中身はナシで。 　そして、ピーちゃん。 　気持ち悪いィィィィィィ！　笑っちゃうぐらい変ですねぇ。予想屋（？）としての焦点は、ラストの丸コマのグエスの表情の意味なんですが、これは「ピーちゃんの異変に気が付いていない」故に、胸ポケットでポリポリ音がすること、あるいはいつの間にかビスケットが１枚なくなっていることに対する「？」って感じの表情なのだと思います。とすれば、このスタンドは「グエスのスタンドではない」可能性もアリでしょう。個人的な予想としては、すでに「もうけ」の人は、何人かスタンド使い（というか、特殊能力者って感じ？今シリーズは）を作っていて、その中のひとりがジョリーンの偵察にきているのでは？　ジョリーンを偵察する理由は、ペンダントを拾った経緯から元の持ち主がジョリーンであることを知っていて、ジョリーンにもスタンド能力があるのか？ということを調べているのだと思います。（ただ、偵察者だとしたら目の前のお菓子につられて姿を見せるなんて…かなりのバカですね） 　なので、ピーちゃんの中の人は、「体を小さくできる」という形で身体変化が起きている、グエスとはまったく別のスタンド使いなんじゃないのかな？　そして、能力は「他の生物を“かぶりもの”にして潜伏する」！これだ！（え〜っ？）　…そういえば、ブチャラティもそういうこと最初だけやってましたよね。なんでまたやらなかったんでしょう？　そしたら逃避行中は顔がバレずに済んだのに？？ 　話がそれましたが、まぁそういう事。グエスは今のところ単に利用されているだけで、最悪の場合、ピーちゃんの中身の人に体を乗っ取られるかも。で、それをジョリーンが助けて味方に…って感じが希望です。予想ではなくて希望。 　ところで、グエスにしてもエルメェスにしても、能力ナシのままってのもおもしろいかもしれません。４部、５部はどんなケガをしても「スタンドで治る」ってのがあったせいで便利になりすぎた感がなきにしもあらずだったので、今シリーズは「痛みを伴う生身の戦い」に回帰するのも悪くないんじゃないでしょうかね。 　で、あと個人的に気になったポイント。 　この刑務所は「壁にポスター」は禁止されていない！（しかもピンで刺してる？　金属類禁止なのに…まぁそれは見なかったことに。） 　Ｓ・キングの『刑務所のリタ・ヘイワース』を知っている人なら、壁にポスターってのは気になるでしょう。まさか同じテで脱獄するとは思いませんが、何かの伏線のような気がしてなりません。

　荒木先生は携帯電話は使っていない感じがします。というか、漫画家で携帯電話使っている人ってあんまいないと思うんですが………。でもあのホルモン注射女性はよく考えたらそうですね。まぁ人によっては坊主ってのは屈辱的だし(だから罰になるんじゃないのかな？）「誇り」って事で守りたかった部分なのかもしれませんね、頭髪。

　グエスもエルメェスも能力無しってのはいいですね。そうなると、異能の人間はジョリーンだけって事に。特定の人間だけ異能っていうのはバオーとか第一部とか第二部とか………(第三部以降っていっぱいスタンド使いが出てくるので、あんましフツーの人とか印象に残らなかったりするんだよね)。刑務所を舞台にしたのは、「限定された場所」だけに満足できなくなった先生が、「限定された状況」をも含んで生き抜いていく所を、と考えたんじゃないでしょうか。だとしたら、協力者がみんな何らかの特殊能力を持つ、なんていうある意味ちょい楽な話ではないのかもしれませんね。そうすると『デッド・ゾーン』(またキングだ(笑))みたいな、気にしてくれる人は多いんだけど孤独な戦い、みたいになるのかもしませんね。

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