write 1999/06/15
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「週感ジョジョンプ」増刊第8号

PAGE7・間黒男さんより


 こんばんわ。前編が終わり、いよいよ後編が近づいております。心の準備はいかがでしょうか。間黒男さんです。あの吉良、あれは誰だったんでしょうか?

投稿者:間黒男さん

 全国のジョジョフリークが釘付けとなった「DQ」の主人公のあのセリフ「わたしの名前は『吉良吉影』」・・・・・われわれの興味は「DQ」の吉良吉影がかの殺人鬼「吉良吉影」と同一人物であるのか、ということにかなりのウエイトでもって向けられていると思います。

 結論から先に述べますと、同一人物ではないでしょう。
 明らかに「ジョジョ」の吉良とは違う人物であるという証拠になるセリフを「DQ」の吉良自身が言っています。
 まず、「DQ」の吉良は生前は「数字」に支配された人生(人よりいい数字を得る)を送っていたようですが、これは「ジョジョ」の吉良がこだわっていた、「植物のように平穏な人生」と明らかに矛盾するし、吉良は能力がありながらも、常に目立たないポジション(成績)にいたわけですから、これが第一の証拠です。
 また、「DQ」の吉良は「わたしが生きていた頃はどこの家でも玄関に電話があった」と言ってました。「ジョジョ」の吉良が生きていたのは「現代」なわけで、もし、「ジョジョ」の吉良が同じ趣旨のセリフを言うなら「私が子供の頃は・・・・・」となるはずです。

 そうは言っても「ジョジョ」の吉良と「DQ」の吉良は類似点もあります。
 普通の人間がこだわらないような細かいことにこだわったり、静かな生活が送りたかったり、人を殺していたりなど。これは荒木作品の中で「吉良」というキャラクターが持つべき「個性」なのではないでしょうか。

 今回の「DQ」での「吉良吉影」の登場は、手塚治虫の作品における手法に似たものではないでしょうか?手塚作品にはブラックジャックにアトムやレオの姿を借りたキャラクターが出たり、火の鳥にブラックジャックの姿をしたキャラがでたりもします。気に入ったキャラを違う条件で、違う世界で登場させたのではと間は個人的に考えます。

 実のところ、ジャンプとALL MANの客層は全然異なります。そこで、「あージョジョが終わっちゃった、次はいつなんだー」と待つ方々に引きとなるべく吉良を真っ向から出していったか? これが疑問です。結果として吉良で良かった、これならばその主人公に匹敵する高いキャラクター性などからも考える事ができます。ではもう一つつきつめて、なぜ吉良でなければならなかったのか? 例えば孤高の海洋学者、承太郎がふと立ち寄った町で不思議な出来事にみまわれる、こんな話でもいいはずです。しかし、登場人物は死んでいなければならなかった。そして、暗殺者でなければならなかった。何故か? 「物語がそうであったからだ」と言う訳にもいきません。この吉良というキャラクターが………次回、いかなるキャラクターが現れようとも………物語を作っていくでしょう。吉良は重要です。


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