心の境界(その2)
注:親爺受けハード(爆)


投稿者 いかそーめん 日時 1997 年 9 月 08 日 04:55:34:

 のわははは(笑)書いちめーやした……(爆)(お前……仕事……(号泣))
 でもどうしよう……。ハードです(汗)しかも親爺受け……(大汗)
 初めてのやおいでこんなん書いていいのか俺……(爆)
 でも書いちまったもんは仕方有りません。載せちまいます。
 免疫の無い方はどうかご注意を……。



 背筋に、甘い疼きが走った。
 体の奥底が、緩やかに熱を持ち始める。肌が温もりを求め、喉は空気を求めてあえぐ。
 体内にはジリジリとむずかゆさに似た疼きが生じ、更なる快感を待ち求めていた。
 霞の掛かった頭で、シドはぼんやりと瞳を開けた。
 薄汚れた宿屋の天井が見えた。だが直後、黒い絹のような塊がそれを遮る。
 刹那、首筋に押し付けられた快感に、シドの意識は急速に覚醒した。
「ヴィンセント……っ!?」
 視界を遮ったものは彼の長い黒髪だった。シドの首筋に顔を埋めた彼は、応える代わりに再度その柔らかい唇を首筋に押し付け、強く吸い上げた。
「っく……! こ、この……っ!!」
 シドは跳ね起きようとした、だが、不意にグンと体が引き戻される。シドは自分の両手が上に捻られ、ベッドのパイプに括りつけられている事を悟った。
 シドは何時の間にかベットに運ばれていた。上着とシャツは取り除かれ、その無駄の無い、引き締まった上半身があらわになっている。
「てめぇ……ヴィンセント! 何考えてやがる!!」
 シドは燃えるような瞳で、自分の上に覆い被さる青年を見上げた。マントを取り、今は下のシャツだけになったヴィンセントは、愛しさと優しさとすまなさ気な気配が同居した瞳で、彼を見下ろした。
「シド……私はあんたを傷つけたくない。あまり抵抗しないでくれ……」
「ふっざけんな! 縛り上げといて抵抗も糞もあるか! さっさとこいつを解きやがれ!!」
 シドの理性はとうにぶち切れていた。意識を失う前までは気に掛けていたヴィンセントへの配慮も、今となっては物の見事に消し飛んでいる。
 だが、ヴィンセントはシドの怒声にも怯まず、再び顔をその首筋に埋めた。
「ヴィンセント! てめぇ離れろっつってんだろうが!!」
 シドは怒りもあらわにヴィンセントをはね退けようとした。だが、がっちりと押さえこまれ、身動きが取れない。いかに両手が塞がれているからといって、ヴィンセントの痩身を退けられないシドではない。先程シドを眠らせたスリプルの呪文といい、どうやらHPUPのマテリアでも付けているようだった。
「てめぇ! 最初っから企んでやがったな!!」
 シドの顔が怒りで赤く染まって行く。その声に、ヴィンセントの愛撫の手がピタリと止まった。
 ヴィンセントは再び顔を上げた。その瞳に、ふと、悲しみに似た色がよぎる。
「……あんたは、必ず抵抗すると思っていた。決して私の想いを受け入れてはくれないだろうと。だから……」
「ったりめぇだ! 野郎に抱かれて喜ぶ男が居るかっ!!」
 噛付くようなシドの声に、だがヴィンセントは、熱のこもったひた向きとすら言える眼差しを向けた。
「私はあんたを手に入れたかった……例え嫌われても、二度とあんたに振り向いてもらえなくても、その手で殺されたとしても……」
 ヴィンセントの白い手が、シドの頬に触れる。愛しげにその細い指を這わせながら、ヴィンセントは言葉を続けた。
「あんたの魂は、私を引き付ける。その炎に取り込み、私を燃やし尽くそうとする……」
 その指が、頬から首筋へと伝い降りた。繊細な指の動きが、シドの肌の上を這う。シドは、触れられた部分がチリチリと疼き出すのを感じていた。肌が熱を持ち、じっとりと汗ばみ始める。
「あんたの魂は熱い。決して屈伏する事を知らない。……こんな事をしても、あんたが私の物になどならない事は解っている。だが、それでも……私は、あんたを手に入れたかった。仮初めでもいい、この腕に抱きしめ、あんたを引き止めたかった……」
 熱に浮かされたような呟きが、シドの耳に染み込んで行く。シドは息が苦しくなって行くのを感じた。ヴィンセントの言葉には、力があった。己の想いを伝えようとする、真実の響きがあった。
 シドは悟った。ヴィンセントは思い違いをしているのではない。血迷っている訳でもない。……本気なのだ。
 ヴィンセントは、再びシドの上にかがみこんだ。深いガーネットの瞳が、空の青さを宿す瞳を覗き込む。
「シド……愛してる」
 ドクン、と心臓が脈打つのをシドは感じた。その赤い瞳には、力があった。シドを取り込もうかとするように、深く深く澄んだ色を湛えていた。
 ヴィンセントは、シドの唇にゆっくりと自分の唇を重ねた。
「う……」
 シドはわずかに身を引いた。だが、激しく抵抗する訳ではない。ヴィンセントの舌が唇を割り、中へと潜り込んで来た時も、シドはそれを振りほどこうとはしなかった。
 ヴィンセントの言葉が、シドの体を縛り付けていた。今でも、男に抱かれるのを善しとしている訳ではない。だが、ヴィンセントの想いが、シドの心を犯し、その自由を奪おうとしていた。
 ヴィンセントはシドの舌を絡め取り、深く吸い上げた。淫猥な湿った音がそこから漏れ、シドの神経を高ぶらせる。ヴィンセントの右手が、厚い筋肉に鎧われたシドの胸板を這い、その胸の突起物に触れた。びくりと身をのけぞらせ、逃れようとした背を、ガントレットに覆われた左腕が引き寄せる。
 シドは体の奥底に熱い疼きが生まれるのを感じていた。数多くの女を抱いて来たが、抱くのは専らシドの仕事であり、自分が抱かれた経験など無い。しかもその相手が男と来れば尚更だ。シドは初めて味わう感覚に、奇妙な高ぶりを覚えている事を否定し切れなかった。
 ヴィンセントはようやくシドの唇を解放した。シドの口から我知らず熱い吐息が漏れ、新鮮な空気をむさぼる。ヴィンセントはそのまま舌を滑らせると、シドの首筋にその顔を埋めた。湿った舌先がその項に触れる。チリッと走り抜けた快感に、思わずシドはピクリと体を反応させた。
 ヴィンセントの愛撫は、巧みだった。確実に急所を捉え、シドを高みへと登らせようとする。
「ふっ……!」
 ヴィンセントの舌がシドの胸の突起物に触れた。刹那、電流のように駆け抜けた快感に、シドは唇を噛み絞めた。
 ヴィンセントの舌先が円を描くようにそれを転がし、時折唇でついばむ。そのたびに上がりそうになる声をシドは堪えた。いくら感じているからといって、男に抱かれ、嬌声を上げるなど死んでも我慢出来ない。だが、いくら声を押し殺しても、荒くなっていく息だけは隠しようがなかった。
 ヴィンセントはシドの胸に口付たまま、その手をゆっくりと下げて行った。見事に引き締まった腹筋をなぞり、さらにその下へ……シドのスボンの中へと、手を伸ばそうとする。
 ビクリと、シドの体が目に見えて強ばった。今までの愛撫はまだ禁忌を感じさせる物ではなかった。だが、そこから先は、男に抱かれているという事実を厭でも知らしめる事になる。
「やっ……止めろヴィンセント!」
 我に返ったようにシドが叫ぶ。だがヴィンセントはその言葉には従わなかった。代わりにその胸の突起物をきつく吸い上げる。
「んぅっ……!」
 不意を付かれ、シドは思わず身をのけぞらせた。その間隙を突き、ヴィンセントの指はズボンの中へと滑り込んだ。
「うっ……あ……!」
 思わず、シドは声を洩らしていた。その自分の声に気付き、さっと頬を朱に染める。
 ヴィンセントの細いしなやかな指は、熱く脈打ち始めたシドのそれに絡み付き、更なる快楽を与えるためにゆっくりと動き始めた。
「バッ……カヤロウ! 止めろっつてんだろヴィンセント!」
 シドは無理矢理怒声を張り上げた。腰を退こうにもがっちり押さえこまれ、動く事も出来ない。シドは腰から伝わる甘い疼きから逃れるように、ひたすら声を張り上げ続けた。
「ヴィンセント! 今すぐ俺様から離れやがれ! でねぇとどうなるか解ってんだろうな、ええ!? おい! 聞いてんのかっ!!」
 ヴィンセントは答える代わりにシドを愛撫する指に力を入れた。
「――っ!」
 途端にひくついたようにシドの喉が反り、鋭く息を吸い込む。
「て……めぇ!」
 激しい眼差しで自分を睨みつけるシドに、ヴィンセントは熱く濡れた眼差しを返した。
「もっと感じてくれ、シド……」
「誰が……野郎に抱かれて感じるかっ!」
 この後におよんでまだ憎まれ口を叩くシドに、ヴィンセントは苦笑とも取れる笑みを浮かべた。それでこそシドらしいと思う。そして同時に、そんなシドを屈伏させたいという、歪んだ感情が湧いて来るのも感じていた。
 ヴィンセントはシドのその唇を再び塞いだ。と同時に、シドの固く起立し始めたそれへ、さらに濃厚な愛撫を加え始める。
「んっ! ……ううっ!!」
 押し殺した声が塞がれた唇から洩れた。噛み殺したくとも、ヴィンセントに舌を嬲られ、それも叶わない。下腹部から走る甘い疼きと、口内を犯すヴィンセントの舌の動きに、シドは体の奥に火が付くのを感じていた。体中が快楽を求め、疼き出す。
 ヴィンセントはシドの身体から力が抜け始めたのを確認し、唇を離した。ぬるりと生き物のようにうごめく舌が、細い唾液の糸を引きながら引き抜かれる。
 シドは荒い息をつき、ガクリと肩の力を抜いた。もう喚く気力も残っていないらしい。
 ヴィンセントはそんなシドを狂おしいほどの眼差しで見つめると、頬に軽く口付けし、その頭を下腹部へと滑らせた。
「はっ……ああっ!?」
 突然下腹部に走り抜けた電流のような刺激に、シドは大きく背をのけぞらせた。
「はっ、く……止っめ……ヴィン……っ!」
 シドの、固く脈打つそれに、ヴィンセントは舌を這わせていた。ヴィンセントの舌がうごめくたび、シドの腕を括りつけているベッドのパイプが軋む。
 ヴィンセントはさらに濃厚に愛撫を続けた。淫猥な音が部屋に響き、シドの羞恥心を煽る。ヴィンセントは、シドのそれへ舌を這わせながら、未だ誰も触れ得た事のない、シドの秘部を指で探り当てた。
 ビクリとシドの体が震えた。激しく頭を振り、拒絶の声を張り上げる。
「止めろ! それは……それだけは――っ!!」
 ヴィンセントは己の唾液と、シドが自ら溢れ出させた愛液で指を濡らし、ゆっくりとその中へ侵入させていった。
「くっ……!! は……あっ……!!」
 ベットのパイプが激しく軋んだ。初めて受け入れる感覚に、戸惑いと恐怖の念が沸き起こる。
 だがそれは、ヴィンセントの巧みな指遣いによって、すぐに快楽にとって代わった。痺れるような熱い疼きが、下腹部から背筋へと駆け抜ける。
「ヴィン……! ……もう、止め……!」
 前と後ろを同時に攻められ、シドは激しく頭を振った。もはや耐えられそうになかった。体中の快楽が出口を求め、一斉にざわめき出す。
 ヴィンセントは一旦顔を上げると、熱く濡れた瞳でシドを見上げた。
「出してくれ……あんたをすべて受け止めたい……」
「バッカヤロ……っ!」
 シドの頬にカアッと血が上った。だがかまわず、ヴィンセントは再びシドの下腹部に顔を埋めた。
「うっ……あ! ……っヴィン、や…め……!!」
 ガクガクと体が震え出す。もう限界だった。ヴィンセントの口がシドのそれを深く吸い込み、一際大きく指が動いた。
「ぅっあ……ああああっ!」
 シドは大きく震えると、己の欲情の証しを解き放った。

 ぐったりと脱力するシドの上に被さり、ヴィンセントは軽い口付けを交わした。半ば放心状態のシドの戒めを解き、体をシドの下に滑り込ませる。
 ヴィンセントに背後から抱きかかえられるような形になり、シドは空ろな瞳を開けた。
「ヴィンセント……?」
「シド……愛してる……」
 耳元で囁かれ、シドの心臓がドクンと脈打った。ヴィンセントはシドの顎に手を掛け、己の元へ引き寄せた。そのままむさぼるように口付けする。
 そしてヴィンセントは、背後から、己の熱くたぎった物でシドを貫いた。
「!? あっ――か……ぁっ!!」
 シドは大きく身をのけぞらせた。己の中に、ヴィンセントが侵入して来る。シドは逃れようとシーツを掻き、もがいた。だが膝に力が入らない。ヴィンセントはたやすくシドの体を引き戻した。結合が更に深くなり、声にならない悲鳴がシドの口から漏れる。 
 最奥まで己を埋没させると、ヴィンセントは背後からシドの体を抱きしめた。耳元に限りなく優しい声で囁き掛ける。
「シド……大丈夫か?」
「ち……くしょう……さっさと……終わらせやがれ……っ!」
「シド……」
 ヴィンセントはシドをかき抱いた。首筋に舌を這わせながら、熱い声で耳元に囁き掛ける。
「あんたの中は熱い……融けそうだ……」
「なっ……!?」
 シドの顔がカァッと赤く染まった。ヴィンセントはシドの体に手を這わせながら、熱に浮かされたような声で言葉を続けた。
「もっとあんたの熱さを感じさせてくれ……私をあんたと一つにしてくれ……あんたの中に、取り込んでくれ……」
 ヴィンセントの言葉がシドの体に火を付けて行く。ヴィンセントは、ゆっくりとその腰を動かし始めた。
「うっ……! くぅ……クソったれ……っ!」
 絶頂を迎えた後の余韻が残る体は、たやすく燃え上がった。ヴィンセントが律動するたび、焼け付くような痛みから、痺れるような快楽へと変わっていく。
 前に回されたヴィンセントの手が、シドの再び隆起して来た物を捉えた。のけぞるシドの背に、ヴィンセントの舌が這う。
「シド……愛してる……」
 ヴィンセントの囁きがシドの頭を痺れさせて行く。全身を快楽に包まれながら、シドは大きくあえいだ。
「あっ……はぁっ……! ヴィン……セント!!」
 もはや、声を押し殺す事も出来なかった。ヴィンセントが動くたび、快楽が頭の芯まで痺れさせる。いつしかシドはヴィンセントの首に手をまわしていた。
 熱かった。焼け付くほどの、融けそうなほどの快楽が、シドの全身を突き抜けた。
「シド……ああ、シド……愛してる……もう二度と……離したくない……!」
 ヴィンセントはきつくシドの体を抱きしめると、己をシドの最奥まで突き立て、その想いの全てを解き放った。
「あっ――あああああ!」
 熱い飛沫を受け、シドもまた、同時に果てた。短い痙攣がシドの体を捉える。
 やがて、シドは脱力したようにがくりとヴィンセントに身を預けた。暫くは、二つ分の荒い息だけが部屋に響く。
 気を失ったように放心するシドの体を抱きしめ、ヴィンセントは愛しげにその頬に口付けをした。


 シドはぐったりと脱力し、荒い息を付いてベッドに身を投げ出していた。快楽の余韻に浸りながら、胸中にはゆっくりと羞恥心が広がって行く。
 結局、男に抱かれ、イかされてしまった。屈辱的だった。だが何よりも口惜しいのは、自分が感じてしまったという事実だ。
「シド……大丈夫か?」
 ヴィンセントの心配げな眼差しが自分を捉える。シドは急激に頬が熱くなって行くのを感じた。
「……な、訳……ね……だろ……っ!」
 喉が枯れ、声を出す事も出来ない。ヴィンセントは氷が溶けてすっかり水っぽくなってしまった酒を口に含み、シドに飲ませようとした。
「……っかやろ!!」
 口移しで飲ませようとしたヴィンセントの顔面を、シドは思わず張り手で押しのけていた。無理矢理身を起こし、掠れた声で怒鳴りつける。
「調……子に……のんな……! それ……っくらい……てめぇで……できらぁ!」
 ヴィンセントは途方にくれたようにシドを見下ろした。ややあって、ポツリと呟く。
「……すまない」
「……すまないで……すむかっ!」
 ヴィンセントは言葉を無くし、うつむいた。その瞳が、暗く沈む。
「私はどう罰されてもいい。……だが、あんたを傷つけるつもりはなかった。この想いだけは、どうか解って欲しい」
 そして、ひたとシドを見つめる。捨てられた小犬のような風情が全身から漂った。シドは何かを言い返そうとし……そして、何を言っていいのやら己でも解らなくなった。
「ああ……くそっ、面倒……くせぇ……。細けぇ事は……後回し……だ」
 そう言い残すと、シドはごろりとベッドに横になった。全身を疲労感が襲っていた。何を考えるにしてもおっくうだ。今はともかく眠りたい。
「シド……」
 ヴィンセントは途方にくれ、すがるようにシドを見つめた。シドの側による事は出来ず、かといって離れることも出来ぬといった風情だった。
 だが、程なくして聞こえ始めたいびきの音に、ヴィンセントはそっとシドの元へ近寄った。シドは既に熟睡していた。ヴィンセントは、束の間、シドの寝顔を見守った。
 シドは明日、答えを出すといった。ならば今は、ささやかな幸せに浸っていてもいいだろう。
 ヴィンセントはそっとベッドの脇に手をつくと、シドの唇に己のそれを重ね合わせた。


 ぐはぁっ! ようやく終わった……。
 濃いよ……すげぇ濃い……親爺受けのハードやおい……(汗)
 さくっと検閲受けて消される可能性120%(爆)

 こんな作品を最後まで読んじゃった人……ご愁傷様です(^^;
 もし感想くれるという方が居たら……友達になりましょう(爆)
 では私は逃げる準備をいたします。(本気で逃げたい……仕事の〆切……(泣))
 ではいずれまた。(ってまだやるつもりか貴様!!(^^;)


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