結局やおる男たち…(7)


投稿者 あぐり 日時 1997 年 9 月 19 日 00:58:41:

 昨夜ティファ茶にいらした方へ。
 すいませんでした。「あ」はまた落ちました。
 して、どうしても戻ることができず・・・そのうちねむたくなってきたので、「寝ちまえ〜☆」と寝てしまいました。
 ごめんなさいでした。
 以上、私信。物語は続きます・・・。




 ミッドガルのアンニュイな夜更け・・・。
 薬物を飲まされて足腰の立たなくなったシドを部屋まで連れ帰り、ヴィンセントは、そっとベッドに横たえた。
 薬はだいぶ抜けてきたようだが、シドの顔色は冴えない。それは薬のせいなのか、それとも・・・。
「もう、いいよ。お前も明日があるだろ・・・帰って、寝なよ」
 だがヴィンセントはかぶりを振り、
「いい。あんたのことが心配だ」
「いらねぇって・・・」
「同じ目に合わされたのが私なら・・・あんただって同じようにしているはずだろう」
 ヴィンセントが言うと、シドは「けっ」とうそぶいたが、それ以上何も言わなかった。
 一晩中でもそばで守る。いや、一生、永遠に・・・でも。
 おそらく老いることなく死ぬこともないだろう自分が、いつかはシドを失う日が来ることは了解している。自分はもしかしたら彼を愛するべきではなかったのかも知れない。近ごろ、そんなことをたまにだが思う。
 でも、人を想う心は誰にも止められないのだ。
 シドを失ったら・・・その墓を永遠に守ろう。また新しい、シドにかわる、愛する人とめぐり会う日があったとしても、シドは自分にとって特別な人だ・・・。
「ヴィンセント」
「・・・?」
「お前、あのバトルブリッジとかいうのの・・・おやじのほう、知ってるんだろ?」
 ヴィンセントはかすかに眉をしかめた。せっかくの二人きりの濃密な時間に、そんな話なんかしたくなかった。
「昔の同期だ。それ以上でも、それ以下でもない」
「同期・・・」
 シドは首を振った。わかりきっていることだが、あの一見品のよさそうな老紳士とヴィンセントが実は同い年であるというのは、想像しにくかった。
「お前・・・ほんとなら」
「言うな」
 ヴィンセントはピシャリと、珍しく、立て切るような口調で言った。
「それだけは、幾らあんたにでも、触れてほしくない」
 シドは答えず、黙ってため息をついた。
「タバコ・・・吸いてぇな・・・」
「・・・」
 ヴィンセントは、枕元からタバコを取り上げ、口にくわえた。
「吸わせてやろう。口うつしでよければ・・・な」
「お、おい・・・」
「・・・あんたの唇をものにするためなら・・・私はどんな口実でも使う」
「・・・」
「私にとっては、あんたは、それだけの価値のある、この世で唯一の人間なんだ・・・」
 言いざま、深く煙を吸い込んだヴィンセントは、シドの唇にそっと自分の唇を重ねた。
 シドは口から煙を注ぎ込まれて、咳込んだ。一度他人が吸った煙なんぞ、おいしいわけがない。
「・・・もういい、やめてくれよ、ヴィンセント」
「抱かせてくれるなら、即刻やめるよ」


 同じころ・・・。
 ジョンは、一人、酒場で飲めない酒をあおっていた。
 ミッドガルの夜が静かに更けていく・・・。


「・・・くうっ」
 まだしびれの残る身体でも、シドは充分すぎるほど感じてしまっていた。ヴィンセントの愛撫は、いつもながらたくみだ・・・。
「・・・私との時にまで、声をこらえる必要はないのに・・・」
 ヴィンセントの低くしめったささやきもいつもながらだが、まだ自由の効かない身体には、何もかもが異様に新鮮に感じられる。シドは目をつぶった。
「あんたがいつもそんなに強情だから、私もいじめたくなってしまう・・・まだそれに気づかないのか」
「わ・・・分かってらぁ」
 シドは身体を開かせられながらも、はかない抵抗を試みた。
「あいつも、おんなじこと言ってやがったからな・・・ちくしょう、だからって、誰が言いなりになんか・・・あぅっあああ!」
 ヴィンセントは、かまわず、シドの中に身体を進めた。シドが大きくのけぞり、声を殺しようもなく鳴いた。
「・・・くっ」
「悪い子だ、シド・・・二度と私以外のことを考えられなくなるように、おしおきしてやろう・・・」
 リズム運動をゆるやかに開始しながら、ヴィンセントはそっとシドの胸の突起をこすりあげた。シドは面白いように反応する。必死に声を押し殺そうとしながら、それでもこらえきれずに・・・。
「あ・・・あっああ・・・いやあぁ・・・!」
「・・・ほんとうにいい身体をしてる、シド・・・外見も内側も・・・な」
「はぁああん・・・!」
「それになんていい声・・・。私をとりこにしてやまぬそのハートと言い・・・」
「う・・・くぅううっ」
「欠点も多くあるが・・・やはりあんたは最高だ・・・!」


 眠りについたシドをそっと見守りながら、ヴィンセントはその肩に毛布をかけてやり、いとしげに接吻した。
 レノとルードの報告が、明日あたり届くはずだ。
「ヴィン・・・」
 シドが、寝言でそっと、呟いた。




 うむ、順調にやおってるね。次回あたり、レノルードの報告が届いて、お話も進展・・・してくれると、いいなぁ・・・。
 こんなのでも、読んでくだすった貴女には感謝☆


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