まっきー先生の第2弾

前回読んでくれた方、ありがとうございました(^。^)。調子に乗ってまたもやどノーマルヴィンユフィです(^−^;;)はたしてこんなの”裏”ページに投稿させていただいていいのか!?



晴天に恵まれたある日、ユフィは珍しく緊張していた。着慣れない膝丈の水色のチェックのワンピースを着て、ウータイの町の外にでキョロキョロしている。遠くから黒のスポーツカーが向かって来るのが見えた。
「ヴィンセント!こっちこっちー。」
ユフィは手を振って合図した。車はユフィの前で止まり、中からヴィンセントが姿を現した。細身のジーンズと白いシャツに身を包んでいるせいか、普段の彼よりさらに長身に見える。バンダナをはずした髪を風になびかせ、助手席のドアを開ける。
「待たせたな。行こうか」
ユフィを車に乗せ、自分も運転席に座る。
「・・・なんかさあ・・・久しぶりだね・・・」
「・・・あの日以来か・・・」
あの日、全ての戦いが終わった日から3週間がすぎようとしている。やっと今の生活にも慣れてきたので、どこかへ出かけないかと誘い出したのは意外にもヴィンセントの方だった。
「・・・そのワンピース、よく似合っている・・・」
「・・・エヘヘッ・・・ティファに借りたんだ。」
そんな会話を交わしながら、車は高速を飛ばして行く。
「ネェ、ところでさあ・・・あんたまさかあの薄気味悪い屋敷に戻ったわけ?」
ユフィがふと尋ねた。
「薄気味悪いとは何だ。私はこの3週間であの屋敷を生まれ変わらせた。かつて神羅が所有していた頃の面影はまるでない。」
「フーン、ならいいんだけどね。」
「・・・ただ棺桶だけは捨てずにとってある。少し愛着があるのでな。」
「・・・・・。」
ユフィはふと、こんな奴の恋人でいいのかと自問した。


それほどの渋滞もなく、夕暮れには目的地に着いた。入り口はスターライトパスポート狙いのカップル達で一杯だ。
「ワーイ!ディズニーランドだー!」
言うが早いがユフィはヴィンセントの手を取り、走り出した。
「おい、危ないぞ」
ヴィンセントも慌てて追いかける。
すでに日は暮れ、あたりはイルミネーションに包まれていた。
「うわぁ、キレイ!アタシ嬉しいーー!!」
小さな子供の様にはしゃぐユフィを、ヴィンセントは優しく見つめる。
「ねぇ、ここに来たらアレに乗らなきゃ!行こ、ヴィンセント」
ムードに浸りたいヴィンセントとは裏腹に、ユフィは早く早くと急きたてる。
(やはりこうなったか・・)
何となく予想していた光景に、ヴィンセントは苦笑いした。


「おい、これに乗るのか?」
小型の船が滝壺に落ちていくのを見て、ヴィンセントは言った。
「あったり前じゃん!スプラッシュマウンテン乗らなきゃディズニーランドじゃナイヨ。」
ヴィンセントが止めるのも聞かず、ユフィは訳の分からない理由を言って列に加わる。
「もしかして、アンタ怖いの?」
「ば、馬鹿を言うな!私に怖いものなど・・・」
胸の動悸を隠しながら、ヴィンセントは反論した。
「そうだよねー。・・・それにあんた、滝、好きだよね」
横目でにらみながらユフィが言う。
(そ、それはもしやルクレツィアのことを言っているのか!?)
口には出さず、内心ドキドキしながらヴィンセントは冷静さを保った。あっという間に順番が回ってきた。


「キャーおもしろーい!」
「!$#&=*+!!」

数分後、もう一回乗ろうと言い出さんばかりのユフィと、頼まれてももう2度と乗るものかと顔に書いたヴィンセントが出てきた。
「アタシさあ、これは平気なんだよネー。他のは酔っちゃうけど」
(どうしてこれに限り大丈夫なんだ・・)と言いたいところだったが、また何かとからかわれるのがおちなので、ヴィンセントは黙っていた。

その後もユフィに振り回され、気が付けばパレードも終わっていた。
「ふー。さすがのユフィちゃんも疲れたよ。もう歩きたくなーい」
「・・・それだけ走り回れば疲れるだろう。さあ、帰るぞ」
大体予想はついていたが、それを裏切る出来事が全くなかった一日に、大分疲れ気味のヴィンセントは力無く言った。
「あ、ねぇ、最後にあのゴンドラ乗って帰ろうよ。」
そういってユフィが指差した方向には”スカイウェイ”と言う看板があった。
2人も歩くには疲れすぎていたので、言葉もなく入り口に向かった。

すいていたので順番はすぐ来た。
「いってらっしゃーい!」
係のお姉さんがにこやかに見送ってくれた。

ゴンドラの中、ユフィは今までと打って変わっておとなしい。
「・・・どうした。疲れたのか?」
ヴィンセントが気遣う。
「・・・やっと二人きり・・・だね」
思いもよらなかったユフィの言葉に、少しとまどいながらヴィンセントはユフィに寄り添った。
「・・・エヘヘ・・・アタシさー、だめなんだよネ。きっとティファやエアリスなら、好きな人とこういうとこ来たらもっとおしとやかにするんだろうな・・・」
「・・・お前は今のままでいい・・・そういうユフィが、私は好きだ」
ヴィンセントがささやく。
「・・・なんか、アタシ、今すごく幸せだよ、ヴィンセント」
微笑むユフィの後ろで、絵に描いた様な花火が祝福していた。

帰り道、助手席で寝ているユフィを見ながら、ヴィンセントはそっと頬に口づけした。
「・・・ヴィンセント・・・」
「起きていたのか・・・」
ユフィがゆっくりと言った。
「・・・アタシさぁ、今日オヤジに・・・ティファのところに泊まるって行って来たんだ・・・」
ヴィンセントが目を丸くする。
「・・・だからさ、そのー・・・」
たどたどしく言うユフィに、ヴィンセントは冷たく言い放った。
「・・・だめだ、子供はもう寝る時間だぞ」
「だからぁー、アタシもう子供じゃないって!」
反論したのもつかの間、ユフィはプイッと横を向き、窓から外の景色を眺めている。細い肩がふるえているように見えた。


「・・・アレ?ウータイ、今のところじゃないの?」
標識が遠ざかっていくのを見て、ユフィが慌てて言った。
「・・・そんなに帰りたいのか?ティファのところはこっちのはずだが・・・」
ヴィンセントが意地悪く微笑む。
「・・・今日は棺桶まで付き合ってもらうぞ。」
「・・・ヴィンセント!」
ユフィは微笑んで、ヴィンセントの肩にしがみついた。



いやー長くてすみません(^−^;;)何故TDLかというと、先週土曜に行ったとき初めてゴンドラ(みたいなやつ)の中から花火みれて、嬉しかったから何です!(馬鹿・・・。ちなみに私は昔、ディズニーキャラクターのオーディション受けに行ったぐらいのTDL好きだったりする・・・^−^;;と、さりげなく小説から話をそらす・・・。しばらく自粛いたします・・・)


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