1999.03.27
徳間書店刊の島本和彦初期短編集『ザ・島本』には現在までのところ3つのバージョンが報告されている。初版とカバー重版、そして2刷だ。一見してもほとんど違いが見られないこの3バージョンではあるが、中身には大きな違いがある。99年2月に出た2刷には、それまでの版に収録されていた「島本和彦作品リスト」にかわって「あとがきマンガ」が収録されているのだ!これ欲しさに2版を買い求めたい!というファンも多かろうが、99年3月現在、まだまだ市場にはカバー重版が大量に出回っており、煮え湯を飲まされた人も多いらしい。
初版おもて | 初版うら | 当時の広告 |
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カバー重版とは何か!?それは中身はそのままでカバーだけを新しく印刷し直して市場に出されたものである。同じ初版ということなので、表紙からは見分ける事は不可能。しかし裏表紙にわずかな違いが見られる。初版は550円だった定価が、カバー重版から580円に値上がりしている。消費税が3%から5%に上がっているせいもあるが、本体価格からして534円から552円に上がっているので便乗値上げくさいが、それはそれとしておこう。細かいことだが、雑誌コードも変わっている。ISBNはそのままなのに面白いものだ。
カバー重版と2刷の違いは、表に見える部分ではまったくないと言ってもいい。わずかに色がみどりがかっているという気がしなくもないが、並べてみないことにはわからない。大きな違いは巻末のおまけマンガの有無ではあるが、カバー裏の奥付けが異なっている。
ちなみに表紙見返し部分の単行本リストも変わっている。2刷においては3作しか書かれていない。ということは、その他の作品はもうなかったことにされているということか!?コミックスについては絶版してしまったらしいので、宣伝しても仕方がないということなのか!?そりゃないでしょう、徳間書店さん!
初版およびカバー重版での 単行本リスト |
2刷における単行本リスト |
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