京都太郎先生


投稿者 京都太郎 日時 1997 年 8 月 30 日 22:08:41:

ええっと、初めて書きます。どうぞよろしく。
あきません、ほんま駄作です。
CM「恋は遠い日の花火ではない」をちょっと意識したよな、していないような・・・


意外にも、その列車は空いていた。列車は、今から花火会場へと向かおうとしていた。
立っている客は少なく、ロングシートの座席には、浴衣を着たカップルで大半が占められ、家族連れがちらほら見える程度。
クラウドとエアリスも、そんなロングシートの、一番端っこに座っていた。
外はもう暗く、列車の蛍光灯のみが、煌煌と白く
灯っている。
エアリスは、静かにクラウドの肩にもたれ掛かった。
「大丈夫?」
クラウドは優しく声をかけた。
「何が?」
「いや、気分が悪いのかと思って−−」
「ううん。ただ眠たいだけ。少し寝させて」
「・・・いいよ」
「・・・永遠に、この時が止まってしまえばいいのに・・・」
エアリスは、クラウドにも聞こえないような小声で言った。
列車は、草原を一直線に進んでいた。エアリスの思いも聞き入れずに・・・。

終着駅で列車を降り、二人は駅の裏手にある小さな丘へと登っていった。
その丘は、いわば秘密の特等席で、クラウドとエアリスの他は、数組みの家族連れ、子供たち程度しかいない。丘の下にある、屋台と人でごちゃ混ぜ状態の河原とは大違いだ。
丘にたつ一本の大木が、ざわめいた。
「ねえ、風が強くなってきていない?」
「そうだね。寒いのか?」
「うん・・・ちょっと」
「そう」
クラウドはエアリスを静かに、そしてしっかりと抱いた。
花火の打ち上げ時間はとっくに過ぎているのに、打ち上げられる気配はまるで無かった。風が原因なのかもしれない。しかし、クラウドとエアリスには、そんな事は関係無かった。
エアリスは、こうも人を愛せるとは思いもしなかった。クラウドといつまでもいたい。二人きりで、永遠に。風なんて強くなかった。ただ、抱いてほしかっただけ。
二人はいつしか、唇と唇を重ねあわせ−−キスをした。
いつしか打ち上げ花火は始まり、緑や青や赤や、いろんな色の夜空を背景にして、二人はキスをしていた・・・。



駄目やね、あかんわ。自分でもようこんな作品作れたと、感心するくらい。ってことで、逃亡します。そのうち第二弾を・・・書くかもしれないし、書かないかも。


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