天高く馬肥ゆる対談


Jimmy小野田(以下J):どーもこんばんわ。トレンデー教師のJimmyです。渋谷でアムラーとプリクラです。
植田せいき(以下う):どうも。文学修士の植田です。みなさん、文学作品読んでますか。芥川賞受賞作とか。ボクは読んでません。あんなもの。
J:今、八月二十三日。このチラシが出るのは三ヶ月後。暑いです。
う:タイムカプセル気分です。高校の頃「あなたがタイムカプセルに入れたいものは?」ってアンケートが有って、「防腐剤」とか答えたら「真面目にやって下さい」って怒られました。
J:その人ギャグレベルが低いですね。相変わらずオタク臭ウスイですね。でも、前回までの私のセリフ、オタクっぽくて恥ズいので心を入れかえたいと思っております。
う:心を入れかえてトレンデー教師ですか。知れてますな、底が。じゃあ、ま、こっちも心機一転、リニューアルしてお送りしましょう。甲子園終わっちまいましたね。
J:全然変わってなーい!そういえば植田さん、その歯に衣着せぬ発言で恐れられてません?特にギャルに。「なんか怖ーい」とか言われて。
う:そんなこと気にしてないからわかんない。常葉菊川(静岡代表)負けたねぇ。あっさり。明徳相手に十二対〇。帰って来んなバカって感じ。
J:いいんぢゃないですか。負けた方が世の中のキビしさわかってよい。若いウチから栄光を浴びると天狗になって教育効果低い。
う:インターハイで優勝した清水市商サッカー部はどうなるのだ。えぇ?
J:大丈夫。サッカーには国際試合があるから。そこでタタかれる。
う:まったくああ言えばこう言う。キミの方が恐れられてんじゃないのかね。生徒とかPTAとかに。
J:おっちょこちょいで危なっかしいので恐れられてます。
う:そりゃホントにコワイ。
J:そーいえば私、福岡ドーム行ってダイエー対西武戦見てきましたよ。ダイエー一点差で辛くも逃げ切り。全くハラハラさせてくれるよカントク。
う:ボクも神宮行きたかったのになぁ。もう優勝できそうにないから行く気も失せた。ボクはオタクだから夏休みは同人誌作って『下級生』やってました。スミマセン。
J:みんな聞いたー?植田さんはこんな感じ。私はプロ野球にLIVE、そしてプリクラ。フツーの人だ!これがべいすめんとるうむの実態。人は見かけぢゃないよ。
う:そうするとボクは見かけだとオタクの人に見えないわけか。ヨカヨカ。それだけで満足です。ゴッツァン。
J:怖い人には見えるんですがね。さて、最近の注目といえばやっぱアキラですか。小林旭。ジーンときちゃうゼ。
う:あれはジーンときちゃうよな。実物見たことないけど。どーせこのチラシ読んでる人も99%は見たことないだろうからいいや、しかしスカパラと組むとはねぇ。ナイスコンビネーション。
J:そういえばこの前、実家をあさっていたら、ドーナツ盤が大量に出てきて。橋幸夫の『スイムスイムスイム』とか『夢のハワイで盆踊り』とか。でもうれしかったのはジューシィー・フルーツと『めだかの兄弟』の関根勤の黒子のピンナップ。
う:うわー。懐かしくて鼻血出ちゃう。ところでその『夢のハワイで盆踊り』って何なのよ。国辱モノ。
J:そーゆう映画あったんですよ。ハワイが夢だった頃の高度成長期日本の遺産ですな。
う:何だか音楽サークルの対談みたいになっちゃったねぇ。さっきまでオタクの押し付け合いとかしてたのに。ところで今回のサークルカットですが、アレで良かったんでしょうか。
J:期待されてんでしょ?JUNE本。出さなきゃ暴動起きるですよ。
う:起こってもいいよ。関係無いし。ボクちゃんとジャンル「U」で出すから。「J」に書き直しちゃダメだよ。前回コミティアでは再版本でまる儲けでした、うはは。
J:私はヘボい車のカットで恥かいたです、専門は国語だから許して下さい。
う:いいってことよ。ウチのサークルはホント何かに憑かれたようにイロイロ出してしまった。ヨカヨカ。べいすめんとるうむでもスパスパ本を出したいね。苦労せずに。
J:うえださんが沢山書いてくれればいいんですよ。ネタ選ぶんだもん。でもそうでなければ良いのは作れないか。ムーンライダーズの本乱発すれば売れるけど、頭悪い人が来て不愉快だし。
う:ボクの高尚な文章はタマに有るから良いのよ。キミこそ福笑いとか似顔絵講座とか絵描き唄とかバリバリ発表すれば良いのよ。正直言って、ボクら以外のムーンライダーズのサークル、ヘンだったよ。夏コミでさ。ああいうのの隣にされるとイラつくからやめてほしい。
J:楽しいのかなぁ。あーゆうことしてって感じですか? 読む人もウレシイ? 面白い? それなら何も言わないけど私の近くに来ると不快。コスプレイヤー見つめる一般市民の気分。
う:ボクには良くわからん。その気分。難しい言い回しはやめてくれ。ボク落ちこぼれなんだから。コスプレの人って邪魔だったよね。夏コミ。もう済んだことだから言わないけどさ。
J:好きな人だけでどっかブース設けてそこでやればいい。人にメーワクかけない所でさ。
う:とりあえず通路で写真取るのはやめてくれい。それだけ改善されたらボクは何も言わない。いくらブスでも。
J:ま、そんなところですね。話を戻すけど、ムーンライダーズに限らず良い音楽やってる人だとか思ったらそのことについて楽しい話がしたいな。知ってる、知らないじゃなくて、常識的にゆかいな話がしたい。あ、悪口って非常識ね。ゴメン。
う:ああ良かった。コスプレの話で締めくくるのもどうもシャクだったんだ。良い音楽って自分の耳で探さなくちゃダメなんだよね。みんなラッツ&スター聴けよ。
J:でも君が聴いてみてツマらないと思ったら、それは自分の判断だから自信持って良いのだよ。
う:バカはバカだけどな。

1996年8月23日
杉並区浜田山 小野田邸(U)にて

BGV
昼どき日本列島
つまらなかったけどな。

対談のページに戻る

目次に戻る