めしこ先生


投稿者 めしこ 日時 1997 年 8 月 28 日 03:45:45:

初です。こんな煩悩のかたまりのお話ですが,読んでいただけたら光栄です。
はっきり言ってザックラの甘甘のみです…



 ザックスは今日もにこにこ新羅の寮の自室へと帰路を急いでいた。やっぱ家に待ってるやつがいると思うと張り合い違うよな,とか思いつつ。
 (別に相手は待っている訳じゃないと思う。)
 二人部屋のパートナーはもちろん,クラウド・ストライフさん。目下ザックスさんの意中の相手。
「ただいまー。!!なにやっているんだ」
「おかえり,なにって,見たとおりだろう」
ザックスが見た限り,どうみてもクラウドがここを出ていく支度をしているようにしか見えなかった。大きなそれこそクラウド本人より大きいのではないかというボストンバックに(本人に言ったら殴られそうだが,事実は事実)自分の荷物を一つ一つ入れている最中といったところで,帰郷の予定もないはずの彼がなにを思ってあんなことをしているかザックスには見当がつかなかった。
「いきなり荷物をまとめてどうするんだ?新羅からでていくのか」
あり得ないとは思いつつも,一応聞いてみた。普通こんなはんぱな時期に出ていくのはもう新羅に耐えられないといった連中だからだ。
「そんなわけないだろう」
クラウドは小さい声で言った。しかし,絶対の意志を持って。
「じゃあ,なんでそんなでていく支度をしているんだ」
ザックスは強く聞いたが,内心はある一つの答えをおそれていた。が。
「部屋を出ていこうと思うんだ」
ザックスの予想的中,一番おそれていたことがクラウドの口から発せられてしまったのだ。
(どうしてだ,どうしてクラウドはそんなことを言い出したんだ。別に変なことだってしていないし,ずっと猫かわいがりしていたはずだ。はっ,もしかしてそれがうっとうしくなったのか,もしかして,クラウドの好みはちょっときついタイプなのか。)
ザックス,ザックス,とクラウドが不審がって呼ぶとザックスはやっと自分の思考の中からでてきた。
まずは,なぜクラウドが出ていくなんて事を決めたのか,その原因を突き詰めようとした。
「どうしていきなり出ていくなんていいだしたんだ?俺がいやなのか?」
なんとも小細工のきかない,ストレートだが,クラウドにはこれが一番という話もある。
「3RDの人がさ。おかしいっていうんだ」
「は?」
「普通,ファーストになったら一人部屋になるのは当然だって,この間の昇進試験でザックス,ファーストになったじゃないか。なのにまだ,俺と同じ部屋だっていうのがおかしいっていわれたんだ。それで…」
くうっ,なんて,クラウドは純粋なんだ,と感動を覚えつつそんなことをいいだす3RDの見当をつけていた。とにかく今はクラウドを納得させてこの部屋にとどまらせなければならない。そのための有効手段をザックスは考えた。
「だって,ソルジャーの試験受けるためにも俺と一緒の方がいいだろ。勉強教えてやれるし」
「そんなのはファーストじゃなくてもいいって言われた。なんかその3RDの人よかったら俺と住むか?とか言ってくれたし,そうしようかなとか思って」
「だめだっ」
おもわず,大声を出してしまったザックスだが,これでだいたい犯人の目星がついた。(この間からクラウドをなめるように見ていた3RDがいたはずだ。あいつがクラウドによけいな入れ知恵したな。)あとでの仕返し方法を考えつつ,クラウドと向かい合った。
「クラウド,俺はおまえがいて今の生活が最高だと思う。おまえはどうだ?」
「え?」
「おまえは俺と暮らしていて楽しいか」
はっきりいって勝負である。ここで,クラウドにNOと言われてしまえば終わりなのである。しかし,さっきのクラウドの言い分を見て,少なくとも自分から出ていこうとするわけではないということとが判っているので,少しは強硬な手段にもでられた。
「うん,俺自身はザックスと一緒でいろいろ楽しいよ。だけど…」
クラウドのいわんとするところがわかった。多分,やつにいつまでもただの新羅兵が一緒にいたらじゃまだとかどうとか言われたのだろう。
「少なくとももうおまえナシでの生活は俺には考えられない。一緒に暮らしていてくれ。クラウド」
プロポーズのようなセリフを思わず言ってしまった。でも,これで気持ちが伝わるのならと,なんのためらいもなかった。が,
「そうか。じゃあ,俺はじゃまじゃないんだな」
「おう」
「よかったー,これからもよろしくな,ザックス」
その時思いっきりクラウドがにこーっと笑ったため,俺は耐えきれなくてクラウドを抱きしめようと思ったがっ。
"ぐー"
腹の音?誰の?俺の?いや,クラウドの。
「安心したらおなか空いちゃった。晩飯食いに行こうぜ」
「お,おう。めっしゴーだな」
見事にタイミングをずらされてしまった。知っててやっているのか?まさかな,あのクラウドに限っては。しかし,同じ部屋にいながらまだなにもないなんてザックスの名が泣くよな。ま,本命だし,長々行くか。

終わりです。えっと,なんかザックスの視点からみているのでザックス側からの愛しか見えないですが,うちのクラウドはザックス好きなんです。それにしても,文才ないし,しょうもない話になっちゃうし…(ただの恋愛もの)。こんなんですが,また,お目にかかると思います。その時はよろしくお願いします。
途中で出てくる"めっしゴー"はうちの研究室でよく使う言葉なのです。単にご飯食いに行こうって意味なんですがなんとなく気に入っているので,使ってみました。
では。投稿者 めしこ 日時 1997 年 8 月 28 日 03:45:45:

初です。こんな煩悩のかたまりのお話ですが,読んでいただけたら光栄です。
はっきり言ってザックラの甘甘のみです…


 ザックスは今日もにこにこ新羅の寮の自室へと帰路を急いでいた。やっぱ家に待ってるやつがいると思うと張り合い違うよな,とか思いつつ。
 (別に相手は待っている訳じゃないと思う。)
 二人部屋のパートナーはもちろん,クラウド・ストライフさん。目下ザックスさんの意中の相手。
「ただいまー。!!なにやっているんだ」
「おかえり,なにって,見たとおりだろう」
ザックスが見た限り,どうみてもクラウドがここを出ていく支度をしているようにしか見えなかった。大きなそれこそクラウド本人より大きいのではないかというボストンバックに(本人に言ったら殴られそうだが,事実は事実)自分の荷物を一つ一つ入れている最中といったところで,帰郷の予定もないはずの彼がなにを思ってあんなことをしているかザックスには見当がつかなかった。
「いきなり荷物をまとめてどうするんだ?新羅からでていくのか」
あり得ないとは思いつつも,一応聞いてみた。普通こんなはんぱな時期に出ていくのはもう新羅に耐えられないといった連中だからだ。
「そんなわけないだろう」
クラウドは小さい声で言った。しかし,絶対の意志を持って。
「じゃあ,なんでそんなでていく支度をしているんだ」
ザックスは強く聞いたが,内心はある一つの答えをおそれていた。が。
「部屋を出ていこうと思うんだ」
ザックスの予想的中,一番おそれていたことがクラウドの口から発せられてしまったのだ。
(どうしてだ,どうしてクラウドはそんなことを言い出したんだ。別に変なことだってしていないし,ずっと猫かわいがりしていたはずだ。はっ,もしかしてそれがうっとうしくなったのか,もしかして,クラウドの好みはちょっときついタイプなのか。)
ザックス,ザックス,とクラウドが不審がって呼ぶとザックスはやっと自分の思考の中からでてきた。
まずは,なぜクラウドが出ていくなんて事を決めたのか,その原因を突き詰めようとした。
「どうしていきなり出ていくなんていいだしたんだ?俺がいやなのか?」
なんとも小細工のきかない,ストレートだが,クラウドにはこれが一番という話もある。
「3RDの人がさ。おかしいっていうんだ」
「は?」
「普通,ファーストになったら一人部屋になるのは当然だって,この間の昇進試験でザックス,ファーストになったじゃないか。なのにまだ,俺と同じ部屋だっていうのがおかしいっていわれたんだ。それで…」
くうっ,なんて,クラウドは純粋なんだ,と感動を覚えつつそんなことをいいだす3RDの見当をつけていた。とにかく今はクラウドを納得させてこの部屋にとどまらせなければならない。そのための有効手段をザックスは考えた。
「だって,ソルジャーの試験受けるためにも俺と一緒の方がいいだろ。勉強教えてやれるし」
「そんなのはファーストじゃなくてもいいって言われた。なんかその3RDの人よかったら俺と住むか?とか言ってくれたし,そうしようかなとか思って」
「だめだっ」
おもわず,大声を出してしまったザックスだが,これでだいたい犯人の目星がついた。(この間からクラウドをなめるように見ていた3RDがいたはずだ。あいつがクラウドによけいな入れ知恵したな。)あとでの仕返し方法を考えつつ,クラウドと向かい合った。
「クラウド,俺はおまえがいて今の生活が最高だと思う。おまえはどうだ?」
「え?」
「おまえは俺と暮らしていて楽しいか」
はっきりいって勝負である。ここで,クラウドにNOと言われてしまえば終わりなのである。しかし,さっきのクラウドの言い分を見て,少なくとも自分から出ていこうとするわけではないということとが判っているので,少しは強硬な手段にもでられた。
「うん,俺自身はザックスと一緒でいろいろ楽しいよ。だけど…」
クラウドのいわんとするところがわかった。多分,やつにいつまでもただの新羅兵が一緒にいたらじゃまだとかどうとか言われたのだろう。
「少なくとももうおまえナシでの生活は俺には考えられない。一緒に暮らしていてくれ。クラウド」
プロポーズのようなセリフを思わず言ってしまった。でも,これで気持ちが伝わるのならと,なんのためらいもなかった。が,
「そうか。じゃあ,俺はじゃまじゃないんだな」
「おう」
「よかったー,これからもよろしくな,ザックス」
その時思いっきりクラウドがにこーっと笑ったため,俺は耐えきれなくてクラウドを抱きしめようと思ったがっ。
"ぐー"
腹の音?誰の?俺の?いや,クラウドの。
「安心したらおなか空いちゃった。晩飯食いに行こうぜ」
「お,おう。めっしゴーだな」
見事にタイミングをずらされてしまった。知っててやっているのか?まさかな,あのクラウドに限っては。しかし,同じ部屋にいながらまだなにもないなんてザックスの名が泣くよな。ま,本命だし,長々行くか。


終わりです。えっと,なんかザックスの視点からみているのでザックス側からの愛しか見えないですが,うちのクラウドはザックス好きなんです。それにしても,文才ないし,しょうもない話になっちゃうし…(ただの恋愛もの)。こんなんですが,また,お目にかかると思います。その時はよろしくお願いします。
途中で出てくる"めっしゴー"はうちの研究室でよく使う言葉なのです。単にご飯食いに行こうって意味なんですがなんとなく気に入っているので,使ってみました。
では。


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