しのぶ先生の第3弾
”花の三兄弟・第二号♪”

はい、お約束(いつした…)のザックラものの予定、花の三兄弟シリーズ(!!!?)第二弾です。皆様に励まされて、まったくHのない外道な(笑)小説ですが、楽しんでいただければ幸いです。


休み時間。廊下で談話を楽しむ生徒たちは彼を見て、息を呑んで道を譲った。
彼の形相は一言で言えば怒髪衝天の状態だったのだ。
他に類を見ない美貌の新顔と、何とも言えない威圧感に自然に体が動いたのだ。
休み時間。廊下で談話を楽しむ生徒たちは彼らを見て、息を呑んで道を譲った。
ガードは天より高い学園の超絶アイドルと生徒会長という、異例の組み合わせに、なんとなく波乱の予感がしたのかもしれない。

ザックスは憤然と廊下を歩いていた。今朝早くにルーファウスの部屋に乗り込もうとしたところを、何者かに不意打ちされて昏倒した挙げ句、昼過ぎまで意識を失っていたのだ。
しかも、そのガードの薄くなったほんの数時間の間に、事態は悪天していた。
ザックスはクラウドと共同の寮室ではなくなっていて、クラウドはルーファウスのルームメイトに正式に登録されてしまったのだ。恐ろしいほどの手際のよさから、自分がルーファウスの罠にかかってしまったことは想像に難くない。
が、そんな事で泣き寝入りするようなザックスではないのだ。
---こうなったらクラウド自身から、断りを入れさせてやる。
そして、ルーファウスは挫折感を味あわせて2度とクラウドに近寄らせないというのが目標だ。
「ザックス」
1年生の校舎に入ったところで、ザックスは不意に呼び止められた。
凶悪な目つきで呼び止めた不届き者をねめつけるが、その頭が不意に真っ白になる。
類を見ないほどの美貌に、極細のガラス細工の様な銀髪と、彼らが唯一兄弟の証であることの証明であるような、北国の氷など比べ物にならないような澄んだ冷たい蒼い瞳を持つ、この場にいるはずのない青年。
長男のセフィロスその人だった。
「な、ぬ、ぁんでセフィロスがここに…」
ザックスは朗らかとは言い難い微笑を浮かべる長兄に底知れぬ恐怖感を味わいながら、裏返った声で聞く。
横を通った1年生とおぼしき生徒が階段に消え、廊下に彼ら二人以外いなくなると、セフィロスの目は、笑みの形を作ったまま閉じられる、とそのとたん
「用事?それなら分かってんだろう?」
いきなりザックスの顎をつかみ、足が地面から10センチも離れるほど片手で持ち上げた。
彼は恐るべき怪力の持ち主であった。
息を絞り取られながらも、ザックスは必死に弁明する。
「く、クラウドに会いにきたんだ…ろ?」
「当然だ。それ以外でなぜ俺が学校にこなくてはならない…?」
セフィロスは更にザックスの体を数センチ持ち上げる。
ザックスの顔が青ざめてきても顔色ひとつ変えない。
このままでは本当に長兄に殺されると思ったザックスは、
「せ、セフィロスの言いたいことは…分かってるさ。今対処する所…。だ、から、手……放せ…」
「本当に分かってるんだな」
セフィロスはそれだけ言うと、意外とあっさりと、弟に対する愛情のかけらすら感じさせず、無造作に手を放す。
当然ザックスは立っている力など残ってなく、そのまましゃがみこんで咳き込むが、セフィロスは次男にはまったく無関心だった。
やかましい咳が収まったころ、セフィロスは独白の様にぼそりとつぶやく。
「クラウドは教室にはいない」
「え?」
「生徒会長とか言う奴が、連れ出してから帰ってないらしい」
セフィロスがそこまで言うと、さすがにザックスも咳き込んでいる暇などなく、喉を押さえながらセフィロスを仰ぎ見た。
いやな予想が脳裏をよぎる。
そして兄弟の間には絶対零度よりもなお低いのではないかと思える程の冷たい風が吹き荒れた。


セフィロスが出てきたけどクラウドが出て来ないよう。私FF7やり始めてクラウドの出てこない小説書くの初めてかも…。
で、まことに申し訳ありませんが、まだ続くようです(さすがにここで止めるような鬼のような真似はできませんね、私でも)。今週中にやらないと、長期欠席しなくてはならないので、がんばりたいと思います。
しかし、ザックラもセフィクラもルークラも好きなんで、いったい誰とくっつけるべきか、それとも永遠とにらみ合いにさせるか4P(…大汗)か…。皆さんこの5肢から選んで〜!!!!


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