ナナキとエアリス3!!


投稿者 チープサイド 日時 1997 年 9 月 12 日 17:58:14:

前回とうとうナナキがエアリスに告白できた!!
さあその続きは?!


ナナキはエアリスの声がしたような気がして、目を覚ました。
「エアリス?」
床から起き上がり、ベッドの上を見てみる。エアリスが毛布にくるまったまま、泣き声のような声を上げていた。
宿に着いたとき、エアリスはナナキと一緒の部屋に泊まることを望んだ。
ナナキは照れ臭いのもあって断ろうとしたが、彼女にどうしてもナナキと一緒じゃなきゃいや!と押し切られてしまった。
たとえエアリスと愛し合っていることが分かっても、やっぱり照れ臭いものはある。
そこで、エアリスのベッドのしたに丸まって寝ていたのだ。
「どうしたのエアリス!?」
ナナキがベッドに前足をかけて聞く。返事はなく、聞こえてくるのはよく聞き取れない声ばかり。
「エアリス!起きてよ!」
ナナキが毛布をくわえて引っ張る。
エアリスの顔をのぞき込んでみると、涙のようなものが流れていた。
「ックス……」
やっとそれだけ聞き取ることができた。ひどく悲しそうな様子だ。ナナキは前足でエアリスを揺さぶった。夢の中で、昔の出来事を今あったことのように、思い出しているのだろう。
悲しそうなエアリスを見るのは、ナナキには耐えられなかった。
「エアリス、目を覚ましてよ!」
しばらく揺すっていると、エアリスがやっと目を覚ました。
まだ夢の続きを見ているような、ぼんやりとした顔だ。
「どうしたの?ひどくうなされてたけど。」
ナナキが心配そうな顔をして聞く。
「あれ…?そうだ…昔のこと、夢で見てたんだ……。」
エアリスが上半身を起こして言う。
ナナキは首を伸ばすと、エアリスの頬をペロンとなめた。それで初めて、エアリスは自分が涙を流していたことを知って、照れ臭そうに笑う。
「ねえナナキ、今、私が夢で見てた昔のこと、聞いてくれない?」
エアリスが少し寂しげな笑顔で聞いて来た。
「いいけど……エアリスまた悲しくなんない?」
「いいの。だれかに、話してしまいたいの。いいでしょ?」
うん、とナナキはうなずいた。

エアリスは、昔の恋人ザックスの事を話した。
7年ほど前に初めて会ってから、彼が行方不明になってしまった5年前のことを。
話し終わると、エアリスはしばらく顔を覆っていた。ナナキもため息をついた。エアリスにそんな悲しい思い出があったなんて。
ふだんは全くそんなそぶりを、エアリスは見せなかった。
慰めるように、ナナキはエアリスの顔をなめた。こんなとき、人間だったらな、と言うことを思う。
腕があれば、エアリスを抱き締めてあげられる。
「ね、エアリス、今はオイラがいるよ。オイラ、絶対にエアリスから離れない。絶対に、エアリスを一人にしたりしない。だから、安心して−−。」
エアリスがほほ笑んで、ありがと、と言ってくれた。
「そうだよね、今は、あなたがいてくれる。愛してる人といられること、とっても幸せなことだよね。」
そういってエアリスはナナキを抱き締めた。堅く堅く抱き締めた。もう二度と、愛している人と別れたくない、そんな気持ちがエアリスから伝わって来た。

「ねえナナキ、今度は私の隣に、寝てよ。」
エアリスは、ナナキがベッドでちょうど寝られるくらいの場所をあけながら言った。
「え、だけど……」
ナナキが照れながら言う。
「いいじゃない。ナナキと一緒に寝ると、楽しい夢、見れそう。それにナナキの毛、とってもふわふわで、気持ちいいし。」
エアリスがにこにこしながら言う。
恥ずかしいけども、大好きなエアリスの頼みだ。断る訳には行かない。
ナナキはぴょこんと、ベッドに飛びのった。
「そんなにてれること、ないよ。」
エアリスが毛布をかぶりながら言う。
「エアリス、オイラを枕にしなよ。」
「いいの?痛く、ならない?」
「大丈夫だよ。」
ちょうどエアリスが枕にしやすいように、ナナキは寝転んだ。
「顔、こっち向けてよ。」
エアリスがナナキに頭をかけながら言う。
言われた通りにすると、エアリスが優しくなでてくれた。ナナキもエアリスの顔をなめかえす。
「お休み、ナナキ……。」
エアリスがナナキに抱き着いて、目を閉じる。
「お休み、エアリス……。」
ナナキはエアリスの手をぺろんとなめると、自分も目をつむった。


自分の書いたナナキ×エアリス見て思った。
「最後はいつも二人とも寝ちゃっておわりだな…
そろそろ止めねば!!!


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