レノファンの方すみませんな話 |
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「次はちゃんとストーリーのあるものを書く」と言った舌の根、まだ乾いてませんけど。ワールドガイドをポチポチしてたら・・・もひとつ思い浮かんだので、もひとつだけ・・・書いていいでしょうか。
で、あんまりシドばっかりいじめていると、マンネリになっちゃうんで・・・今回は別のキャラ☆でやります〜。
すべてはパーフェクトガイドがいけないのよ・・・。
鬼畜おきらいな方は、ここまででお引き返し下さい。どっちにしろ大した内容じゃあねえですが・・・。
メテオが去り、神羅に臨時社長リーブが誕生して・・・シドとヴィンセントも復帰して間もなくのころ。
ある日、二人は、なぜかジュノンに出張が重なった(こまかい事情は詮索しないで〜)。シドは、ジュノン軍事基地の後片づけ、ヴィンセントは、極秘の任務・・・である(←実は極秘とか言って、作者が何も考えていないだけである)。
ヴィンセントの任務は意外と早く片づいたので、明日はシドよりひと足早くミッドガルへ帰ろうという夜のことだ。
「とりこわす?この処刑室をか?」
二人は、報道室の前の、ガス室にいた。
ガス室は半分壊れかけた壁を、とりあえず鋼鈑や何かで補強して応急処置してある。どっちにしろ、大幅な工事をしなければ、ガス室としては二度と使えないだろう。
軍服を、今日はラフに着こなしたシドは、肩をすくめて、
「あったり前だろ・・・こんな陰気くせえもんがいつまでもあると、神羅のイメージがいつまでたっても変わりゃしねえもの」
「そうだな、そのほうがいい」
ヴィンセントは言い、静かに、いつぞやティファが縛りつけられていた拘束椅子を眺めた。
拘束・・・椅子。
ヴィンセントは完全に無表情ではあったが・・・実は、「拘束」というコトバの持ついけない魅力にくらくら来ていた。
ここに、シドを縛りつけて・・・もちろん声をかぎりに悪態をついて自分を罵るだろうが・・・そんなシドをおとなしくさせるのも、実に実に・・・楽しそうだ。
ころ合いを見て、足だけ拘束をはずして・・・思いっきり・・・ああ。
・・・が、ヴィンセントはがまんした。さすがに・・・何人ものいのちを奪ったであろうこの部屋で、この椅子でそんなことをするのは、人道上ヤバすぎる。
「明日、取り壊し工事だ。一日できれいさっぱり、なくならあ・・・ヴィンセント、何じーっと椅子見てやがるんだ?」
「あ・・・いや」
ヴィンセントは我に返った。
「おかしな奴だぜ」
「・・・」
「まさか・・・また何か、よからぬ事でも考えてるんじゃねえだろな?」
「まさか」
ヴィンセントは(ここがポーカーフェイスの食えぬところではある)しらばっくれてかぶりを振った。シドはやや疑わしげではあったが、根がお人よしであるから・・・ころりとだまされて、
「なら、いいけどよう・・・ま、お前が、こんなとこでヤルような神経持ってるとは思わねえけど」
「(う・・・)」
「そんなことしたら、二度と口きかねえけどよ、俺もな」
ここまで言われては・・・実行するわけには行かない。
まあ、いい・・・夜はこれから・・・だ。ホテルのベッドでも「縛り」はできるのだし・・・。
・・・が、恥知らずな人間が・・・いた。
「明日、取り壊しか・・・と」
ボスたちが引き上げた深夜、こっそりガス室へやって来たのは、タークスの・・・レノ、そしてルードである。
「さすがに陰気な場所だな・・・」
ルードが、巨体に似ぬ台詞を吐いた。
確かに、ハダカ電球に照らされた、愛想もこそもないようなせまい部屋である。拘束椅子は重くにぶく、金属の地肌を見せている。
このガス室自体が、明日にせまった処刑を待っているようにさえ見えた。
「おい、ルード・・・と」
レノの声に、ルードが振り返る。
レノの目は笑っていたが、恋人である彼だけにわかる、あるサインを送っていた。
ルードは吸い寄せられるようにレノに歩み寄り、抱きしめてキスした。
「・・・本気か、こんなとこで?」
「俺・・・いけない場所ほど、燃えるんだな、と・・・」
仕事はすっかり片づいたし・・・明日はミッドガルに戻って、また新しい任務・・・となると今夜だけが、仕事も何も忘れて楽しめるつかの間のオフである。
ルードはレノをおしかぶせるように、大きな拘束椅子の上に座らせた。レノは、それで気味悪く思うような神経を持ってはいない。却っておもしろがって嬌声を上げた。
が・・・・
カシャン・・・カシャン。
ルードの力強い手がレノのそれをにぎりしめて、椅子の腕に押しつけ・・・あっという間にレノの両腕は固定されてしまった。
「おいおい・・・珍しいな、と。あんたがこんなプレイ、したがるとは・・・」
「たまには俺も、あんたを泣かせてみたい・・・いいな?」
「泣かせられるもんなら・・・な、と」
レノは動じなかった。あるいは、動じていたとしても、彼はそれを表面に出すような人間ではなかった。
ルードは巨体をかがめて、レノのズボンの前に顔を近づけた。
「・・・っ、よせよ、と・・・くすぐったいぞ、と」
ジッパーを、その頑丈な歯でくわえてひきおろすルード・・・くすぐったそうに身をよじらすレノ。
鋼鈑のすきまから、月がふたりを冷たく照らしていた。
「く・・・」
が、時間がたつにつれて・・・レノの調子が少々狂ってきた。
いつもなら、たとえ自分が受けていたとしても、イニシアチブを握ってはなさないレノである。だが、今夜の主導権は、徐々にルードに移りつつあった。
何といっても、レノの両腕は固定されていて動かない。口は動かせても・・・なぜか今夜のルードは、いつものように、レノの言いなりにはならないで、勝手なところを勝手に攻めたりするのだった。
「ル、ルード・・・も、もういいから、そろそろしてくれないかな、と・・・」
「・・・いや、まだだ」
「・・・!」
「今夜は、俺がご主人様だと言ったろう?」
「ふ・・・お笑いだな、と・・・ああッ!」
「今夜だけだ・・・明日からはまたあんたの従順な奴隷に戻る」
強がりを言う口を唇でふさぎながら、ルードはレノの両足を開かせて、立ち上がった。
「んうっ・・・」
レノも、何だかいつになく昂ってしまう・・・。拘束されていて、完全に思いのままにされるしかない・・・と言うのも、たまには(あくまでたまには、だが)悪くない・・・。
体重を感じさせないレノの身体は、もしかしたら、こういうアクロバティックなプレイに向いているのかもしれなかった。
腰が椅子から持ち上がる・・・だが、両腕には固定バンドが冷たく食い込む。
「ああ・・・早く・・・早く、ルード!」
レノは身をよじらせて、かつてないおねだりをした。
「・・・“ご主人様”と呼べ」
ルードも今夜はちょっと酔っている・・・。
「はぁ・・・ご主人・・・様・・・ルード様。お願いですから・・・下さい・・・と」
「“と”は・・・やめておけ」
「・・・ああもう、何でもいいから早く・・・ほしいんだな、と」
両足が、椅子の腕に・・・つまり、レノのそれぞれの腕の上にひっかけられた。この上なくみだらで恥ずかしいポーズだ。いつものレノなら、こんなことを許しはしない。
だが、今夜はもう燃え上がってしまっている。怒るどころか、却って昂って、どうしようもなくなってしまうレノだった。
「ルード・・・あああ・・・愛してる、と・・・」
数多くの生命を奪ってきたガス室の、最後の一夜に響いたのは、レノのいつ果てるともないあえぎ声と、みだらな音・・・。
ガス室最後の夜は、この上なく熱く燃えたのであった・・・。
だからオチなんかないんですってば。
・・・すいませんでしたみなさん。もう・・・口きいてもらえなくなるかも・・・。
次はちゃんとストーリーのあるの、書きますから・・・・ぴゅっ(逃走音)