歳末助け合いミニミニ対談


植田清吉:こんにちは庶民。俺たちが助けにやって来ました。その代わり俺たちも助けてください。
JIMMYおのだ:苦しんでいる人にはトドメを刺すのが一番、JIMMYです。今回はまた二人でやります。三人目のムネカタ君はクリスマス一人ぼっちのショックでウツ状態なので欠席です。また女子高校生とカラオケ行ったり、KO医学部の女の子を紹介してあげるので元気を出してもらいたいですな。
う:いいなぁ。俺も好きなときに鬱になりたいなぁ。ちょっとしたキッカケで。でもまぁ、これでムネカタ君のミドルネームは「ノイローゼ」に決定。俺は植田コワルスキーということにしておこう。JIMMY君はJIMMYでいいよね。
J:ミドルネームがJIMMYだと「JIMMY=JIMMY=おのだ」ですか。名乗りにくいですね。
う:格好いいじゃん。デュラン=デュランみたいで。インプレさんどうですか調子は。人轢いてないですか?
J:自覚はないですね少なくとも。教員活動が続いているから大丈夫でしょう。剛性高いからコーナリングでもホンダ車みたいにミシミシしませんしね。
う:もう身も心もスバラーですね。半年前のホンダラー状態からは信じられない発言です。人間というのはこうまで冷たくなれるのでしょうか。ノックアウト大学の人に告げ口してやろう。一件落着。さて昨今の自動車諸問題なんですが、案の定マガジンXが日産のバカカー・ルネッサに噛み付きました。ザマー。
J:「平気でウソをつくクルマ」だそうですよ。アレ運転席を後ろ向きにしたまま運転するヤツ絶対いますね。不倫をしていないことを証明するためにはそれしかないですよ。そして記者会見で「あんなうすらデカイクルマだとは思わなかった」とコメントするんですね。
う:もう日産はダメ。この言葉は対談のたびに口にしている気がする。本年の流行語大将。流行語二等兵は「ハイブリッドカー」。ハイブリッドってなに?
J:ウンコする時のかけ声ですよ。
う:……。今の発言は君の大好きな女性ファンのハートを取り返しのつかないほどに冷ましたよ。君がこれからいかにラブラブな作品を描いても「この人はハイブリッドの人だ」という無意識下の拒否反応がみられるでアロウヨ。実は大学のウラにトヨタの広報車の駐車場があるので実物はシゲシゲ見てるんですけどね。この前はメガクルーザーが駐めてあってビビりました。相撲の優勝パレードに使う真っ赤なクラウンのオープンカーも駐まってます。
J:もちろん相模ナンバーでしょうな。いいですね、平和な日本。皇居のほとりにメガクルーザー。やっぱり両席エアバッグ装備なんでしょうかねぇ。
う:事故に遭っても壊れないよあの車は。乗ってるヤツが死ぬときは戦死ですよ。平和な日本。
J:車の話ばかりですね。前の対談は車のだけ好評でしたからね。三人だといまひとつなのは何故でしょう?
う:JIMMY君ひどいですね。そういう書き方をするといかにもムネカタ君が悪いみたいじゃないですか。エバ話ばっかりしやがって、盛り下げてるんだよそこって感じで。まぁ彼はまだヒヨッコ、青二才ですから。我々のような古狸とはチト違う。
J:私も植田さんにケリを入れられたりして成長しましたからね。十年ですからね。柿ですら八年で実がなるんだから。干し柿も発酵するてなもんですよ。彼も三年は私たちのカバン持ちですね。
う:即売会行くヤツのカバン持ちだけは嫌だな俺は。重労働なうえに内容物を知った途端にガックリ来るだろうから。桃栗三年柿八年。鶴とか亀の実は一千年とか一万年とかかかるんですかね。やっぱ爬虫類とか鳥類って下等ですね。俺のほうが偉い。厚生省認定。
J:潜伏期間十年で発病して死に至る植田病。しかも空気感染。KO大学も恐れおののくですよ。
う:じゃぁ君はもう死ぬんだよポケモン見て。ポケットモンキー。ピグミーマーモセットって感じ? フクロオオカミってポケットウルフって言うんですかね。へんなのオーストラリア大陸。
J:フクロだたきはポケットバッシング。オフクロの味はポケットテイスト。前略オフクロ様はハローディアポケット。ネズミ講まがいのインチキ商法の名前みたいですね。
う:四次元ポケットは四D袋。袋怪物って訳してるんですかね中国人。水木しげる先生とか描きそうですよね。「ひひひひひひひひひ」って笑うですよ。あのピカとかいう袋怪物が。
J:「みんなピカが悪いんじゃー」と広島の少年が叫ぶんですね。楳図かずおなら「ギャッ」っと鳴くわけですね。
う:いかさま左様。このへんはTV東京のアニメーション番組大好きっ子のムネカタ君にも意見を伺いたいものです。でもきっと「少女革命ナントカ」が終わって鬱になってるハズだから何聞いても返事してくれないかも。厄介な野郎なりけり。欠席裁判は楽しいのう。
J:そんなコト書いて実際に会うと妙に気を遣って「気持ち悪い」とか言われちゃうんですよ。彼は鈴木慶一が参加してるからとか言い訳してみやむーのCD買ってんだから。
う:人が折角鬱病の人に気を遣ってやればそういうことを言いやがるのかアニメファン(※)の分際で。みやむーって誰? 宮沢喜一? 宮本輝? 宮尾すすむの「みや」と「む」か? 判りました。またインテリゲンチャに肉迫したぜ。
J:ちがいますよ。「宮尾すすむと日本の社長」ですよ。代表曲は「二枚でどうだ」。八十年代後半の音楽シーンを席捲した伝説のバンドですよ。
う:そんなバンド知らないよ。バリバリ伝説ぐらい無名。

※ もう少し差し障りのある言葉でしたが、あまりにあまりなため穏当な言葉に差し替えさせていただきました。

一九九七年十二月二十六日 杉並区内ゲムルアジトにて。サブタイトルはハードスメル対談。

対談のページに戻る

目次に戻る