瀬尾先生の第35弾

なんだか断筆中なので台詞のト書きのような脚本のような味もそっけもない文章です。 元ネタはこないだのゲームの話(笑)



「しゃちょー、ちょっと次の任務で聞きたいことがあるんだぞ・と・・あれ?」
私室にひょっこり顔を出したレノは、ゲームに熱中しているルーファウスを見つけた。
「おや、珍しいね、君がここにくるなんて。」
答えながらも画面を見続けるルーファウス。その隣にレノは胡座をかいて座り込んだ。平面スクリーンの中には女の子のようなものがぴこぴこと町なかを歩く画像がでている。レノの額に怪訝そうなしわが寄る。
「・・・社長のほうこそ珍しいぞ、と・・・・」
「そうかな。僕はゲーム好きなんだけど・・・・そうだ、君はゲームしないのか?」
「うーん・・・敵が飛んできてやっつけてー、てのならけっこーやるかな、と・・・」
「シューティングか・・・うーん・・・聞くだけ無駄だとは思うが、育成シュミレーションなんてしってるか?」
「知らない。どんなゲームなのかな、と?」
「子供を育てるゲームなんだが・・・最近ブームでうちの会社でも作ったんだ。」
「ふーん・・んで、育ててどうするのかな、と?」
「一応はプリンセスにするのが目的らしい。で、その他にも色々な結末が待っているんだけど・・・僕が育てたら最初は途中で自殺して、二人目は男と駆け落ちした。」
「・・・・・な、なんだか珍しい結末だな、と・・・・汗」
「で、腹が立ったからもう一度やってるわけだけど・・・もうすぐ結果がでるよ。今回こそはパラメーターに注意して育てたから絶対にプリンセスのはずだけど・・・・」

で・・エンディング画面

「あ、暗黒街のボス・・・?!」
「何々・・・親父ありがとよ、今後立派なボスとしてやってく自信がついたぜ。なんかもめ事があったらいってこいよな・・って・・親孝行な娘さんだぞ、と・・・(冷汗)」
「なにが親孝行だーっ(怒)!!なんでそうなるんだっ?!」
「しゃちょーおちつけっ、ゲーム機壊しちゃいけないぞ、とっ(汗汗汗)」
「あんなに苦労して育てたのにーっ!!!僕の睡眠時間を返せーっ!!!」

「・・何を大騒ぎしているんですか・・・」
「あ、ツォン・・・・だってこいつが思い通りに育たないんだもん・・・」
「まったく・・・(ふぅ)ゲームはよく分かりませんが、私でアドバイスできることでしたらお手伝いしますよ?」
「ほんと?じゃあもっかいトライだっ!!」
「・・・あーらま、途端に元気になっちゃって、と・・・(笑)」

「おや・・お小遣いが欲しい、っていってるぞ、と・・・?」
「ここではあげちゃ駄目ですよ。」
「なんで?手持ち金あるし、あげてもいいじゃないか。」
「駄目です。って、さっき服を買ってあげたばかりでしょう。あんまり甘やかすといい子に育ちませんっ(きっぱり)」
「ふーん?」
自信満々に力説するツォンに肩をすくめるルーファウス。結局おとなしくツォンの言うままにゲームを進めていく。

そうして数時間後。
「で・・やっとエンディング、と・・・」
「今度こそプリンセスだっ!」
「そうなるといいですねぇ・・・笑」
画面が切り替わった。

・・しゃらりらり〜・・・お父様、私はこの国の女王に・・・

「・・女王サマぁ?!」
「って・・プリンセスを飛び越したってことじゃないか・・(そうなのか?)・・・ツォン、すごいぞっ!(嬉)」
「よかったですね(ルーファウスが喜んでれば自分も嬉)」
「ツォンのおかげだよ、ありがとうっ(ツォンが誉めてくれたのですごく嬉)」
「いいえ、ルーファウス様の実力ですっ(ルーファウスがお礼を言ってくれたのでもっと嬉)」

一気にらぶらぶ状態に突入した二人を見ながら、レノは呟いた。
「成程・・・ツォンさん、上手いはずだ・・既に一人女王サマを育ててたわけだもんな、と・・・・(汗)」


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