投稿者 たぬねこーほんぽ 日時 1997 年 10 月 10 日 05:37:23:
「花売り娘」
花を売り続けるのは、きっとあの人がいつかひょっこり「花、いくらだい?」と聞いてくれるような気がするから、いつかもどってきそうだから、ニブルヘイムなんて私しらない。
あの人はきっと どこかの女の子と仲良くなって、調子よくどっかに姿をくらましただけ、でもそのうち、私のとこに 例の調子よさで、何も無かったみたいに戻ってくるんだわ。
そうしたら、私、怒って上げるの。「なにやってたの!」ってそしたらきっと いっぱい話しをしてくれる、楽しい話しを。
好きになった娘の事まで 色々話してくれるはずだわ、誰でも大好きになる 困った人だから。
花を売り続ける事で、あちこちの人とお話出来た色々な人に出会えた、危ない目にも会ったけど。
純粋で純粋な人、 私を物と思って買おうとする困ったおじさま、お金あるのに 買おうと思わない人、 貧乏なのに、買ってすぐ、大事そうに半分人にあげていく人。
ザックスに逢うために あちこち花を売って歩いて、ザックスじゃない大勢の人を知った、大地の声、聞こえなくても、みんな生きてるんだって判った。
そのままだったら、私きっと 誰にもあわずに過ごしてしまったかもね。
彼を失って、色々な物を手に入れた。
見上げる空はやはり曇っていたけど
あの鋼鉄の街はやはり冷たかったけれど
そこにいる人達はけっして冷たいわけじゃない。
彼に合うまでは恐かった、人が、触れ合う事が。
人の心の中に踏みこんでいく事が。
花を育てて話しかけて、それで私自分を納得させようとしていた。
駄目よね、こんな事じゃ、エアリス、しっかりしなさい!!
わたし、もっと色々な人に出会いたい、
ザックスの事知っている人、きっとあちこちにいる。あんな賑やかな人だもの!
わたしきっと貴方を知っている、貴方を大好きな人に出会える。
そしたら貴方の事を聞かせてもらう、私達の大好きな貴方の事を。
ザックス・・・・・・きっとどこかにいるね。
貴方の空の瞳が見たい。
ザックスはMY設定では「空の蒼」の瞳なんです・・・・・
ミッドガルから出た事の無いエアリスに 奇麗な青空を見せてあげたかったから。
ああ、エアリス・・・・・・・・・・・。
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