クラウド御乱心


投稿者 ヤミノナカオロチノチニメザメル・・・以下略 日時 1997 年 9 月 23 日 16:45:26:

クラウドは復帰した。
魔光中毒から回復した。
ティファは嬉しかった。
また一緒に戦えるわ!!
私の未来はきっと明るいわ。
そう思っていた。

しかし、どうも様子が変だった。
ティファはだんだん不安になった。

ときに今は戦闘中。
ドカ!!ドガガ!!バキ!!
クラウドは集中攻撃を受けていた。
リミットはブレイク済みだった。
しかしクラウドは普通に攻撃するばかり(ほんとはできないけどね。)。
「クラウド!!ブレイクしたなら、早くリミット技、使って!!」
ティファはたまらず叫んだ。が。
「だめなんだ。ティファ。俺、マテリアブレイド装備するの、忘れちゃって・・・。」
「?????」
ティファにはよくわからなかった。
「な、何言ってるの、クラウド・・・?」
「ごめんよ、ティファ。でもあの武器は攻撃力が、低いから・・・。」

それからもクラウドはおかしかった。
ケアルをかけてあげると言っては、長い呪文を唱え出す。
ものまねをやっては、変な方向へものまねする。
仲間が戦闘不能になっては、えらくあわててアレイズを唱え出す。

ティファはたまらなかった。一体何があったのかしら。だいじょうぶかしら。
不安でいっぱいだった。そういえばクラウド、なんだか顔が、眠そうだわ。それに体も丸っこい。カクカクしていた、あの頃と違う。やっぱり変よ。

ああ神様、どうかクラウドを元に戻して下さい。何があったのか知らないけれど、本物のクラウドを、返して下さい!!
ティファは毎日祈っていた。

そんなある日。クラウドの口から、聞き慣れない名前がこぼれた。
「ティファ。ティファが、酒場をやっているとき、ミルクを頼む育ちの良さそうな男なんて、いなかった?」
「ミルク?!・・・・さあ。覚えてないわ。でも、あそこはスラムだもの。育ちの良さそうな人なんて、いなかったと思うわ・・・。」
「そうか。やっぱりあんなにおっとりしたお坊っちゃんは、そうそういるものじゃないよな。やはり不思議なやつだったよな・・・。女みたいな顔してたしな・・・。」
なにやらクラウドは一人でぶつぶつ呟きだした。ティファはやっぱり不安でいっぱいだった。
しかし、最後にぽつりと言った一言を、聞き逃さなかった。
「ラムザ。」
確かにそう言った。ティファはその名を、その立派な胸に刻んだ。

この名の男こそ、クラウドをこんなにした元凶に違いない。必ず見つけて、ファイナルヘブンの餌食にしてやるわ。手がかりは、「酒場でミルクを頼む男」。
ティファは一人、燃えていた。
クラウドはまだ呟いていた。

一方ラムザは、アルマやみんなと、ひっそりと森のクマさんになっていた。

ティファが彼を見つける日は遠い。


おしまい。


変なのかいてすみませんでした。でも気持ち、わかって下さい。


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