2大受け中年のお話(1)


投稿者 あぐり 日時 1997 年 10 月 05 日 14:14:18:

 え〜と・・・。
 いろいろと「書く」と言っていたもの、ありますが・・・・昨夜ちょっと、とっても悲しいことがあったので(あんまり関係ないか?)、予定変更。
 負けないよね、かいとちゃん・・・がんばって応援続けようね。←ちょっと私信
 では参ります。若き日のツォンと若き日のシドのお話です。以前に書いたプレジデント×シドのつづき・・・かな。(少々鬼畜もはいる)
 やばいなと思う方は、ここまでで引き返して下さいね。




 ロケット「神羅26号」の建設現場で・・・
「・・・なにぃ、誰だ、そんなこと言ってるのはぁ?!」
 設計図片手に部下を怒鳴りつけているのは・・・シド・ハイウィンド・・・23歳、である。
 神羅飛空艇隊の元隊長であり、ロケット計画開始と同時にその責任者に抜擢され、大尉に昇進した彼は・・・ニブル山の北の故郷の村を打ち上げ基地に選んで、いよいよ建設を開始したのであった。
 ところが・・・。
「今さら、新しいエネルギーが開発されたからって・・・そっちの研究に予算、つぎ込むからって・・・こっちの方を削るだなんて、そんなバカな話がどこにある!」
「だって、本社からのじきじきのお達しなんですよ」
「ここまでやって来といて、全部パーにしろってのか!」
 シドの後ろで計器のとりつけを確認していたシエラが、びくっとした。
「艇長、彼に八つ当たりしたって・・・」
「うるせぇ、シエラは黙ってろ!」
 シドはいらいらと、
「全部パーにするとまでは言ってないですよ・・・ただ、予算をちょっと削るって言って来ただけで。計画に支障をきたすほどじゃないです・・・ちょっと切り詰めれば」
「ばかやろう・・・!」
 シドは、設計図を丸めて壁に叩き付けた。
 部下たちには、シドが、なぜこれほどまでに激昂するのかが全然わからない。まさかシドが、この計画開始のために、自分たちの夢のために・・・一生忘れられないような屈辱をなめたのだなどと・・・。
 シドは今や神羅のスターで、広告塔であった。まだセフィロスがソルジャーとして頭角を表す前の時代である。神羅のイメージアップのため、宣伝部は、元飛空艇隊のヒーローで、今度は宇宙へ飛び出そうとしている若きシドを利用し・・・シドも自分に与えられた虚名を最大限利用して、ロケットのための予算やその他の便宜をぶんどっていたのであった。
「・・・とにかく、俺ぁ許せねえ」
「艇長!どうする気ですか」
「本社に乗り込む。社長と直談判だ!」


 ミッドガルへと向かう列車の旅の途中、シドは、何度も何度も1年前の悪夢の一夜を思い出さずにいられなかった。
 予算と引き換えに、シドは、プレジデントの要求をのんでしまった。ただからだを売っただけではない。魂まで売り渡してしまったのだった。
 自分一人だけなら、もしかしたらそんなことはしなかったかも知れない。でも、ロケットを心待ちにしている部下たちの顔を思い出すと、どうしても「ノー」とは言えなかったのだった。
 それほどまでにつらい想いに耐えたのに・・・今さらそれでは、約束が違う。
「・・・ヒヒジジイめ・・・!」
 怒りのやり場のないシドを、何も知らない他の乗客たちは「あっ、飛空艇のシドだ」とささやいては目を輝かせて見ている・・・。


 神羅本社ビルの七十階、社長室の奥の隠し部屋では・・・
「ツォン、こっちに来なさい・・・」
 数多くの罪をつくってきたベッドの上で、ガウン姿のプレジデントが葉巻をくゆらしていた。
 若きタークスのツォンは、ネクタイをほどき、ベッドの上に乗ると、プレジデントの股間に顔を近づけた。
「フゥ・・・見事なものだ。お前は本当に仕込み甲斐のある、いい子だ・・・もう、そのくらいでいい。おいで」
「・・・」
 自分のものをほおばるツォンの顔に、悲しみとも自嘲ともつかぬ苦いものがあるのをお見通しで、あえてプレジデントはそう言うのだった。
「仕事の方もきちんとやっているようだし・・・ゆくゆくはタークスの主任に取り立ててやってもいい」
「私は・・・今のままでも」
「タークスには、信頼できる者しか使えないのだよ。わが社のためなら、どんな汚い仕事でも、私情を抑えてしてのけるような・・・お前のような人間ならぴったりだ」
「・・・」
「・・・むかし、分をわきまえず、宝条の実験に異を唱えたような者もいたが」
「それは、タークスで・・・ですか?」
 プレジデントは目を細めた。
「銃の腕が立つし、なにしろ美しい顔とからだをしていたが・・・人形が意志を持つようではしかたない。そういう人材は、タークスにはいらぬものだ」
「・・・」
「なんという名だったかな・・・まあそんなことはどうでもいい。こっちへ来て、足を開きなさい」
「・・・はい」
 ツォンは服を着たまま、プレジデントの下に横たわった。制服を脱がせながら・・・あるいは着たままするのがプレジデントのお好みなのだ。
 黒いつややかな髪と、神秘的な切れ長の黒い瞳。そして何よりもプレジデントが愛でたのが、水のようになめらかな輝きを放つ肌である。ムダ毛などは一本もなく、触れると手に吸いつくようなその肌に、傷や痕跡を残すのがプレジデントは好きだった。
「いい子だ」
「・・・ああ、プレジデント・・・」
 ツォンは、何をどうされても、どんな屈辱的な要求を出されても、耐えよう・・・と決めていた。彼はプレジデントには恩があった。
 ツォンには、年の離れた妹がいる。生まれつき難しい心臓の疾患を抱えていて、手術が必要であった。プレジデントの援助がなければ、妹はどうなっていたかわからない・・・。
 最初はいやでいやでたまらなかったプレジデントのお相手も、こう度重なれば何も感じなくなってしまい、むしろ、恩義と愛情だけが強く浮かび上がってくる。ツォンはそういう性格だった。
 ・・・その時、サイドテーブルの電話が鳴った。プレジデントは舌打ちしながら身を起こした。
「今は電話は回すなと言ったのに・・・なに?ハイウィンド大尉だと?」
 シドの来意を告げる秘書の声は、困惑しきっていた。
「ハイウィンド・・・と言うと、例のロケット計画の責任者だな。フム・・・どうしても私に会いたいと言うのか。・・・よし、わかった。今そこにいるのだな?ここに来るように言え」
「プレジデント?!」
 ツォンは耳を疑った。
 プレジデントはにやにやしながら受話器を置き、ツォンの身体にのしかかった。
「心配することはない・・・もうじき、お前も楽しませてやるからな、ツォン」


 シドは大またに歩きながら、勝手知ったる社長室に踏み込んだ。
 こんな時間に一人で呼び出して・・・どうせあのスケベジジイの魂胆は知れている。また自分の言うことを聞け、とでも言うのだろう。
 身体なんか、一度売っても二度売っても同じだ。あんなことですむなら、もうひと晩、目をつぶって抱かれてやらあ・・・とまでシドは思いつめていた。もう、こうなったら破れかぶれである。
 ・・・が、予想は大いにはずれた。
「・・・来たか、ハイウィンド中尉・・・いや、今は大尉に昇進したのだったな。おめでとう」
「プ・・・プレジデント?!」
 シドは、目を疑った。プレジデントの身体の下で唇を噛み締めて声をこらえているのは・・・そうだ、あの日、自分を呼び出しに来たタークスだ。
「今ちょっと手が離せないのでな。そこで用件を言いたまえ」
「ふ・・・ふざけるな!」
 シドは顔を真っ赤にした。
「あ・・・いや、失礼しました。でも、どうしても直接お目にかかって・・・」
「そんなに私が恋しかったかね」
「あ・・・」
 シドは全身から汗が吹き出すのを感じた。屈辱、ではあった。だが、確かに一年前の、あの快楽が、なまなましく甦ってくる。
「ち、違います。失礼を省みずこうやって来たのは、ロ・・・」
「・・・ああっ」
 ツォンが、耐え切れずに声を上げた。シドはびくんとした。
 一年前、自分もああやって抱かれていたのだろうか・・・あそこで、あのジジイに。
 ツォンも、羞恥心と戦っていた。あそこにいる男は自分の同類なのだとは分かっていたが、それでも、いたたまれないほど恥ずかしい。
「あああっ・・・はうぁっ!」
 その時、プレジデントは絶頂を迎えた・・・らしかった。ツォンが身をひときわ反らして、プレジデントにしがみつく。
「・・・話は後だ」
 プレジデントはツォンから離れて、息をととのえながら・・・シドを振り返った。
「大尉、君もこちらに来なさい」
「・・・」
「一年前、私は約束を守っただろう・・・」
「で、でも、今になって予算を削るだなんて、話が違うじゃないですか!」
 シドは、立場も何も忘れて、プレジデントに詰め寄った。だがプレジデントははぐらかすように、
「相変わらずいい目をしているな、大尉」
「・・・」
「どんなことをしても、君の輝く魂をけがすことはできんらしいな・・・」
「プ・・・レジデント」
「・・・今、宝条が研究したがっておるのは、新しいエネルギーでな。もしかしたら、わが社の命運を変えるかもしれん研究で、予算が必要なのだよ」
「ロケットだって、社運を賭けたプロジェクトのはずです!」
「・・・フム、それはまあそうだ。だが、もうひとつ」
 プレジデントは、シドの目をじっと見つめた。
「宝条のところには、とても可愛い少年がいるのだよ・・・銀色の髪をした、な」
「・・・」
「大尉・・・君の魅力で、ロケットを買えるかな?」
 シドは、何とも情けなさそうな・・・悲痛な顔になった。プレジデントは・・・いや、背後でぐったりとそれを見ていたツォンすらも、それを美しいと思った。
 誰より誇り高く、誰よりまっすぐな黄金のハートの持ち主・・・。だがその美しさは、暗黒の魂の持ち主には、屈服させ、屈辱にゆがむ顔を見てみたいという欲望に火をつけてしまう、あやうい美しさであった。
 ツォンは、そっとベッドから降りた。
「・・・ではプレジデント、私はここで・・・」
「ツォン、誰が下がっていいと言った?」
「・・・!」
「お前も見せてもらうといい、大尉の美しい艶姿をな・・・」




 ・・・すいません、ここまでしかまだ考えてなかったので、一度切ります。
 この後も、どうせやるだけだろうけどね・・・。
 どんどん自分で自分の首をしめてるみたい。
 しかし、ツォン・・・書き始めてみると、想像以上に可愛い奴・・・。あぐりの小説の「受の双璧」ができあがりそうです。
 ここまででも、読んでくだすった貴女には感謝★


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