瀬尾先生の第44弾

・・・・・・しょーもない(涙)
年齢設定・・・ツォン27歳。ルーファウス17歳・・・・



「ただいま戻りました・・・・・」
くたくたになって神羅ピルに戻ってきたツォンはルーファウスの部屋にたどり着くなりベッドに倒れ込んだ。
「・・・・ツォン?」
本を読んでいたルーファウスが寄ってきて心配そうに覗き込んでいる。が、ツォンは既に熟睡していた。
「・・・・・・・・すみま・・せん・・・・・ぐぅ・・・・・・・」
それでも寝言でちゃんと謝っているあたり感心といえば感心なのだが・・・ルーファウスはちょっとだけかちんときてしまった。
「・・・・せっかく待っていてやったのに・・・・・」

ツォンが泊っていくからといって、別に毎回必ずしも「寝ている」わけではない。大抵は他愛のない会話をしているうちにいつのまにか一緒に眠りに落ちてしまう(注、この場合は物理的なものを差す)だけだった。

「馬鹿・・・・・」
黒く張りのある髪を指先で弄ぶ。そのうちにふと、好奇心が首をもたげる。
「・・・そうだ・・・・・」
ルーファウスは退屈凌ぎの良い方法を思い付いた。


「ルーファウス様っ?!」
朝・・ルーファウスはツォンの悲痛な声で目を覚ました。枕をだかえながらぼーっとそちらを見ると、さらさらのストレートのはずのツォンの髪にしっかりとウェーブがかかっている。意外に似合うかもと、密かに思う。
「ルーファウス様っ!あなたのいたずらですねっ?」
それ以外に考えられるわけがない。事実、昨夜遅くまでかかって丁寧にみつあみをしたのはルーファウスだったが。
「だってさ・・・君がとっとと寝ちゃうから・・・・・・退屈で・・・・・」
まだまだぼーっとしながら悪気なく答えるルーファウスに、ツォンはがっくりと肩を落とした。怒る気力はいずこへか。しかし当面の危機は回避されたわけではなかった。
「こんな頭でどーやって仕事に出ろというんだー(涙)」
鏡を見ながら苦悶するその様子を見ながら、ルーファウスはなんだかちょっと幸せかもしれないと思ってしまった。
「もう少し・・・寝よ・・・・本当はカラームースも使いたかったんだけど黒髪だし・・・・・・あ、ハードムースだからシャンプーしたら落ちる・・・よ・・・・・・)」
再びまどろみがやってくる。最後の呟きはツォンには届いていないようだったが・・・・
その後・・・・ツォン以上にやりがいのある頭を持つ誰かさんが被害に遭ったのは言うまでもない・・。


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