過去への回帰(その3)
鬼畜なハード・・・


投稿者 いかそーめん 日時 1997 年 9 月 14 日 18:15:39:

 昨日、ピアノのコンサートに行って来ました。
 演奏者はイムレ・ローマンさんという、40代前半のナイスミドル。曲目はシューベルトのピアノ・ソナタやショパンのノクターンなど。
 アンコールに4回も答えてくれたとても良い人でした。
 そんな彼の演奏を聴きながら鬼畜なプレ×シドのネタを考えていた私……(爆)
 ごめんね友人Hさん。誘ってくれたあなたの隣で私はこんな事を考えていたのよ(笑)
 そんな神をも恐れぬ行為の成果である本文をどーぞ(笑)




 プレジデントに導かれるまま、シドは大きな机をまわり、彼の元へと歩み寄った。今は室内の明りも落とされ、薄暗い証明と窓の外に広がる明かりだけが、二つの影を照らし出している。
 プレジデントの前で、シドは足を止めた。激しい怒りと侮蔑の入り交じった瞳でプレジデントを見下ろす。プレジデントは小気味良さげな笑みを浮かべ、静かに命じた。
「服を脱ぎたまえ、シド・ハイウインド」
 シドの瞳が屈辱に歪む。だが、彼は僅かなためらいの末、服の襟へ手を掛けた。いかなる理由とはいえ、彼はプレジデントの要求を呑んだのだ。彼に、拒否権はなかった。
 ひとつひとつ、ボタンを外して行く。プレジデントの舐めるような視線が絡み付き、シドは羞恥と屈辱に頬が熱くなって行くのを感じた。
 ボタンを中程まで外した時、不意にプレジデントは声を上げた。
「そこ迄でいい。……脱がす楽しみも残しておきたいのでな」
 不意に、シドの頬にカッと血が上った。反射的に両手に力がこもる。
 シドは一気に服の前を引き開けた。ボタンが引き千切れ、甲高い音を立てて床に転がる。
 そのまま乱暴に服を脱ぎ、シドは床へと激しく叩きつけた。
 若く引き締まった裸体が、闇の中に浮かび上がった。
 美しい体だった。鍛え上げられた肉体には一部の隙もなく、首筋から鎖骨、上腕筋に掛けて、美しいラインを象っている。
 しなやかな筋肉に鎧われた厚い胸板と見事に割れた腹筋は、窓の外の街明りに照らされ、ほのかに青く、染め上げられていた。
 シドは挑みかかるような瞳でプレジデントを睨みつけた。
「ストリップの次はなんだ。オナニーショーでもしろってか」
 不遜な態度で言い放つ。その眼差しを受け、プレジデントは心底楽しげな笑みを浮かべた。
「いい瞳だ……。言いなりになるだけの人形も、媚諂う人間を抱くのにも飽きていたところだ。……たまには君のような野獣を飼い慣らすのも悪くない」
「けっ! ……抱くんならさっさと抱きやがれ」
 吐き捨てるように言い放ち、シドは自ら机の上に腰を下ろした。プレジデントの瞳が面白げに引き細められる。椅子からその身を起こすと、プレジデントはゆっくりとシドの肌に手を伸ばした。
 プレジデントの分厚い掌がシドの肌をまさぐった。ゆっくりと、舐め回すように這い回るその感触に、吐き気と不快感が湧きあがる。
 屈辱に歪むその顔を眺め、プレジデントは心底楽しげな声で耳元に囁いた。
「その強情がいつまで保つか……じっくりと試させてもらおう」
 そのまま、シドの唇に口付ける。厚く、生暖かい唇がシドのそれを貪った。生き物のように蠢く舌が唇を割り、口内を犯そうとする。
 シドは歯を食いしばってそれに耐えた。プレジデントの舌が歯の表面を舐め回し、歯茎を舌先でなぞる。ひとしきり嬲った後、プレジデントはその舌を引き抜き、酷薄な笑みを浮かべた。
「どうした? 私との契約を忘れたのかね? それに……君は初めてでは無いはずだ」
「――っ!!」
 シドは鋭く息を呑み、身を強ばらせた。その耳に、淡々としたプレジデントの声が滑り込む。
「君が我が神羅軍に雇われたばかりの頃……正規軍の士官ともめ事を起こした事を、忘れた訳ではあるまい?」
 シドの全身をまさぐりながらプレジデントは言葉を続けた。肌の粟立つ感覚と共に、シドの脳裏に忌まわしい記憶が蘇る。
「あの時君は17だったな……何人の男に抱かれたのだったかな? あの時もこのように抵抗したのかね?」
「黙れ!!」
 激しく言い捨て、シドは燃えたぎる瞳でプレジデントを貫いた。だが、プレジデントは平然とした眼差しで彼を見返し、酷薄な笑みを浮かべた。
「ああ、そう言えば薬物を投与されていたのだったな。自ら乞い、求めたのかね。……彼らの体を」
 刹那、シドの頬がカッと紅潮した。
「ふざけるな!!」
 激しい声と共に、プレジデントの体を突き飛ばそうとする。だがその瞬間、プレジデントはシドの前のふくらみにいきなり手を伸ばした。
「うっ……!!」
 刹那、電流の様な快感が背を突き抜けた。思わず身をのけぞらせたシドを、プレジデントがそのまま押し倒す。
「乱暴は良くないな……おとなしくしたまえ、ハイウインド君」
 そのまま、下腹部へゆっくりとした愛撫を加え始める。その度に走り抜ける快感に体が反応仕掛け、シドは必死でそれを押さえた。急激に上がり始めた息に、驚きと困惑の表情を浮かべる。
 体が、おかしかった。いつの間にか肌が熱を持ち始め、心臓が激しく脈打ち始める。
 その感覚には覚えがあった。シドは息を呑み、顔を青ざめさせた。
「思い出したかね……? そう、あの時使われた薬だよ。……私の特製カクテルは美味しかったろう?」
「て……てめぇ……っ!!」
 シドはプレジデントの体を引き剥がそうとした。だが、不意に首筋に吸い付いたプレジデントの唇から、強烈な快楽が流れ込む。
「……っ!!」
 シドは上がり掛けた声を呑み込んだ。その様を心底楽しげに眺めながら、プレジデントはシドの体へと舌を這わせ始めた。
 生き物のように蠢く舌が、首筋を伝い、鎖骨まで伝い降りる。時折きつく吸い上げながら、片方の手で下腹部を、そして残された手でシドの胸の突起物へと愛撫を加える。
 ジリジリと身の内を焦がすような快感に、シドは息を止めて堪え忍んだ。押しのけようにも、既に四肢からは力が抜け、抵抗する事も出来ない。
 シドの顔が快楽と言う名の苦痛に歪む。その様を満足げに眺め、プレジデントは嘲りの声を上げた。
「どうした……? 声を出してもいいのだよ」
「――っざけんな!」
 噛付くように叫び返す。その一瞬の隙を突き、プレジデントは股間への愛撫を不意に強めた。
「ふっ……!!」
 刹那、思わず洩らしてしまった吐息に、シドの頬が羞恥に染まる。プレジデントは含み笑いを忍ばせながら、今度はその胸の突起物を舌先でなじった。
「……っ!!」
 辛うじて声は押さえたものの、その体がビクリと反応してしまう。プレジデントは喉の奥で笑い、声を上げた。
「我慢する事はない……体は正直に快楽を求めているではないか。素直にそれを受け入れたらどうかね?」
「ふざけるな……!! 誰が、てめぇの言いなりになるかよ!!」
 炎の如き燃えたぎる青い瞳がプレジデントを射貫いた。プレジデントは冷笑を浮かべ、シドに告げた。
「よかろう……最後まで抵抗してみたまえ」
 そのまま、プレジデントはシドのズボンに手を掛け、最後の衣服を引き剥がしに掛かった。

 プレジデントの愛撫は執拗だった。決してシドのそれには触れず、首筋や胸、内太股など、他の敏感な部分を攻めたてる。
 シドは体が熱く火照って行くのを止める事が出来なかった。触れられていないにも関らず、シドのそれは既に隆起し、透明な液体を滴らせていた。
 シドの心とは裏腹に、薬に犯されたその体はプレジデントの愛撫を強く求めていた。その指が、その舌が這うたび、体がビクリと歓喜に打ち震える。
 悔しかった。思い通りにならぬ己の体が恨めしかった。その様を楽しげに眺め、嘲笑うプレジデントの顔が、シドのプライドをすり減らして行く。
「触れて欲しいか……? シド・ハイウインド」
 耳元で熱く囁かれ、シドは激しく首を振った。
「ふざ……けるな……誰が……あんたに……」
 押し出す声さえ、荒い息に紛れそうになる。プレジデントはシドの鍛え上げられた腹筋を掌でなぞりながら、再び口を開いた。
「本当にいいのかね……? もう君も限界だろう。素直に欲しいといったらどうだ」
「……糞ったれ……地獄に……落ちやがれ!」
 あくまでも強硬な姿勢を崩さないシドの姿に、プレジデントの瞳に残忍な色が宿った。
「そうか……では仕方がないな」
 プレジデントは、放置してあった酒に指を浸すと、慣らしもしていないシドの秘部に、不意にそれを突き立てた。
「うぁっ!! ――がっ……!!」
 思わず、シドの喉から悲鳴が洩れる。逃れようと浮かしたシドの腰を引き寄せ、プレジデントは容赦なくその指でシドの内部を犯し始めた。
「ぐっ……うっ……!!」
 シドは悲鳴を押し殺し、唇を噛み絞めた。その口の端に血が滲む。それを舌先で舐めとりながら、プレジデントは再度問いかけを口にした。
「これで最後だ、シド・ハイウインド……言いたまえ、私が欲しいと」
「……!」
 シドは無言のまま、激しく首を振った。その様に、プレジデントは残忍な笑みを浮かべた。
「よかろう……それが君の答えだな」
 プレジデントは不意に卓上のインターホンを引き寄せると、呼び出しボタンに手を掛けた。
「私だ。電話を回せ。どこでもいい。……いや、都市開発部門に新しい人間が入ったな。そいつの元に回せ」
「……!?」
 苦痛と快楽の狭間に揺らされながら、シドは霞の掛かり始めた頭でプレジデントを見上げた。それに構わず、プレジデントはシドへ愛撫を加えながら、相手が出るのを待った。
 微かな沈黙の後に、電話が相手へ繋がった。
『社長……!? どのようなご用件でしょうか』
 突然の電話に驚きつつも、誠実そうな男の声が返って来る。プレジデントはシドへの愛撫の手を止めることなく、言葉を続けた。
「君は以前、都市開発の計画について語っていたな……それを今聞かせてもらいたい」
『は……分かりました。……現在このミッドガルでは――』
 男が言葉を続ける。だが最後まで聞くことなく、プレジデントは受話器をシドの頭の横に置いた。
「……!?」
 シドは訝しみの瞳をプレジデントに向けた。だがプレジデントは答えを返す代わりに、その指をシドの最奥まで突き上げた。
「はっ……くっ……!!」
 思わず身をのけぞらせ、短く叫ぶ。その途端、電話の向こうの男の声が途切れた。
『……どうかなさいましたか?』
「構わん、続けろ」
 何事もなかったように告げながら、プレジデントは残忍な笑みをその顔に上らせた。
「――!!」
 プレジデントの意図を読み取り、シドの顔から血の気が失せた。逃れようともがいた体をたやすく抱え込み、その耳元に囁き掛ける。
「どうした。最後まで抵抗するのだろう? それに……彼に聞こえてもいいのかね?」
「……っ!!」
 怒りと屈辱が胸中に沸き上がった。シドは叫ぶ代わりにその瞳でプレジデントを睨みつけた。プレジデントはほくそ笑むと、不意にシドの固くそそり立つそれを握り締めた。
「んぅっ……!!」
 ビクンと背が弓なりに反る。再び、電話の声が途切れた。
『社長……?』
「気にするな。続けたまえ」
 屈辱と羞恥に歪むシドの顔を満足げに見下ろし、プレジデントはその顔をシドの下腹部へと滑らせた。濡れそぼり、打ち震えるそれを、いきなり強く口に吸い込む。
「――っっ!!」
 刹那、凄まじい電流が脊髄を走り抜けた。
 シドは大きく身をのけぞらせ、辛うじて声を堪えた。噛み絞めた口の端から再び血が滲み出す。
 待ち望んでいた愛撫に、全身が歓喜の悲鳴を上げていた。プレジデントの舌が蠢き、責め立てるたび、ビリビリと凄まじい電流が全身を駆け巡る。
 彼は震える手を伸ばし、プレジデントの頭を押しのけようとした。
 だが、プレジデントはわざと大きな音を立て、シドのそれをすすり上げた。刹那、シドの体が戦慄き、手が空を掴む。
 プレジデントは執拗に嬲り、吸い上げ、舐め回した。その度に、シドの喉からは押さえようとも押さえ切れぬ、押し殺した呻き声が洩れる。
 淫猥な湿った音が部屋に充満した。プレジデントが太い指を蠢かせ、シドの内部を掻き回す。薬に犯された体は、焼け付くようなその痛みすら、快楽へと変換した。
 受話器の向こうの男も、この狂態を察した様だった。敢えて事務的な声がそこから流れ出す。だが、シドの呻き声が洩れるたび、その口調は僅かに乱れ、シドの羞恥心を更に煽った。
 シドの顔が怒りと屈辱と羞恥に歪んだ。だが体は更なる快楽を求め、己の意志とは無関係に動きだそうとする。
 プレジデントは、絶頂を求め、震え始めたシドの体に、酷薄な笑みを向けた。顔を上げ、残忍な声で囁き掛ける。
「そろそろ限界かね? 我慢などしなくていいのだよ。彼にその声を聞かせて上げたまえ……」
「……!!」
 シドは唇を噛み絞め、凄まじいほどの気迫を込めた瞳でプレジデントを睨み返した。
 今の彼に出来る事はそれだけだった。今、彼の意志で支配出来るのは、その青い瞳しかなかった。
 だが、それすらも、プレジデントの前では無力だった。彼はシドの腰を深く引き寄せると、再びその指を最奥まで突き立てた。
「ふぅっ!! んぅっ……っく……!!」
 痺れるような快楽が脳髄まで貫き通す。更に追い撃ちを掛けるように、プレジデントの口が再びシドのそれを吸い込んだ。激しい快楽の嵐に、大きく背が反り、ブロンドの髪が散る。その腕が助けを求めるように卓上をかき回し、頭の横の受話器をはね飛ばした。
 限界だった。脳が白熱し、何も考えられなくなる。
 シドは身をのけぞらせると、大きく戦慄き、押し殺した悲鳴と共に絶頂を迎えた。


 ぐったりと脱力したシドを卓上に放置し、プレジデントは放り出された受話器の元へ歩み寄った。取り上げ、耳に当てる。
「聞こえているかね、リーブ君」
『は……』
 受話器の向こうから、喉に絡まったような声が返って来る。プレジデントは微かな笑みを上らせながら、言葉を続けた。
「先程の話を詳しく知りたい。書類をもってこちらに来たまえ」
『……!? しかし――』
「5分以内に来るように」
 そのまま、返事を待たず切ってしまう。プレジデントは受話器を放り出すと、まだ息を荒げ、放心したように横たわるシドの元へ歩み寄った。
 その掌を、若く引き締まった肉体へと這わせる。
 ビクリと、シドの体が反応した。絶頂を迎え、敏感になった肌が、プレジデントの指が動くたびにうち震え、反応を返す。
 プレジデントは薄い笑いを張り付かせたまま、シドの耳に囁き掛けた。
「随分と素直になったではないか……」
 刹那、ぼやけていたシドの焦点が急速に定まった。その頬にカッと血が上る。
「ふざ……けるな!!」
「ほう……ではこれはなんだ」
 プレジデントはシドの股間に手を伸ばした。ぬるりと滑った感触が走り、シドは身をのけぞらせた。
 プレジデントはシドの放ったものが絡み付いた手を上げ、その眼前にちらつかせた。
「随分と楽しんだようではないか……これでもまだ、強情を張る気かね」
「糞ったれ……!!」
 シドは苦い声で呟いた。――それしか、出来なかった。
 悔しかった。その体は未だに熱く火照り、更なる快楽を求めている。怒りと、羞恥と、屈辱と、何より己への不甲斐なさが、シドの胸中を責め立てていた。
 プレジデントは酷薄な笑みを浮かべ、シドの首筋に顔を埋めた。
「認めたまえ、シド・ハイウインド。お前は無力だ。自分一人では何も出来ぬ、ただの人間に過ぎない。お前が自惚れているような力も、名誉も、全ては幻にすぎないのだよ……」
 呪詛のような言葉が耳に吹き込まれて行く。プレジデントの愛撫に反応しながら、シドは血を吐くような叫びを上げた。
「畜生……!! 糞ったれ!!」
 その声に、プレジデントの顔に勝利の笑みが浮かんだ。シドの頭を引き寄せ、どこか恍惚とした声で告げる。
「いい声だ……もっと鳴きたまえ……」
 そして、不意にシドの腰を引き寄せると、その熱くたぎった欲望の証しを、シドの内部へと突き立てた。
「くっ……!! うっ……ううっ……!!」
 熱く濡れたシドの秘部は、プレジデントのそれを緩やかに呑み込んでいった。背筋を走り抜けるゾクゾクとした快感が、シドの脳内を犯して行く。
 プレジデントは喉の奥で低く笑うと、殊更ゆっくりと腰を動かしながら、嬲るように声を上げた。
「随分と感じているではないか……もっと欲しいのか?」
「ち……が……!」
 首を振り、シドは無理矢理声を押し出した。言葉とは裏腹に、体中が熱く疼いていた。プレジデントのもどかしいほどの愛撫に、より強い刺激を求め、体が勝手に動きだそうとする。
 愛撫を求め、ひくつく体に、残忍な笑みを浮かべたプレジデントはシドの喉に舌を這わせた。
「何が違うのだね? こんなにも私を締め付け、離そうとはしないではないか。……もっと欲しいのだろう? めちゃくちゃに犯し、貫き、壊して欲しいのではないか?」
「ち……がう……!!」
 唇を噛み絞め、シドは吐き捨てた。例え体が求めても、心は違う。それだけが、今彼の縋れる、唯一の拠り所だった。
 だがプレジデントはそのシドの心さえも犯し、プライドをずたずたに切り裂こうとしていた。
 不意に、プレジデントは己をシドの最奥へと突き上げた。ビクリとのけぞった背を抱きしめながら、腰の律動を早めさせる。
 待ち望んでいた快楽に、シドの体は急激に燃え上がった。体の奥底に快楽の塊が生まれる。
 もはや、止める事は出来なかった。より深い快楽を求め、腰が勝手に動き出す。
 プレジデントの勝ち誇ったような忍び笑いがシドの耳に滑り込んだ。噛み絞めたシドの唇から血の筋が伝い落ちる。
「畜生……畜生……! 畜生!!」
 プレジデントを喜ばせるだけだと解っていても、シドは叫ばずにはいられなかった。その眼尻に、微かな涙が浮かぶ。初めて味わう敗北だった。シドのプライドはボロボロに打ち砕かれ、惨めな思いが胸中に広がった。
 そして更に追い撃ちを掛けるように――インターホンが鳴り、来客の旨をプレジデントに伝えた。
「通せ」
「――っ!?」
 シドと結合したまま、プレジデントは平然と言い放った。ドアノブのまわる、がちゃりという音がシドの耳に響き渡る。
「止っ……めろ――!!」
 シドは懇親の力を振り絞り、プレジデントの体を押しのけようとした。だがプレジデントは止めるどころか更に動きを早くし、シドの内部を深くえぐった。
「――っ!!」
 がくりと腰の力が抜ける。背筋を突き抜ける快感に襲われながら、シドは自分の背後で扉が開く音を耳にした。
「――!」
 入って来た男は、扉を開けた途端押し寄せて来た濃密な空気と淫猥な音に、一瞬足をすくめさせた。
 シドを責め立てながら、プレジデントが平然とした声音で男に告げる。
「何をしている? さあ、書類を渡したまえ」
 男は僅かな躊躇の末、プレジデントの元へ――彼に組み敷かれ、犯されているシドの居る机へと、近付いて来た。
「……!!」
 シドは唇を噛み絞め、声を堪えた。自分のこんな狂態を、他人の目になど晒したくない。だがプレジデントはわざと腰を大きく動かし、シドを執拗に責め立てた。体内を電流のような快感が走り抜け、シドの理性を吹き飛ばしそうになる。噛み絞めた唇から血が滴りおち、喉元へと伝い落ちた。
 シドのすぐ脇に、男の気配がした。その手が伸び、書類の束をプレジデントへ手渡そうとする。
 だが、その瞬間――不意にプレジデントはシドの最奥まで己を突き立て、シドの背をのけぞらせた。
「はっ……あ――!?」
 のけぞったシドの視界に、男の姿が映り込んだ。
 黒い髪を後ろに流し、整えられた口髭を蓄えた30代の男がそこに居た。その、驚かれたように見開かれた瞳が、シドの青い瞳とぶつかる。
 その瞳は、食い入るように――魅入られたかのように、シドの姿を見つめていた。
 ――刹那、シドの中で、何かが弾けた。
「見……るな! ――見るな!!」
 血を吐くような叫びと共に、激しく手を降り払う。男の手から書類が飛び、白い紙が室内に舞った。
 一瞬、頭が真っ白になる。その空隙を突き、プレジデントはシドの内部に深くえぐり込んだ。
「あっ……はあっ!!」
 強烈なまでの快楽が、シドの脳髄を突き抜けた。枷が外れた喉から、嬌声が零れ出る。シドが再び己を取り戻すよりも早く、激しさを増したプレジデントの動きが、新たな快楽をシドの体内に注ぎこんだ。
「あぅっ……あっ……あああっ!!」
 シドの喉から、次々と嬌声が洩れる。もはや、堪える事は出来なかった。理性のたがが外れた体が、より深い快楽を求め、一気にかけ上る。
「はぁっ……! あっ! ……見……るな……! 見るっ……なぁっ!!」
 激しい羞恥心と屈辱と――そして快楽がその身に襲いかかる。全てが渾然となった異常なまでの高ぶりの中、シドはプレジデントのそれで最奥まで貫かれた。
 それが限界だった。シドは激しく身を震わせ、絶頂を迎えた。
 大きく身をのけぞらせ、快楽の余韻にその身を痙攣させる。
 がくりと力を失い、シドは机に背を預けた。白く舞う紙がゆっくりと頭上から降り注ぐ。
 その光景を最後に、シドは闇に呑まれるように意識を失った。




 ……………………(沈黙)
 自分で書いといてなんだが……えらい顰蹙買いそう……(^^;)
 シドごめん……でもあなたがいけないのよ、私を狂わすあなたが……(爆)
 今回ヤりっぱなしですね。さすがプレジデント、精力絶倫(爆)
 でも次回も続きます(爆)


 では今回はここまで。次回も待っていてくれる人がいたら感謝の踊りを☆(←えーかげんにせい)


p.s.ちなみに私のシドのイメージは、基本的にゲーム中に出て来るポリゴンのシドです(笑)
  あのすっきり通った鼻筋と、細い顎のラインが素敵なのよ〜☆(笑)


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