エアリスのネックレス2


投稿者 エアリス同盟軍NO.0008、のチープサイド 日時 1997 年 9 月 26 日 14:35:25:

はい、実はエアリス同盟軍NO.0008なんです、私。
頼んでいれてもらったんです、ハイ。

前の続きです。ザクエア&クラエアです。
この話はこれで完結!
以前書いたクラウドとエアリスの結婚式の少しまえ、ということで。


「エアリス、今日は君にプレゼントしたいものがあるんだ。」
オレンジ色の街灯が灯る八番街の公園で、エアリスと腕を組んで歩いていたザックスが、前を向いたまま言った。
「えっ、」
エアリスがちょっと驚いたような顔で、ザックスの顔を見る。
「確か、そろそろエアリスの誕生日だし。気に入ってくれるといいけど。」
「わあ、ホント?ねえ、何?」
エアリスが顔を輝かせる。
ザックスは、ポケットから何かの長い包みを取り出して、エアリスに渡した。
「なんだろ?あけていい?」
うん、とザックスがうなずくと、早速エアリスは包みをがさがさと開けた。
「わあ……、これって……。」
驚きの表情で、エアリスはザックスを見る。中に入っていた箱には、この間見とれていたネックレスが入っていた。
「そう、あのときに君が見ていたものだよ。気に入ってくれたかい?」
「うん…、すごく、うれしいよ……。ありがと、ザックス……。」
とてもうれしそうな顔だ。
よかった、こんなに喜んでくれて。彼は、そう心の中でつぶやいた。
「さあ、つけてごらんよ。」
ザックスのその言葉で、ネックレスにじっと見とれていたエアリスが、それをそっと首にかける。
自分の首にネックレスをつけてみると、首回りにひんやりとした金属の感触がした。
「ザックス、似合う?」
エアリスがザックスの方に向き直り、手を後ろに組んだポーズで聞いて来た。
「とってもよく似合うよ、エアリス。」
まさにその言葉どおり、そのネックレスはエアリスによく似合った。
エアリスの白い肌の上に、街灯の光を受けてちらちらとそれが光っている。
ザックスはおもわず、エアリスにじっと見とれてしまった。
「そんなに、見つめないでよ。照れちゃう。」
エアリスが少し顔を赤くしながら言った。それほど、ザックスはじっと見つめていた。
「ああ、ごめん。とってもきれいだよ、エアリス。」
「ありがと、ザックス。こんなにいい物、くれて。」
エアリスはすごくうれしそうだ。にこにこしている。
「よかった、君に喜んでもらえて。」
ザックスもほほ笑んでいる。
笑顔でエアリスが、自分の腕をザックスの腕にからめた。
「それじゃ、いこ。今日はミッドガル中を、見て回ろうよ!」

 帰りの汽車の中、隣のエアリスを見てみると、彼女は静かな寝息を立てて眠ってしまっていた。
「今日はあんなにはしゃいでたもんな。疲れちゃったんだ。」
ザックスはじっと、エアリスの子供のような愛らしい寝顔を見つめていた。
そのエアリスの寝顔を見ているうちに、ザックスは彼女の薄いピンク色の頬に吸い付けられたように顔を近づけると、そっとキスをした。
顔を離すと、エアリスが彼に寄りかかって来た。ザックスはそっと片手をエアリスの背中に回して、優しく彼女を抱き締めた。

 ネックレスをあげてから数カ月後、ザックスは任務に赴いたまま、二度とエアリスと会うことはできなかった。

「これをもらってから、いつもつけてたな。彼が、いなくなっても。」
エアリスがザックスのことを話すときの顔は、いつも寂しそうだった。
「やっぱり、クラウドにこれもらったら、外した方がいいのかな?」
そう言ってエアリスは、自分の手を見た。そこには、クラウドからもらった指輪がはめられていた。電灯の光を反射して、チリチリと光りを放っている。
「エアリスの過去の思いでが詰まっているネックレスを、俺ははずせだなんて言う権利はないよ。エアリスの大切な思い出には、誰も---俺でも、絶対に手を触れることはできない。」
そこでクラウドはちょっと間を置いた。
「それに、君にそのネックレスは、とってもよく似合うし。」
クラウドは、そっとエアリスのそばへより、優しく口づけをした。
「ありがと、クラウド。」
エアリスがほほ笑む。
「さ、そろそろ寝よう。」
クラウドが毛布を被る。エアリスも毛布に入った。
クラウドが手を伸ばして明かりを消すと、幻想的なブルーの月の光が窓から差し込んできた。

”ごめんね、ザックス。私、今はクラウドのこと、愛してる。
あのとき、あなたを愛していたのと、同じくらい。
あのとき私たち、ずっとお互いを愛し続けようって、誓ったのにね。
でも、ザックス許してくれるよ、ね?
ザックス、とっても優しいもん。
ザックスとの思いで、私、一つも忘れてない。
あなたとの思い出があるから、私、ずっと頑張って生きてきた。
ねえザックス、私、クラウドと結婚することになったんだ。
そのときは、きっと来てくれるよね?
私たちを、ずっと見守ってて。
私、クラウドの事、すごく愛している……。”


先の読める展開、とはこの事だな。
多分皆さん先を読んでいたと思うけど、きっとそのとおりだと思うんだな。

話は変わるけど、昨日、初めて私が書いたFF7の話、見てみたんだよね。
そしたら…
何じゃあこりゃ!
私ってこんな下手な文章投稿してたんだね…(今もそうだけどさ…)
今ならもうちょっといいのが書けるのに。すごく表現がへたくそだった。
ということは成長したんだね、私。


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