渓流に沿った石畳の遊歩道にあるガス灯 　　が灯ると、温かみのある明かりに照らし出 　　された白壁の建築物や赤い手すりの橋が 　　浮かび上がる。

木造４階建てのノスタルジックな純和風 　　旅館がなんともいえない情緒を創り出す。

銀山川を挟んで大正時代の木造建築が 　　立ち並ぶ様子は、まるで時代がタイム 　　スリップしてしまったかのような錯覚に 　　とらわれてしまう。

川辺にもライトが設置されていて、 　　緩やかな流れを感じることができる。

サラサラと聞こえてくる川のせせらぎに、 　　都会で疲れた心が洗われてゆく。 　　 　　 　　 　　それにしても、ほんとうに美しい。 　　ここだけ時間が止まってしまっている 　　んじゃないだろうか？

あ〜あ、ここに泊まりたいなあ・・・。 　　そんな欲求が胸いっぱいに広がっていた。

こんな時期に突然泊まれるわけもないが、 　　そうとはわかっていても、なかなか立ち去る 　　ことが出来ない。 　　 　　 　　辺りが完全に闇に包まれても、心を掴んで 　　離さない魅力がここにはある。 　　ゆっくりと遊歩道を歩き続けていた。

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