write 2000/11/13
ジャンプ第50号予想
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「週感ジョジョンプ」第270号

PAGE10・ラバーソウルさんより

Hermit Purple attack JUMP 2000 No.50!


 こんばんわ。
 さて、本日最後のPAGE………ってあと2PAGE残っているって? ううう、そうなんですよ。残っているんです。しかし今週の仕事はメチャ忙しそうな気もしてきたのでそうそう夜更かしもできんのですよ。スマヌ。
 そんな10PAGE目はラバーソウルさん。今回も面白いぞ。

投稿者:ラバーソウルさん

 ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・・ドドドドドドドドド・・・・・・・・・・・ギャルルルルルゥ!

 いやーまいったまいった。実は今回はだな、かなーーーり衝撃的な予想をしなくてはならないので・・・・・心して読めィ!

(やや長くなるが、まずは次週の予想につなぐための感想をば)

 先週、血と目隠しを使ったトリックを予想したんだが、それをやったのはJJFのほうだった(CON$談)。ん―おしい! まことにおしい! ネズミの血を使ってジョリーンの視界をふさぐとは!

 読んでてビックリしたぜ。いったいいつのまに!?という気持ちを誰もが持ったことだろうぜ、この驚きはよォ! しかしだな、この「いつのまに!?」という気持ちを読者に持たせているってことが、実は重要なのだ。緊張感のただよう駆け引きの中に、まだ描かれていない「未知のアイテム」を投入する場合、作者は繊細な注意を払わなければならない。洗濯物やドラム缶など、様々な選択肢が描かれている中で、読者たちは「ああするんじゃないか、こうするんじゃないか」と、思考を振り回されている。

 そこで誰もが予知し得ない「未知のアイテム」を投入するわけだが、これはいわば都合のよいやり方である。下手な作家がこれをやると、この都合のよさを読者に悟られてしまい、「どーせ漫画だから何でもあり」という意識を目覚めさせてしまうことになる。これでは「何が起こるか判らない」緊迫した雰囲気を読み手に伝えることができなくなり、話が展開していく時のスピード感に大きな傷を負わせてしまう難しさがあるのだ。そこで、「いつのまに!?」という驚きを与えることで、都合のよさから目をそらさせ、より激しい次の展開(瀕死のジョリーン)につなぐ。

 見事な演出だ! 優れた作家は読者をコントロールする。荒木先生はこれがぴったり当てはまるぜ。もし無意識に描かれていたとしたら・・・・すげーよホント。
 便利なアイテムというものは、登場人物から見れば確かに便利なのだが、それを描く人にとっては、使い勝手の悪いものになりがちである。アイテムを出す時には注意せねばならない。ほんの小っぽけな品物であっても、世界観すら狂わせるほどの力を持っているからだ。

 決して忘れてはならない。舞台は湿地の多いフロリダであり、農場であり、敷地の広い刑務所なのだ。小動物がいくらいてもおかしくない環境だからこそ、「ネズミ」を出せるのだ。グエスのところでもその存在はすでに証明済みであり、読者は小動物の多さを否応もなく意識させられるだろう。しかも自然な形でだ。様々なアイテムを投入できるようにするための環境づくりは、ストーリーの序盤においては欠かせない。フロリダをよく知らない人であっても、段階的にその舞台への理解を深められる配慮が大切なのだ。長編ならではの味わい深さってやつさ!

ドゥーユゥーアンダスタンンンンドゥ?

 この時、もしネズミでなかったら、笑い話になっていたかもしれない。時には発想を飛躍させて読み手を驚かせることも大切だが、逆に飛躍しすぎた発想が、せっかくの緊張感を台無しにしてしまうことにも注意せねばならない。「笑い」にもっていくか、「シリアス」にもっていくか。両者の範囲で許されるギリギリの境界線に、ネズミを選んだのだ。荒木先生はこの辺のバランスの取り方がとてもうまい! ジョジョにはこういうシーンがたくさんあるのだ。

 みんなは覚えているか? 第二部のジョセフ対ストレイツオ戦のことを。ストレイツオの背中に大量の手榴弾がくっつけてあっただろ? 「いつのまに!?」ってやつさ。他にもいろいろあるけど、俺様には象徴的なシーンに見えたぜ。

 さーてと、そろそろ予想にいってみるか。長々と感想をぶちまけてしまって申し訳ないが、これすべて予想のため。「いつのまに!?」ってやつを予想に入れて、先述した衝撃的な展開につなぐための前置きなのだア!
 まあ、笑ってくれや。名づけて・・・・

「いつのまに合戦」

ジャンピンジャックフラッシュ(以下JJF)「これでジョリーンは終わりだ。もう移動できるほどの空気量は残ってはいまい」
ジョリーン「そ・・・それはどうかな。ゴボッゴボッ・・・・。あたしが手にもっているもの・・・・・これがなんだか判る?」
JJF「そ・・・それは!? 排水用のパイプ!」
ジョリーン「そうよ。さっき糸を伸ばして留め金をはずしておいたのよ」
JJF「いつのまに!?
ジョリーン「あんたがネズミを捕まえているあいだに、たぐり寄せたのよ。無重力だから・・・軽かった・・・・」
JJF「なるほど。それをストローのように使って、射程外の空気を運び入れようってわけか。しかしそのストロー作戦は・・・・このあいだよーやんが言っていた予想ではないか! パクるつもりか?」
ジョリーン「い・・・いつのまにそのことを!?・・・でもちがうわ。パクリじゃないわよ。もう少し読めば判るはずよ。さあ!どうするの?」
JJF「フン!そんなパイプなど、俺の弾丸で弾き飛ばしてくれる!」

ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!

 弾がパイプに当り、射程外にはじき出されてしまう。

JJF「さあどうだ。これでストロー作戦もできなくなったぞ。もう打つ手はあるまい。これ以上糸を伸ばす力すらも残ってはいまい。あとは、あの空気を動かす男をしとめるだけだ。くらえィ!」

ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!

 もはや力尽きたジョリーンにはガードできず、弾はことごとくウェザーリポート(以下WR)にあたってしまう。勝ち誇るJJF。

JJF「ハハハハハ!これぞ我が勝利!そろそろ男子監へ引き上げるとするか」

 そのときだった。突然、WRの体が、白い煙を吐きながら射程外へ向かって猛スピードで移動し始めた。

JJF「なにィー!?」
ジョリーン「引っかかったわね。こっちにだって備えはある! あんたは撃ってはいけないものを撃ってしまった! もっとよく見ろ!」
JJF「何だと?」

 WRの体には、消火器がくくり付けられていた。消火器には、消化剤を発射するために大量の空気が圧縮装填されており、そこに穴があけばジェットエンジンのように空気を噴出する。大量の消化剤の粉も漏れ出してくるため、煙幕となって辺り一面を覆い隠すのだ。

JJF「いつのまに!?
WR「ジョリーンがやってくれた。俺の体に消火器を、ヒモで結び付けていた・・・」
JJF「馬鹿な!? ジョリーンはもうスタンドを使えないほどの瀕死の重傷を負っているはずなのに! そのヒモはどうしたのだ?」
ジョリーン「さっきそこで見つけたのよ。CON$さんが洗濯物を干す時に使っていたロープ・・・・けっこうあったわよ!」
JJF「お・・・おのれェェェ!」

 慌てて弾丸を補充するが、もうまにあわない。消化剤の煙幕は次々に辺りを飲み込んでゆく。しかもWRは射程外に出た。すかさずジョリーンが作戦を提案する。薄れてゆく意識に抗いながら、最後の一策を講じるのだ。

ジョリーン「WR・・・お願い・・・その空気を使って・・・・あたしを奴のところへ吹き飛ばして。もう一度二手に分かれるのよ。ゴボッゴボッ・・・。あたしは・・・あたしは正面から突っ込むから、あなたはその隙を突いて! 今なら煙幕があるから、うまく近づけるはず。あたしはもう限界だから、あいつを倒せるのはあなたしかいない。そのあなたを守るのがあたしの役目なのよ」

WR「・・・・・・・・・。了解!」

 さあ、いよいよ決戦の時だ。ジョリーン&WRは二手に分かれて接近中。もうもうと立ち込める煙幕の中で、JJFは緊張した面持ちで身構えている。簡単に殺れると思って引き受けた仕事だったのに・・・・まさかこんなことになろうとは。だがしかし、ほんの5秒ほど過ぎたとき、煙の向こうにジョリーンのシルエットが浮かび上がった。

JJF「そこだァ!」

ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!

 弾は全て命中!もはやジョリーンにはスタンドを使う力が残されていなかった。危うしジョリーン!
 そのとき、JJFの背後から声が聞こえた。

WR「ジョリーンに気をとられていたな」
JJF「ハッ・・・・いつのまに!?
WR「それだけじゃねーぜ。足元の床を見てみな。水浸しになっているだろう」
JJF「いつのまに!?
WR「さっき雨を降らせておいたのさ。いま電流を流せばどうなるか判るな? さあ! ディスクをよこせ!」
JJF「フフフフフ・・・・、それはどうかな? 俺の足をよく見てみろ。さっきまで引っ掛けておいただけの靴を、今はきちんと履いているぞ! ゴム底靴だから電気は伝わらんのだあ!」
WR「い・・・いつのまに!?

 こんな具合に、しばらく「いつのまに合戦」を繰り広げたあと、JJFを撃破だ。WRは、その後すぐにジョリーンのとこへ駆け寄る。

WR「ジョリーン! 大丈夫か? しっかりしろ! ま・・・まさか・・・・ジョリーン!」

 最初のところで、衝撃的な予想をすると宣言したが・・・・・・ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・それは・・・・・・・・ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・それはこれだ!

ジョリーン死亡!!!

 「いつのまに!?」を連発した後には、衝撃の展開が待っているのだあ! 第6部完なのだアアアアアアアア!

 ウソだよ。ウソに決まってんだろーが。実はこのあとジョリーンは、WRに抱えられて、屋敷幽霊の中へ運ばれて行くのだ。そこにはあの謎の女スタンド使いがいて、ジョリーンを復活させてくれるのさ。安心安心! まあ、死者復活スタンドとはちょっと違うんだがな。

 彼女の名はビョーク。スタンド名は「シュガーキューブス」。能力は、「機材や設備が無くても、短時間で気軽にバイオテクノロジーができる」だ。死んだばかりのジョリーンから細胞を取り出し、遺伝子の初期化やテロメアの補充を施し(難しい説明は省略しておく)、とにかくジョリーンの細胞を培養してクローンを作ってしまえるのだ。しかも、スタンド能力で都合よくやっているから、頭の中の「記憶」も受け継がれているのだ。他にも、キメラ(合成獣)を作ったりとか、いろいろ応用できる。

 ところが、運悪くネズミの遺伝子が混ざってしまうというトラブルも発生。ジョリーンとネズミが融合してしまう。ジョリーンの耳がネズミの耳に!(永久に)。しかしそんなことを気にしてはいられないジョリーン達は、大急ぎで中庭へ向かう。ここでTO BE CONTINUED!(その後、チュー言葉を言わせたがるグエスには、ますます気に入られてしまうことに・・・)

 何か思うんだけどさ。ネズミの皮を着せられたり、ネズミの血をぶつけられたり、あと髪型もミッキーマウスっぽいし・・・。なーんか荒木先生ってさあ、「ジョリーン」と「ネズミ」を合わせたがっているような気がすんだよなー。ならばいっそのこと融合させちゃえー。と思ってやってみたんだが。まあ、ネズミなら、バイオ関連の実験台としてしょっちゅう使われているし。イメージ的にも近いかな。ジョリーンの髪形がミッキーマウスに似ていると思っているジョジョファンは、俺以外にも大勢いるんじゃないかな? そんなファンの心理をついてネズミを選んだのかも・・・。
 自分で自分の予想に感想を言うのもなんだが、最後に一言。

 絶対にイヤああああああああああああ!

 あーびっくりした「ジョリーン死亡」って。こっからカムイ伝ネタに繋げるのかと思いましたよ。それにしても洗濯のヒモ………。彼女イナイ歴3X年(ええええ?)の主人を差し置いてジョリーンのヒモとなるとは! もう洗濯などしない!
 なんて読んでいて気の滅入ってくるコメントはさて置いてですね、ストレイツォのあのシーンは私もお気に入りなのですよ。「ハハハ、そんなワケねーだろ」と思いつつも爽快感がある、非常に印象深いシーンでしたね。今回のネズミも。
 さて、ウェザー・リポートやジョリーンのどっちが死にかけかという問題も含めつつ火曜日へGO!


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