社先生の第3弾


よかったらせりあさん、RODさんへ・・・テスト半分終わったもんで・・・(一日で半分終わるようなスケジュール・・・)
なんとなく、誰もやらないうちにやっておきたかったというか・・・(笑)ざっくす・・・よくわからん。



「ふうん、おんなじだ」
「誰と?」
「はじめて好きになった人」

ミッドガル、5番街教会。
いつものように花の手入れをしながら、エアリスは楽しげに笑っていた。水を汲んでくるためのバケツを手にして立ち上がりながら、ザックスに声をかける。
「ザックス、それちがう……せっかく芽が出たのに、抜いちゃわないで」
雑草を抜くつもりで春に蒔いた向日葵の芽を抜きかけたザックスに、エアリスは軽く注意する。向日葵を掴みかけたザックスは、慌てて手を離し、改めてよくその芽を見た。
「……や、悪い……」
「気をつけてね」
「はーい」
子供のような返事をする。
ザックスはエアリスより僅かに年上の筈だったが、こうしてみると自分の方がお姉さんになったような気がしてくるとエアリスは思った。スラムに住んでいるとどうしても、世の中の汚いところとか、嫌なところばかりが目について、それと自覚しないうちに擦れていく子供が多い。だから、余所から来た明るくて前向きなザックスは、エアリスにかなりの良影響を与えた。ザックスとの付き合いを反対していた母エルミナも、その点ばかりは認めざるを得なかった。
向日葵の芽の形を覚えて、それを避けながらザックスは草むしりを再開する。その姿はとても神羅の誇る戦闘要員ソルジャーの精鋭とは思えないが、ザックスにはよく似合っていた。
「お花さくの、夏ごろだと思うけど」
初夏の陽射しを避けながら教会の外まで水を汲みに行っていたエアリスは、その細身からは想像もつかないような怪力で水の入った大きなバケツを持ってきた。古びた教会の床が、バケツの重みに文句を言う。
ちょっとそこどいてね、とエアリスが言うと、ザックスは手についた土を軽くはたき落として腰を上げた。バケツにつっこんであった柄杓で水をすくって花壇に撒く。埃っぽかった空気が落ち着いたような気がした。
「そのころ、また、おしごと?」
柄杓とバケツを片手に、体を花壇に向けたまま顔だけザックスの方へ動かした。
「たぶん。わかんないけどな。」
「そっか……ソルジャーって大変だね」
できれば咲く頃にはいてほしいんだけど、と心の中で続けながら水滴の光っている花壇へ目をやった。
また、柄杓で水をすくう。
花壇に植えられているのは、元から生えていた野草と、この間植えてみた向日葵。向日葵の種はザックスが植物の好きな恋人のために出張先で購入してきた物だ。
こんな狭いところで育てるような花ではないけれど、多分ザックスは、知った花の名前がこれしかなかったのだろう。……だからエアリスは、花が咲いたらザックスに見てほしかった。
………プラド・レッドなんて咲いたら笑うしかないけど。
「今度どこか行ったら、またなにか、種くれる?」
何をすればいいのかわからなくて突っ立っていたザックスの顔をのぞき込んで、エアリスが言う。我が儘を言わない代わりの、おねだり。
「ああ。約束?」
「約束」
言って、小指を出す。
「時期考えて、秋蒔きのやつね」
「……ついでに自分用に園芸の本でも買っとくか……」
指を切る。
顔を見合わせて、笑いあった。

「……女の子の大好きな人だったから、きっとどこかで新しい彼女を作って」
約束を破ったことのない人だったから。
だから、別れるときは、必ず何かしらの約束をした。また会えるように。
「新しい彼女でも作って元気にやってると思うけど」
希望。
そうであれば、いいだろうと。

あの夏、ザックスが見ることのないままに、ビッグ・スマイルの小さな花は枯れた。


終劇。



ところで、マケドニアのアレクサンドロス大王なんて書き込みながら(答案に)思ったんですが、チョコボに乗ってカープレイってあったらちとやですね・・・チョコボの教育上よくない。
あるんだったらジョークラになるのかなあ・・・(やめい)


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