ビニールシート、食料、古着等 緊急支援のお願い |
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gh1 1000世帯を超す 難民が出た! ![]() 先週、ミドサヤフで、イスラム教徒の モロ独立解放戦線(MILF)と 政府軍の間に小規模な戦闘が起き、 1000世帯を超す 難民が出たという知らせを受けた。 ![]() 私たちは、ミンダナオ子ども図書館の ボードメンバーをつとめてくださっている、 ピキット市の福祉局所長:グレイスさんと、 難民状況と支援に向かった! ![]() 写真は、難民の世帯数、状況および現状、 避難民の困窮状態を 聞き取り調査しているグレイスさん! ![]() 避難民たちは、ビニールの米袋に、 かろうじて生活道具をつめたまま、 着の身着のままで、 ![]() 徒歩でミドサヤフからピキットに、 越境避難してきていた。 ![]() 写真下は、 崩れかけた廃屋の穴や壁を 米袋でふさいで生活している家族。 ![]() 避難民生活は、食料もなく、 衛生も悪い状態で、 ![]() 小さな子供や赤子、 お年寄りにとっては過酷な生活。 ![]() ![]() 難民生活中に、 病気や栄養不良で死ぬ子も多い。 ![]() ようやく、戦闘のない地にたどり着いて、 ホッとしている様子もあるが、 総じて表情が険しく、 子どもたちはやせ細り、衣服はボロボロ。 あきらかに栄養不良の子供も見られる。 ![]() gh2 お年寄りが、 本当に痩せて 苦しげだ! ![]() 今回の戦闘は小規模で、 かつての100万の避難民が、 3年近く避難生活を余儀なくされた、 2000年のフィリピン政府軍と米軍の 合同演習と呼ばれる実戦バリカタン。 2014年に集団的自衛権が通った後、 日本の自衛隊も参加している! ![]() ついで2003年、 いまだ大量の避難民が、帰宅することが、 出来ずにいるにも関わらず、開始された、 米軍によるテロリスト掃討作戦! ![]() 当時、避難生活は5年におよび、 ヘリコプターなどによる、空爆もあり、 避難民は、120万に膨れあがった! ![]() しかし、イラク戦争が勃発すると、 あっという間に、米軍も、 アメリカから来た大量の支援団体 (NGOの見本市と言われた!)も、 まだ沢山の避難民がいるのに、 あっという間に去って行った! ![]() ビックリしてなぜ去って行くのか尋ねると、 「もう、ミンダナオじゃ無いですよ! イラク、イラク・・・」 ![]() NGOや支援団体の知識も経験も、 興味すら全くなかった僕は、 それを聞いてショックを受けた。 「国際NGOというのは、資金稼ぎを目的に 死肉に集まるハゲワシみたいだ!」 ![]() その時の、笑顔を失った子どもたちを見て、 ![]() 絵本の読み語りをしてあげたら、 元気が出るかもしれない!と思って、 避難地での読み語り活動を始めた。 ![]() それが、ミンダナオ子ども図書館を始めた、 きっかけだった! ![]() 当時のことは、 拙著「手をつなごうよ」に書きました。
道ばたや 空き地で寝ている! ![]() 避難民キャンプと言っても、 テントや避難所があるわけでもなく、 竹に良くてビニールシート、 ![]() 大概の人々は、 そこら辺に生えているバナナか ヤシの葉をのせて屋根にして、 道ばたや空き地で寝ている! ![]() その数が半端ではない、 道路脇から地平まで、全て避難民! 当時は、ショックも酷く、カメラを向けて、 写真を撮る気にもなれずに、 5年間以上、救済支援に駆け回った。 ![]() 当時は、まだ公認のNGO支援団体では無く、 数人の孤児の若者を学校に行かせながら、 キダパワンのアパートに住んで、 教会関係の案内人に同行してもらって、 読み語り支援に通っていたのだが、 ![]() 避難民キャンプに病気の子がいるので、 ポケットマネーで救いたいと、話すと、 「どこの、NGOですか?」 「いいえ、NGOでは無いんですが・・・」 「それでは、ここでは活動できません!」 そう言われて、ショックを受けた! ![]() ![]() 案内者が、クリスチャンだったので、 「イエスは、病人を救ったけれど、 どこのNGOに属していたんですか!」 というと、困った顔をして、 「もしも、誘拐とか人身売買だと、 責任が持てないので・・・」と話された。 ![]() それで、当時、学校に行かせてあげていた 数人の孤児の若者たちに話すと、 15,6歳の彼らが言った。 「わたしたち、法人資格とる経験したこと、 無いけれど、でも・・・やってみる!」 ![]() そして、何と半年で特定非営利活動法人NGO ミンダナオ子ども図書館を立ちあげたのだ! 若者たちの実行力には、唖然とした! これで、正式に子どもたちを救える! ![]() そのとき、中心になって行動したのが、 後に妻となるエープリルリンだった。 ![]() gh4 絶望感が希薄だが、 過酷であることは 変わりない ![]() 当時、私が見た、 地平線のかなたまで広がる難民キャンプと 比べると、今回は、まだ絶望感が希薄だが、 生活が、過酷であることは変わりない。 ![]() 今回のメンサヤフでの、推定1000世帯 のうち、150世帯あまりが越境して、 ピキットに入ってきていると言われている。 一家族6人と考えても、 900人が難民として移動してきている! ![]() 彼らが逃れた先は、 ミンダナオ子ども図書館の活動とも 関係がある、奨学生の採用地域でもあり、 ![]() 避難してきた難民のために、 まず私たちが出来ることは、 ビニールシートの支給と並行して衣料支援、 日本から送っていただいた、 古着の支給だと判断し即実行に移した。 ![]() ピキットへ越境した避難世帯は、 150世帯あまりだが、 数カ所に分散して逃れてきており、 一カ所に、数世帯から50世帯が、 分散したり固まったりしながら 避難しているのが特徴。 ![]() 一世帯は7人が平均で、多い家族では、 12人ほどの子供も含めた大家族だから、 今回訪ねた地域だけでも、 500人はくだらない数になる。 ![]() 1000世帯の難民は、7000人から 一万人規模の難民が出ていることだ! (毎日新聞の3月6日記事では、 4000人と出ているが・・・) ![]() 今回は、まずグレイスさんが、 難民家族名を登録し、 登録世帯を順番に呼びながら、 大人と子どもたちに古着を渡していった。 ![]() 彼らのほとんどが、服らしい服も持たずに 避難してきたので喜ばれた。 ![]() 写真下は、MCLの役員も 務めてくださっている、ピキット市の、 ソーシャルワーカーのグレイスさん! ![]() 子供服は貴重であり、大人の服も有用だ! 翌日曜日には、 別地域にも50世帯あまりが到着し、 難民生活を始めていると言う連絡を受けて、 ![]() 同地域にも古着を運んだ。 ![]() ![]() gh5 多くの難民は、 掘っ立て小屋に 住むことになる ![]() ![]() 屋根のシートは、 ピキットのカトリック教会オブレード会から 支援されたビニールシート。 ![]() 難民の発生過程は、何らかの理由で 不明確な場合が多いが、総じて、 「イスラム教徒どうしがぶつかって 戦闘が始まり軍が割って入った」 と言う事になっている。 ![]() 裏話では、「背後で、政府側が、 イスラム教徒民兵を使って、 引き起こすことが多い」とも聞くが、 真相は常に闇のなかだ。 ![]() 結果的に、 「反政府組織が攻撃をしかけた」 と報道され、政府軍が襲撃し、 住民を強制的に退去させるところから始まる。 大量の避難民が、家を放棄して、 安全と呼ばれている町の周囲に集まる。 ![]() グレイスさんの聞き取りによると、 難民となった人々に対しては、 ミドサヤフ市が、米を支給した、 と聞いているが、夫または男がいずに、 女性と子供だけで避難してきた家族には、 支援がないという。 ![]() 連れ合いの男性がいないのは、 反政府活動をしているからだ、 と断定されて支援がわたらない。 ![]() 人々を難民化させることによって、 敵側と味方側に区別して、 味方側だけ支援しようとする傾向が、 見られるのだという! ![]() しかし、 ピキットのOMIのカトリック教会からは、 テント(と言ってもビニールシート)を 分け隔てなく緊急支援している。 ![]() ![]() カトリックのグレイスさんも、 神父さんといっしょに、 時には、爆弾の落ちる中を 避難キャンプに入れてもらえない、 地域の子供たちを救済して駆け回る。 ![]() gh6 思いがけない所で、 ミンダナオプロジェクト の車と出会った ![]() また、思いがけない所で、 ミンダナオプロジェクトの車と出会った。 これは、JICAも支援している プロジェクトである。 どのような活動に行ったのか知らないが、 おそらく国際監視団の活動の一部だろう。 ![]() JICAのような大きな組織が、 こまめに活動をしてくれるとうれしい。 お互いに手を振ってすれ違った。 ![]() 現地では、赤十字も支援していると聞くが、 このような大規模難民キャンプから、 さらに逃れてきた 数々の小規模難民集団に対してまでは、 なかなか支援は、行き届かない。 ![]() これは、非難ではなく、 無数にこぼれ落ちていく難民たちを、 全てすくう事は、不可能に近い状況なのだ! 衣料の支援をしているのは、 現在の所ミンダナオ子ども図書館のみ。 ![]() しかし、ミンダナオ子ども図書館が、 支援出来るのは、ピキットに逃れてきた ほんの一部の難民に対してのみである。 今回の二度の衣料支援で、 ジャンボボックス7箱に入っていた、 古着は、すべて配布されてしまった。 ![]() 未だ36世帯あまりが未配布になり、 「今度はいつ来てくれるのか」と聞かれ、 「日本から支援物資が届き次第に来ます」 と、苦しい答弁・・・。 ほぼ、個人支援で成り立っている、 小さな蚤のようなNGOだからなあ・・・! ![]() せめて、子どもたちのために 読み聞かせ活動は、出来るので 再訪しますと、つらい思いで引き上げた。 ![]() こちらで、古着を購入してとも考えたが、 医療などで予算が逼迫している。 皆さん、古着の緊急支援をお願いします。! 今後も、いくつかの箇所で 戦闘が発生する様子があります。
gh8 ピキットで新たな難民 ![]() キダパワン市の隣のピキット地域で 戦闘が起こり、難民が出た! 恐れていたことが現実になった! ![]() ミドサヤフの難民の記事を出した翌日。 今日、4月15日の日曜日。 早朝、DSWDのグレイスさんから ピキットで難民が出ている! と言う、電話が入った。 ![]() 私たちは、すぐに、 現状を見に行くために車を出した。 ピキットは、キダパワンの隣町で、 ほぼ3年おきに、戦闘が起こり難民が出る! 小規模な地域紛争リドーは毎年! ![]() 戦闘は1900年の後半から続き、 特に、2000年の 米比合同演習バリカタン! 2002年の米軍による、 テロリスト掃討作戦の時には、 空爆に及び120万人を超した。 ![]() 私は、その現場を見てショックを受け、 それが、ミンダナオ子ども図書館の活動を 始めるきっかけになったことは、 拙著「手をつなごうよ」に書いた。 ![]() ピキットは、ミンダナオ子ども図書館に 多くの奨学生や里子が、居る場所である。 この報告を、受け取っている方のなかでも、 ピキットのイスラム教徒のスカラーを 支援されている方は多いはずだ。 ![]() ミンダナオ子ども図書館の イスラム教徒のスカラーは、 ほぼ、ピキット周辺から来ている。 ![]() 今回の戦闘地区は、ピキット市ではなく、 キダパワンからピキット市に入る手前の パガルガン・ピキットと呼ばれる地域だ。 ![]() この地域は、隣接しているものの、 大きなプランギ川を挟んで、 ARMMイスラム自治区に属している。 行政的には別の地域だ。 ![]() この地からは、私たちのスカラーである、 ノライダさん、アスレーさんも来ている。 下は、私の次女といっしょのノライダさん! ![]() 戦闘は、昨夜起こり、 ノライダさんもアスレーさんも、 着るものも何も持たずに、 徒歩で対岸のピキット市郊外、 タリタイ村に非難した。 ![]() たったいま、訪ねてきましたが、 顔に疲労の度が見えるものの 無事ですので、ご安心ください! ![]() gh9 今回の難民の規模 ![]() 今回の難民の規模は、 今日DSWDのグレイスさんと調査した結果、 936世帯。 こちらでは、一世帯7人から12人。 としても5000人から7000人の 避難民が出ている計算になる。 ![]() 私たちが、現状を調査している間にも、 避難民は続々と、トライシクルやバイクに 積めるだけの家財道具を積んだり、 あるいは徒歩で集まってきていたことから、 避難民は、 さらに増えるものと考えられます。 ![]() また、調査中に、パガルガン市の警察が、 パガルガン地域の全ての居住者は ピキット市およびその郊外に 避難するように通告をだした。 ![]() 今夜から軍が介入して かなりの規模の戦闘が起こる、 可能性があるという! ![]() 戦闘が起こると、 ピキットに足止めされたまま 帰れなくなる可能性があるので、 私たちは、夕刻になる前早々に引き上げた。 途中パガルガンを抜けたが閑散としていた。 ![]() gh10 現地で聞こえてくる 戦闘の原因は ![]() 現地で聞こえてくる戦闘の原因は、 政治に絡んだ内紛であると言われている。 昨夜、一人の市の役員が殺害された。 ![]() この内紛は、今後拡大する傾向があり、 選挙が終わる5月までは、 継続するのではないかと言うのが、 現地の人々の考察である。 ![]() しかし、常に戦闘は、 内紛に軍が介入するといったシナリオで 行われるので、背後まではわからない。 拡大しないことを祈るのみである。 ![]()
gh12 ピキットの人々は、 繰り返される 避難民生活に ほとほと 疲れ切っている。 ![]() 町のイスラム寺院の周辺や 公に提供された地域、 また親戚のいる村に避難しているが、 食料やビニールシートの支援は全くなく 不安で空腹の夜を過ごしたことが 表情からうかがえる。 ![]() とりわけ、お年寄りや小さな子供や 赤ちゃんがいる家族は大変である。 ![]() 学校の教室などに、 避難できた家族は良いが、 コンクリートの床に寝るのはつらい。 ![]() 屋根もなく避難している家族は、 雨が降れば散々である。 ![]() ピキット市の行政は、 避難民の行政地域が異なっている、 という理由で、難民救済に動いていない。 ![]() 国際的なNGOや赤十字はもとより、 現地のNGOもまだ活動していないが、 現地ボランティアは動き始めている。 ![]() 下の写真の私たちのスカラー、 ハフサさんも、 難民救済ボランティアとして活動していた。 ![]() ピキットのカトリック教会、 OMIのロベルト神父にであった。 下の写真は、 グレイスさんと語るロベルト神父。 ![]() いつもながら活動は迅速で、 続々と到着する難民に、 小学校を解放する交渉をした。 ![]() とりあえず教会で、緊急の米の支給と、 ビニールシート支給を開始する。 ![]() gh13 緊急支援で 必要なのは ビニールシートと米 ![]() 屋根のある学校でも、シートが無いと、 冷たいセメントに寝なければならない。 ![]() とりわけビニールシートは、 雨をしのぐことの出来ない 難民家族にとっては、 早急に必要とするものだ! ![]() 米は、一家族に3キロで、 二日分にも満たないが、 行政や国際NGOが、 数ヶ月後に行動を開始するまでの つなぎとして必要であり、 ![]() 心細い、難民生活の開始時期の 精神的な安堵感にもつながる。 ![]() 私たちは、今週から、 ミドサヤフの難民救済を 開始しようと計画していたが、 多くの奨学生のいるピキットの方が 早急であると判断し、 明日から米とビニールシートの 支援を開始することに決めた。 ![]() 雨をしのぎ、とりあえず 空腹をしのぐことが大切である。 ![]() ミンダナオ子ども図書館は、 常に財政的には厳しいが、 行橋カトリック教会から緊急に届いた 100万円を中心に、 難民緊急支援に、予算を振り向ける。 ![]() 重病人が出て、 大きな医療支援がなければ良いが、 医療が必要な子が出てくる可能性は高く、 医療費のためにストックが欠かせない! ![]() 難民の子どもたちを見ていると、 思わず涙がわき上がって、 泣くのをこらえるのに苦労した。 ![]() ふたたび、子どもたちを守るための、 長い戦いが、始まろうとしている! いい加減にして欲しいのだが・・・ ![]() |
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避難民救済支援を 連日継続 ![]() 避難民は、毎日のように増えていく! 難民キャンプといっても、 テントがあるわけではなく、 場所が定められただけで、 地面に横たわって寝ることになる。 ![]() 雨になったらどうしようもなく、 緊急に必要なものは雨除けの ビニールシートだ。 ![]() ![]() ろくに着るものもなく、 家を後にした難民にとって、 雨をしのぐ仮小屋を造ることが、 まずとりあえず必要となる。 ![]() ピキット市内では、 数カ所にキャンプが設営された。 DSWDの調べでは、4月17日時点で、 すでに1210世帯、 7117人の難民が出ている。 ![]() その後さらに増えているので、 パガルガン地区を含めると、8000から 10000人ぐらいの難民だろう。 しかし、2002年の15万人以上の 難民の風景から見ると小規模だ! あれはひどかった! ![]() 今回の難民の特徴は、 隣のイスラム自治区で発生した戦闘のために、 イスラム自治区からリージョン12に 難民が流れた事だ。 ピキット市の存在するリージョン12は、 中央政府の管轄だが、 パガルガンは、自治区であり異なる。 ![]() イスラム自治区の人々は、 貧困世帯がほとんどだから、 家を建てるための材料を、 買うことなど出来ない。 ![]() 学校などに避難できた家族は幸いだが、 屋根のない、時には道ばたや林で 小屋を建てなければならない。 ![]() ミンダナオは雨も多く、湿度も高く、 また湿原地帯に近いピキットは、 高原地帯のキダパワンと違い、 昼間の直射日光も厳しい。 ![]() 赤道に近い、熱帯雨林の島なのだ。 難民キャンプは、腐敗した悪臭で満ちる。 ![]() 椰子の葉を、かけただけの家では、 雨が降れば、たちまち水浸しになるし、 ![]() ![]() 料理やトイレの問題も深刻になる。 ![]() たとえ屋根の下に 避難できたとしても、 土の上で寝るのは厳しい。 ![]() とりわけ子供とお年寄りには 過酷な生活が始まる。 ![]() gh15 奨学生のお祖父さんが 難民キャンプで 亡くなった ![]() 読み聞かせに行った日の前夜、 ミンダナオ子ども図書館の奨学生の一人、 ノルハナさんのお祖父さんが 難民キャンプで亡くなった。 心臓発作だった。 ![]() 難民生活がいかに過酷かが、 理解できるだろう。 彼女は、悲しみにうちひしがれていた。 ![]() 私たちは、 医療プロジェクトも持っているので、 病気の子供の救済にも向かう! ![]() 今回も、39度近い熱の子どもたち、 激しい腹痛と下痢の子どもたちに 30名ほど出会った! ![]() 読み聞かせを聞きに来た子供の一人は、 腹が写真のような状態。 もう一人は高熱を出している。 病院に運ぶことに決定した。 ![]() ビニールシートの次に必要なのは、 とりあえず米だ。 食べ物もほとんど持たずに 逃げてきているから、 3日もすれば食料は底をつく。 ![]() 緊急の食糧支援が必要とわかり、 急きょキダパワンの NFA(食料貯蔵センター)に行き、 難民救済用の米を市価より安く購入した。 50キロの米袋を60俵を寄付で購入し、 ピキット市のダンプカーで運ぶ。 ![]() 写真は、NFAから運び出される米。 これを現地で手分けして、 ビニール袋に小分けした。 とりあえず緊急用に3キロづつ詰める。 ![]() 3キロというのは、 家族の2日か3日分だが、 まったく空腹の家族にとっては、 精神的にも見放されていないと言う 安心感を与える。 ![]() この時点では、 行政も他のNGOからも まったく手がさしのべられていない。 ![]() 現地のカトリック教会の 難民救済で有名なライソン神父が、 あらゆる手段を講じて米をかき集めて、 30俵ほど難民に、 手渡しているだけであった。 教会で使うシートも難民に支給した。 ![]() gh16 支援の米が、 現地に運び込まれた。 ![]() ![]() ミンダナオ子ども図書館の米は、 事前に市の福祉局DSWDの グレイスさんの指示で、 ボランティアから手渡された チケットをもとに配られる。 ![]() ボランティアの活動は大きく、 難民の状況によって、 家庭数、個人数、困窮状況が グレイスさんのもとに報告されて、 無駄なく効率的に米が配られる。 ![]() ![]() 米の配給に殺到する人々! 私も米をくばった。 いつも写真を撮る側だが、このときは、 スタッフにとってもらったので、 珍しく私自身が写っている。 ![]() その後、 ワールドフードの食料支援が決まった。 よかった!これで何とかなる! ワールドフードの難民対策 米支援が決まるまでに、2週間が経過! 私たちの食糧支援は、 そのつなぎとして役に立った! ![]() 次に、私たちが行ったのは、 ミンダナオ子ども図書館で スカラシップを出している 若者たちによる、読み語り支援だ! ![]() 難民状態になると、衛生も悪く、 大人は怒りっぽくなり、 子どもたちの精神状態も不安定になる。 ![]() 読み語りは、そのような子どもたちに、 心の癒しを提供する、 貴重な時間であることがわかった。 ![]() gh17 一日に計4カ所の 読み聞かせを 実施した ![]() ミンダナオ子ども図書館では、車を3台だし。 二手に分かれて午前に2カ所、午後に2カ所、 一日に計4カ所の読み聞かせを実施した。 ![]() 読み聞かせは、2時間続き、 それでも子どもたちは 夢中になってお話を聞く! 母親たちにとっても、つかの間の心の休息! 歌や踊りも入り、歓声があがる。 お話を聞く、子どもたちの顔は真剣だ! ![]() モスクの中でも、お話会をした。 モスクの中でやるのは、初めてだ! ![]() お話が終わった後に、 子どもたちは、絵本を手にとって 見ることが出来る。 ![]() 私たちの本の中には、 アラビア語のイスラムの絵本も入っている! 手渡したパンを頬ばって、 絵本を見る子どもたち。ひさびさの笑顔だ! ![]() gh18 読み聞かせ中の午後、 大雨が襲った! ![]() 難民キャンプは水浸しだ。 こんな中で、どうやって眠るのだろうか。 ![]() 夜になると、 12頭ほどの牛も入り込み、 あちこち牛糞で足の踏み場もない。 ![]() ゴミも飛散し、屎尿のにおいが充満! ![]() 衛生状態が心配だ。裸の子も多く、 次に実行すべきは、衣料支援だろう。 まだ衣料が届いていない。 ![]() 今後も、読み聞かせはたびたび行い、 そのたびに、医療のチェックもして 行かなくてはならない。 戦いは、始まったばかりだ! ![]() 避難民その後 以下の記事は、復活祭前に書いた物です。 ![]() 復活祭は、訪問客もあり、 支援している子のいる村にいったりして、 報告しているひまがなく、 あっという間に過ぎました。 ![]() 御復活おめでとうございます。 こちらの教会では、聖金曜日にキリストが、 十字架から降ろされて、 大勢が口づけをしに夜教会に行きますが、 ![]() 総じて復活祭は、死と復活儀式で荘厳、 厳粛で、日常の活動が全て止まります。 ![]() gh19 復活祭前に、 難民が出ている ミドサヤフに行った ![]() ピキットのDSWDのグレイスさん、 ミドサヤフの方々と共に状況視察。 ![]() ![]() 午前に、小学校を建てる件で、 ピキットの村に行き、 その後、1時にミドサヤフに着いたので、 午後だけだと遠隔地の難民キャンプに 行くのは大変危険だと言うことで、 今回は、町周辺のキャンプに足を運んだ。 ![]() 復活祭明けにも、 再び訪れて遠隔地に足を運び、 さらに広範な情報を得る予定。 ![]() まだ難民キャンプに移動して、 一ヶ月ぐらいなので、 幸い子どもたちの顔に、疲労は見られない。 ![]() 都市近隣の状況は、 難民が集まっている地域によって 悲惨さに若干の違いがある。 ![]() つまり、土地持ちの難民の場合と、 土地なしで極貧の難民のなかでも、 特に沼地での漁をしている人々では、 後者の状況が悪い。 ![]() 土地持ち難民は、昼間土地に帰って、 米の収穫をしている人もいる。 この場合は、米も収入も確保できる。 ![]() また、町に親戚があり、親戚の土地に、 引っ越している例もある。 ![]() 衛生状態も含めて 問題の多いところも多く見られる。 ![]() ミドサヤフ周辺では、 赤十字やワールドフード等の支援があり、 病気も含めて、投薬のケアがいっている。 ![]() 古着の支援は、現地のカトリックの大学が、 多少支援しているのと、 JICAも関係しているバンサモロが、 1000着ぐらい支援しているが、 一部のバランガイだけで全体から見れば、 ほとんどないといって良いとのこと。 ![]() gh20 真新しい ビニールシートは、 国際NGOからの支援! ![]() 国際赤十字などから、食糧支援は届いている。 ただし、遠隔地の場合は別。 問題は、遠隔地に流れてきた難民には、 赤十字も、ワールドフードも、医療支援も、 国際支援は行き届かず、 ![]() わずかにピキットのカトリック教会が ビニールシートと米5キロを支援しただけ。 ![]() 遠隔地や他地域の方が、自分の家から遠く、 服や鍋釜も、持てずに来ているので悲惨だ。 これらの土地なしの漁猟民は、 国道沿いの町へではなく、 遠隔地の川沿いに非難してきている。 ![]() DSWDの方々とも話したが、 古着の支援は有用で、私たちは、 現地に近く本部があり、 繰り返し通えるという利点を生かして、 国際的なNGOが届かないような地域を あえて選んで活動しようと言う事になった。 ![]() DSWDが出している資料によると、 この近郊には、10000人ほどの難民が、 出ていると考えられている。 ![]() 今回の戦闘は、局地的なもので、 難民は、おそらく半年あまり難民生活を 余儀なくされるのではないか、 と思われる、とのこと。 ![]() 難民にとって、衣食住は第一の問題だが、 第2の問題は、子どもたちの心のケアだ。 ![]() 難民生活が長くなればなるほど、人々の心、 とりわけ子どもたちの心が、 複雑にゆがんでいくことは、 大規模難民を見ているので理解出来る。 ![]() また、こちら出身のスカラシップ学生が、 語ってくれた体験からも、理解で出来る。 ![]() そこで私たちは、読み聞かせを中心とした、 心のケアの問題を前面におき、 古着と医療に取り組むことにした。 ![]() 具体的には、4月5月のこちらでの 夏休みを利用して、 各地の難民キャンプでの読み聞かせを開始。 (選挙期間で自粛し予定でしたが、決行) スカラーたちと話し合いも終わった。 ![]() 読み聞かせ活動と共に、 古着の支援をすれば最良だが、 残念ながらまだ一部しか届いていない。 ![]() しかし、読み聞かせで多くの子どもたち (100人から200人)は集まるので、 現地の子どもたちの健康を含めた 状況のチェックは確実に出来るし、 緊急医療の必要な子がいれば キダパワンの病院に運ぶことも出来る。 ![]() 戦闘後の心のケアも考えれば、 これからも長く、 スカラシップなどを通してこの地域の人々と、 関わっていくことになるだろう。 ![]() ご存じのように、難民生活が終わって 土地に戻っても、竹の家は腐りが入り、 残された衣類や鍋、家財道具や水牛、 鶏や山羊は盗まれていたりして、 支援は、難民が離れた後にもさらに続く。 ![]() gh21 復活祭に入り、 活動は中断した ![]() 以上の記事を書いた後に、復活祭に入り、 日本から訪問者が来られたこともあり、 活動は中断した。 復活祭は、こちらでは日本の正月と同じで、 役場も商店も学校も全て活動が停止し、 休眠状態に入る。 ![]() 復活祭の日は、旅や仕事もしてはいけない、 と言う迷信がある。 キリストが死んだ時であり、 葬式休みに入ると言って良い。 ![]() 聖金曜日には、 あのめまぐるしいダバオの町に、 昼間から人っ子一人いなくなったのは驚いた。 迷信深いフィリピン人ならでは? ![]() 復活祭の休日に、大阪、兵庫から、 訪問客が来られて、 マノボ族の村プロック8に行った。 ![]() 今年、10月下旬に、 上述のピキットから来た イスラム教徒の若者たち6名が、 クリンタンの演奏や踊りを披露する予定。 @@@@@@@@@@@@@@@ それを話し合ったと共に、 復活祭明けにプロック8の 子どもたちの所へ読み聞かせに行った。 ![]() 皆さんで、お話組木の実演をしてくださる。 大阪の図書館司書OB小林さん、 読み聞かせのプロ錺さんなど、 若者たちに読み聞かせもしてくださった。 ![]() こちらの子どもたちが2時間以上も 集中してお話を聞くのにビックリ! 「日本の子どもたちの集中は 45分が限度なのに・・・・・」 支援しているスカラーのいるマノボ族の村、 ドンパナカにも行き、山の奥なのでビックリ。 ![]() 訪問客が帰られると同時に、活動開始。 まずは、ピキットのグレイスさんと、 戦闘地だった村の教室を 建てる件で話し合った。 福岡の行橋カトリック教会から 100万円の寄付が 突然復活祭明けに届いたので、ビックリ! ![]() 教室は、1年から3年までがコンクリートで、 4,5年生がトタン屋根の仮設教室、 6年生の教室がなく卒業できない状態だが、 最悪でも行橋カトリック教会の寄付で 6年生の教室は実現できるめどがついた。 これで卒業が可能になる! すばらしい復活祭の贈り物に感動! ![]() gh22 ナカブアル小学校増築 ![]() 現地では、本当は、 仮設の4,5年生の教室と、6年の教室、 ひどい状態のトイレを作りたいのだが、 試みにピキット市と教育委員会を通じて、 ODAの草の根基金に、 応募してみることになった。 日本の日の丸がついていても 問題はないとのこと・・・・・ ![]() 下の写真は、トイレ。 現物は非常に小さい。 もしもODAで学校建設が可能にれば、 行橋カトリック教会からの資金は、 さらに不足しているデーケアセンターの 建設に回せる、という話が グレイスさんから出てきた。 ![]() デーケアセンターは、 就学前の児童が行くプレスクールで、 コンクリートを床にした竹の小屋。 ![]() 福祉局のグレイスさんの話によると、 信じられない話だが、 昨年から、政府は、 デーケアセンターを出た子以外は 小学校の入学を認めない事にした、 とのこと。 ![]() デーケアセンターは、 村の費用で作らなければならず、 都市近郊や国道沿いの場所はよいが、 貧しい村ではとても作れない。 ![]() ピキットに関して言えば、 イスラム教徒のMILF地域は 全くデーケアセンターがなく、 多くの子どもたちが 小学校に入学できないという事になる。 ![]() この小学校のある地域でも、 10件以上不足しているし、 ピキットのように、 戦闘のあった地域全体では、 イスラム教徒の村は極端に貧しく、 多くのデーケアセンターが不足している。 ![]() 国政的なODAは、学校は建設しても デーケアセンターは対処外だ。 貧しい地域の子どもたちが 学校に行けないように工夫しているのか? と疑いたくなる話。 ますます格差が、激しくなる・・・。 ![]() 下の写真は壁の銃痕 コンクリートの壁には、 2002年の激しい戦闘時の 生々しい銃痕が今も消えずに残っていた。 これを毎日見て、 子どもたちは学校に通っているのだ。 ![]() この隣で、 目の前で両親を殺された子もいる。 壁にベッタリと残った血の跡の話も聞き 背筋が凍った。 ![]() 復活祭が開けたが、 難民キャンプへの古着の支援の件と、 ミドサヤフの難民調査と 読み聞かせスケジュールの 立案の話し合いが終わり、 いよいよ本格的な活動がはじまる。 復活祭明けて、 ますます忙しくなりそうだ。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]()
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![]() 現地日本人スタッフによる、 写真を交えた最新の活動報告です! |
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![]() 松居友による活動報告および 製作映像や想いを載せた自由日記です! |
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![]() 何故ここに日本人などのテレビ映像 その他の貴重な活動映像を掲載 |
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