あぐり先生 |
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前回のあらすじ ジュノンにやってきたクラウド一行。だが、いつの間にかジュノンに潜伏していたコルネオ一家に、クラウドが誘拐&監禁&××××されてしまった!危難のなかで、思わずセフィロスに助けを求めるクラウドだが・・・。
さて、クラウド救出編に参ります。救出したくない、永遠にこのままがイイ、という方は、適当にここからつなげて頂けると嬉しい(ホントかあ)です。
も一度注意事項。お嫌いな方は、読まずにここで引き返してくださいね。
混濁した意識の中で必死にクラウドはセフィロスを呼んでいた。・・・初めてじゃないんだ、こんなこと。ソルジャーとして一人で立って歩こうとしていた16の年から、こんなことは何度もあったはず。
幸せだったのは、セフィロスにしてもらったときだけだった・・・。
そのセフィロスも、今は敵になってしまった。
クラウドの意識は退行していった。・・・帰りたい、帰りたい、あのころに・・・。幸せだったむかしに・・・。セフィがいて、ザックスがいて、ニブルヘイムにはかあさんやティファがいて・・・。
あの頃が一番幸せだった。力も何もなかったけれど、希望があったあのころに帰れたら・・・。
「セフィ」
・・・だめよ、クラウド・・・ちゃんと目を開けて、前を見て!・・・
誰かのやさしい声が励ましたような気がしたが、クラウドの意識は、それっきり、二度と浮かび上がれないほどの深みへと落ちて行った・・・。
「ティファ!」
自分を呼び止める声に、何時間も走り回っていたティファは、立ちどまった。
「ヴィンセント・・・ヴィンセント!」
ティファは、涙で顔をぐしゃぐしゃにして、ヴィンセントの長身にしがみついた。
「クラウドはっ?彼、戻って来た?!」
ヴィンセントはかぶりを振った。ティファの瞳が絶望にくもった。
「ああ、どうしよう。きっとつかまったんだわ。・・・クラウドに何かあったら!こ、殺されてしまっていたら・・・」
「ばかなことを言うんじゃない。とにかく君はホテルに戻りなさい」
「いやよっ」
「ティファ、コルネオ一味は君にも恨みがあるはずだ。クラウドを探すのはいいが、もし君までつかまったら、それこそただではすまない」
「でも・・・」
向こうから、レッドとユフィが駆けて来た。ヴィンセントは二人に、ティファを連れて戻るように言い渡した。
ふところに入れた銃をにぎりしめる。さっきはデスペナルティで失敗したので、今度は銀玉鉄砲を持ってきたのだ。
「・・・セ・・・フィ」
もう、声が出ない。
クラウドの白い体に群がってむさぼり立てていた男たちの一人が、軽くクラウドの頬を叩いた。だがクラウドは反応しなかった。
「ち、いい気なもんだぜ。悦びすぎて疲れてやがる」
「ああ。でも、しばらくぶりじゃあねえかよ、こんなに味のいいのはよ・・・」
「だな。殺すの、もったいねエな」
「どれ、俺にもう一回やらせろよ・・・」
だが、クラウドが反応する時期はとっくに過ぎていた。あまりに快楽の波に揺られすぎ、クラウドは疲れきってもう何も感じられなかった。
人形のようなその体が、遠慮会釈なくゆすり上げられる。
ばあん!音をたててドアがけ破られ、黒い大きな影が飛びこんで来たのはその時だ。
「てめえら・・・」
左手に銃をつけた男・・・バレットが飛び込んできたのだった。
「クラウドを放しやがれ!」
「なっ、何をう」
「バレット、いたか」
続いて飛び込んできたのはシド、そしてヴィンセントだ。
無残なクラウドの姿を目撃して、ヴィンセントの赤い目がきらっと光った。
「外道ども・・・!」
・・・シドの前でこの姿は見せたくない。だが、それよりもヴィンセントの怒りは勝っていた。
見る見る怪物に姿を変えていくヴィンセントの横で、バレットが銃を構えた。
翌日。
ころころ肥えた醜い尻を振りたてながら、ハイウィンドのデッキを、ドン・コルネオが雑巾がけしている。
「ほひー、ほひー」
「ほらほらおっちゃん、そっちがまだ汚れてるよお」
「ほひー・・・」
「しっかり働きなよ。殺されなかっただけ喜ばなくっちゃ」
ユフィがケラケラ笑いながらああだこうだ指図している。
医務室では・・・クラウドの容体はかなり深刻であった。
「また、退行しちまったって・・・」
医務室の外で、シドは口の中のキズをかばって、顔をしかめながら煙草をふかしている。
「あの時といっしょですわ。いや、もっと深刻かもしれへん」
「・・・と、言うと・・・」
部屋に入ろうとしたシドたちを、ケット・シーはあわてて押しとどめた。
「あきまへん、入ったら」
「けど、オマエ」
「・・・クラウドはん、きっとこんな自分の姿を、誰にも見られたないはずだと思いますのや。ティファさん、そう言うてはるんです。どうか、どうかそっとしといて・・・」
「セフィ・・・セフィ、どこ?」
クラウドは夢うつつにいとしいひとを呼ぶ。
体が、とんでもなく熱かった。抱いてもらわなきゃとてもおさまりそうもない。それも、ちょっとやそっとじゃとても駄目だ。・・・めちゃめちゃに・・・してほしい。
「セフィ・・・抱いて・・・!」
ティファは、自分の身を抱きしめてもだえるクラウドのそばで、自分も身を固くしていた。
「あたしの声、聞こえないんだ・・・そう・・・あたしじゃ駄目なんだ」
だがティファは、きっぱり顔を上げた。
「待っててクラウド。あたし・・・あたし、貴方を元に戻すためなら何でもする。セフィロスしか貴方をもとに戻せないのなら・・・あたし、あの男を探すわ」
あれれれれ?終わらないぞ・・・。
いったいどうなってしまうんだ・・・。
とりあえず、反省文部分ここにて終了。次回(まだつづくのかい)はセフィクラ編・・・かな?(やんないとか言っといて、あーあ・・・でも話のなりゆきなんで、責任取りまあす)
読んでくだすった貴女には、感謝のキッス(^。^)百連発!