ROD先生の第4弾

なんとなく思いついて書いてしまいました。
設定とか、背景とか、勝手に作り上げてます(汗)。細かいことは気にしないのが、RODの文章を読む時のお約束です(笑)。



 「………みんな……どこ?」
 ニブル山の深い森の中で、クラウドは半べそをかきながら、先に行ってしまった子供達を探していた。
 大人達には、絶対入ってはいけないといわれている、魔晄炉のある山。ダメといわれれば行きたくなるのが子供の心情である。誰が提案したのか、普段の遊びに飽きた子供達が、ちょっとした冒険心でニブル山へ探検にいくのは、必然、といってもよかった。
 普段から気の弱いクラウドは、この時も大人達との約束(と思っていたのは彼だけだったようだが、)もあるし、危険だからやめよう、と皆を止めようとした。が、そんなことで子供達がもってしまった興味と冒険心が止まるわけはない。ましてや、いつも立場の弱いクラウドの意見など、聞き入れられるわけがない。「そんなに怖いなら、お前はこなきゃいい。弱虫は留守番してろ」と言い残し、さっさと行ってしまった。
 皆が行けば、行くしかない。クラウドも遅れてついていったが、それでも行くかどうかしばらく迷っていたせいか、山に分け入ったときにはすでに子供達の姿はなかった。

 もう日も暮れかかっている。しかし、帰ろうにも帰り道さえ判らなくなっていた。みんなはもう家に帰ってしまったんだろうか。それとも、自分のように道に迷い、不安な気持を抱えているだろうか。とにかく、立ち止っていても不安が押し寄せてくるばかりなので、ほんなわずかな希望をもって、クラウドは歩き続けた。
 …どこをどうあるいたのか、足も、心も疲れ果てた頃、奇妙な建物の前にでた。村に戻れたわけではない。その証拠に、この建物以外はまわりになにもない。
 (もしかして…これが魔晄炉?)
 絶対に近寄ってはいけないと言われていた場所。
 (…ひとりでここにいったっていったら、みんなびっくりするかな)
 その前に、皆信用してくれないだろう。「弱虫のクラウドがひとりで魔晄炉なんかにいけるわけがない」といわれるのがオチだ。
 もう日もすっかり落ちて、気温がぐんぐん下がっているのが判る。さっきから寒くて仕方がない。とりあえず、風だけでも避けようと、クラウドは魔晄炉のなかへと入っていった。
 金属の擦れる、イヤな音を立てて、扉をあける。
 そこに------------

 だれか、いる。
 長い銀髪の、長身の男。つくりもののような美しい顔。
 「…だ・れ………?」
 ゆっくりと、男はクラウドに近づいてくる。ククク、と、のどの奥で嗤う声。その、壮絶な微笑。
 「いずれわかる。…イヤでもな………、クラウド」
 「………!?」
 なぜ、名前を知っているのか、と聞こうとしたクラウドの口を、男の唇が塞ぐ。歯を割って進入してくる、ヌルリとした舌の感触に、びくり、とクラウドの躰が反応する。冷たい指が、躰を覆うものを剥いでゆく。子供のか弱い力で抵抗してみても、なんの意味もない。
 男の唇が、クラウドの唇を離れ、首筋をたどり、胸元へ-------更に下腹部へと降りてゆく。
 「…忘れられない様にしておいてやる……次に逢ったら、すぐに判るようにな」
 そう囁いた男の冷たい指が、クラウドのなかへと沈められる。経験したことのないその感触と痛みに、思わず声をあげる。
 「い…いやだ……やめて……ッ」
 「ククク…いい声だな、クラウド」
 男の指が、クラウドのなかをかき回すように蠢く。その動きに合わせるようにして上げられる悲鳴。クラウド自身は男の口のなかで、とらえられたまま舌で弄ばれる。
 「や…ああぁァァ……ッ」
 見を攀じって逃れようとするが、指が沈められた入口に痛みが走るだけ。
 もがくほどに、男の銀髪が絡み付く。まるで意志をもってクラウドをとらえているかのように。
 「覚えておけ、クラウド。この俺を」
 突然抜き去られた指と入れ違いにやってきたのは、果てしない激痛。
 「-------待っているぞ、お前が俺の元へ来るのを」
 クラウドが最後に見たのは、男の、絶望的に美しい微笑だった。

 クラウドが目を覚すと、自分のベッドの上だった。目覚めたとき、クラウドは皆を追いかけていった後のことを何も覚えていなかった。
 何だか酷い悪夢を見た気がする。とても、リアルな悪夢を。
 後から聞いた話によると、子供たちの姿が見えないと(どうやら皆迷子になっていたらしい)行われた山狩りで、山の入口からさほど離れていないところで、クラウドは見つかったという。発見されたとき、酷く熱がでていて、たっぷり2日は眠っていたらしい。山を歩いているうちに出来たのか、躰中あざだらけだった。

 ------当の子供たちも成長し、そんな事件があったこともすっかり忘れたある日。
 あの巷で有名な英雄セフィロスが、この村へやって来るという噂が流れた。
 その噂は本当だった。ニブル山の魔晄炉へ調査に行く前に、村で一服する予定らしい。
 絶世の美貌と、強さを兼ね備えた英雄を一目見ようと、人々が集まっている。クラウドも例外なく、セフィロスのその強さに憧れていた。1度はこの目で見たい。憧れの英雄を。
 人混みをかき分けた、クラウドの瞳に映った英雄セフィロス-----。
 彼の姿を見たその瞬間。
 ”せふぃろすノモトヘ、イカナクチャ”
 何故だかは判らない。躰の奥で、そう命令する奴がいる。
 そう、セフィロスは、俺が来るのを、待っている。
 自分でもよく判らない確信に驚くクラウドを見て、セフィロスは喉の奥で嗤った。
 その夜。
 ティファに連れ出されたクラウドは、彼女にこう告げた。
 「俺、ミッドガルへいってソルジャーになるよ」 …………



子供を犯すセフィより、こんなことを思いついて、書いてしまう私が鬼畜(笑)。ちびクラにセフィがいれたら壊れちゃうなーと思いつつ…。
最後はもっと短くするはずだったのに、思ったより長くなっちゃった(汗)。ははは…よくあることです…(ごめんなさい重くして…)。


[ 感想を書こう!!] [小説リユニオントップへ]